1.大阪夏の陣から始まる冒頭に荒々しい合戦シーンやかっこいい殺陣を期待したのだが、いつまでたってもそんなシーンはなく、ちょっと拍子抜け。『千姫と秀頼』とあるがあくまで「千姫」の物語であり、昭和の大スター美空ひばりの映画だった。とは言うものの、美空ひばりがこんなにも美しかったのかということにまず驚き、こんなにも演技がうまかったのかということにまた驚いた。最後の、家康と秀忠の前で舞う姿の凛々しいこと。そしてこのシーンの緊張感がまた凄い。テレビで懐かしの映像とかで見る美空ひばりで、こんなに美しくもかっこいい姿を見たことない。これもマキノ演出の賜物なのだろうか。大作感がある反面小気味よさがなく、好みの作品とは言い難いがそれでもじゅうぶん楽しめました。