6.《ネタバレ》 ヴィム・ヴェンダースの「ロードムービー三部作」の一作目にあたる作品。
全編モノクロ画像。
主人公がひたすらさすらい行くお話で、道中、少女を連れた女性と出会い、その女性と一夜を共にし、夜が明けてみるとその女性はおらず、仕方なく主人公はその少女と旅を続ける・・・という展開。
この物語における主人公の、「ちゅうぶらりんな精神状態の中での癒しの旅」みたいな設定が、その時の私の精神状態と酷似していた。
それと、主人公が31歳ってのもあり、思わず映画の中の主人公に自分を投影してしまった。
ロードムービーでその主人公に自分が投影された時・・・
まるで自分の分身が、映画の中でその時を体感している様な感覚に襲われたのだ。
あと、撮影監督が『ダウン・バイ・ロー』の「ロビー・ミューラー」ということで、これもばっちりツボ。
なんか話が出来すぎの感は否めないストーリー展開ではあったが、それを補って余りあるほどの素晴らしいロードムービーであった。