5.《ネタバレ》 もう完全に振り切れちゃった男の戦争映画。 仲間の復讐に燃え、助けてくれた人が被害にあおうが、戦争が終わろうが、かまわずUボートを沈めにかかる。 それはもはや異常と呼ぶしかない。 派手なシーンは皆無だが、戦争の狂気というかなんというかを見せられた気がした。 【θ】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2008-10-05 23:52:56) |
★4.《ネタバレ》 はっきりいってアクション映画と見れば大変面白いです。
ストーリーもわかりやすくてまさに娯楽作であり、緊迫感も味わえます。
でもねぇ・・あまりにも主役が身勝手すぎで腹立ってきた。
ドイツ軍に自分以外の乗組員を殺され復讐に燃え、
戦争が終わってもその潜水艦を爆破するのはいいんですが、
世話になった地元の人々まで巻き込み自分だけ復讐。
これもアクションが面白かったので許しましょう。
最終的には「激突!」のタンクローリーと化したひつこい悪魔に。
これも切れ映画の面白さということ許しても、
ラストが・・
ネタバレ
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逃げてるんじゃないっ!?
玉砕覚悟でたったひとりで復讐なら「おおっ」と思うのだけれど、
逃げたの見た・・「フロドかお前は」
そして「戦争が好きなんだよ」というわりに、
あまりにも最初は優しい顔をしている・・
こういうやつが実は怖いと思う。
まあ映画なんだからとアクションは堪能できたんだけど、
喧嘩両成敗、復讐のあとに残るものとか、
後味が悪いことを期待していたのが間違い。
P・オトゥールは碧眼なので怖い顔はホラーです。 【アルメイダ】さん [DVD(字幕)] 4点(2005-05-07 08:07:23) |
3.冒頭の貨物船の撃沈シーンの惨劇。それを生き延びた男マーフィ。彼は女医に助けられる。ヨーロッパでもアフリカでもなく、南米を舞台にした第二次世界大戦ものというのも珍しいですね。ほとんどピーター・オトゥールのひとり芝居という感じで映画は進みます。Uボートに撃沈された仲間の敵を討つことしか考えていない、半ば精神の犯された男を好演しています。舞台は対戦末期ですから、やがてドイツは降伏し、Uボートの乗組員はやっと故国に帰れるという開放感で高揚しています。ところがマーフィの方は恨みを忘れてはおらず、たったひとりで、Uボートを沈めるべく最後の戦いを始めます。ラストの筏の上のマーフィが哀れです。派手なアクションも戦闘シーンもなく、暑いベネズエラの太陽の下、淡々とストーリーは進むのですが、戦争の起こす悲劇を見事に描いた傑作だと思います。未見の方はぜひ。 【オオカミ】さん 9点(2003-11-21 16:51:32) |
2.初めはピーター・オトゥール扮するマーフィの「たった一人の戦争」に協力していたフィリップ・ノワレの気のいいオッサンが、遂には彼を見放すあたりの感じ…この男の「狂気」にはついていけんという感じが、観客にもストレートに理解できる。前半のユーモラスさと後半の凄絶さのコントラストの妙が、実に効いてます。最後にはUボートの乗員の方に同情してしまうであろう、オトゥールの主人公の「イッてしまいました」ぶりが、強烈すぎて忘れられません。 【やましんの巻】さん 8点(2003-10-06 17:04:29) |
1.P・オトゥールといえば「アラビアのロレンス」がベストだとは思うが、もうひとつ忘れてはいけないのが本作のマーフィ役。冒頭、いきなり英海軍の戦艦が独軍のUボートの攻撃で撃沈されてしまい、たった一人生き残ったマーフィが、単身、弔い合戦を決行しようとする。いたって単純明快なストーリーながら、どうやって彼が仲間の復讐を果たすのかに焦点を絞ったP・イエーツ監督の職人芸ともいえる演出力で、見事な娯楽作に仕上げられている。マーフィが整備士という設定がミソで、あの手この手でポンコツの機械から武器を作り出すというプロセスが、なんともユーモラスに描かれていく。この復讐の鬼と化したマーフィを演ずるオトゥールの、何かに取り憑かれたような表情は、まさに彼の独壇場で、この孤独で執念の塊のような男を好演している。海に囲まれた島を舞台にした事と、共演者にF・ノワレを配したこともあって、緊迫感や殺伐感が中和されたかのように、ゆったり・のんびりといった印象を受けるが、それらの事がマーフィの人間性をより強烈に印象付けるには、実に効果的ではなかったろうか。本作は豊かな娯楽性と同時に、一人対潜水艦という刺し違え覚悟の無謀な戦いが、戦争終結となっても止むことなく、彼個人のレベルで展開されるという、まさに戦争がもたらす人間性の崩壊をも鋭く突いたことで、名作たり得たのではないだろうか。 【ドラえもん】さん 8点(2003-06-12 01:12:17) |