4.町の人たちがごく素直に、寅が入り婿になると決めてるとこがいい。杉田かおるとの会話でポロッと出て「そうじゃないんですかあ」なんて感じおかしかった。とらやを離れると寅は普通の大人に見えてるんだ、ときには本人以上に見えてることもある。これけっこうシリーズのポイントなんじゃないか。寅がとらやに帰ってくるのは、無力な駄目男に戻ってやすらうために帰ってくるってこともあるんじゃないか。このギリギリのところでの臆病に共感してしまうなあ。今回はマドンナがかなり積極的に意思表示してた。出戻り娘の寂しさという逃げ道を用意してあるのが山田の丁寧さ。そしてまた父と弟との緩衝材の役割りに戻っていくことになるのか。緩衝材というより、男二人がうまく彼女を使ってコミュニケートする仕組みを三人で納得している感じもある。日本の家における女性の役割り。このシリーズで下校シーンは女生徒が多い。いかにも「家」に帰っていくという感じが強いからだろう。男生徒だとフラフラ寄り道して寅になってしまったりするからだ。