68.《ネタバレ》 凄い!凄すぎる。この映画の凄さはまずチャップリンが同じ時代に生まれ、同じ時代を生きた一人の人物、ヒトラーに対して、真っ向から勝負し、そして、徹底的に皮肉っているところがいかにもチャップリンならではで、この映画の中の独裁者ヒンケルとユダヤ人の床屋の二人を演じるチャップリン!風船の形をした地球儀を尻でパーン!と割ってみせるシーンは、世界制覇を企むヒンケル(ヒトラー)に対しての怒りを描いていると同時に、ヒトラー政権の終りを予感する。この場面は本当に凄いとしか言えない。このように、チャップリンは例えトーキーでもサイレント映画のように撮っている。つまり台詞はなくてもパントマイムだけで、伝えたいこと言えるのだということが観ていてよく解ります。ラストのあの六分間の演説もチャップリンにしか出来ない。チャップリンだからこその演説だと、最後に「ハンナ、聞こえるかい?」とこれは自分を育ててくれた亡き母への熱い思いとして、描かれている。最後まで人間の愛を描く。さすがチャップリンです。 【青観】さん [DVD(字幕)] 10点(2021-02-08 18:46:20) (良:1票) |
67.ユーモアあふれる痛快な作品です。最後の演説シーンは超感動的です。独・伊を念頭に置いた2人の独裁者の滑稽な駆け引きやヒンケルのドイツ語もどき演説の演出も最高です。当時のアメリカはまだ平和ボケしていたようですが、その中でナチズムを大胆に批判したチャップリンのセンスと勇気に敬意を表します。ヒトラーもこの映画を見たそうですが複雑な気持ちになります。 【ProPace】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2015-02-04 21:35:57) |
66.《ネタバレ》 恐怖の独裁者ヒットラーを徹底的に茶化す。稀代の喜劇王チャップリンの面目躍如たる作品だ。 政治を風刺した映画の中で最も完成度が高く、永遠に語り継がれる作品だろう。 作品の本質は喜劇。そこは世界に冠たる喜劇王のこと、千姿万態の職人芸で何度も笑わせてくれる。最後の感動的な演説を度外視しても十分楽しめる作品に仕上がっている。特に世界地図の風船が爆発する場面はぞっとするほど風刺が利いている。 チャップリンは、喜劇と悲劇は表裏一体であることを信条として作品に体現してきた。ここでの悲劇は個人的なものではなく、「人類愛と民主主義の消滅」という人類の悲劇だ。 製作当時、民主主義撲滅と民族浄化を掲げるナチス・ドイツによる世界蹂躙戦争によって、人類愛と民主主義は危機に瀕していた。それに対する心の叫びが最後の演説となった。役を捨てて素をさらけ出すという禁じ手を用いてまでも訴える必要を感じたのは、それだけ危機感を募らせており、一有名人として世界に訴える責任を感じていたからだろう。いわば止むに止まれぬ良心の吐露だ。世界中に独裁主義の暗雲が吹き荒れる中、その心情は察するに余りある。 映画の成功の要因の一つに、最初と最後に演説を対比させる構成の妙がある。一方は意味不明のでたらめ語、一方は床屋役を捨て去って真摯に人類愛を説き、天国の母に希望を誓うチャップリンの心の声。この対比により両者の違いが際立つ。 映画は床屋の戦闘場面で始まる。これは被害者である床屋も、かつては戦争に加担する兵士だったという皮肉を込めている。政治に流されたままで、自ら声を出して民主主義のために戦わなければ、いつかは戦争に巻き込まれてしまうという危惧と反省の表明だ。 映画中盤で、ユダヤの女性が親衛隊に親切にされて驚く場面がある。人種は違っても、同じ人間だから同情もすれば、共感もする。困った人を見ると助けたい。そこには希望がある。最後の演説がなくとも、同様の趣旨がきちんと描かれている。 常に市井の人々の視線で作品を撮り続けてきた巨匠だからこそなしえた作品であるに違いない。躊躇せずに「偉大な作品」と呼べる。 気になる点は、床屋が20年間も保管されていた点、風船の場面の切り替えで足の位置が合わない点、ナチスを想起させるワグナーのローエングリンを演説の最後に使った点。 【よしのぶ】さん [DVD(字幕)] 10点(2014-09-01 17:28:03) |
【pillows】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2014-03-31 03:28:49) |
64.チャップリンの勇気と決意に感動。とてもじゃないが僕はこの作品に低い点は付けられませんでした。 【キリン】さん [DVD(字幕)] 10点(2013-08-10 15:02:00) |
63.《ネタバレ》 映画がトーキーの時代になってもサイレントにこだわり続けたチャップリン、そして「モダンタイムス」でようやくその声をあげたチャップリン、それがこの映画では堰をきったようにしゃべり強いメッセージを放つ。あの有名なラストの大演説だ。 この映画はヒトラーを皮肉り、反ナチを掲げる批判映画として捉えられているが、それだけではないだろうと思う。 「黄金狂時代」や「モダンタイムス」などに込められた批判・風刺を見ればわかるように、人間が自由に人間らしく生きる社会を彼は求め続けている。それを阻む独裁権力者を批判しているのだ。 チャップリンは、ヒンケルとうり二つのユダヤ人床屋を使って、こういっている。「世界に自由をもたらし、国境を取り除き、貪欲と憎悪を追放しよう!」と。 この強いメッセージは、今日もなお私たちが追求しなければならないものとなっていると思う。 【ESPERANZA】さん [映画館(字幕)] 10点(2012-01-02 21:27:59) |
62.この時代にこのような映画を作ったチャップリンに感動。ラストシーンだけでも10点。 【akila】さん [DVD(字幕)] 10点(2011-09-11 16:13:34) |
61.《ネタバレ》 すごい この時代にこういう内容のものを世に出したというのがホントすごい 観終わったあと私なりに調べてみましたが ここまで皮肉られたヒトラーも観ているそうですね… 当時の世相・状況は今我々が想像もできない状況であるはずで チャップリンの先見性 そしてチャレンジ精神に感服 公開されなかったら破産する程の状況だったというのもスゴイ(fromウィキ) 最後の演説 喜劇人としての気概 一人間としての気持ち 初トーキーだからこその 肉声 でのメッセージ(本人の声初めて聴きました) いやーマジでスゴイ ワタシのような凡人にはこんな言葉でしか表現できません 一度は観た方がいい いやある意味観なきゃいけない そんな感想でゴザイマス 【Kaname】さん [DVD(字幕)] 10点(2011-04-13 09:01:32) |
60.多感な中学生のときに、リバイバルを映画館で見ました。楽しくて、面白くて、切なくて、整理することのできない感情が頭の中をぐるぐるとめぐりました。初見からずいぶんと月日がたちましたが、こんなに素晴らしい映画を人類の財産として持ちながら、世界のそこかしこで戦争やテロがいまだに絶え無いことに、深い悲しみを覚えます。 【ジャッカルの目】さん [映画館(字幕)] 10点(2010-08-13 14:09:50) |
59.魂の根っこをぐっとつかまれた感じでした。泣きました。 【どぶん子】さん [DVD(字幕)] 10点(2009-11-18 15:55:21) |
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58.この作品はファシズム、ナチス、ヒトラーをコメディにし、徹底的に笑い倒しながら痛烈に批判している作品であるというのが素晴らしい。 誰がどんなに訴えようがどうしようが争いや差別偏見、残虐な行為はなくなりません、それも人間だからです。 うん10年も経ってから悲惨、壮絶な映像で語る一応の反戦映画は掃いて捨てるほどある、しかし本作は今まさにっていう時に制作されたわけです、これって物凄いことだと思うのよね、映画の中での演説って好きじゃありません。でもこれに限っては聞き入ってしまいましたね、たぶん演技による演説じゃなかったからだと思います。 【envy】さん [地上波(字幕)] 10点(2009-11-13 13:44:56) |
57.《ネタバレ》 ハンナが笑顔を取り戻してくれて本当によかった それだけで十分気持ちが伝わってきました 【hrkzhr】さん [DVD(字幕)] 10点(2008-06-16 22:36:19) |
56.反戦映画としても、コメディ映画としても傑作。 むしろコメディとしてヒトラーをおちょくっているからこそ、より強烈に感じます。 なんちゃってドイツ語(?)でヒトラー風に大げさに話すしぐさは、本気で笑えるし。 こんな笑える反戦映画って凄いです。 それでいてラストには、しっかりメッセージが込められていて、筋が通ってます。 作品の評価以前に、命がけでこんな作品を撮ったチャっプチンを評価したいです。 【びくーにゃ】さん [地上波(字幕)] 10点(2008-04-21 15:42:49) |
55.《ネタバレ》 与えられた才能と使命によってチャップリンがとんでもないモンに喧嘩を売った偉大なる勇気の足跡。いまだに虐められる側の問題など提議するクソみたいな思考が残っている現代。たかだか社会や職場やクラスで起こっているイジメを傍観している金魚の糞に送る痛切なメッセージ。演説のラストはハンナに向けられた。せめて、せめて自分が関わっている小さな世界なら少しの勇気で変えられるんだ。傍観者なんて加害者となんら変わらない、まったく同じようなもんだ。自分だって僕だって同じだ。くそー!フライパンくらい振り回せるだろ!? 【よし坊】さん [DVD(字幕)] 10点(2007-02-24 21:36:29) (良:1票) |
54.最後の演説が、心に響く。政治とか国際情勢とか時代背景とかそういったものを抜きにしても、人間の心に響く演説だと思います。人間の心の底から湧き上がってくる言葉には時代も場所も立場も関係なく心動かされますね。ただただ脱帽です。10点付けるのに躊躇なし。 【mono】さん [DVD(字幕)] 10点(2006-12-20 11:57:42) |
【Vanilla】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2006-06-27 11:19:18) |
52.もちろん、チャップリンの芸を堪能できる映画ではありますが、この映画はある意味掟破りスレスレの最後の演説を軸に考えたいです。「JFK」の最後の演説を観た時に、「これは独裁者か?!」と思ったこともありました。 政治的なプロパガンダとするには、イデアリスティック(ナイーブ過ぎると批評した研究者もいます)、大衆民主主義への過度の期待と断じることもできるでしょう。 しかし、映画作家としての成功が前提ではありますが、ドイツの大軍隊を掌握する男に独りで喧嘩を売ったのですよ。 男として、人間としてその行動には敬意を払わずにはいられません。 他の方がもういろいろ書かれているので細かいことには触れませんが、ただ脱帽するだけです。 |
【Jump】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-12-28 19:48:03) (良:1票) |
50.シリアスにしてポップ。これほどポップに自分の思想を伝えられるのはチャップリンしかいません!!!!いかに他人に(映画を見る人に)思想を伝えるか?という意味でも最高の映画作品です。 |
49.まぎれもなく来世へ受けつぐ価値ある偉大な映画、すばらしいものを観せてもらいました。さすが世界を舞台とする男の作品は違います。各シーンの意味の深さ、そしてなによりあの最後の演説ですね。『チャップリン』という人物が俳優という枠組みを越えて私の心に直接訴えかけてきます、ストレートに映画の力というやつを感じることができました。 【PPOSSTU】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2005-09-03 15:40:35) |