4.うわー、山形勲さんだとは、気づきませんでした、失礼しました。さて、柳生武芸帳を巡るあれやこれや、もはやどうでもいいんですけれども、アクションが楽しめるからとりあえずOK。武芸帳を狙うやくざ者3人組のうちの二人が、画面外の十兵衛と睨み合う場面。一瞬の斬り合いの後、二人の頭から血がタラーッと流れるのが、カッチョよいではないですか。直前の睨み合いなんて、刀をこちらに突きだし、まるで3D映画。さらには、忍者軍団の襲撃に、槍を振り回し戦う十四郎十兵衛。ちょっと大袈裟な立ち回りも、彼がやればまさにお見事。戦いの最中に、行方知れずだった武芸帳がアッサリ見つかり、武芸帳に手を伸ばす敵の手を、十兵衛の槍が突き刺す。手はゴム製らしく、槍で貫かれた瞬間のプルプルッとした感触がなかなかにタマラナイのですが、流血シーンと合わせ、ちょっとした残酷描写がアクセントになってます。またさらには、妙に念いりにカットを割って妙に長々と続く、馬上の追跡シーン。こういうのを見てると、アクションこそ命、ストーリーなんてもうどうでもよくなる(それに、直前のシーンが夜みたいだったのに急に昼間になったことも、どうでもよくなる)。そして宿敵との対決。多少クサイところはあっても、十四郎サマなればこそ、この貫禄。というか、剣豪とも思えぬ必死の表情や地団太踏む悔しそうな表情を見せるあたり、十四郎サマの真骨頂でありましょう(それに比べ、松方弘樹の落ち着いたこと。演技しにくかったのは、父と子の果たしてどちらであったことか)。