56.《ネタバレ》 クリスチャン・ベールは本当に素晴らしい役者さんですね~。
「アメリカンサイコ」を見てスマートな彼にホレてましたが、
今回はあの時のスマートさとは別の意味で本当にスマートすぎて怖い。
『ひたすら絶食』のおかげで超不健康な人になった彼に何より拍手したいです。
映画のストーリーには最後のオチにちょっと消化不良気味。
雰囲気や見せ方がとても良かっただけに、本当に残念でなりません。
例えば、トレバーやスティービーのような影を持つ人間を撮る時には
部屋や工場などをどことなく暗くて歪んだ「負の空気」の漂わせ、
逆にそれ以外の人物が絡む街中や刑務所の白さなどはまさに正反対だと思います。
『見せ方・撮り方』が秀逸だったおかげで、ストーリーにもメリハリが出来て
目が放せない状態になっていたことは間違いないと思います。
「メメント」を超える作品という前評判を聞いていたのですが、
ストーリー的には私の中でメメントを越えるほどではありませんでした。
ただ、役者魂の面ではクリスチャン・ベールに余裕の軍配です。
彼によって完成された映画と言って過言ではないと思います。