36.《ネタバレ》 悪を通してヒーロー(正義)を描くというノーラン監督のねらいは見事に成し遂げられた。いわゆる「悪が勝つ」的な絶望系映画は他にもいろいろある。でも、この映画ですばらしいと思ったのは、ラストで既に幻想と化した「正義」を、それでも守るという選択である。たしかに「真の正義」なんていうものは存在しないかもしれない。けれども、「正義」の幻想が人を動かし、秩序をつくり出すということもちゃんと描かれている。もしかしたら、ゴッサム・シティの市民だって、そんなことにはとっくに気づいているかもしれない。そうだとしても、共同幻想として守っていこうという意志を映画から感じることができた。そうした人々の意志が、ジョーカーという「悪」によって成し遂げられたとするならば、この映画で描かれているのは、実は「正義の勝利」でもあるのだ。ジョーカーが存在する限り、決して「正義」が滅びることがない。「ダーク」なだけでなく、絶望と希望が表裏一体であることを描いたという意味で傑作と呼ぶにふさわしい。 【ころりさん】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 10点(2008-08-11 10:59:28) (良:1票) |
35.見たかった映画の上映時間に間に合わず、その時間つぶしのために鑑賞。もともと『バットマン』に全く興味がなく、そもそもこの作品がバットマンだということを数日前に知ったくらいで、まったく期待せずに観たのだが、鑑賞中もその後もこの作品のもつエネルギーに完全に引き込まれてしまった。今でも余韻が残っている。ジョーカーを演じた役者が急逝したというのは鑑賞後に知った。ヒース・レジャー、28歳!?そんな若い役者が演じていたとはとても信じられないほどの圧倒的な存在感。上映時間も長く全体がダークな内容のため、人をかなり選ぶ作品だが、間違いなく傑作。もう一度観たい。 【J.K.】さん [映画館(字幕)] 10点(2008-08-11 02:01:47) (良:1票) |
34.《ネタバレ》 これは10点ではおさまりきらない。従来の映画の枠組みを超えてしまった作品。あえて点数をつければ、10点中の100点。間違いなく2008年の最高傑作。間違いなく21世紀最初の10年での最高傑作。アクションとかヒーローものとかいうジャンルの全てを飛び越えて、今後これを超える映画が出てくることができるのか、まったく想定できない。ヒース・レジャーによる文字通り全存在を賭した乾坤の一擲。最初から最後まで観客はジョーカーの狂気にのまれ、「正義」のよってたつ地盤を崩される。正義は抵抗しうる悪をもってこそ、正義であることができる。悪もまた自身を増長させるためには強大な正義を必要とする。恐るべき共依存関係、または共犯関係。ジョーカーはゆえにバットマンを殺さない、バットマンも自ら悪と堕ちることを許さずジョーカーを殺せない。だからこのバットマンはヒーローとしてのバットマンであることをやめた。今宵よりダークナイトとなり、巨悪を倒すために小悪をも辞さない、曖昧で両義的なモンスターとなった。タイトルがあまりに素晴らしい。それにしてもこのヒース・レジャーの演技はなんだ!これでアカデミー賞とれなかったら暴動がおきるぞ。ヒースだけじゃない、撮影がすごい、脚本がすごい、他の役者もみんなすごい、ありえない完成度、ブラボー!! 【JUKE】さん [映画館(字幕)] 10点(2008-08-10 22:42:40) (良:1票) |
33.正義と悪が表裏一体であることに改めて気づかされる。 正義は少しでも道を誤れば、簡単に悪へと転落する。正義と悪は互いがいなければ成立しないため、求め合っている。 これだけの内容が、たった2時間半に凝縮されているのだから驚きだ。 また、映像も凄まじく、映画館で観た時の迫力は圧倒的だった。 後の映画に大きな影響を与えた作品で、自分にとっても映画を好きになるきっかけになった。 【アクアマリン】さん [映画館(字幕)] 10点(2019-07-27 22:43:20) |
32.《ネタバレ》 この映画のテーマを考えた時に「正義とは何か?悪とは何か?」なんて言葉しか出て来ない自分の語彙の乏しさが恨めしい。クレバーでクレイジーなジョーカーを勝たせないために、ゴッサムの平和への灯を消さないために、バットマンが取った悲しい選択に涙した。 追記:9点にしていたが、何度も見返している事実と減点要素が見当たらない事に気付いたので10点に変更。 【alian】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2016-01-30 17:20:27) |
31.もうとにかくジョーカーがカッコよすぎる。ジョーカーが登場する度に興奮した。音楽もカッコいいし、実写にこだわるノーランのほとんどCGを使わずに撮影した大迫力のシーンも満載!これは映画館の大画面で味わいたかった。アメコミ映画の枠を超えた傑作。 【素晴らしき哉、映画!】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2015-03-29 11:14:57) |
30.ジョーカーがいいね。アメコミ映画を舐めてました 【pillows】さん [DVD(字幕)] 10点(2014-04-05 03:29:31) |
29.《ネタバレ》 非常に濃密な2時間半でした。ジョーカー、マフィア、裏切り、愛、善と悪、おまけにトゥーフェイスまで出てきて普通なら破綻してもおかしくありませんが、それを一分の隙なく描いた脚本が素晴らしい。完璧と言っていい出来映えでしょう。それとジョーカーの存在感が凄い。狂気や破滅をそのまま具現化したかのような存在でそれを演じるヒース・レジャーがそれらを120%出し切っていたのではないでしょうか。正に映画史に残る名演技だと思います。 【キリン】さん [DVD(字幕)] 10点(2013-01-06 15:54:41) |
28.《ネタバレ》 劇場公開時に映画館で観ましたが、この度久しぶりにDVDで観ました。 何度観てもヒースレジャーの演技に圧倒されます。正直そこまでやるのか、というほどの狂気を感じました。 前作はあくまでアメコミの枠内に収まる良作という印象ですが、今作は非常にリアリティのある内容でした。 後半にトゥーフェイスまで登場して、こんなに風呂敷広げてどうやってまとめるのかと思いましたが、ラストは見事としか言いようがありません。最後のバットマンの姿はめちゃくちゃかっこいいです。 【やっぴーK】さん [DVD(字幕)] 10点(2012-12-08 06:34:59) |
27.《ネタバレ》 警察署より逃げ出し、パトカーでハコ乗りするジョーカーの美しさは見るたびに強く惹かれます。 【reitengo】さん [DVD(字幕)] 10点(2012-07-31 15:53:18) |
|
26.《ネタバレ》 他のアクションやヒーローものとはもう完全にレベルが違う。全体的に暗い映像だが、ジョーカーの絶対悪、ラストシーンのあまりのかっこよさには鳥肌がたつ。脚本がめちゃくちゃできてる。ヒロインがそんなにきれいじゃないのだけが残念!でも10点!G.オールドマンてホントにスゴイね。レオンのあの人と同じ人とは思えません。 【来た別府】さん [DVD(字幕)] 10点(2012-06-10 22:55:34) |
25.《ネタバレ》 (改行表示希望) ヒーローものとは思えない、勧善懲悪という言葉だけでは済まされない いろいろ考えさせられる、人間の裏と表を辛辣に表現した秀作。 人を殺さず悪と立ち向かうヒーローの戦いと苦悩、一方虫けらの様に人を殺して人を弱みに付け込みもて遊ぶジョーカー とりあえずコインの裏表(運)で物事を判断する検事(トゥーフェイス) など、人間の弱さ(脆さ)と強さ(尊さ)を上手く「裏と表」で上手く表現していると思いました。 ・この作品のための前作(ビギンズ)なのだと思った。 コミック特有の世界観を無くし、限りなくリアルな世界観も作品を見て納得 × ・軽くアクションが長い ・ヒロインの変更 ・ティム・バートン版のバットマンが好きな人にはちょっといただけないかも。 ・過去の作品で何かと問題な刑事役が多いゲイリー・オールドマンこのバットマンでもしでかすのかと思いきや ビギンズと合わせて一本! 【はぶじ】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2011-07-19 09:31:40) |
24.クリストファー・ノーラン監督による「バットマン」シリーズの第2作目。 まず前作「バットマン・ビギンズ」とは全く違う映画に仕上がっていることに驚かされた。前作は若干淡白な所があったが、今回は一切なし。やはりこの映画の一番素晴らしい所はテンポの良さ。また今までのヒーロー映画の常識をひっくり返すジョーカーとバットマンによる「悪同士」の戦いが、全世界で大ヒットした大きな理由だと思う。 【dy2cyr】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2010-12-12 19:34:06) |
23.ここまで悪役が徹底して大活躍する映画はないでしょう。すばらしすぎです。 【666】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 10点(2009-08-19 20:25:05) |
22.前作バットマンビギンズを観てると、なぜバットマンがああまでジョーカーに無抵抗なのかわかる。ビギンズからの作風&世界観とヒース・レジャーの鬼演技が起こした奇跡の映画。 【わさび】さん [映画館(字幕)] 10点(2009-08-16 03:52:11) |
21.目が離せないほど魅力的な悪役はヒースのジョーカーを置いて他に思いつかない。 悪役側に神がかり的な魅力があれば、主人公が地味でも全然成り立つんだな、と感心。 ヒースのジョーカーがこれ1作で終わってしまうのがとても残念。 ブルーレイの美しさを思う存分堪能できる超高画質な点も○。 【ちびまり】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2009-06-30 09:48:00) |
20.《ネタバレ》 ヒトが抱える両面、バットマンが抱える良心…全てを搾り出しても搾り出しても届かないジョーカーの邪心、安易な自己犠牲ではない選択、そして、ジョーカーの抱える漆黒の邪心、ある意味ヒトの愚かさだけに救いを求めるような…寂しさ。お互いに心の底から憎みながらも求めあうような感覚。なんか、本当にいい意味で考えさせられる映画でした、観て良かったと思います。 【TKS_0C7】さん [DVD(字幕)] 10点(2009-06-22 00:28:00) |
19.《ネタバレ》 エポックメイキングってこういう映画のためにある言葉だろうと思います。 2008年は、期せずして「崖の上のポニョ」も公開されてましたが、時代の流れに迎合せずに思い切ったやり方で作られた映画という点で、両者が共通しているのも感慨深いものがあります。映画館で4回観たのですが、DVD発売後にメイキングを観て、なぜこの映画がこんなに濃いーのか、納得しました。 いろいろカッコよかったですが、一部では活躍不足として不評だったクリスチャン・ベール。活躍しないところが、とてもカッコよかったです。そういう感じ方をするのは女性だけかもしれませんが。ちょっと森進一チックな声ではあったけど(笑。 言うまでもないという感じですが、ヒース・レジャーの挑戦もすばらしかった。この映画で初めて観たのですが、彼はいつもチャレンジしてた人なんですね。もう居ないのが残念です。彼だけでなく、監督をはじめチャレンジングな人たちが集まってチャレンジした、その結晶みたいな作品。チャレンジのほとんどが成功しているのがまた凄い。 ここまで達成されてれば、バットマンのガールフレンドのキャラクターとか髪型とかほうれい線がイマイチでも、もういいです。そのぐらいのことは軽く吹き飛んでしまう圧倒的な何かを受け取った映画でした。 【hatomix】さん [映画館(字幕)] 10点(2009-05-04 18:45:28) |
18.二時間半の映画で全然退屈しなかった映画はひさしぶり~。銀行強盗シーンのババ抜き状態で登場するジョーカーからしておもしろい。まさにジョーカー。ナース姿で病院を爆破するジョーカーの仕草もかなりひきつけられる。でも話自体もおもしろい。逆さまのジョーカーに象徴されるよーに逆さまの演出があちらこちらにあり、不気味なおもしろさでした。 【なにわ君】さん [DVD(字幕)] 10点(2009-02-01 13:31:05) |
17.《ネタバレ》 傑作。 船のシーンだけが若干冗長で内容が薄い。 しかしそれを持って有り余る会心の出来。 カタルシスの浄化の表現がお見事。 ヒースさんに合掌。 【翼ネコ】さん [ブルーレイ(字幕)] 10点(2008-12-23 19:48:16) |