27. こういう映画を作る時代背景があったのでしょう。語りの説得力が違います。不勉強で調べるまで知りませんでしたが、「上意討ち 拝領妻始末」や「東京裁判 」の監督でもあるんですね。見て良かったと思います。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2012-04-02 18:31:07) |
26.拝啓、仲代達矢様。しかと見届けましたよ あなたのその佇まいやら、台詞の一句一句やら。 今後、あなたの名を呼ぶ時には 必ず最後に様を付けて呼ぶ事と致そう ほんとあなたは感心するほど台詞の魔術師だ。 【3737】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2012-01-23 20:56:06) |
25.原作が凄いのか、脚本がすばらしいのか、はたまた映画監督や役者が抜きんでた才能があったのか、いずれにしても最高峰に値する時代劇である。 切腹という究極の武士道精神なのだが、それを少しも格好良いものではなく、腹切りという現実の自殺として扱う。なぜ切腹しなければならなくなったかを、朗々と言って聞かせるあたり並のものではない。 映画を見た当初は知らなかったが、人間の条件を描いた監督であり、その主役の仲代達矢である。それがそのまま、この映画で反映されているかのようにも改めて思う。 【ESPERANZA】さん [DVD(邦画)] 9点(2012-01-16 20:59:27) |
24.'11.3/19鑑賞。初のインターネット・ユーチューブで観る。 脚本 橋本忍 音楽 武満徹 撮影 宮島義勇とスタッフも最高。 これが50年前とは思えない骨太、重厚な作品で時代を超越している。 時代背景と脚本の面白さの中に役者、映像、音楽が一体となった感じ。 2012.04/02 2回目鑑賞。やっとTVで観れた。この脚本の筋立てと台詞は最高+1点。過去回帰の一部に少し澱みを感じるが・・。 【ご自由さん】さん [インターネット(字幕)] 9点(2011-04-10 14:10:39) |
23.《ネタバレ》 生き恥を晒す事を良しとしない侍、妻子の為に恥を忍ぶ侍、竹光で切腹を強要する情けを見せぬ侍、お家の体面第一に幕を引いた恥を知らない侍、主君に忠義を立てて切り死にした家臣達。それぞれの境遇での武士としての価値観が、見事な脚本、端正な映像、重厚な演技により浮き彫りにされます。半四郎の覚悟が那辺にあるかが明らかになるまでの息詰まる緊迫感、明らかになる瞬間の鬼気迫る姿は何度思い返しても痺れます。結末に、皆が絶対的な善にも悪にも断ぜられなく、詰まるところ「恥」が命のやり取りになってしまう武家社会そのものの功罪に考えが及ぶ作品でした。 |
22.《ネタバレ》 傑作!いつの時代にも通じる世の中の不条理を、「武士の面目」をキーワードに緊張感たっぷりに描いている。若い浪人、千々岩求女に対する見方を反転させてしまう脚本が凄い。殺陣が変だという指摘もあるが、彦九郎(丹波)との果たし合いなどでは、荒涼とした背景に着目したい。また井伊家屋敷内の襖などに代表される美術、セットの重厚さも素晴らしい。岩下志麻のお歯黒なのに美しい姿も印象的。しかし最後の戦いで、半四郎(仲代)に殺られた井伊家の家臣数名の命は・・・ 【ブタノケ2】さん [DVD(邦画)] 9点(2008-07-21 15:29:51) |
21.《ネタバレ》 時代劇ミステリーとでも言うべきか。四方を敵に囲まれ、完全に不利な状態を、徐々に優位へと変えていく様が見事という他ない。特に切り取った丁髷を出すシーンは鳥肌ものだ。しかしよくよく考えると井伊家は何も悪くないのだが、津雲の重厚な物言いが説得力を生み、いつの間にか丸め込まれてしまっている。 【カタログ】さん [ビデオ(邦画)] 9点(2008-03-19 00:22:02) |
20.間違えて同じDVDを2枚買っちゃっても後悔しないくらい、凄い映画。 【チャップリ君】さん [DVD(邦画)] 9点(2008-02-14 17:35:45) |
19.《ネタバレ》 緊張感が凄いですね。主人公一家も気の毒ですが、井伊家も、その不幸に巻き込まれて家臣を失って、気の毒っていやー、気の毒ですね。 【Yoshi】さん [ビデオ(邦画)] 9点(2008-01-26 14:50:51) |
18.《ネタバレ》 非常に面白かった。コレを見てもっと日本映画を見にゃいかんなと思った。ただ皆さんが語るように後半のチャンバラが長すぎたかな。 【鼻くま】さん [DVD(邦画)] 9点(2008-01-25 10:42:24) |
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17.な、なんじゃこりゃぁぁぁぁ!!??と、度肝を抜かされた!こんなスゴいニポンエイガがあったとは・・・・!!あと、モノを食いながら見ないように! 【ペケジロー】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 9点(2008-01-19 21:28:13) |
16.驚いた。勝手に「日本人が忘れてしまったアイデンティティ取り戻せ!」的な作品か、カンヌで賞取ったってんなら「オー!ニホンジン・ハラキリ・ブシドー・ファンタスティック!」的な極東文化バンザイ作品か?とタカをククっていたが(相当に失礼ながら。笑)、なんと緊張感のある上質な物語か。配役・脚本の秀逸さもさることながら、終始に衰えることのない張り詰めた緊張感が堪らない。激渋な時代劇というよりかは、これぞ真の人間性を問う本格武士道作品!といった感じ。恐れ入った。 小ネタとは言えなくも無いが、仲代達也、公開当時は30歳という事に気付き、二度驚愕。迫力あり過ぎる。 【aksweet】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-07-29 06:05:05) |
15.泰平の世が訪れ、武士の多くは浪人へと成り下がり、衣食を憂う。事象の成り行きは全て均衡へと向かい、一定を保つ。疎から密へ、密から疎へ。上がるものあれば下がるものもある。だが、人はそのことに気付かぬフリをする。均衡を崩す者現れれば、世迷い事と切って捨て、かろうじて一定を保つ。津雲半四郎に武士の誇り、武士の魂が宿っていたわけではけしてない。彼は建前を捨て、鎧を纏わず、ただ本質を追求し、真実を見せ付けたに過ぎない。誤読された賛美を受けていることに対して監督はどう感じているのだろうか。“竹光での切腹”、“お預かりしていたものをお返ししましょう”作られすぎた世界で真実を暴く。もしかすると驚異的な作品なのかもしれない。 【stroheim】さん [DVD(邦画)] 9点(2006-04-16 05:02:13) |
14.《ネタバレ》 十数年ぶりに見たが、まず冒頭からもう一気に見る者を引き込む橋本忍の脚本のうまさによってグイグイと物語に引き込まれるし、主人公 津雲半四郎(仲代達矢)の口から語られる身の上話が仲代の熱演により相当な説得力を持っていて、飽きさせず、緊張感が最初から最後までずっと持続するので全くだれることがなく見入ることができる。半四郎が武士の面目が上辺だけのものとなったと批判するのは今の世の中に当てはめてもじゅうぶんに通用する。クライマックスの大立ち回りにより出た死傷者に対する勘解由(三國連太郎)の対応はおそらく現代であれば批判の矢面に立たされるであろう。このシーンこそ小林正樹監督がこの映画で言いたかったメッセージがもっともストレートに出ていると感じる。実は初めて見た時はそれまで静かに進行していた物語がこのクライマックスの半四郎の大立ち回りによって分断されてしまったような印象があったが、このシーンを見せるためには必要な展開だと今回見て思った。後半の半四郎と彦九郎(丹波哲郎)との決闘も迫力があり、見ごたえじゅうぶん。(クライマックスの大立ち回りよりこの決闘のほうが印象に残る。)求女(石浜朗)の竹光による切腹シーンは初めて見たときも強烈に印象に残ったが、久しぶりに見てもそのリアルな痛々しさが見ているこちらにも伝わってくる。あまたの時代劇映画の中でも歴史に残る名シーンだ。こんなところも本作が評価される所以かもしれないが、もちろんそれだけではなく、権力組織の慢心や傲慢さを鋭くついている内容で、ドラマとしても完成度が高く、名作とされている理由がよく分かるし、個人的にもそう思う。無論、仲代達矢、三國連太郎、丹波哲郎といった出演俳優の熱演もこの映画の完成度を高めるのに貢献しているのは言うまでもない。(2013年1月10日更新) 【イニシャルK】さん [CS・衛星(邦画)] 9点(2006-04-01 14:28:58) |
13.《ネタバレ》 重苦しい雰囲気の中、重苦しい会話の受け渡し、しかも恐ろしいくらい暗い話。だが、引き込まれる。いくらかは短くできる映画だろうが、良い脚本を、うまくより以上に表現出来る演出、力を感じさせられた130分。しかしこの時代の白黒を使いこなす技は見事の一言。 |
12.もう既に大勢の方が書かれてらっしゃいますが、まず何よりも脚本が素晴らしいです。さすがは日本映画史に名を残す名脚本家、橋本忍さんの書いた作品だけあって本当にお見事としか言いようのない素晴らしい脚本、そして主演の仲代達也をはじめとする出演者の演技も素晴らしく正統派時代劇としてもかなりの完成度。 【青観】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-05-29 21:51:57) |
11.9点つけたけど、ぶっちゃけると小星にわよくわからんかったてゆうのが本音かなー。もうちょっと大人になってから、もいっかい見ようと思ふ。小星わ邦画があんま好かんのやけど、この映画わ、製作者の人や出演者の人たちの、勢いといれこみを感じました。そこんところわ心動かされました。やっぱもいっかいみらな。 【小星】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-03-31 04:32:00) |
10.書物に残される歴史を鵜呑みにしがちな我々だが、本質というものは“その場に居合わせた者のみ知る”ということでしょう。特にこの時代は写真や映像も残ってないのですから。井伊家の連中にしても、千々岩求女の本心(本質)は分かっていなかった。つまり、自分のことは分かっていても他人のことには無関心なのが人間である。 争いのない泰平の世。皮肉なことに武士(侍)たちはその職を失い、戦乱の時代より比べ物にならないほど苦しい日々を送ることになった。果たして争いの無いことだけが幸せな世の中と言えるのだろうか? 確かに今の日本は“比較的”裕福であり、戦争という物の危機感も無く、食うことにも困らない。しかし、それは“比較論”であり、苦渋の生活を強いられている人もいるのです(現代ではバブルの影響もあったでしょう)。この作品で語られる物語は、戦後間もない時代のバランスを欠いた生活土壌が舞台である。世の移り変わりの際には、こうした理不尽な理由で転落の立場に置かれてしまう人達が置き土産とされてしまう。それは今も昔も同じではないだろうか? |
9.《ネタバレ》 時代劇なのですが、現代の社会を見ているようでもあります。白黒の画面からは凄みが感じられます。体裁だけを繕おうとする体制に対しての痛烈な批判は、命がけであるが故に迫力があります。実に見ごたえのある邦画でした。 【たこげるげ】さん 9点(2004-09-13 13:53:39) |
8.シナリオも素晴らしいが何よりも仲代達矢の眼に魅了された。上辺だけの侍ではなく「心」の侍を演じていた仲代達矢は素晴らしいの一言に尽きる。 【ゆきむら】さん 9点(2004-07-03 14:21:08) |