1.《ネタバレ》 あのウェス・クレイヴンがかのカルト『恐怖の足跡』をリメイクしたよ!というヤツだが、どうでもいい出来だとも聞いていた。まあタダ同然でDVDが手に入ったので観てみたのだが…
元ネタは、オチにアイデアこそあれ、全体としては雰囲気系のホラーだったと思っている。今作、オチは丸パクリしているのだけど、元ネタのその幻想的で不穏な雰囲気というのがまるで再現できていない。それはモノクロと色付きの差、とも言えるのかも知れないが、とにかく種々のパラノーマルな現象をなんの工夫も無くただ撮っただけなので、それが異世界からの超越的事象だという感じが全く無く、現世が幽世に徐々に侵蝕されていく、という点の醍醐味が皆無なのだ(逆に言えば、モノクロ映像と白塗りメイクの亡者だけでそれを表現し切っていた元ネタとゆーのが、実は中々に優秀なのだということかも知れない)。偶に写り込む白い異形なんかも、どっちかちゅうとX-ファイルのフルークマンに見えなくもないし。
もう一点だけ、DVDの煽り文句「ウェス・クレイヴンが新たに創造した恐怖の領域―!!」て。リメイクだっつーの。