1.美空ひばり、江利チエミ、雪村いづみ共演の三人娘シリーズ第4作。美空ひばりの東映での契約が終わったことにより久々に作られた三人の共演作とあってか、回想シーンでシリーズ過去作の映像を使っていたりして同窓会的な雰囲気がただよっている。この三人の共演作を見るのがまだ2本目なのでそれでちょっとどうかなあとも思ったが、そこはあまり気にせずに楽しめた。「大当り三色娘」でもそうだったが、三人とも明るくのびのびと演じていて見ていてとても楽しい。映画の半分くらいは歌のシーンなのだが、三人が劇場にレビューを見に行くシーンで、その舞台に立っているのがこの映画で主役を演じている三人だったりするのがユニーク。このシーンは三人のエンターティナーとしての力量を存分に見ることができ、すごいなと再認識させられる。この三人の中では江利チエミの明るくて元気でコミカルなキャラクターが好きなのだが、この映画を見る限りでは本人が実生活では決してしあわせとは言えない人生をおくり、若くしてさびしい死に方(それも三人の中ではいちばん早くに。)をしたという現実が信じられない。三人の中では唯一リアルタイムでは全く知らない人なのだが。三人の相手役の中では岡田真澄の怪しいキャラが際立っていて、いい味を出している。宝田明は「大当り三色娘」でもひばりの恋人役だったよなあと思いながら見ていた。