復活の日のシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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復活の日

[フッカツノヒ]
VIRUS
1980年上映時間:156分
平均点:6.70 / 10(Review 88人) (点数分布表示)
公開開始日(1980-06-28)
ドラマサスペンスSF医学ものパニックもの小説の映画化
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2021-10-17)【イニシャルK】さん
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監督深作欣二
助監督手塚昌明
吉田一夫
演出左近允洋(日本語吹き替え版【TBS】)
キャスト草刈正雄(男優)吉住周三(南極日本隊)
渡瀬恒彦(男優)辰野保男(南極日本隊)
夏木勲(男優)中西隊長(南極日本隊)
千葉真一(男優)山内博士(南極日本隊)
永島敏行(男優)松尾明正(南極日本隊)
森田健作(男優)真沢隆司(南極日本隊)
角川春樹(男優)隊員(南極日本隊)
高月忠(男優)隊員(南極日本隊)
オリヴィア・ハッセー(女優)マリト(南極ノルウェイ隊)
ジョージ・ケネディ〔男優・1925年生〕(男優)コンウェイ提督(南極アメリカ隊)
ボー・スヴェンソン(男優)カーター少佐(南極アメリカ隊)
チャック・コナーズ(男優)マクラウド艦長(ネレイド号乗組員)
グレン・フォード(男優)リチャードソン大統領(アメリカ)
ロバート・ヴォーン(男優)バークレイ上院議員(アメリカ)
スチュアート・ジラード(男優)マイヤー博士(アメリカ)
ヘンリー・シルヴァ(男優)ガーランド統参議長(アメリカ)
エドワード・ジェームズ・オルモス(男優)ロペス大尉(各国南極観測隊)
多岐川裕美(女優)浅見則子(日本)
丘みつ子(女優)辰野好子(日本)
緒形拳(男優)土屋教授(日本)
中原早苗(女優)母親(日本)
木島一郎(男優)田所助教授(日本)
野口貴史(男優)助手(日本)
小林稔侍(男優)別の助手(日本)
アルバータ・ワトソン(女優)(ノンクレジット)
草刈正雄吉住周三(南極日本隊)(日本語吹き替え版【TBS】)
渡瀬恒彦辰野保男(南極日本隊)(日本語吹き替え版【TBS】)
夏木勲中西隊長(南極日本隊)(日本語吹き替え版【TBS】)
千葉真一山内博士(南極日本隊)(日本語吹き替え版【TBS】)
武藤礼子マリト(南極ノルウェイ隊)(日本語吹き替え版【TBS】)
大宮悌二コンウェイ提督(南極アメリカ隊)(日本語吹き替え版【TBS】)
羽佐間道夫カーター少佐(南極アメリカ隊)(日本語吹き替え版【TBS】)
田中亮一無線係(南極アメリカ隊)(日本語吹き替え版【TBS】)
大塚周夫マクラウド艦長(ネレイド号乗組員)(日本語吹き替え版【TBS】)
阪脩ボロジノフ博士(南極ソ連隊)(日本語吹き替え版【TBS】)
千田光男ネフスキー大佐(南極ソ連隊)(日本語吹き替え版【TBS】)
田中信夫リチャードソン大統領(アメリカ)(日本語吹き替え版【TBS】)
矢島正明バークレイ上院議員(アメリカ)(日本語吹き替え版【TBS】)
小林清志ガーランド統参議長(アメリカ)(日本語吹き替え版【TBS】)
緑川稔ランキン大佐(アメリカ)(日本語吹き替え版【TBS】)
谷口節ロペス大尉(各国南極観測隊)(日本語吹き替え版【TBS】)
滝口順平ラトゥール博士(各国南極観測隊)(日本語吹き替え版【TBS】)
弥永和子イルマ・オーリッチ博士(各国南極観測隊)(日本語吹き替え版【TBS】)
玄田哲章スミノルフ少尉(T232号乗組員)(日本語吹き替え版【TBS】)
加藤正之(日本語吹き替え版【TBS】)
村松康雄(日本語吹き替え版【TBS】)
峰恵研(日本語吹き替え版【TBS】)
鈴木れい子(日本語吹き替え版【TBS】)
原作小松左京「復活の日」(角川文庫版)
脚本高田宏治
深作欣二
音楽羽田健太郎
鈴木清司(音楽監督)
高桑忠男(音楽監督補佐)
作詞ジャニス・イアン「YOU ARE LOVE」
主題歌ジャニス・イアン「YOU ARE LOVE」
撮影木村大作
岸本正広(撮影補佐)
製作角川春樹
角川春樹事務所
TBS
制作TBS(日本語吹き替え版【TBS】)
配給東宝
KADOKAWA(2021年リバイバル)
特撮木村大作(撮影)
美術横尾嘉良
小川富美夫(美術助手)
編集鈴木晄
川島章正(編集助手)
冨田功(編集助手)
録音紅谷愃一
照明望月英樹
字幕翻訳清水俊二(翻訳)
戸田奈津子(翻訳)
日本語翻訳額田やえ子(日本語吹き替え版【TBS】)
その他IMAGICA(現像)
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【クチコミ・感想】

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88.驚いた。何という圧倒的なスペクタクルだろうか。 2020年、“コロナ禍”の真っ只中。1980年公開のこの国産超大作を、今このタイミングで鑑賞したことは、極めて稀有な映画体験だと言えよう。 新型コロナウイルス感染症の蔓延とそれに伴う悲劇が、全世界的に収束しない今の時世において、このSF映画が描き出したパニックと世界の“終末”は、決して大袈裟ではない「予言」であり、恐怖であった。  序盤のパンデミック描写はまさに今現在の社会の有様そのものだったし、そこから展開される人類死滅の地獄絵図は、とことん絶望的で遠慮がなかった。 そして、世界の人口が南極に取り残された数百人のみとなっても、さらなる破滅の進行を余儀なくされる人類の行く末には、恐怖や憤りを遥かに超えて、只々虚無感を覚えた。  その“虚無感”は、今作同様に明確な滅亡の最中を生きる人類の顛末を描いた「渚にて(1959・米)」や、冷戦下における核戦争の危機を真摯に描ききった「未知なる飛行/フェイルセイフ(1964・米)」を彷彿とさせる。 両作とも、冷戦時代のアメリカで切実な危機感と共に製作された作品であり、傑作だった。 ソリッドに研ぎ澄まされたこれらの作品と比べると、今作は大味だし、稚拙なウェットさがあることは否めない。 ただし、冒頭に記したとおり、超大なスペクタクルを伴った映画的な圧力が、また別の魅力と価値を生み出していると思った。  地球全体を舞台にしたSF的なパニックと恐怖、それに伴う残酷と慈悲の釣瓶打ちが凄まじい。 それはやはり当時隆盛を極めた「角川映画」だからこそ仕掛けることができ、実現し得た映画企画であったろうし、監督を務めた深作欣二による絶対的な支配力がなし得た結果だと思う。 ロケーション、キャスティング、バジェット、そして映画人たちのエネルギー、映画製作におけるあらゆる規模が今現在の日本映画界の比ではなく、その“スケール感”に圧倒される。  更には、小松左京のSF小説を原作にしたストーリーテリングが、SFパニック映画としての物語性を深め、映画世界を芳醇にしている。 世界の人口が数百人になった時、それまでの人間社会の倫理観や価値観などは、一旦無に帰す。 そこには、“感情”を抑制し、生物として存続することの残酷な真意が明確に映し出されていたと思う。  「戦争」と「疫病」、それはいつの時代においても、人類の最大の“敵”であり、“弱点”そのものであろう。 むしろ人類史自体が、戦争と疫病の繰り返しによって形成されていると言っても過言ではないのかもしれない。 そうであるのならば、非力で愚かな人類には、打ち勝つすべも可能性もそもそも存在しないのではないか……。  燃え盛る巨大な落日を目の当たりにして、“男”は一人、立ち尽くす。  それでも……それでもだ。我々人類が最後の最後まで手繰るべきものは、「希望」であり、「愛」であるという帰着。 落日の絶望感に殆ど押し潰されながら、それでも男は歩み出す。 その様は、巨大な絶望に対してあまりにも無力で、脆弱に映るけれど、どこまでいってもその先に「明日」があるのだと、今この世界に生きる人類の一人として、信じたい。  「Life is wonderful (人生はいいものだ)」と言い続けることが、唯一にして最大の抗いなのかもしれない。
鉄腕麗人さん [インターネット(邦画)] 10点(2020-04-26 00:06:47)(良:3票)(笑:1票)
87.《ネタバレ》 オープニングのジャニス・イアンの曲で体が震えた。映画でこれ程の衝撃を受けたのは初めてである。角川映画が絶頂期だったこともあるが、これ程のスケールのものが良く日本で創られたと思う。草刈正雄、オリビア・ハッセーの美男美女ぶりにも見とれるばかりであった。時代の古さが返ってリアルさを生んでおり、細菌の蔓延に成す術がない人類、数少ない生き残った人類の選択と実に生々しく描かれている。終盤の、地震による核ミサイル発射という所から、おかしな方向へと行ってしまうのだが、それもハッピーエンドに繋がるので良しとしたい。こういう力作こそもう少し脚光を浴びてもいいと思う。
まさサイトーさん 9点(2004-06-26 04:33:09)(良:3票)
86.日本沈没よりも、ある意味、よりリアリティのある怖い素材の映画である。バイオハザードは今でこそ一般的だが、この当時に、この作品を書いていた小松左京が、凄い。映画としては、邦画を見直したスケールの大きい作品であると同時に、原作を超える映画は、やっぱり、そうは転がってはいないということ。映画の脚本から書き下ろしたのならともかく、小説を原作したら、やっぱり小説の方が細かい心理描写が出来るからねぇ。何より、何故無理矢理、色絡み、女絡みを入れなければならないんだ。原作に忠実に描いても、十分、通用する内容だったぞ。「南に行くんです」「でも僕は、南に行くんです」と、ボロボロになって、ただただ南を目指す草刈のひたむきさが、とても良かった。
由布さん 7点(2002-10-18 00:00:32)(良:2票)
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85.《ネタバレ》 コロナ禍で話題になったこともあり観賞。なるほど人工的に開発された生物兵器との噂もあるコロナのことを予見したような映画で興味深く観賞した。 ただ80年代の角川映画で監督が深作欣二なのでかなり大味なのは否めない。 現実に未知のウイルスが蔓延ってしまった現在の目で見ると、いくら感染後すぐに死に至らしめる凶悪なウイルスだとしてもマスクや除菌消毒の概念が無くノーガードで診察し医師看護師がバッタバッタと倒れていくのは頭悪すぎるし、政治や科学的視点が限りなく薄っぺらでリアリティが感じられなかった。 多岐川裕美演じる看護師が、死んだ友人の子を保護するまでは良いのだが、その後ボートに乗って海を渡るシーンは、そのボートはどこから!?てか船舶免許持ってるのはなんで!?とそっちが気になってしまった。 ウイルスで南極にいた人間以外は死滅し、さらに対ソ連対アメリカの核ミサイルを止めに行くも間に合わず作動し南極の人間まで死ぬという展開は意外性があり期待したが、放射線を当てたらワクチンができたり、大地震からも核攻撃からも生き延びる草刈正雄にはさすがに辟易とさせられた。その後作戦に失敗したときのために避難した集団と合流するため大陸を南下し始めるのだが、マチュピチュなどの観光をしたり、朽ち果てた協会で自主制作映画のような何の工夫もない謎の対話シーン、髪も髭もボーボーでボロ布を纏い変わり果てた草刈を遠方から瞬時に認識するオリビアハッセーなど、終盤にかけて引っ掛かる点が多すぎてだんだんと萎えてしまった。
eurekaさん [DVD(邦画)] 6点(2020-08-14 22:49:14)(良:1票)
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84.《ネタバレ》 何度も鑑賞してきましたが、相変わらず面白い映画です。 前半のウイルスが全世界に広がっていく光景はリアルかつパニック映画の王道ですね。 日米の豪華キャスト出演なので、当時の角川映画の最盛期のパワーを感じさせてくれます。 地震、自動報復システムなどの次から次への展開も強引ながらも興奮が持続します。 南極基地内でのひとつの社会の女性問題は考えさせられました。 「女性ひとり守れない社会なんてあっても意味が無い」という訴えはかなりグサッときました。 また、個人的にこの映画での名場面は、最後の方の古びた教会での死者との無言の会話のシーンです。 ここまで来るともう声も出ない、という感じがひしひしと伝わって来るいい場面でした。 今の世の中、こういう細菌テロなども絵空事では無いかもしれないと考えると、観終わったあと妙に怖い気分に なりました。
金田一耕助さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2020-01-11 21:39:19)(良:1票)
83.《ネタバレ》 自分は80年代の邦画の質が下落したのは角川映画と、「とりあえず監督は深作欣二」という安易な風潮が映画界に蔓延したことが原因だと思っています。たしかに70年代後半から80年代にかけての深作欣二のフィルモグラフィは、アクション時代劇からSFまでないのは恋愛映画ぐらいのなんでもあり状態、まるで60年代のロバート・ワイズみたいな感じでしょう。でもワイズと違ってSFに関しては惨憺たる出来で、このジャンルを彼は根本的に理解していなかったとしか言いようがないです。 原作は小松左京で、彼のSF長編第一作目になります。もちろん『日本沈没』より前の作品で、分量としては『日本沈没』の半分もいかない小説ですが比べ物にならないほど雑な作品です。原作の九割は謎のウィルスによって人類がほぼ滅亡するまでのお話しで、映画で半分を占める南極に残った人々のストーリーはほとんどエピローグのような語り口になています。映像としては人類が滅亡するまでの過程を丹念に見せるのが醍醐味なのに、やたらテロップとニュース映像を多用していて、深作欣二はそこから完全に逃げたって感が強いです。当然のことですが映画の後半部分の脚本はかなり書き込まれたものとなっています。草刈正雄たちがワシントンに到着した途端に地震が起きたり、相互確証破壊システムによって発射された核兵器の放射能がウィルスを無力化させたり、なんかご都合主義が鼻白みますがこれは原作通りなので大目に見てやって下さい(原作では、発射されたのは中性子爆弾が多数を占めていたので、放出された中性子がウィルスを変化させたが地球の大気には放射能と違って残存しなかった、という映画以上のご都合主義です)。南極の人々の関心はいかにして人類を存続させるのかということに集中しているようになっていますが、男女比が百対一では鼠じゃないのだからもうアウトでしょ。南極社会は完全に一妻多夫制になってしまうわけですが、この「産めよ増やせよ」状態は現在の世相では炎上間違いなしでしょう。 カネを積んだことが判るのはオリビア・ハッセ―を始めとする渋いハリウッド俳優たちで、まあ彼らもプロですから最低限の仕事はしましたって感じですかね。もっと凄いのは実際にチリの潜水艦をチャーターしたり南極でロケしたりしているところでしょう。マチュピチュにまで足を運んでロケしたりここまで来ると木村大作カメラマンの単なる暴走と言えなくもない。雄大な風景を「どうだ、凄いだろう」とドヤ顔で見せることに費用をかけるなら、もうちょっと脚本をしっかりさせて欲しかったですね。
S&Sさん [映画館(邦画)] 4点(2019-12-13 23:54:28)(良:1票)
82.子供の時にこの映画をどうしても見たくて、父に連れて行ってもらいました。壮大なストーリーに感動しました。人類は愚かな人間によって二度も滅びます。そして何とか生き残った草刈正雄が最愛の女性に会うためにワシントンDCから南米チリの最先端まで何年もかけて徒歩で向かいます。究極の愛です。ジャニス・イアンの主題歌も完璧です。何度見ても感動します。映画のメッセージの受けとめ方は人それぞれです。たくさんの人に見て色々と感じてほしい作品です。
みるちゃんさん [DVD(字幕)] 10点(2019-09-21 17:09:37)(良:1票)
81.子どものころテレビ放映を見たときの印象が忘れられず30年ぶりに鑑賞。今観ると設定や映画のつくりに時代を感じるが、この映画最大にして唯一の希望を感じさせるシーンである、吉住がアメリカ大陸を縦断し生き残った人々と再会する場面は30年たっても感動は色あせていなかった。なんといっても本物の南極ロケは迫力十分で、最近のキムタクの主演ドラマ「南極大陸」に比べると雲泥の差である。小さいころ観た(歳がばれちゃうね)印象と変わらず同じ感動を味わえたことが嬉しかった。好み40/50、演出10/15、脚本12/15、演技7/10、技術9/10、合計78/100→8/10点
chachaboneさん [DVD(字幕)] 8点(2012-08-19 23:50:18)(良:1票)
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80.《ネタバレ》 最近、草刈正雄さんをテレビで見かけました。ちょっと頼りない中年オジさんをコミカルに演じる役柄が定着してきたなと思いながら、そう言えば「復活の日」では二枚目スターとして一世を風靡したはず・・・と、当時つい観損なってしまった映画を鑑賞すべくDVDを借りてきました。  25億円という、当時としては破格の制作費に膨れ上がってしまったせいか、興行的には必ずしも成功とは言えなかったようですが、原作がしっかりしていると映画はこれほどにまで感動的になるものでしょうか。種の存続という究極の命題を前に、祖国や人種の違いを乗り越え、過去を克服していく人々の美しい姿が描かれています。生き抜くことの尊さを、今さらながら再認識させてくれます。  美しい映像とカメラワークを背景に、ジャニス・イアンの歌声が心に響きます。今やっと、What's the time, where's the place, why the line, where's the race... の意味がわかった気がします。  報復という行為の空しさを描いた点で、戦争のみならず、私たちの人生観にも影響を与えます。冷戦が終わっても相変わらず武力抗争や戦争が各地で続いている今、復讐に執念を燃やす人間の性は変えられないものなのでしょうか。  外人豪華キャストのおかげで、日本のSF映画にありがちな「バタ臭さ」が感じられず、CGだけに頼ったB級SF映画などを遥かに凌ぐ作品に仕上がっています。欧米人と東洋人の体格の差をまじまじと見せつける点も、国際的で実にリアル。185センチの草刈さんが、まるで子供のように見えますが、二人の間の人種差別が友情に変わり、やがて信頼へと発展していく部分も作品のテーマによくリンクしており、上手い手法だと思いました。  皆さん酷評が多いですが、根本的なテーマに真剣に向き合った点を評価し、少し甘めの8点。
windanceさん [DVD(字幕)] 8点(2009-08-15 03:31:04)(良:1票)
79.《ネタバレ》 パンデミックという言葉のかけらすら知る由もない中学時代に前のめりになってみた思い出がよみがえる。日本人のみのシーンは役者全員が力みすぎて泥臭さムンムンで気恥ずかしい。日本独自の演出と演技が海外のそれとは異なるだけでなく、一歩遅れていることが明確だ。事件の発端となる無名のウイルスの持ち出しシーンは別にして、主要の親日外国俳優陣に支えられてぎりぎり持ちこたえた印象。特に大統領と上院議員の最期の会話やボー・スベンソンのLIFE IS WONDERFULは泣ける。日本の俳優の中で主人公・草刈正雄だけはその顔つきもあって見劣りせず、ラストはウルウルモードへ。主題歌とチリ軍に借りた潜水艦と南極風景の功績大。感染列島よりハリウッド監督で今一度リメイクしたら…と頭をよぎる。放送するたびについ見てしまう作品のひとつ。
やしきさん [映画館(字幕)] 7点(2009-02-01 02:56:18)(良:1票)
78.《ネタバレ》 尋常ではない製作費を放り込みながら、南極ロケやら(いかにウソをつくかも作り手の才能なんだから、わざわざご当地まで行かなくても…)微妙なオールスターキャストやらにドバドバと金を使い、全体を眺めると大作感を著しく欠いた印象となっています。中盤の潜水艦戦や後半の核爆発といった派手な見せ場がスペクタクル映画としての印象を左右する要だったのに、そういった大事なポイントに限ってお茶を濁しているため、製作費とは裏腹に妙な安っぽさが漂っているのです。また、深作欣二監督がSF向きではなかったのも問題。話は間違いなく世界規模なのに、見ている間は特にスケール感がありません。世界各地で派手にロケをやってるものの観光地巡りに終わっており、全世界を感じさせるところまで行っていないのです。本来この映画は観客の知的好奇心に訴えるべき話だったのに、監督がSF的なトンチを語ることに重きを置いていなかったのが原因だったと思います。例えば「ターミネーター」という映画は夜のLAが舞台の低予算映画でしたが、登場人物から語られる話の背景により、人類規模のスケール感を持たせることに成功しています。SFはいかにトンチを披露するかがカギであり、またこの作品には素晴らしいアイデアが満載されていたというのに、それをほとんど活用できていないのはもったいない限りです。その一方で監督が力を入れていたのがドラマパートだったようですが、これが過剰で笑ってしまうほどでした。とにかく濃いこと。科学者も政治家も医者も、登場するやみんな大声で怒鳴る人ばかり。終末観を煽るための演出でしょうが、「どんだけ短気な人ばっかなんだよ」とだんだんコメディを見ている気分になりました。間寛平みたいにのたうち回る感染者、世界の終わりに過剰に動揺する渡瀬恒彦、白衣でモーターボートを操縦する多岐川裕美、「わしゃもうダメだ」と執務室で毛布にくるまる米大統領等、枚挙に暇がありません。そんな深作演出ですが、これを突っ切ってみせた終盤は非常に素晴らしかったと思います。仙人のような出立ちでひたすら南を目指す草刈正雄の壮絶さは、深作監督でなければ出せなかったと思います。あの無言から発せられるとんでもない執念と、それと表裏一体の絶望感。「あの小さな家にどうやって辿りつけたんだ?」「てか車で行きなさいよ」などというツッコミすら忘れさせるパワーに4点献上です。
ザ・チャンバラさん [DVD(字幕)] 4点(2008-06-29 05:01:44)(良:1票)
77.《ネタバレ》 20年近く前にも一度見ている映画だが、やはりコロナで本作を思い出し久しぶりに鑑賞。もちろんはじめて見たときはSFパニック映画として見ていたわけだが、今見るとなるほど現実のコロナ問題と重なる部分も多く、怖さを感じてしまうし、南極にいた数百人だけが生き残っているというのもリアルに感じてしまうのだが、一方であくまで娯楽映画として作られているのでこのご時世で見てしまうと違和感を感じる部分もまた多く、ちぐはぐな印象を抱いてしまうのだが、それはしかたないだろう。日本映画でありながら、ハリウッド俳優が多数出演していて、映画史上初の南極ロケ(それが日本映画だったことに驚き。)までしているのに角川の本作にかける意気込みのすごさが感じられるのだが、この題材に深作欣二監督というのは今になってみればなんか違うし、実際に深作監督らしさが出た映画にはなっていないような気がする。(でも、おそらく深作監督の映画の中でいちばん多く登場人物が死んだ映画ではあると思う。)「日本沈没」を手掛けていた森谷司郎監督が本作をやりたがっていたみたいだが、正直そのほうが良かったような気も少ししてしまった。昔、VHSで見たときは字幕の色と背景の雪が重なってしまって読みにくい部分も多かったのだが、DVDだとそれが改善していたのは良かった。あとは70年代のハリウッドパニック映画の常連だったジョージ・ケネディが出ていながら、同時期の日本映画のパニック映画の常連だった丹波哲郎が出ていないのはちょっと残念とか、越冬隊員の一人を演じている渡瀬恒彦はこの数年後の「南極物語」にも越冬隊員役で出ていて、間をあまり置かずに南極ロケにこのあとまた出たのかとか、直接内容とは関係のないことも思いながら見ていた。それにしても本作、ハリウッドでリメイクされたらどんな感じになるのかもちょっと気になる。(2020年8月15日更新)
イニシャルKさん [DVD(邦画)] 6点(2005-04-19 16:45:21)(良:1票)
76.《ネタバレ》 核爆発のシーンが様々な核実験の映像をつなげていたり(何か意図があるのだとは思うが)南極の米軍基地が吹き飛ぶシーンがあきらかにチープだったり、マチュピチュで草刈正雄が必死に南下しているのが変だったり(南米大陸を南下するのにあそこをわざわざ通る必要があるのかなあと)ナース姿の多岐川裕美が男の子をつれてモーターボートで沖に向かい「お父さんって叫びなさい!」というところが悲しいけれどもどこか奇妙だったり黒地に白い字で「1ヶ月後」とか「数年後」というのがどこか古さを感じたり(古いのは当たり前なんですが)・・・・いろいろマイナスの要因はあるのだと思うけれども、それを補うだけのパワーを感じる映画である。あれだけの本格的なロケをし、海外の俳優を上手に使って一つの映画を作り上げたことに感心する。後半はほとんど日本語はでてこない。それでだまされてるのかなと言う感じがしないでも無いが。チリ(かアルゼンチン)の代表が草刈正雄たちが出発する前にピアノを弾き語りながら歌うところで号泣してしまった。。。私の負けである。
蝉丸さん 9点(2004-10-18 19:13:45)(良:1票)
75.学生時代にビデオで観たんやけど、それまで観た邦画の中ではグンをぬいておもしろかった記憶が今でも残ってる。なんか洋画に匹敵するくらいの壮大さは今の邦画でもちょっとないんちゃうかな。当時は邦画ってしょぼいなって感じでいたから、これ観た時もあんまり期待してなかった分、ちょっと甘く評価してるかもしれんけど、とにかく壮大さでは邦画の中ではトップクラスやと思う。また観てみたいな。今見たら評価変わるかもしれんけど。人類滅亡系の映画好きにはオススメ。邦画も結構いけます。
なにわ君さん 10点(2004-06-08 04:16:41)(良:1票)
74.ひとつの作品に24億円も掛けるなんてこの時代の角川映画にしか出来ない事だろう。確かに掛けた分だけの価値はある。物語のスケールの大きさや兵器開発を批判したテーマの強さも映像からガンガンにじみ出てくる。が、どうにも納得できない部分がある。それはソ連から報復攻撃を受けて飛んできた核ミサイルによって、アメリカ特にワシントンは全滅しているはずで吉住が生き延びられるはずがないと思うのだが、原作ではこの辺りの経緯についてどのように書かれていたのだろうか。日本の映画も結構やるじゃないかと思える数少ない映画で、この編集のまま海外でも公開出来ていたらこのあと作られる邦画にもっと世界配給のチャンスが与えられることになっていたかも知れないと思うと残念。
WEB職人さん 7点(2004-05-05 23:35:39)(良:1票)
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73.邦画で最高傑作だと思います。何十回観ても見飽きる事がありません。 
gyu_yanさん 10点(2004-05-02 22:17:21)(笑:1票)
72.相当、微妙・・・。ナマの<゜)))彡を食べるシーンがあったと思うんですけど、缶詰とか見つからなかったんですかねえ。それに自転車くらい道端に・・・って、ファンの方、ごめんなさい!
水の上のハイウェイさん 5点(2003-08-02 19:12:55)(笑:1票)
71.黄昏の夕日をバックのホワイトハウス、死の最後の瞬間を迎えた合衆国大統領と咳をしまくりながらの上院議員のやりとりが本当に世界が終わる瞬間ってこんなかんじなのかな。。。とおもえるほどのやりきれなさがとても印象に残ってます。SARS騒動がリアルタイムで起こってる昨今洒落にならないリアルさがあちこちにちりばめられてるパニック系邦画でとりあえず最後まで破綻せず描ききってる数少ない良作とおもいます。一度は見ておいたほうがいいかも
モーさん 8点(2003-04-30 06:19:36)(良:1票)
70.たしかに、よく撮ったと思う。前半部分は原作好きから見てもなかなか巧くまとめている。しかしなぁ、なぜオリビアハッセーなのか。吉住たちがワシントンに行く前、夜中あのおばちゃんと話す場面が最高にいいところじゃないか。たしかに見栄えは落ちるかもしれないがあの場面における叙情、余韻、あれこそ悲惨で非情な世界の中で唯一救いといえる見せ場。あれを描かなきゃこの映画を作る意味はないよ。
Gloriaさん 3点(2003-04-03 00:16:13)(良:1票)
69.ジャニス・イアンの歌と、黄昏を象徴するかのような夕日を右手に歩く草刈正雄のボロボロな姿の影が、今も印象に残っています。当時の世界情勢を背景に、細菌兵器や核兵器というものに焦点が当てられていて、子供心に恐怖心を覚えました。個人的にボー・スベンソンが好きだったので、瀕死の状態で「Go...」と云う姿に涙しました。今は、ストーリーを反芻してみると、南極にのみ生き残った人間達が子孫を増やす為に、女性が任意にどんどん妊娠して行く姿に色々考えさせられたりもします。色々考えてみるには、いい映画だと思います。
MOONさん 10点(2002-05-30 00:26:16)(良:1票)
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【点数情報】

Review人数 88人
平均点数 6.70点
000.00%
100.00%
211.14%
322.27%
477.95%
51415.91%
61314.77%
72326.14%
81517.05%
955.68%
1089.09%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.00点 Review2人
2 ストーリー評価 8.75点 Review4人
3 鑑賞後の後味 8.33点 Review3人
4 音楽評価 7.33点 Review3人
5 感泣評価 8.00点 Review2人
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