1.スクリーンに充満する興奮、美しさ、時代考証を徹底させる姿勢、どれも溝口健二監督特有のものだと思います。
当時の武士という存在を政治経済風俗あらゆる角度から捉えた上で、清盛の決起を描いています。
その平安末期という時代の空気を時代を肌で感じられるような作品です。
市川雷蔵という名優と巨匠溝口健二のコラボというポイントだけでも価値があるのではないでしょうか。
後年の黒澤明監督の新作構想の中に平家物語があったという事実はこの作品の存在を意識してのことで間違いないでしょう。
日本映画史上重要な作品だと思います。