101.SF怪獣パニック映画だが決して子供向け、マニア向けというわけでもなく、大衆娯楽作品とも分類されない至高の社会派作品。 そもそもどういうコンセプトでこの作品が誕生したのかはわからないが 一見突飛なSF色を持ちながらもものすごく真面目に作ってありスタッフの気概が感じられる。 善悪とか恐怖とかでは語りつくせない無常さ。 正に金字塔。 【Arufu】さん [CS・衛星(邦画)] 10点(2012-09-02 05:40:36) |
100.記念すべき、「ゴジラ」の第1作目。 怪獣映画なのに、おちゃらけたシーンがほとんどないのがいい。 上映時間が短いためか、序盤はバタバタしていて、脚本にも甘さは見られるけど、 ゴジラが東京に上陸してからはじっくりと見せてくれた。 とにかくこの作品のゴジラは非常にカッコいい。動きも雄大でどっしりとしており、 モノクロ映像が幸か不幸か、ゴジラにゾッとさせるような不気味さを与えている。 反戦のテーマという、強烈なメッセージが織り込まれている点もポイントが高い。 ということで、ちょっと甘めだけど8点をつけさせていただきます。 【MAHITO】さん [DVD(邦画)] 8点(2011-07-25 05:13:36) |
99.怪獣映画と日本の特撮技術の原点となる映画で、歴史に残る貴重なものであろう。だから評価が高くなるのは当然だが、私にすればいくら何でも点数が高すぎるのではなかろうかと思う。 ゴジラの出現は水爆実験に起因していて、自然災害とは異なり、人間が生み出した恐怖の象徴として描かれていたはずだ。いわば人間の愚かさに対する警鐘である。それが次々と続編や類字映画が出現するにつれ、子ども向けの怪獣映画、こわかった、おそろしかった、でもやっつけてよかったという娯楽映画になってしまった。 私が言いたいのは、その誤った方向へ導く要素が、この映画にすでにあったのではないだろうかということである。 【ESPERANZA】さん [DVD(邦画)] 6点(2011-05-24 07:43:47) |
98.ゴジラ映画は何作もあるけど、この作品と他の作品は明らかに違っている印象を受ける。おそらく、第2作目からこの作品の手段であったものが、目的になってしまったことが大きな要因なんだろうな。つまり、架空の怪獣を登場させることで表現しようとした、戦争による悲惨な過去の反省と核兵器の拡大による不安な未来への警告が、他の作品にはない重々しい雰囲気を出しているんだけど、手段であった架空の怪獣のリアルな表現が2作目からは目的になってしまったんだな。そこが決定的に違っている。ハリウッド作のものも例外ではない。特殊技術が優れていたことが災いしたのかもしれない。ところで、顔のごつごつが似ているというので松井をゴジラと言っているが、かわいそうだろう。顔は本人ではどうしようもない。どっちかと言ったら親の責任か。まあ、でも似ているな、確かに。 【もがみとくない】さん [DVD(邦画)] 10点(2009-11-18 23:29:59) |
97.「あの頃の俺は凄かった、俺の登場で世界中が恐怖でおののいたんだ。 高圧電線もミサイルも放射能の苦しみに比べれば蚊に刺されたようなものだ、この苦しみを与えた人間どもの復讐に燃え、ひたすら街を破壊続けたんだ。どんなに女子供が命乞いしようがおかまいなしに踏みつぶした。 しかし、まさか数年後に赤塚不二夫先生のシェーをしたり、命がけで人間たちを守り、その上緑色の可愛い縫いぐるみにされようとは・・・・・。 あの時国会議事堂を壊したのに、キャラメルのネオン看板はスポンサーだから壊せなかったと噂があるがそんな事はない、キャラメルは歯にくっ付いて取れなくなるから嫌いだ。 最後になるが河内桃子の初めて俺を見た時の悲鳴は萠たぜ」 【ゴジラ談】 もしよければ僕の描いたイラストを見て下さい。http://www016.upp.so-net.ne.jp/konekoneko-dou/image278.jpg 【こねこねこ】さん [DVD(邦画)] 8点(2009-10-17 10:11:54) |
96.すごくまじめな映画だ。日本映画史にのこる作品といわれるだけのことはある。特撮はチャチだが、脚本、カメラアングルなど、完全に大人向けの映画。演技、台詞回しなどにやや時代は感じるが、当時の映画は名作でもこんな感じだろう。特撮部分以外の自衛隊の映像に本物を使ってる部分もあるし、海上保安庁の協力も得ているし、災害の恐怖を真っ向から描いてるし、と、ドラマとして大作を作ろうという製作者の熱意が感じられる。この初代ゴジラを見る限り、怪獣=娯楽、B級という図式では決してない。 【nobo7】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2009-07-23 01:38:11) |
【Michael.K】さん [ビデオ(邦画)] 6点(2009-03-08 22:35:48) |
94.特撮映画は、子供向け映画という印象を持っていたので、超有名な作品ながら、今回やっと観る運びとなった。 ところがところが、スタッフからして超一流ではないか! 超一流のスタッフたちが、大人の真剣味を見せて創り上げた力作だった。 ただし、恐竜が口からジェット噴射するってのは、苦笑いさせられた。 あれはないだろう・・・ それにしてもいいネ! “オキシデン(ト)・デストロイヤー”。 水中の酸素を壊滅させ、全ての生物を骨と化してしまう最終兵器“オキシデン・デストロイヤー”! 音楽も突出して素晴らしいのは言うまでもないが、この最終兵器のネーミングセンスが良い。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2009-02-15 08:18:26) |
93.この映画の中で戦争があまりにも身近だったことに驚きました。公開年を考えれば当然なのかもしれませんが、それでも近年の戦争映画よりも戦争の匂いが漂っていたように思います(もちろん私は戦争を経験してないのであくまで想像ですが)。リアルタイムで観てみたかったです。 それから私、子供のころから特撮や怪獣映画をほとんど観なかったせいか、ゴジラが高熱ガス?を吹くシーンに年甲斐も無く「かっけぇ~!」と鳥肌立てちゃいました。 【Trunk】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2009-01-11 13:44:57) |
92.映画館で見ると、あの足音の迫力が違う。タイトルのときに、音楽にかぶせて非同調的にあのズシンズシンという足音と例の叫び声がはいり、この効果がすでに素晴らしい。東京湾の遊覧船が襲われるときもこのズシンは聞こえ、現実の足音というよりも、もっと象徴的な響きなのかもしれない。たとえば空襲のときの爆音の記憶とか(焼夷弾じゃああいう音はしないか)。避難する人たちに空襲の記憶が重なっていたのは間違いなく、ゴジラは戦争の不安の結晶であるが、また科学者の倫理という問題も当時は生々しかったのだろう。とりあえず戦争は過去のものになったが、核兵器の不安は現実のものだった(今だってさらに核が拡散しているのに、不安を感じる能力が現代人からは消えてしまっている)。科学者の責任は、目の前に突きつけられているテーマだったのだ。あと気のついたとこでは、ゴジラは国会議事堂から上野浅草をまわってるんだな。当時はまだあそこら辺のほうが、西側よりも壊しがいのあるメジャーな地域だったのだ。そして今見て際立つのがラストの厳粛さ、暴れ狂う怪獣を叩き伏せるのではなく、水中でやすらっているところを襲う。水面に一度苦悶のあがきが出て滅んでいく。酒で眠らされて退治されたヤマタノオロチのような怨霊性が、こんなところにも出ている。 【なんのかんの】さん [映画館(邦画)] 7点(2008-11-20 12:18:20) |
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91.この映画(1954年)のドラマパートは撮影:玉井正夫、照明:石井長四郎、美術:中古智、録音:下永尚、といった具合に成瀬組の主要スタッフが担当している。『山の音』、『晩菊』、『浮雲』と続く成瀬巳喜男監督の絶頂期と同時期の仕事である。円谷特撮を前面に出した空想SF映画に迫真性を与えた重要な要素の一つが、成瀬組による優れたスタッフワークであるといえるだろう。成瀬作品の特長の一つが緻密な美術セットとロケーションとの自然な融合にあるように、本作ではさらに加えて特撮場面との違和感の無い融合に各部門が大きな貢献をしている。ローキーで統一した照明設計。その中で映える、終盤の救護所に差し込む外光の美しさ。あるいは芹沢博士の洋館の中で不気味に発光する水槽の禍々しさ。美術でいうなら、成瀬作品でもお馴染みの二間続きの日本間、路地、オフィスなどの精緻な生活空間や、大戸島での残骸家屋の見事な造形。録音でいうなら、オフ空間を活かした足音の効果音の見事さ等〃。ドラマ部分の日常空間づくりに貢献した撮影所技術スタッフの優れた仕事があってこそ生まれた迫真の怪獣映画であるといえる。 【ユーカラ】さん [映画館(邦画)] 10点(2008-10-11 19:10:44) |
90.しょぼいシーンはあるが、これほど大人の映画だとは思っていなかった。少し退屈するシーンもあったが、ゴジラの存在意義を考えるだけでも面白い。 【TOSHI】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-05-09 23:38:22) |
89.その後人気者になるとは到底考えられないほどゴジラは「怪獣」であり、核の化身であった。この映画は原爆を唯一落とされた国の悲痛なまでの叫びそのものだ。人が死に、街が破壊される描写をもって「反戦映画」とするなんて子供っぽい発想で終わらない。この映画は原爆を作った科学者たちをも許さぬと言っている。特撮もゴジラの造形もゴジラの鳴き声も、そしてゴジラのテーマもとんでもなく素晴らしいから「ゴジラ」がその後一人歩きしてゆくのだが、この第一作は作り手のメッセージというにはあまりに痛切な想いが詰まっていて、たぶんその強烈な思念が画面に漂っていて作品に風格をもたらしている。この異質ともいえる風格は、今後どんなに素晴らしいゴジラ映画が生まれてもけして真似のできない代物である。 【R&A】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-04-28 19:08:01) (良:1票) |
88.元祖ゴジラのなんと地味で男くさく、暗いことか。こんな真面目な映画が、子供向けの娯楽映画になってしまうんですね。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-04-14 17:06:45) |
【Yoshi】さん [DVD(邦画)] 7点(2008-03-15 03:19:37) |
86.ゴジラがすごく不気味で怖い。ストーリーも後のゴジラシリーズとは別格。 【eureka】さん [DVD(邦画)] 8点(2008-02-11 00:10:55) |
85.邦画史上最高の、人類愛と平和を訴えた究極の到達点。映画というメディアが存在し続ける限り、1954年は「ゴジラの誕生した年」として記憶されるだろう。ゴジラ、そしてオキシジェン・デストロイヤーと一緒に海中に消えた芹沢博士の涙は永遠に人類への警鐘となる。 【Nbu2】さん [映画館(邦画)] 10点(2008-01-30 23:22:46) (良:2票) |
84.「ゴジラシリーズは常に1作目の呪縛から逃れられていない」だとか「1作目は神格化されている」だとかの批判をよく聞くが、無理もない。あまりにも素晴らしいからだ。全世界を見渡しても、これを超える力を持った空想科学映画を見たことがない。何より、ゴジラを徐々に見せていくという見せ方が抜群で、見ているものを引き込む力をこの映画は持っている。円谷監督の特撮シーンは褒めだしたらキリがないが、一つ褒めさせて貰えば、やっぱり和光時計塔のシーンだろう。音が鳴ったからうるさいから払い除ける、という自然な見せ方が何よりリアルだ。これがゴジラがただいきあたりばったりに街を壊しているのではない、ということに通じるのである。それに対して、本多演出も見事。仮説病院で放射能反応が子供から出るシーンは、涙が止まらない。私は1作目以外一切認めないという懐古主義は大嫌いだが、この映画が映画史に残る屈指の名作であることに抜かりは無い。末永く残していきたいものだ。 【ドラりん】さん [DVD(邦画)] 10点(2007-02-21 00:49:35) (良:1票) |
83.一言、この作品はその他のゴジラシリーズで出てくるゴジラとは違います。目線が下を向いてます。今でいう、ただ建物を破壊するのではありません。人を見ているのです。このためか、めちゃくちゃゴジラが怖く見えました。でも一番印象に残ったのは、タワーに残るリポーターでした。ゴジラが迫ってくるのをまじめにリポートして、最後に塔が壊されるときも「それではみなさん、さようなら」で締めくくります。この人すげえと思うのと同時に笑えました。ちょっとは逃げる姿勢をとってほしいものです(笑) 【SAKURA】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-02-20 23:22:30) |
82.恐怖を抱いて怪獣映画を見ていた時代が確かにありました。テーマ曲と共に、忘れえぬ名作。 【ジャッカルの目】さん [地上波(邦画)] 9点(2007-01-08 22:37:02) (良:1票) |