6.《ネタバレ》 ストーリーが悪いとは思いません。ただ、メインのストーリーがわかりづらい作品だとは思います。
仕事でのサクセスをメインにしたいのか。ラブストーリーか。コメディか。
中盤くらいまで、何が主軸なのかよくわからないのは、そのどれもがインパクトが弱いためだと思われます。
また、スタート時の人物関係の説明が足りていない気がします。群像劇ではないのに、まるで群像劇のようにメインの人がその他大勢の中に埋もれてしまっています。そして人物相関図にまとまりがありません。それなのに、ストーリーだけどんどん先に進んじゃいます。
ですから、人物に思い入れがないままラストまでいかれても、胸には響かないということです。言いたいことはわかりますけどね。
ジャックが重要人物で、彼の予言を中心としたプロットになっていることには途中から気付きます。この作品に限って言うならば、事前にあらすじを知ったうえで鑑賞したほうが、物語を純粋に楽しめそうです。
ジャックの予言が次々と的中する演出は面白いです。ですがそれがストーリーの面白さへと転化しきれていない気がするのです。
それに、レイニーがピートと、ジャックの予言の情報を早くに共有していれば、ピートは初めからレイニーのことを本気で心配してくれたかもしれません。個人的にあら捜しはしない主義なのですが、していないのに粗が気になるのは問題。
これぞ、決定打に欠ける代名詞と言えそうな映画だと思います。