2.今最も脂がのった人気俳優を複数使ってこの程度の内容になってしまったのは、とにかく脚本家と監督の力量のなさでしょうか。大した抑揚も無いまま散漫で退屈な流れの後、ラストの「The Sisters Brothers」の文字に脱力感も半端ないものでした。
日本版の予告編が悪すぎましたが予告編だけが悪い訳じゃなくて、本編のほうもオープニングからあまり良くありません。いきなり真っ暗で何をしているのかよくわからない感じで激しい撃ち合いが始まります。その後は丁寧な説明と雄大な景色を織り交ぜて落ち着いた流れになるのですが、とにかく内容がどうでもイイ感じなのです。この「雰囲気重視路線」で行くなら登場人物4名のバックボーンをもっと深堀したTVドラマ化のほうがずっと面白かったのではないかと感じます。(裏を返せば良くなる可能性は十分に秘めている)
ただし、フランス人監督が西部劇を描いたわりには全体的な雰囲気はなかなかで、そういった意味では監督の力量も発揮されているといっていいでしょうか。(でもツマンネ) 点数はイーライ(ジョン・C・ライリー)の雰囲気と頑張りに免じて少し甘めにしてあります。