死刑台のメロディのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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死刑台のメロディ

[シケイダイノメロディ]
Sacco e Vanzetti
1971年上映時間:125分
平均点:8.00 / 10(Review 13人) (点数分布表示)
公開開始日(1972-05-05)
ドラマ法廷もの実話もの
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タイトル情報更新(2021-05-31)【Olias】さん
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監督ジュリアーノ・モンタルド
キャストジャン・マリア・ヴォロンテ(男優)バルトロメオ・ヴァンゼッティ
リカルド・クッチョーラ(男優)ニコラ・サッコ
ミロ・オーシャ(男優)フレッド・ムーア弁護士
シリル・キューザック(男優)フレデリック・カッツマン検事
ジェフリー・キーン(男優)ウェブスター・セイヤー判事
ロザンナ・フラテッロ(女優)サッコの妻ローザ
原作ジュリアーノ・モンタルド(原案)
脚本ジュリアーノ・モンタルド
音楽エンニオ・モリコーネ
主題歌ジョーン・バエズ
撮影シルヴァーノ・イッポリティ
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6.《ネタバレ》 TSUTAYA発掘良品のおかげで観ることができました。感謝。

L・ジャフェ、L・サン=マルク 作の絵本(みたいなの)に『暴力から身をまもる本』というのがあるのですが、その中に「見たところ、そんなに暴力的に見えないが、生きていくのをさまたげるものがある(貧困、事故、病気など)」と書いてある部分があります。これを初めて読んだ時、目からウロコでした。このあたりの部分のことが、この映画のラストに力強く語られます。しかも、政治が死刑というシステムを利用して殺人という暴力を行使。冒頭から警察は制服を着た暴力組織。

1920〜1927年の出来事のようですが、観ていると今の日本を思わせる部分がけっこうあって怖くなります。もし社会的な状況にピンと来なくても、日本の映画『それでも僕はやってない』を観た人がそれを思い出すくらいの恐ろしさは理解できると思います。『それでも…』は痴漢冤罪の話で、その暴力を受けたのは一般市民という物語でしたが、日本の政治の裏側についてちょっとネットで調べると、政治に影響ある人物が痴漢冤罪で引きずり降ろされるというような話も出てきます。こちらの映画は政治的圧力として「死刑にして殺す」というもの。本当かどうかは別として、日本でも「あの死刑囚は実は冤罪で、その政治的裏背景は…」なんて噂もあったりします。この映画でロックフェラーの名が出てきたのにも「うひゃー!」と思いました。

僕は「アナーキスト(無政府主義)」というものには興味ないし、それで本当に人間社会がもっと良くなるのか疑問なので、死刑になった二人の主義にはさほど感じるものはないのですが、暴力的政治に殺されるにあたって、それでも未来に夢を託し続ける強い意思を描いた点を評価したく思いました。

アメリカの人種問題って『黒人差別』だけじゃなく、イタリア人もこんな酷い思いをしていたんだなと思いました。で、そういう人種問題のことを思うと、現在の日本に暮らす⚪︎⚪︎人たちのことも考えてしまうわけですが、そこは『宇宙人ワンさんとの遭遇』(こちらも同じイタリア産ながら人種や国家の問題へのベクトルは別方向)に見るような問題も含めて考えなきゃならないので、ホントに面倒です。

今の日本が置かれている状況を考えると、この映画を今見直す価値は大きいかと思います。たとえば人間を商材として扱う派遣の問題、それによって生じるワーキングプアと言われる人々、その一方でネットを使って詐欺まがいのことをしながら大きな不労所得をもぎ取っていく人たちがいたり、そんなあんまりな差異のなか「格差はあって当然」という理屈だけを植え付けるテレビ番組(それも日本人じゃない人々の息がかかってる)が飄々と存在していたりする事実について、考えてみるきっかけにはできるんじゃないでしょうか。

最近観た『瞳の奥の秘密』も加えて僕が考えたこと。死刑は廃止。死刑に値する重罪犯は一生「生き地獄」(殺人を抑止できる怖いリスクになるようなものを法で定める)。「生き地獄」は被害者または被害者遺族が与えても良い(どんな相手を怒らせたか、それも犯罪者のとった行動の責任)。冤罪であった場合は、誤判決に導いた者たちが一生をかけて冤罪者の幸福な生活を補償する(冤罪者のその後の人生、天国に出来るくらい目一杯)。冤罪者に自らの手で生き地獄を与えた被害者又は被害者遺族も罪に問われ冤罪者の人生を補償すると共に等価の生き地獄を受けなければならない(恨みで殺されるかも。だから復讐するなら慎重に考えて)。誤判決を下した最高責任者は冤罪者が刑を受けた期間「生き地獄」の刑、あるいは職務を継続して、その収入全てを冤罪者に支払う(自殺されたら国が冤罪者を補償)。…こんなリスク背負って他人の揉め事を裁いてくれる人いないですよね。でも人の生死や人生の質を決める責任者って、それくらいのリスク意識は持って確信の根拠をシッカリさせて責任持ってもらいたなぁ。少なくとも自らその職業を選んだ以上は!

しかしこの映画や『ニューオーリンズ・トライアル』で描かれるように、証言者や陪審員の言を様々な形の暴力で変えさせる問題もあれば、幼児虐待のように言葉や記憶に正確性が欠ける者が巻き込まれるケースもあるし、痴漢冤罪などでたまにある嘘つき女や勘違い女の歪んだ暴力もあるし、証拠捏造する人間(それも警察だったり)もいるし、言葉で人が死ぬことだってあるわけだし、そもそも戦争が地球から消えてないし、暴力という問題はまだまだ今もなお複雑に課題が山積みだと思います。それに気づかせてくれた映画でした。
だみおさん [DVD(字幕)] 9点(2016-02-18 22:20:17)
5.《ネタバレ》 第1次世界大戦後の米国の不景気は、イタリア移民の労働問題、赤狩りという左翼弾圧など暗黒社会をもたらした。(この映画の中でも「米国はアメリカ人のものだ」とプラカードが目立った)
その中で起こった銀行襲撃事件、たれ込みによってサッコとヴァンゼッティというイタリア移民のアナーキストが逮捕される。人種差別と偏見によって歪められた裁判、その不正に対して米国や欧州各地で抗議の声が上がるが、二人の被告は死刑になってしまう。
映画はカラーとモノクロの映像の対比が見事だ。そしてジョーン・バエズの歌が涙を誘う。
日本にも松川事件を初めとする冤罪事件が多々あった。しかし米国のような陰謀がらみの冤罪には驚くばかりである。
ESPERANZAさん [映画館(字幕)] 9点(2012-04-18 00:07:56)
4.政治的背景等は正直自分には良く分からないが見ていて悔しかった。軽々しく言うのはどうかと思うがこんな事を二度と繰り返しちゃいけないって思う。死刑台へ向かう中でリカルド・クッチョーラが家族へ宛てた手紙がナレーションされるラスト近くのシーンはどう表現して良いか分からない感情に駆られた。
ゆきむらさん 9点(2005-03-01 04:23:13)
3.見てると悲しくなってきます。無実の罪で捕らわれた二人は不可解な証拠によって反論も出来ずに死刑にされる・・・。こんなことが実際にあったとは信じられません。劇中では実際の映像かな?それが使われてる所に主題歌が流れてもうウルウル(笑)この事件の中で一番「悪」なのは検察側、そして裁判長であろう。でもその後の調査で無罪だったことがわかったとしても一生報われることはないだろうなぁ。
M・R・サイケデリコンさん 9点(2004-09-29 17:10:49)
2.高校世界史では1920年サッコ・ヴァンゼッティ事件(アナーキスト弾圧の冤罪事件)とでも習ったんでしょうか?。確かに覚えてたけどその程度だったような気が・・。でも、先生はこの映画のことは教えてくれなかったな・・・。/この映画はアラが多いです。いくらでもイチャモンつけれるでしょう。まず、やはりイタリア語に違和感あります。また、妙に暗さと深みと品があってアメリカらしくありません。いかにもやり過ぎでわかり易過ぎる台詞や場面も多いです。まあ、謎だらけらしいこの事件の映画にあまりにリアリティ求めたり、法的な突っ込みを入れ過ぎるのは野暮だと思うんですけどね。しかし、法廷場面の躍動感に心震わせはじめると、そんなのどうでもよくなりました。単純で偽善者な私はもう降参です。日本人はあまり外国人差別や人権に関しては人のこと言えませんけどね。/しかし、本作のモリコーネの音楽、ジョーン・バエズの歌は素晴らしいですね。ラストの主題歌も良いけど、被告二人の家族宛の手紙を歌詞にしたらしい劇中歌も美しく切なくて良いです。これ結構前に観たんだけど、レビュー書いてたら感動湧き上ってきて10点にしか思えないんだよなぁ・・・また勢いでつけちゃったかな、10点。/本作はアメリカでロケ妨害があってそれを避けながら撮影したらしいけど・・やっぱアメリカ人は頭にくるかな、これ観て。 追記:やっぱ勢いでつけたな・・・9点。
しったか偽善者さん 9点(2004-02-06 00:15:52)(良:2票)
1.「サッコ・バンゼッチ事件」を扱った法廷劇。次第に、権力によって犯人に仕立て上げられるイタリア移民の二人。個性的な二人の俳優の好演が光りました。裁判の推移とともに強くなっていくサッコを演じたリカルドクッチョウラは最高です。
ジブラルタの星さん 9点(2003-10-24 00:13:57)
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【点数情報】

Review人数 13人
平均点数 8.00点
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
517.69%
617.69%
717.69%
8430.77%
9646.15%
1000.00%

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