2.たまたまTVの深夜枠でやっていて見始めると、これがなかなか面白い映画でした。イギリス史上初のスキージャンプオリンピック代表選手であるマイケル・エドワーズ(元 左官職人)の挑戦の物語です。親には認められず、コーチ(ヒュー・ジャックマン)は訳アリ、同僚(他の選手など)からもいじめを受けたりとなかなか厳しい流れですが、ドーピングとは無縁の真正面から挑戦したエディの清々しさが素敵でした。(まぁ、動機は微妙ですが)
イギリス(先進国)の代表としては、にわかに信じられないくらいの冷遇にちょっと驚きます。むしろ選考裏側ではエディを出したくないのがアリアリなのが凄いです。まあエディ本人もちょっと変人なので一般論としては致し方ない部分も無くはないのですが、これがマスコミのおかげで止まらなくなる様はなかなか見ごたえがあります。個人的にはエディがラージヒルに向かうエレベーター内、ここでのチャンピオンとの会話が素敵すぎました。泣けるというか、このワンシーン(セリフ)のおかげでこの映画がとても深いモノへと昇華したような気がします。
1988年といえば比較的新しい年代だと思っていましたが、冷静に考えたらもう34年も前になります。超絶にダサいタイトル(原題はEddie the Eagle)ですが映画としては非常によくまとまっていて、真実の物語としても観て損のない作品に仕上がっています。後半にはタイトルの意味も理解できますし、ヴァンヘイレンのジャンプ!がベッタベタなタイミングで流れるのも素敵すぎます。丁度冬季オリンピック閉幕直後ですので是非お試しください!(このダサいタイトル、そしてビデオスルーであったことを考えると、日本の配給会社のセンスの無さが理解できます。ここは素直に「Eddie the Eagle」のほうがゴロもバランスも良かった)