11.《ネタバレ》 惜しいっ!もっと長く彼らの活躍が見たかった!
濡れた路面、土砂降りの雨、生活感皆無の凝り過ぎのセット…本作は映画ではない現実を生きる刑事のお話なんだけど、今見ると凄いコテコテのこの時代の映画だ。トレーニング・デイやエンドオブウォッチとかトゥルーディテクティブとかそんな映画やドラマを見た後だとお子様ランチのような世界だ。フィクションを演じる俳優が更にフィクションな世界で生きている、それくらい本作はコテコテの世界だ。
だけどそこが良い!!!
やたら派手なサイコパスに派手なカーチェイス、最後は派手な敵の最後まで用意している。まるで狙ったかのような詰め合わせだ。
今なら逆に拝めない。それを恥ずかしげもなくやってくれる!!!しかも監督はジョン・バダムだ。アクションシーンはどれも見応えがある!
しかしそのドタバタな世界で一人ジェームズ・ウッズだけは渋くキメている。カッコいい!それに付きまとうマイケル・J・フォックスも面白い。だけど惜しい!この二人は終始仲が悪いんだ!悪に対する正義感はあるけれどお互い打ち解け合う事も無い。
エピソードは多めだけど、どれも歯切れが悪く、その仲がどんどん良くなって行くのではなく、どんどん悪くなって行くのがもどかしい。個人的には地下鉄のシーンはカッコ良くて好きでした。
それにマイケルが刑事の本当のツラさを思い知るシーンがそんなに多くないのも取材のシーンの台詞だけなのが残念だ。
そして最後は救急車の搬送から、いつのまにか映画館のシーンでジェームズ・ウッズに対するリスペクトで終わるが、正直あまり気持ちがよくないのが残念なんだよなぁ。惜しい!!!
個人的にはもっと長く丁寧に二人の関係を描いてくれたら嬉しかったなぁ。
実は映画よりドラマシリーズとかでやってほしい一本でした。