2.《ネタバレ》 ヤクザ映画に含まれるんでしょうが、所謂抗争で撃ったり刺したりのヤクザ映画とは全く違う人間ドラマですね。
もっと人間にとって普遍的な問題である、夢・自由と生活・社会との折り合いとの葛藤がテーマでしょう。
足を洗ってカタギ生活を最初は満足していた主人公が、黙って寝っ転がって空見てるところ、突然笹野高史にブチ切れるシーン、
ラストにスローで妻と娘に背を向ける表情とか心の動きが凄く伝わってきてよかったです。
場面だけでなく、「飯が炊けなきゃ女じゃないよ」「もうこういうのナシンコにしようよ」
「またおばあちゃんとこ行こうか」等々セリフも印象的なものが多かったです。
この映画は金子正次氏だけでなく、脇を固める永島暎子、桜金造、北公次もみんないいですね。