バベルのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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バベル

[バベル]
Babel
2006年メキシコ上映時間:143分
平均点:5.41 / 10(Review 191人) (点数分布表示)
公開開始日(2007-04-28)
ドラマ
新規登録(2006-09-27)【TRUST NO ONE】さん
タイトル情報更新(2019-07-13)【イニシャルK】さん
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監督アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
キャストブラッド・ピット(男優)リチャード
ケイト・ブランシェット(女優)スーザン
ガエル・ガルシア・ベルナル(男優)サンチャゴ
役所広司(男優)ヤスジロー
菊地凛子(女優)チエコ
アドリアナ・バラザ(女優)アメリア
エル・ファニング(女優)デビー
クリフトン・コリンズ・Jr(男優)国境警備員
マイケル・ペーニャ(男優)ジョン(国境パトロール員)
二階堂智(男優)ケンジ
小木茂光(男優)歯科医
ネイサン・ギャンブル(男優)マイク
松本保典リチャード(日本語吹き替え版)
塩田朋子スーザン(日本語吹き替え版)
小森創介サンチャゴ(日本語吹き替え版)
磯辺万沙子アメリア(日本語吹き替え版)
川田妙子デビー(日本語吹き替え版)
木村良平(日本語吹き替え版)
原作ギジェルモ・アリアガ(原案)
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ(原案)
脚本ギジェルモ・アリアガ
音楽グスターボ・サンタオラヤ
撮影ロドリゴ・プリエト
マサノブ・タカヤナギ(高柳雅暢)(カメラ・オペレーター:東京ロケ)
製作アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
スティーヴ・ゴリン
ジョン・キリク
配給ギャガ・コミュニケーションズ
特殊メイクグレッグ・キャノン(ノンクレジット)
美術ブリジット・ブロシュ(プロダクション・デザイン)
衣装マイケル・ウィルキンソン
編集スティーヴン・ミリオン
ダグラス・クライズ
字幕翻訳松浦美奈
その他ブラッド・グレイ(サンクス)
ショーン・ペン(スペシャル・サンクス)
ナオミ・ワッツ(スペシャル・サンクス)
ギレルモ・デル・トロ(スペシャル・サンクス)
アルフォンソ・キュアロン(スペシャル・サンクス)
奈良橋陽子(キャスティング)
あらすじ
モロッコの砂漠地帯。山羊飼いの少年が試し打ちで発射したライフル銃の弾が観光バスの中のアメリカ人女性を直撃し、事件は国際社会に思わぬ波紋を投げかける。「モロッコに反米テロ組織があるのでは?」「使用されたライフル銃の出所は?」等々が取りざたされ、肝心の被害者とその夫は砂漠地帯からの救出の遅延にいらつく。事件に遠くつらなる東京の父子家庭、そして狙撃された女性とその夫の留守を守るメキシコ人ベビーシッターなどがそれぞれに抱えるドラマが展開され、国際問題とはかけ離れた人間模様が明らかになっていく。
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1
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8.《ネタバレ》 1丁の銃が人々の不幸を招いたという見方もできるし、1丁の銃が人々の切れた絆を元に戻す役目を果たしたという見方もできる。皮肉なことに残酷な「銃」が、バベルな人々を再生させるきっかけになっています。「聾唖」は、コミニケーション不全の社会のメタファーだと考えるのが適当だと思いますので、聾唖者(又は日本人)が悪く描かれているという見方をすると、この作品の本質を見失う可能性もあります。つまりこの少女はバベルの塔をつくり、神からコミニケーションを奪われた罪深い人間の象徴として描かれているのです。この映画の本当の主人公でしょう。彼女はコミニケーションに飢えており、奇怪な行動を繰り返すようになる。しかし喋ることができる私たちでしたら、コミニケーションは正常に機能しているのでしょうか?神話の時代に言葉を「分断」されてしまった私たち人間は、今では言葉が通じ合う人たちに対しても、コミニケーション不全に陥ってしまいました。お互いを理解できないモロッコの兄弟や、アメリカの夫婦、日本の父娘をみて、まずそのことに気がつかされます。すべての登場人物たちが、同じ言葉を持つ人たちと意思疎通ができていません。彼らは「銃」をきっかけに、自分の罪を自覚し、一番大切なことに気がつきはじめる。たとえばアメリカの夫婦。妻にもっと努力しろと言っていた夫は、妻が凶弾に倒れ瀕死の状態になったときに、はじめて自分と向き合い、妻に懺悔する。罪の自覚がなかったモロッコの弟は、兄が銃殺されたことによって、死の恐怖を超越するほど強烈な罪の意識が芽生え、銃を持った警察の前に進み出て激しく懺悔する。また、善人であるはずのメキシコの家政婦は、子供に「あなたは悪い人じゃないの?」と言われて「私は悪い人間ではない。ただ愚かなだけなの」と弱々しく言い放つ。誰もが罪を背負って生きているという強烈なメッセージ。彼らは「銃」によって傷つき、そして自分たちの弱さを自覚する。こんな世の中で一番大切なことはまず自分の愚かさに気がつくことなんです。自分の罪を自覚したときにはじめて同じ罪を持った他人を理解できるようになる。バベルの塔を連想させる超高層ビルで抱き合う父娘のラストシーンについて。神から言葉を分断されても、また言葉すら失っても、人間はさまざまな手段でお互いを理解しようと試みる─。コミニケーションの重要性を訴えかけた素晴らしい作品でした。
花守湖さん [DVD(字幕)] 9点(2008-02-12 20:21:43)(良:3票)
7.疲労感と共に“ものすごい映画を見てしまった”と鑑賞後は思いました。ただスクリーンの前に数時間いただけですが、映画を見るという作業だけなのに、ものすごく疲れました。ハラハラするし、痛いし、微笑ましかったりもするし、陽気にもなるし、でも最後の方はやっぱり終始心がチクチク痛くて痛くて、見終わった後も数日間ずっと余韻が残っていて。でもそれがなんだかだんだん心地よくなってきて、私は人間臭いこの映画大好きです。文化がまったく違う3つの場面で繰り広げられるドラマは本当に良く描かれているなと思いました。登場人物の奥に隠されたものをこの短時間で描くというのはすごいテクですよ。他の作品も見ましたが、この監督は天才なんじゃないですかね。音楽も編集も全部良かった。ひとりで見て良かった。はー、疲れた。
未歩さん [DVD(字幕)] 9点(2007-07-04 08:14:48)(良:2票)
6.一度みてすぐにもう一度観ました。二回とも泣きました。この映画の云いたいことをまとめようと、途中まで考えてたんだけど、やめました。私はこの映画から確かに何かを受け取ったし、だからあとは、黙ってそれを抱きしめればいいのだ。そう思いました。最後に流れる教授の音楽は、やっぱり素晴らしい。ここまで魂の奥深く浸透する音楽作る人は、そうそういないと思います。
airさん [DVD(字幕)] 9点(2009-08-03 13:27:09)(良:1票)
5.「バベル」というタイトルの意味を、知って観るのと知らずに観るのでは、読み取れる内容が変わってしまうかもしれない。イニャリトゥ監督は、この悪意なき悲劇の連鎖の中で、あらゆる問題を、まるで針で布を縫い取るが如くすくいあげ提示する。我々が見過ごしていることの、なんと多いことか。言語が異なるがゆえのもどかしさと、言葉によらない心の交流。我々はそろそろ、この世界の格差や悲劇が、人為的なものである事を知らねばならない。
豆治さん [映画館(字幕)] 9点(2007-05-13 00:53:09)(良:1票)
4.《ネタバレ》 我々は皆、大きな大きな物語の一部なのだ。・・・そう言われているような気がした。「グローバル化」によって、思いもかけない形で、人、モノ、場所、出来事、が繋がるようになった。地球を覆いつくすような、巨大な、目に見えないネットワークが、今日も私たち飲み込んでいる。でも、私たちはそれを知らない。「バベルの塔」を作って、神の怒りに触れてしまった私たちは、コトバをバラバラにされたから。バラバラにされて、コミュニケーションが出来なくなってしまったから。・・・それでも、私たちは繋がっていく。大きな大きな物語の一部でいつづける。たとえそれが、絶望と悲しみと不幸の連鎖を招くのだとしても、どこかに希望へのリンクがあることを願って。全編を通じて重苦しい閉塞感におそわれるが、ラストシーン、父と娘の手と手の繋がりに、かすかな幸せへのリンクを期待せずにはいられない。
中山家さん [映画館(字幕)] 9点(2007-04-07 09:34:55)(良:1票)
3.《ネタバレ》 映画を、みおわったあと、良く、わからないと、ここにレビューを、見に来ます。
映画の中で、バベルの塔?ってのは、日本に住む、菊池親子、のことなのかな?。
りんこ、サンの手話、すばらしかった。アレを、完璧に覚えて、映画に望んだんでしょう、アラビアのシーン、ブラピ、奥さん役の人、この映画は、お金、出演料に、かかっているんでしょうか。ああいう事故で、アメリカ人だから、最後には、ヘリコプターを、飛ばせてもらったけど、日本人だったら、個人で対応か、まず、たすかっては、
帰ってこないだろうと思ったり。日本の大使館が、迅速に行動するとは、思えないし。
猟銃は、日本から、持ち出せるのか?、とか思ってしまいました。菊池親子が住んでる設定のマンション?、あの景色だと、つきに120万円、200万円の物件か、とかおもうと、すごい設定だな、とおもう。菊池さんの聾唖の高校生が、怒ってるシーン、とっても、よく出ていた。誰でも、良かったのかも、、、ただ、あの刑事が、彼女の知る、まともな人に、見えたから、彼女の心が、壊れていて、さみしくって、おかしなことを、
してみようって、動機が良く出ていた。しゃべれないだけで、同じ年頃?の、若い男の子は、冷たくしていたし、、、その辺の心情は、とても、よくでていて、菊池りんこさんの名演技、が光りました。あと、メキシコから、逃げる、アメリカ、国内に戻る、家政婦、とっても、かわいそうだった。なんか、不思議な映画だけど、それなりに、シーン毎は、とてもよく取れていて、感心させられました。今頃のSFX多様の作り物映画と違って、とても、楽しめました。裸で、抱き合うのは、お母さんの死に目を、多分、彼女は見たのかもしれない、、、何時までも、心が、、、。携帯でビデオ電話にして、手話で友達と話すシーン、ありなんだ、とか思いました。
yasutoさん [ビデオ(字幕)] 9点(2007-04-07 01:07:59)(良:1票)
2.《ネタバレ》 神の怒りによって破壊されたバベルの塔崩壊後、バラバラの言語を使うことを余儀なくされている人類の織りなす無数の物語の内の3話。
谷川俊太郎の「朝のリレー」を思い出した。
”カムチャッカの若者が、きりんの夢を見ているとき、メキシコの娘は、朝もやの中でバスを待っている、ニューヨークの少女がほほえみながら寝がえりをうつときローマの少年は柱頭を染める朝陽にウインクするこの地球では、いつもどこかで朝がはじまっている。

ぼくらは朝をリレーするのだ”

海外に住むと日本への偏見がひどくやな思いを多数する、「鮨は臭い。」「東京は排気ガスで太陽が見えない。」「東京でのランチは3000円する。」あるヨーロッパ人はイスラム圏の考え方は嫌いと言った、アメリカでのヒスパニック系の人々への偏見も知っている、すべてはバベルから始まった問題なのかは知らないが、これは、この言語をバラバラにされた後の世界の小さな3つの物語。高層ビルからみた時に見える無数の明りが見える、あの明りの数だけ、それぞれのドラマはあるはずなのだ。それをもっと上から見ればこの地球上に存在する明りの数だけドラマはある。そんな他人の窓の明かりの中のドラマを垣間見れるこの映画は良作だと思います。
N列23番さん [DVD(字幕)] 9点(2010-01-14 00:01:54)
1.言葉が通じない。言葉が話せない。神によって言葉をたがえられた人間と神のいたずらによって言葉を失った人間。
言葉を話さないが人を殺す為に作られたアメリカ製の銃によって4つの物語が進行して繋がって行く。
私は、アメリカの銃社会をこれほど強烈に皮肉った作品を他に知らない。
ありあさん [映画館(字幕)] 9点(2007-07-24 17:52:57)
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【点数情報】

Review人数 191人
平均点数 5.41点
021.05%
121.05%
2115.76%
32211.52%
42110.99%
54020.94%
63819.90%
72412.57%
8199.95%
984.19%
1042.09%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 6.33点 Review21人
2 ストーリー評価 5.09点 Review31人
3 鑑賞後の後味 4.90点 Review31人
4 音楽評価 6.00点 Review31人
5 感泣評価 4.59点 Review27人
chart

【アカデミー賞 情報】

2006年 79回
作品賞 候補(ノミネート) 
助演女優賞菊地凛子候補(ノミネート) 
助演女優賞アドリアナ・バラザ候補(ノミネート) 
監督賞アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ候補(ノミネート) 
脚本賞ギジェルモ・アリアガ候補(ノミネート) 
作曲賞(ドラマ)グスターボ・サンタオラヤ受賞 
編集賞スティーヴン・ミリオン候補(ノミネート) 
編集賞ダグラス・クライズ候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

2006年 64回
作品賞(ドラマ部門) 受賞 
助演女優賞菊地凛子候補(ノミネート) 
助演女優賞アドリアナ・バラザ候補(ノミネート) 
助演男優賞ブラッド・ピット候補(ノミネート) 
監督賞アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ候補(ノミネート) 
脚本賞ギジェルモ・アリアガ候補(ノミネート) 
作曲賞グスターボ・サンタオラヤ候補(ノミネート) 

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