《改行表示》103.《ネタバレ》 三重苦を克服することは可能か、考えたことがある。結論として、生まれながらの三重苦の場合は、どう考えても無理と思った。言葉があるということをどう教える?ましてや話せるようになるなど。2才で三重苦となったヘレン・ケラーが克服したことになっているが、信じられないでいた。自伝を読んでも、釈然としなかった。水に触れさせ、今触れているものの綴りがWATERで、発音がウォーターってどうやって教える?ましてや手には触れられない物や抽象的な概念をどうやって?長年の疑問の一端が本作で氷解した。方法はこうだ。先ずふたりだけで生活する環境を整え、相手に自分を頼らせる。その意味が分からずとも、とりあえず指と指で文字を伝え、自分の顔に手を触れさせ、表情や首の振り加減で、うまくできたか、嬉しいなどの感情を伝える。躾は、ちゃんとできるまでは食事をさせなほど厳しくし、うまくできた場合は褒美のケーキを与えたりして誘導する。これを何度も何度も繰り返す。決して諦めない。そして最難関は「ものには言葉があって、今触れているものの綴りが指文字で伝えられているもの」と理解させること。これは本人が気づくのを待つしかない。 サリバン先生の熱意、母親にも勝るとも劣らない愛情には頭が下がる。体ごとぶつかり、決してくじけない、その鬼気迫る姿は胸を打つ。彼女自身かつて盲目であり、孤児として救貧院で悲惨な生活を過ごし、盲学校時代に二重苦を克服した人と出会っている。これらの経験が活かされている。逆にこれらの経験がなければ”奇跡”は成し得なかったろう。二人の出会いは神の祝福だ。 ヘレンの野獣児ぶりには度肝を抜かれた。ホラー映画顔負けの怖さがあった。エクソシストの少女のように、いまに首を180度回転させ白目を剥いて「WATER!」と叫ぶんじゃないかと想像したほど。食事を教えるシーンは屈指の名場面。 The Miracle Workerは「奇跡的な職人」で、ヘレン・ケラーのことではなく、アン・サリバンのこと。史実では先生20歳でヘレン7歳だから、役者の実年齢とはだいぶ違う。映画では触れられていないが、発音を教える方法は、生徒の指を先生の唇と喉もとに当てさせて、振動を覚えさせる。これを実際にアンとヘレンが実践説明している動画を見た。ヘレンが来日したときサリバンは既に帰らぬ人となっていた。 【よしのぶ】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-12-21 16:30:05) |
【ジャッカルの目】さん [地上波(吹替)] 8点(2012-09-02 20:59:06) |
《改行表示》101.御存知ヘレンケラー女史と、家庭教師サリバンの苦闘を描いたドラマ。 実話を映画化した作品ということで、やはり事実とは違う脚色もあるようだが、 三重苦という想像を絶する状況だけに、さすがに鑑賞前からこちらの気構えも違う。 作品の方は106分と短く、サリバンの人物描写にも時間を割いているので、 苦闘のエピソードは削られているという感は否めない。 それでも主役二人の演技はとても素晴らしく、目を離せないほどの見応えがあった。 作品の完成度も決して低くはないが、出来がどうというより、やはり一度は観ておくべき映画。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-07-31 05:24:49) |
100.哀れみからヘレンを甘やかしていた両親。その行為は罪だとまで感じる強烈なメッセージ。アニー・サリヴァン先生(アン・バンクロフト)の指導は恐ろしいくらいだったが、それにもましてパティ・デュークが凄かった。アカデミー賞においてアン・バンクロフトは主演女優賞を、パティ・デュークは助演女優賞を受賞。納得。 【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-06-29 19:37:25) |
《改行表示》99.《ネタバレ》 三重苦の困難を乗り越え社会福祉に身を捧げたヘレン・ケラーを、日本では「奇跡の人」と言う。しかし映画の奇跡の人(The Miracle Worker)は、奇跡を起こした人すなわちヘレン・ケラーを教育したアン・サリバンである。 ヘレン・ケラーは少年少女の偉人伝にも出てくる大変有名な人だが、どのようにして三重苦を克服したかはさほど知られてはない。家庭教師アン・サリバンという名前は知っていても、彼女自身が目の病気で障害者だったことは、私もこの映画を見て初めて知った。 映画を見ればすぐわかるが、ヘレン・ケラーという少女は三重苦である上に、わがまま放題で育てられたためどれほど教育が困難だったが手に取るようにわかる。食事の躾シーンなどすさまじい闘いである。 これだけすさまじい闘いだったからこそ、ヘレンが物にはすべて名前があることを理解した井戸のシーンは大変すばらしかった。三重苦になる前のわずかな記憶が蘇ったのである。まさに感激のドラマだった。 この映画は私が子どものとき、大きな期待を持ってみた映画である。ヘレンを演じたパティ・デュークは私とほぼ同じ年、私たち少年の大変な憧れの的であった。 このパティ・デュークとアン・バンクロフト、どちらもアカデミー賞の主演・助演の女優賞を取ったのも当然と言える。 蛇足だが、ヘレン・ケラーは日本訪問を何度も行い、日本と非常に縁の深い人だったことを忘れてはいけないだろう。 【ESPERANZA】さん [映画館(字幕)] 9点(2011-03-08 22:36:51) |
98.女の子の演技には非常に驚かされた。アカデミー賞も納得です。サリバン先生の熱演も伝わってくるものがあります。相手のことを理解し必死になってぶつかっていく様に心を打たれました。 【さわき】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2010-12-15 01:33:21) |
97.《ネタバレ》 すごい いやほんとすごすぎる こんな映画があったとは…知りませんでした(教えてくれたマー君ありがとう)壮絶な食事シーン アニー役のアン・バンクラフトもさることながら ヘレン役のパティ・デュークがすごい 両者共に賞受賞も納得 作中に出てくる「胸」に突き刺さる言葉の数々 教えることとは何なのか 生きるということはなんなのか すごく考えました うん、観て良かった!! オススメデス 【Kaname】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2010-12-01 15:51:01) |
《改行表示》96.《ネタバレ》 結構な長回しの食卓シーンは壮絶! 下手なアクション映画より体を張っているし、緊張感が凄い。 2人の必死さがビンビン伝わってくる。 ヘレンの殺気、表情、大暴れが凄まじい。普通の人だったら逃げるよ、ありゃ。 こんな壮絶な一対一のぶつかり合いがメインなのだが、だからと言って、ヘビーで陰鬱な作品となっていないのがこの映画の凄いところ。 その、激しいぶつかり合いのシーンも凄すぎて時に笑えてしまったりもするし、軽薄な兄ちゃんや、ガンコ親父とサリバン先生のやりとりは、軽快で面白かったりもする。 しかし、「言葉」の意味、「意味」の意味を教えることは難しい。 これがわからなきゃ、何を教えても残らない。 これを耳も聞こえない、眼も見えない相手に教えろって言われたらどうしたらいいかわからんよ。サリバン先生すげえよ。 全ての教育者、母親、いや全ての人に一度観てもらいたい良い作品である。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-11-03 20:03:32) |
《改行表示》95.《ネタバレ》 小学校低学年の頃だと思いますが、日曜洋画劇場で見たのが最初。そもそもなんで見ていたのかよく覚えていませんが、とにかく引き込まれて目が離せません。時間を忘れて見入っていました。途中のCM中にふと気がついたら、私以外の家族は翌日に備えて布団の中。しかし今さら寝ていられないと、最後まで見通しました。あの「ウォー」の場面では大感動。やはり、見ていてよかったです。おそらく、映画を見て感動したのはこの時が初めてでしょう。振り返ると、その後洋画劇場をさかんに見るようになり、中学時代は「ロードショー」誌を愛読し、今ではこんなサイトに投稿しているのも、あの時の感動があったからだと思います。私にとっての映画の原点であり、決して忘れることのできない一本です。 久しぶりに見ましたが、わかっていても最後は感動します。私は映画やドラマを見てもまずほとんど泣かないのですが、今回は涙があふれてきました。まだまだ自分も感受性が鈍っていないと自画自賛。誰が言ったのか、「人は人間として生まれるのではない、人間になるのだ」という言葉がありますが、まさにそれを表した映画です。人間らしさとは何なのかという大きな問題を、重くなりすぎずに提示している名作。 【アングロファイル】さん [DVD(字幕)] 10点(2010-09-22 21:12:12) (良:1票) |
94.《ネタバレ》 いつか自分の子供に見せたいと思いながらも吹き替えものが見当たらず「まだ字幕は辛いだろうな」と時期を待ち続けていました。学校で何か学んだのか、子供の方からヘレン・ケラーのことをいろいろ聞いてきたもので「これは時なのかも?」と10歳の子供に字幕で白黒の映画を恐る恐る鑑賞させてみました。こちらの不安などものともせず、いささか大げさなオープニングが功をなして引き込まれる引き込まれる。やって来たサリバン先生を部屋に閉じ込める悪ガキっぷりに、先の展開が楽しみになったようで、成り行きを見守りながら茶化すお兄さんのジョークも手伝って、ハマったようでした。食事の躾のシーンは、もちろんもう目が釘付け状態で、二人きりの言葉のない攻防だから字幕に煩うこともないし、ドリフのドタバタを観るようにギャハギャハ笑いながらも、実在したヘレン・ケラーという人物の持った障害(+親の哀れみ)がどれほど人間としての質を蝕むものかを感じ取っていたようです。凄まじいタイマン勝負のあとも、わが子の集中力は持続し続け、世の中のもの一つ一つに名前があることにヘレンが気づくラストまでじっと見入っていました。今どきの10歳を最後までつなぎとめられる白黒の字幕映画って、そうないと思いますし、大人の自分は何度鑑賞しても笑って泣いちゃう感動作です。力強い作品! 【だみお】さん [DVD(字幕)] 10点(2010-08-22 12:13:30) (良:1票) |
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93.《ネタバレ》 サリヴァン先生の熱血指導奮闘記。よくもまぁ、心折れそうになりながらも挫けずに教育を続けられたなぁと感心します。かと言って、ヘレンの両親の甘やかしたくなる気持ちも分からなくもないです。ヘレンの演技は、子役としてはSランク級の気迫の演技です。凄いです。サリヴァン先生がヘレンに歌っていた子守唄は、映画「死霊のはらわた」で死霊になってしまった母親が地下室で歌っていた曲と同じですねw 【VNTS】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-02-26 23:30:55) |
92.実在ってのが関係してるかもしれないけど、描かれてるシーンもworkerの話も壮絶だった。そこらの感動物と一線を画してるのはそういう壮絶さっぽい。 【デフォルトモード】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-01-23 18:21:48) |
91.ヘレン・ケラーの話かと思いきや、家庭教師のアン・サリバンの話でした。ついでに奇跡の人もヘレンではなくサリバン先生だったんですね。描かれているのが最初の二週間だけなのが勿体無いくらい見ごたえがありました。 【色鉛筆】さん [地上波(字幕)] 7点(2008-12-30 21:12:44) |
90.どうやって終わらすのか考えながら観ましたが、同じ系統のそれと同じ。映画なので、たとえ時間が長くなったとしても、サリヴァン先生の過去や、彼女とあの家族との交流も、もっと見たかった。特に「奇跡の人」であるはずの先生の過去は、おぼろげに描いていたので非常に残念です。題名が「奇跡の人」ならば、映画の良さを使いきれていない。もしかしたら舞台見ろって事なのかな?点数は映画として。 【オニール大佐】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-08-03 18:42:47) |
89.「奇跡の人」と聞くとたとえば手をかざすだけで病気を治すような人間をイメージしてしまいますが、サリヴァン先生を含めみな映画の中にいるのは私たちと同じただの人間です。不幸な過去を背負っていたり、困難を目の前に不安に押しつぶされそうになったり、泣いたり笑ったり、まったく私たちと変わらない普通の人が、懸命に誠実にそしてタフに使命を果たすから、私たちは共感でき感動できるのだと思います。原題の「The Miracle Worker」は正確に訳すと「驚異的なこと(奇跡)を行う人」という意味です。 【チビすけ】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-05-19 19:26:18) |
【Yoshi】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-03-12 22:53:59) |
《改行表示》87. ヘレン役の演技がすごい。特に食卓でのシーンは迫力があってほんとすごい。とても単純で有名なストーリーでも、きちんとした演技があれば感動できるということを知りました。特に構成も変わってるわけではないし。 ヘレンが新たな世界を持った喜びや歓喜が伝わってきて、この映画を観た価値があったと思いました。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-02-20 00:07:43) |
86.《ネタバレ》 初めて食事を教えるシーンはスゴイの一言。板の間を這いつくばって暴れるなんて、今の女優さんじゃ誰もやらないでしょう。サリバン先生とヘレン・ケラーの出会いを知るには、とてもいいと思いました。ただ、この後もすごく気になりますね。 【shoukan】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-01-06 18:54:34) |
85.方針には同意するが、下に落ちたものを食べさせるのはどうかと・・・ 【マー君】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-12-09 15:35:28) |
《改行表示》84.2回目の観賞。二人の名演。二人の奇跡の人。“信じ・られな~い”事実の感動。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-10-07 00:48:13) |