105.今年観た映画で一番は、Mrインクレディブル、はたまたカンフーハッスルか
と思ってたりしてた私は井の中の蛙、いやミミズもしくはウジ虫だ。この映画
を知らずにそうほざいていたのか?劇場に足を運ぶこともなく、惰眠を貪り、
床に転がりながら、期待もせず、小さい家のテレビごときでこの映画を観たのか?
チャップリンですら劇場で観ている映画通(トシなだけか)であるはずのこの私が
この為体なのか?この目はヤツメウナギの目にも劣るのか?
この映画がファンタジー映画であるとは思わない。人生とはもともとお伽話であり、
人が感じたことだけが真実だからである。つまりこれはカテゴライズするのも恐れ多い
the映画だということだ。
青くなった指輪と葬儀の赤い服と黄色い花、ピアノを教えられていた黒人、口からはき出された金の指輪、魔女の配役と口紅の色、赤い車等々どうでもいいことから本質まで、一貫した気配りを持って「配色」されている。音声を消した状態で観ても十分伝わってくるこの伝播力は何なんだ!
この映画がピンとこない人は10年後もう一度観て欲しい。撃たれなかったのは単に
若いとかそーゆーのじゃなくタイミングの問題だ。大きく振りかぶって放たれた
渾身の右ストレートは、再び擦るだけかも知れない。がしかし!例えば心が立ちすくんでいるとき!あなたは確実にKOされ、蘇生されるだろう。
見終わった後、テレビに映された、同じ映像をコマーシャルをはさんで3回ずつ見せるワンパターンなバラエティを観ていて気がついた!
テレビを消そう!町へ出かけよう!思い出を作ろう!