1.公開当時、劇場で鑑賞。いわゆるオリジナルの「ウルトラQ」ファンではなくて、特撮映画として印象に残ってます。
なにげない風景が、カメラワークや編集によって摩訶不思議な世界に変貌する感覚。
マニアックに言えば、こういう映像テクニックはこの監督のお手の物で、この監督にしてはつまらないという、知ったかぶりなコメントでお終いで、忘れられた作品です。
世の中、光と闇があるから面白いと思うのですが、時代が進むにつれて「闇」が許されない、「闇」の中の想像力を拒否されている世界になったと思います。
今年を境に、良くも悪くも「闇」を描くことはさらに許されない世の中になるでしょう。
この映画の製作当時でも、なにげない風景が不思議に見える撮り方が魅力的に感じました。
チャチイ、という以前にこの不思議なカメラワーク、編集が醸しだす「想像力」は再評価されてもいいと思います。観客に「想像」させる面白さは、今の映画が最も失っていることだと思います。