37.《ネタバレ》 どうも他の方のレビューを読んでいると、私だけ間違った視点でこの映画を見てしまったようです。 ですので高評価のなか大変申し訳ない気持ちでいっぱいなのですが、率直に言って『この映画面白いか?』ってのが私の素直な感想。 サスペンスなのか。コメディなのか。サクセスストーリーなのか。どうにもベクトルがあっちゃこっちゃ行ってて、どーゆー気持ちで見たら良いのかわかりません。なんとなくサバスツキに感情移入しちゃってて、サクセスストーリーを見るかのような気持ちで見ていたのは間違いないです。 中盤までのロードムービー的展開。これが個人的にはものすごく退屈。いや、もう少し短かったら良いのですが、似たようなインタビューシーンが延々と続くのでちょっとうんざり。その内容がピンとこないのもあります。ドイツの社会問題や政治背景、世界史にある程度造詣が深くないと本当の意味では楽しめないのではないかと。 中盤以降、ヒトラーがTVに出演し始めてからは面白くなります。サクセスドラマとしてそれなりに面白いのです。ですがそれにしては後味が悪すぎます。ずっと二人三脚でヒトラーと共にいたサバスツキを破滅させて精神病院のような施設に放り込む必要があったのでしょうか。 ヒトラーのTVデビュー。人気絶頂のところでスキャンダル発生。一旦は表舞台から消えるも、著書がベストセラーとなり第二のブレイク。遂には映画出演まで。そんな彼を支え続けてきたのはサバスツキ。そんな彼だけを不幸にさせるようなオチでちょっと気分が悪いです。女性局長とサバスツキを陥れた超腹黒の副局長は、ちゃっかり映画に絡んで最後幸せそうに笑っているし、気分悪いです。 『現代でもヒトラーは人気者に。そしてサバスツキは地位も名誉も彼女も手に入れました。』で良いと思うんですけどね。 【たきたて】さん [ブルーレイ(字幕)] 4点(2021-06-24 13:06:01) |
36.《ネタバレ》 まず、映画としてこんな手があったのか、という驚き。現代にヒトラーが蘇る、という基本ストーリーがある一方で、どうやらそのヒトラーに扮した俳優を、その格好のまま街中を闊歩させて、一般ピープルの反応をドキュメンタリー風にカメラに収めている模様。 「模様」というのは、彼らの顔がボカされてたりして、いかにもソレっぽいシーンがあるかと思えば(いわゆる「警察24時」風)、別の場面ではカメラが切り替えされたりして、アレ、これは演出なのか、と思ったり。 その境界がよく判らないまま、ついには、現実なのか非現実のCGなのか、すらも境界が脅かされるようになって。 最初はこれはコメディ映画なんだろう、と思って見ていたけれど、そもそも、映画が特定のジャンルに最初から最後まで収まるなんて保証はどこにもないわけで。 結局、今まで信じていたものは、本当に信じられるものなのか、という疑い、その疑いすらも「本当にその程度の次元に対する疑いで充分だと言えるのか」、と疑わしくなってくる。 ああ、ここにも、「メタ」へと我々をおびき寄せる罠が。 しかし我々には、この罠を避けて通ることは許されないのです。 【鱗歌】さん [インターネット(字幕)] 8点(2021-05-22 18:06:25) |
35.《ネタバレ》 設定は気にしたら負けのメッセージ性の強い風刺映画 ヒトラー扮する役者のTV出演や日常シーンを観ていると言っていることも正論でヒトラーの魅力に引き込まれていきます。 認知症のおばあちゃん の一喝からその後の「ユダヤ人だったか!」というヒトラーの憤りをみて サバスッキもですが、観ていた私もハッと我に返るシーンです。 本物のヒトラーもこんな感じだったのか?と思えるような見事な演出でした。 あなた達が私を選んだのだ という言葉に重みを感じました。 日本でも同じようにくだらないメディアばかり、どこの政党も利権と足の引っ張り合い こういう時に、ああいった芯のあると思える人物が出てくると選んでしまうかもしれないと思える作品でした。 作中、街中での一般人との会話シーンで黒塗り目線やモザイクが出ていたので もしかして・・・と調べてみると、実際にヒトラーに扮した状態でアドリブで撮影されていたとのことで評価↑ 【メメント66】さん [インターネット(字幕)] 7点(2020-08-30 21:35:13) |
34.コメディーのようですが、ドイツ人の敵は、かつてのユダヤ人から移民と変化し、再びヒトラーのような人物の登場を許す土壌ができているというお話ですね。 【毒林檎】さん [インターネット(吹替)] 7点(2020-07-24 16:09:49) |
33.《ネタバレ》 ちょっとしたコメディだと思い込んで観ていたら、ドキュメントっぽい部分もあり?そして後半はシリアスだった。 「君の中にも私がいる」 「皆が私を選んだ」 劇中のヒトラーのセリフにはなかなか頷けるものが多かった。 うまいこと作った風刺映画だと思う。 しかし一番驚くのはこの作品が他でもないドイツの映画だという事でした。 【movie海馬】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2020-07-14 01:09:08) |
32.《ネタバレ》 ムッソリーニの方を先に観てしまいあまりにそっくりな内容で拍子抜けした。 上手くいかなかったり、酷い事になると悪者探しをしてそれを糾弾して終わりにする人間社会の進歩のなさ、戦争は終わっても地域の根元的問題は残るという事、マスコミの無責任な商業主義について描かれているのは良いと思った。 【クリプトポネ】さん [ブルーレイ(吹替)] 5点(2020-05-16 15:59:21) |
31.《ネタバレ》 ドイツが自虐ネタで際どいブラックジョークをかましているようだ。 現代に蘇るヒトラーってありきたりなようだけど、構成はずっと難しいはず。 歴史的な人種差別主義者であるが、歴史的に演説がうまいことでも知られてるので、ドイツの社会問題に訴えかけて進むあたりが何かとユーモアがある。 ただし、小ネタはわかりずらい。 |
30.人々の不安を煽り社会を混乱させていけば、そのなかで変革を主張し分かりやすい計画を示した者が国民の支持を集めていく。初めは連立政権の一員となり、やがては政権を奪取する。現代日本で今まさに進行中の事態であり、既に和製ヒトラーが街頭演説を始めているように思える。「帰ってきたヒトラー」は単に現代ドイツへの警鐘というだけではなく、この日本に対する強い警告として訴えかけてくる。 しかし、映画ではヒトラーが知的でいい人のように描かれており、実際のヒトラーもそうだったのではと誤解させることになりはしないかと心配だ。また、ドイツ人でなければ分からないような政治ネタや細かすぎるギャグが多数出てくるので、コメディー要素は半分しか楽しめなかった。このため点数は1点引かせてもらった。 【駆けてゆく雲】さん [インターネット(字幕)] 7点(2020-01-28 19:23:24) |
29.よくできてる。ヒトラーはとても魅力があって惹きつけられる。でもそれこそがドイツを手中に収めた原動力だから十分説得力ある演出だった。独裁者や詐欺師は笑顔で近づいてくる。歴史のターニングポイントはお給料や視聴率みたいなほんの個人の利得から始まる。お婆さんの一喝にこちらもハッとさせられる。芸人としてのキャラを消費&使用するメディアやネット。このあたりも現代風。十分に風刺が効いているし、これからの我が国や世界が進む道かもしれない。良作。 【タッチッチ】さん [インターネット(字幕)] 8点(2019-09-05 13:03:58) |
28.ただのコメディ映画かと思いきや、社会風刺も適度に加えられており見応えがある。政治的な皮肉やパロディにもセンスが感じられ、非常におもしろい。ドイツではナチスやヒトラーはもっとタブー視されているのかと思っていたが、この映画はかなり際どいとこも攻めている。 邦画にも、このくらいセンスのある風刺映画がもっとあれば良いのだけれど。 【アクアマリン】さん [地上波(吹替)] 8点(2019-03-17 17:51:29) |
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27.ヒトラー本人にも問題はあったのだろうが、それよりもヒトラー的なものを求め、生み出した人々の心情こそに問題があるわけで、それが現代社会にも存在している(EUの移民問題のゴタゴタでさらに民族主義が強まっている)というパロディーというか完全な社会風刺になっていて大変面白かった。「私はあなたの心の中にいる」という台詞がそれを象徴していたと思う。第2のヒトラーが誕生する可能性は大いにあるという事だろう。実際、ミニヒトラーみたいのが登場してきているし。 ただし、演じた俳優が大柄なのと、ラストでやや説教臭くなってしまったのが残念。 それにしてもドイツはよく製作したな。日本で言えば、東条英機か近衛文麿に該当するのだろうが、とても無理だろう。 |
26.傑作です。コメディでもSFでもなく、もしヒトラーが現代に蘇ったらどうなるかという、思考実験のような映画でした。それも一方的な見方に偏らず、さまざまな立場の人物を登場させて反応させるのがいい。そのリアルさが、笑えるようであり、恐ろしいようでもあり。「スタルバック氏」とか、「最後の12日間」のパロディとか、制作者は頭いいなぁという感じです。 ポピュリズムが妙な怪物を作り上げるというのは、現代でもおおいにあり得る話です。特に大メディアの責任は重大です。その流れに警告を発する者が狂人扱いされるというのも、よくある話です。「あなた方がこの私を選んだのだ」としきりに強調していましたが、それこそこの作品の一番のメッセージなのでしょう。 【眉山】さん [CS・衛星(邦画)] 8点(2018-10-19 02:44:34) |
25.もう少し華奢な俳優さんだったらリアルだったのに、ちょっと残念。アレクサンドロス、カエサル、チンギス・ハン、ナポレオン・・・生まれた国で彼らが英雄であるように、ヒトラーもドイツで偉人となる日がくるのでしょうか?たっぷりと皮肉が込められたコメディですが、喉元過ぎて歴史を繰り返すみたいな人間のサガにちょっと背筋が寒くなります。 【ProPace】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2018-10-10 21:06:08) |
24.ちょっとコメディーとしては不発か(ドイツ人にしかわからない?)と思う一方、いろいろ考えさせられる。 「最期の12日間」のパロディーシーンがあるらしく、同作品を見ていないのでこれから見ようと思った。 【チェブ大王】さん [地上波(吹替)] 5点(2018-10-08 22:23:53) |
23.B級のコメディ作品かと思いきや、意外に面白い。特に終盤に向けてコメディ色が消えてきて引き込まれる感すらある。 娯楽作品ではあるが、良くできていると思う。 【simple】さん [CS・衛星(吹替)] 7点(2018-10-08 10:47:19) |
22.もちろんドイツでヒトラーはタブー。でもコメディであることを丁寧に繰り返し強調することで、映画として成立させている。 現在の右翼政党が、党首も党員も思想的に薄っぺらいという皮肉も混ぜている。 翻って日本はどうか。A級戦犯はタブーというより 忘れ去られて、若い人中心に知らない人も多そう。 同じようなコメディは興行として成功しないだろうし、作ったとしても必死で上映止める勢力との戦いが辛そう。 二度と戦争を起こさないという点において、現在の両国の違いを考えさせられる。 【くろゆり】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2018-10-01 00:13:13) |
21.《ネタバレ》 第二次世界大戦で自殺したヒトラーが何故か現代のベルリンで目を覚まし ドイツの現状を嘆きヒトラーのそっくりさんとしてテレビデビューしたものの 彼のカリスマ性と演説で人々を魅了し やがてドイツ世論を動かし始める。 コメディ映画ではあるが国民がヒトラーに心酔するようになるとホラー要素が加味される。 ドイツではヒトラーというと腫れ物というイメージがあったが この映画を観る限りそこまででもないようだ。 むしろヒトラーを肯定的に捉える部分すらある。 ちょっとダラけかけたのでもう少し短い時間でも良かった気がするが面白かった。 特にパロディシーンは笑いました。 【Dry-man】さん [DVD(字幕)] 7点(2018-05-05 16:21:19) |
20.《ネタバレ》 この映画の見所は「本物のヒトラーがタイムスリップした」という設定で映画(フィクション)を作っているという設定のドキュメンタリーに一部仕立てている所で、本物のドイツネオナチ政党の党首や右派政党の党首と政治談義対決をしている所と思います。「本物という設定」でオリバー・マスッチがヒトラー節をまくしたてるのでネオナチの党首もタジタジであり、インタビュアーの「あなたは彼の命令に従いますか?」の問いに「カメラを止めろ・・、彼が本物ならば従うね。」と返す所などが秀逸。 一番印象に残った場面は、初めてテレビに出演した時に1分以上も沈黙を守って聴衆を惹き付けておいてからテレビ局が作ったユダヤ人を揶揄した台詞などを破り捨てて「このような低俗な番組に意味はない・・現在のドイツの様はどうだ・・」と大衆を煽動する一流の演説で聴衆を虜にしてしまう場面でしょうか。「君たち(国民)が私を総統に選んだのだよ。」という後の台詞の重さが生きて来ると思いました。ただどこまでが制作なのかやや解り難いのでこの点で。 【rakitarou】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2018-03-27 00:23:35) |
19.《ネタバレ》 もっとコメディ調なのかと思ったらちょいちょいドキュメンタリーな部分が入ってきて意外とメッセージ性ののある作品だった。ヒトラーのモノマネ見て面白がる人もいれば本気で嫌がる人もいてこの国の人たちにどう思われているのかが何となくわかってきた。 【ぷるとっぷ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2018-03-21 12:12:53) |
18.評価の高い本作..予告編を観て気になり、鑑賞..観ていて途中で、飽きてしまった..凡作... 【コナンが一番】さん [DVD(字幕)] 5点(2018-02-18 14:35:09) |