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その木戸を通って

[ソノキドヲトオッテ]
FUSA
1993年上映時間:92分
平均点:8.33 / 10(Review 3人) (点数分布表示)
公開開始日(2008-11-08)
ドラマファンタジー時代劇ミステリーロマンス小説の映画化
新規登録(2009-03-03)【イニシャルK】さん
タイトル情報更新(2017-07-02)【イニシャルK】さん
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監督市川崑
助監督佐々部清
キャスト浅野ゆう子(女優)ふさ
中井貴一(男優)平松平四郎
フランキー堺(男優)田原権右衛門
井川比佐志(男優)吉塚助十郎
岸田今日子(女優)むら
神山繁(男優)加島大学
石坂浩二(男優)岩井勘解由
榎木孝明(男優)田原角之助
うじきつよし(男優)
桜金造(男優)
光石研(男優)
出川哲朗(男優)
原作山本周五郎「その木戸を通って」(「おさん」新潮文庫所収)
脚本市川崑
中村努
音楽谷川賢作
企画能村庸一
制作フジテレビ(制作・著作)
IMAGICA(制作協力)
美術梅田正則
編集長田千鶴子
録音大橋鉄矢(調音)
その他フジテレビ(提供)
ポニーキャニオン(提供)
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【クチコミ・感想】

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3.《ネタバレ》 昨年亡くなった日本を代表する名監督の一人である市川崑監督がまだまだ元気であった時代、今から16年も前の1993年に撮られていながら劇場公開されることないまま市川崑監督はこの世を去ってしまった。幻の名作と言われるこの作品、ようやく観ることが出来ました。噂通り、市川崑監督らしい美しい映像の世界、多くを語らず、観る者に想像させる力を与えてくれる。これが映画本来の持つべき形であることを市川崑監督はよく解っている。映像の力、映画ならではの光と影、この使い方、コントラストのバランスの上手さこそが市川崑監督の上手さであるものがここでも見られる。冒頭のあの闇の中、緑の竹林の現れる瞬間の美しさ、そして、主人公の姿が現れる時のこの場面の美しいことといったらない。最近の映画ではなかなか見られないぐらいの美しい映像美、あとはただただ物語りに集中するのみである。中井貴一演じる主人公の演技がややぎこちなく感じられるものの、それをカバーするだけの脇を固める俳優陣の中でまるで「かぐや姫」の物語に出てくるような女性、何ともミステリアスなふさを演じている浅野ゆう子の初々しさ、テレビドラマでしか知らない浅野ゆう子とは違う女としての色気と可愛さをここまで表現して見せているとはびっくりさせられた。この浅野ゆう子を観ると女優を生かすも殺すも監督の腕次第であることがよく解る。作品全体の何とも不思議な怪しさ、それは言葉では表現するのではなく、映像によって見せる市川崑監督の上手さ、ラストの余韻、見終わった後の余韻の残し方などは映画でしか観ることの出来ない余韻です。そうそう、市川崑監督作品にフランキー堺というこの大変珍しいキャスティングもこの作品を興味深いものにしている。大掛かりなチャンバラ時代劇を期待する人には向かないと思うけど、日本的な香り、映像を楽しもうという人にはお薦めの作品です。そして、やはりこの作品の雰囲気は「かぐや姫」を思わずにはいられない。
青観さん [DVD(邦画)] 8点(2009-09-22 23:02:01)(良:1票)
2.市川崑監督が1993年に手がけた作品で、市川監督没後の去年11月に追悼上映として初めて劇場公開されたハイビジョン撮影の時代劇。原作は山本周五郎。「幻の名作、ついに公開」という触れ込みだったが、90年代の市川作品といえば外れが多い印象が強いためにあまり期待していなかったし、多少、製作会社の話題作りみたいな浅ましさも感じた。しかし、そんな不安は見ているうちに吹き飛んだ。市川監督らしい独特の映像美がこの作品でも健在で、元々はハイビジョン実験用のテレビ作品として作られた作品らしく、撮影もフィルムではなくVTRだが、明らかに映画を意識して作っているという感じがする。それに、同じ市川監督の「竹取物語」(いや、話の印象としては「つるー鶴ー」のほうが近いかも。)を思わせるようなストーリーながらイマイチだったあちらに比べるとこの作品はかなりの低迷期にあったこの時期の市川作品の中では佳作といえる出来になっており、ひょっとしたらこの作品が市川監督の90年代の作品の中ではいちばんいい気がするし、ラストシーンの余韻の残し方も良かった。出演者に目をやると、ストーリーの鍵となる記憶喪失の女をミステリアスに演じる浅野ゆう子が特によく、苦手な女優だが、こんなにいいと思ったのはおそらく初めてだろう。主演の中井貴一や、その他市川組常連俳優たちもいい味を出しているが、フランキー堺が市川作品に出演しているのはちょっと珍しい。
イニシャルKさん [DVD(邦画)] 8点(2009-07-15 20:19:47)(良:1票)
1.最初の大きな竹薮が雨に煙ったショットから、一転して、能舞台のような幽玄な竹をバックにした小さな画面から後ろに引きながら、武家屋敷の奥深さを表すようなイントロに、思わず唸りました。さすが市川昆監督だなと思わされました。美しく可愛い娘を残して去っていった不思議な女性は、「竹取物語」「鶴の恩返し」等のイメージと重なるところも確かに有るとは思いましたが、何となく「その女性が過酷な運命の果てに、たどり着いた安らぎの場が、平松正四郎の胸の中であった」と感じてしまったのは、小生の考え過ぎだったのかも知れません。理屈は兎も角、清冽な日本の美しさを感じれば、それだけで良い映画なのかも知れません。
亜酒藍さん [DVD(邦画)] 9点(2010-09-02 00:08:51)
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【点数情報】

Review人数 3人
平均点数 8.33点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
500.00%
600.00%
700.00%
8266.67%
9133.33%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.00点 Review1人
2 ストーリー評価 8.00点 Review1人
3 鑑賞後の後味 10.00点 Review1人
4 音楽評価 8.00点 Review1人
5 感泣評価 7.00点 Review1人
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