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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2257
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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401.  スペル 《ネタバレ》 
何故サム・ライミ監督が支持されるのか理解しました。娯楽性豊かなアクションにコメディ&グロテスクのエッセンスがベストマッチ。執拗に汚物を飲まされ、髪の毛を引きちぎられるヒロインに、歯無しババアの噛み付き攻撃。オモシロ気持ち悪い。これはクセになります。そして忘れてならないのは、カメラワークの巧みさ。奇抜なアングルを用いなくても、印象に残るシーンを随所に作り出していました。役者のイイ表情を逃さず捉えるのも上手いのでしょう。人物造詣もお見事です。とりわけヒロインのキャラクターが気に入りました。ババアを車外に蹴りだし勝ち誇る人間臭さ。霊媒師に払う大金を自力で工面しようとする責任感。イイですね。それに呪いのボタンの処分の時のこと。もし彼女が躊躇無く同僚を地獄に蹴落とせるタイプの人間ならば、共感出来なかったでしょう。かといって復讐を考えない程お人好しなら手に負えない。彼女の良心は、私たちが持てる標準的なもの。だからうんと肩入れして物語に望めました。ラストがまた秀逸です。このままの無事のハッピーエンドを望めない事くらいは、物語の流れを見れば分かります。でもここまで後味の悪い結末が待っていようとは。突き放した感じにピリピリ来ます。情状酌量、社会的制裁、本人の反省等々、量刑を手加減する言い訳に慣らされている自分に気づきました。この結末に慈悲はありません。でも道理には適っています。そこにある種の心地よさ感じるのは何故なのか。最悪と爽快さの同居。自分でも知らない感情を引き出されては、褒めない訳にはいきません。サム・ライミ監督、恐れ入りました。
[CS・衛星(字幕)] 9点(2010-11-15 18:27:13)(良:4票)
402.  ファイナル・デッドサーキット 3D
このシリーズも本作で4作目。結構な人気シリーズです。長続きの秘訣は、“工夫を凝らして殺しちゃおう!”という基本フォーマットを愚直に守り続けていることです。こう書くと職人気質を褒めているみたいですが、実際は単なる悪ふざけです。生還要件を付け加えようと試みた2作目が傑作に思えてしまうほど、他の3作品に代わり映えはありません。でも、それが結果的に功を奏した気がします。マンネリズムを大らかな気持ちで楽しむが吉。そういう映画だと観客に周知できたのではないかと。どうせタイトルなんて誰も覚えていないので、次回作は『ファイナルデスティネーション・柴又慕情』で問題ないです。マドンナ役にはパリス・ヒルトンをオススメしますが、某ホラーで既に脳天を貫かれているのでインパクトには欠けるかも。日本人なら某ゴージャス姉妹の姉と某人気占い師を推薦しておきましょう。この手の悪ノリはセレブにウケそうなので、キャスティングには困らないのでは。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-11-09 19:13:03)(笑:4票)
403.  ダイ・ハード
『ダイ・ハード』を観ると、思い出す奴がいる。あいつとの最初の出会いは、確か雑誌の広告ページだった。“モノマネタレントの○○さんも愛用”みたいなキャプションが付いていた気がする。商品は何だったか忘れた。でもそいつの困った顔が心に焼き付いた。再会はテレビのバラエティ。モノマネ番組だ。色モノばかりの中でも、一際色モノばかりを集めたようなコーナーにあいつは出てきた。白のタンクトップに、おもちゃのマシンガン。在り得ないくらいに華奢な肉体からは、全盛期の春一番を髣髴とさせる「お前、大丈夫か?」感が漂っていた。冷静になれば、全く似ていないことは分かる。でも“激似”なのだ。奴が発した言葉は「ハーンス!」。その一言で、司会の今田は笑い転げていた。勿論テレビの前の自分ものた打ち回った。その後も何度かバラエティで見かけたが、あいつの台詞は決まって「ハーンス!」か「ホーリー!」。そしていつも困っちゃうんだ。あいつの名前は知らないし、知りたくも無い。でもあの困った顔だけは忘れられない。そこで気が付いた。本家ジョン・マクレーンの困った顔が『ダイ・ハード』の魅力だと。中年男の悲哀に、そしてどんな状況でも諦めない男の姿に共感するんだと。最高のアクション映画と愛すべき中年ヒーローに、そしてちゃんと食べられているか心配なあいつに乾杯だ。そして、日本版のマクレーン刑事に命を吹き込んだ野沢那智さんにも、心を込めて献杯を。(2010年10月30日)
[地上波(吹替)] 9点(2010-10-30 20:09:10)(笑:3票) (良:2票)
404.  ナイト ミュージアム2 《ネタバレ》 
本作はファミリー向け映画。失礼ながら大した期待はしていませんでした。前作は自分基準で7点の採点ですから、続編となる本作は6点なら十分と考えていました。ところがどっこい、これが法外に面白かったのです。続編の強みを遺憾なく発揮した快作でした。前作は“博物館の展示物が動き出す”というアイデア一本で勝負した作品。もし本作が単なる2番煎じに終始したなら、予想どおり5~6点の代物だったでしょう。しかし違いました。設定の強化と友情ドラマという付加価値があった。何と言っても、2次元の芸術作品に命を吹き込み、中の世界へ出入り可能にしたのが値千金のナイスアイデア。一気に世界観が広がりました。古い写真の中で落とした携帯電話のエピソードは爽快の一言。石板の新たな活用法の発見に夢は広がるばかりです。前作では主人公と反目していた展示物たちが今度は最初から仲間。その繋がりが嬉しくて。主人公とのちょっとした会話から、気の置けない関係だという事が伝わってきます。喧嘩した友ほど仲が良い。そんな友情がベースにあるから、チープなドラマも特別に思えるのだと思います。前作の主要キャラをきちんとフォローした点も評価したい。ニューフェイス、カムン・ラーをはじめとする悪役たちも憎めないオトボケぶりを発揮してくれました。アドリブとしか思えない、しつこくてくだらない掛け合いを楽しみました。パロディも技ありの切れ味。コメディセンスは自分好みでした。消えたり壊れたりした展示物があっても心配ご無用な点も、続編の強みと言えるでしょう。細かいことは気にしない物語だって事は前作で学習済みですもん。ホント、大満足の続編でした。アメリカ史に詳しければ、もっともっと楽しめたでしょう。
[DVD(吹替)] 8点(2010-10-25 20:59:57)(良:2票)
405.  ドゥームズデイ 《ネタバレ》 
無法地帯で女が拘束されました。目の前には上半身裸のモヒカン男。普通、このシチュエーションなら貞操の危機です。でも主人公からはそんな悲壮感が微塵も感じられない。それが観客にも伝わるから、彼女を心配しなくて済む。きっと襲われる前に相手を殺すだろうな、仮に犯されても傷つかないだろうな、そんなオーラを彼女は纏っています。彼女曰く“心を無くした”状態。無機質な操り人形です。多分人形に魂を吹き込んだのは中世の城主ケインでしょう。「生き残った者が強者なのだ」その言葉に従い、彼女は自分を試したのではないか。自分は何者なのか。生き残れる人間なのか。バスの横っ腹向かって、アクセルを踏み込めるのは、そういう事だと思う。結果、彼女は新たに生きるための指針を得ました。己が力で生きればいい。猿山のボスを倒した者が次のボスになるのが道理ということ。めでたし、めでたし。ご指摘の方もおられるように、確かに『ニューヨーク1997(又はエスケープ・フロム・LA)』と『マッドマックス2』を足して2で割った、パクリ映画です。主義主張もオリジナリティもありません。正直言って出来は良くない。でもね、自分は結構気に入ったんです。孤高の女エージェント、エデン・シンクレアが。あのツカミどころの無さにビンビンきます。目玉の親父機能もカッコイイしね。と言う訳で若干甘めの採点であることをご容赦ください。ちなみに、原題そのままの『ドゥームズデイ』では判りにくいので、邦題は『ゲゲゲの姉さん』を提案しておきます。
[DVD(字幕)] 6点(2010-10-10 23:25:32)(笑:1票)
406.  ザ・フィースト 《ネタバレ》 
ノリノリのキャラクター紹介、登場したと途端に食われるヒーロー、「もう離さない」と抱きしめた傍から引き裂かれていく子供。本作のスタイルは、物語開始早々に判明します。“B級・パニック・グロテスク・スプラッタ・アクション・ホラー・コメディ”(長い…)。同類亜種の作品が数多く存在するジャンル。自分も嫌いじゃありません。そのチープさゆえに、制作の間口が広いジャンルではありますが、この手の作品には“アタリ”が少ないのが現状だと思う。“遊び心”の取り入れ方、その匙加減が大変難しいのです。B級マニア受けを狙っているのが見えてしまうとイヤラシイし、下手だと単なる粗悪品。本作の場合、センスの押し売りが鼻につくのがマイナスです。上から目線で「どう、これイケてるでしょ。分かる人だけ分かればいいから」と言われているような。下ネタの挿入具合あたりから、ヒシヒシと伝わってきます。権威に弱い小市民にしてみれば、「はあ。そうッスね。イケてますよね。分かります。分かります。」としか言えませんもん。このノリはちょっと苦手かなと。真摯な姿勢でバカ、極悪人だけどのりたま大好き!、みたいな“憎めなさ”のあるB級映画が自分は好きです。
[DVD(字幕)] 5点(2010-10-07 20:15:12)
407.  ノウイング 《ネタバレ》 
(ネタバレあります。未見の方はご注意ください)  箱舟乗船の条件とは、何だったのでしょう。一つは“ささやき声”が聞こえる事。これは、ニコラスの息子を介し宇宙人が答えているので間違いない。問題はもう一つの要件、数字のメッセージの方です。「数字の意味を理解し、約束の日に約束の地へ来たまえ。」念入りにも宇宙人は、場所を示す小石まで該当者に手渡しています。少女の祖母(50年前にメッセージを受け取った少女)もその真意を理解していたから、かの地に住居していた。ですが、ニコラス息子と少女はこの要件を満たしていない事になります。2人は自力で約束の場所に辿り着けなかった。そう、そもそも設問が難し過ぎたのです。仮に意味を理解出来たとしても、指定場所に赴くにはそれ相当の知識と財力が必要です。子供にはハードルが高い。さぞや『アダムとイブ確保係(北米地区担当)』は焦ったことでしょう。自分の担当地区だけ合格者ゼロでは洒落にならない。宇宙人もノルマ達成に頭を悩ませているんです。そこで彼らは“拉致”という禁じ手に出たというワケ。ここが物語上の弱点でした。必死に問題を解き、かつ正解まで導きだしたのに、「合格者が出そうに無かったんで、クリアラインを下げちゃいました」では拍子抜けもいいところ。大詰めに来て、この基準変更はナシでしょうよ。頑張ったニコラス父ちゃんには、きっちり“使命”を果たさせてあげたかった。とはいえ、息子が人類代表に選ばれたのは喜ばしいこと。親父的には十分なハッピーエンドと言えそうです。個人的な好みを言えば、救いの間口は広く取って欲しかった。決定論も結構ですが、誤差や揺らぎも認めて欲しい。「約束の地に来た“聞こえる者”は無条件で乗船OK。その他も若干名なら乗せますよ」だったら良かったのに。
[DVD(字幕)] 6点(2010-10-04 19:56:59)(良:3票)
408.  テキサス・チェーンソー
(オリジナルを鑑賞したため、本作を再鑑賞しました。感想を書き直します。)脚本だけを比較するなら本作の方が出来はいい。オリジナルの説明不足を補い、設定の不具合を修正し、強化しています。例えば親父。ガススタンドのオッサンより、警官の方がずっと厄介でしょう。レザーフェイスの家族の体裁を整えた事で、より狂気性が増しました。被害者の顔をお面にして被るアイデアも悪くないです。リメイクとして正しいアプローチだと思います。ただし、『悪魔のいけにえ』に限って言えば、この手法は間違っていたと考えます。例えば熱烈なファンを持つラーメン○郎。体に悪いからといって脂を減らしたらどうなるか。頑固で有名な○野ラーメンの親父が丸くなったらどうでしょう(コレはいいのか)。欠点がすなわち長所となっている場合の修正は至難の業です。リメイクで再現すべきは、オリジナルが持っていた不条理さを特化することだったと思います。ホラーは、優等生ではつまらない。
[DVD(字幕)] 5点(2010-09-27 20:21:38)(良:2票)
409.  悪魔のいけにえ 《ネタバレ》 
ホラー・スプラッターのジャンルで、名作の誉れ高い本作。それ故に鑑賞を躊躇してきたのですが(気分が沈むのが嫌だから)、ついに観てしまいました!監禁や追いかけられる恐怖は、類似作品とそんなに変わらないし、残酷描写のエグさは『SAW』シリーズの方が上だと思います。飛躍的に技術が向上した視覚効果の分野では、70年代作品に勝ち目はありません。にも関わらず、本作はこの先も名作であり続けるであろうことを確信しました。本作の何がスペシャルなのか。それは“理解出来ないモノ”で溢れているからです。例えば、印象的な瞳の接写。これだけ執拗だと確かに気色悪い。けれども、監督の意図は理解出来ます。理不尽な監禁と容赦ない虐殺。でも殺人鬼ならそれくらいやるでしょう。理解できるものは、克服できる。しかし、キーパーソンと思しき車椅子の男をアッサリ殺したり、ミイラ爺さんに無理やりトンカチを握らせたりするのは、意味が分かりません。親父が女性を捕えたときに“ほうき”を使ったのも。完全にツッコミ待ちのボケですもの。実際、ミイラ爺さんがタライにトンカチを落とす度に爆笑しました。笑いながら、気分が悪くなりました。怖かったはずなのに、笑うって何なのさ。隣り合わない2つの感情が同居した事が不快でした。監督のセンスが、自分の許容範囲を超えていたのだと思います。極めつけは、レザーフェイスのダンス。何それ。何だお前。これ、一歩間違えば、いや半歩間違えばクソ映画です。でもその半歩を外さない手堅さも感じます。クソ映画と傑作が紙一重とは。良い映画とは何なのでしょう。
[DVD(字幕)] 8点(2010-09-19 21:27:21)(笑:1票)
410.  ホースメン 《ネタバレ》 
(ネタバレあります。未見の方はご注意ください。)猟奇殺人を題材とした物語としては、犯人も、またその動機も明快な方だと思います。ただ伏線の張り方が正直すぎて、早い段階で犯人の目星が付いてしまうのは残念なところ。サスペンスとしては標準的な出来だと思いました。しかし、エピローグとなるラストシーケンスは秀逸でした。尺にして僅か1分ほど。刑事である父親とその息子(次男)の会話です。何気なく流してしまいがちですが、このシーンが意味するところ、2人の言葉の真意を測ることが重要と感じました。前提として押さえておきたいポイントは、①長男の部屋は3年ほど前から、異常を示す“白い部屋”であったこと。②長男は溺死の予定であったのに、実際は刺されており、致命傷に至っていなかったこと。③長男を吊り下げ、処刑のライブ中継をセッティングしたのは誰なのか?④刑事が連続殺人と黙示録の関係に気づいたキッカケは何だったか?これらの事項を踏まえて、父親と次男の会話を思い起こしてみたところ、ある可能性が脳裏を過ぎりました。父親が流していた涙の理由を想像しました。せっかく最悪の事態を回避して、穏やかな余韻に浸ろうとしていたのに。でも、この余韻は悪くない。苦いけど、悪くないです。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-09-16 19:53:45)(良:1票)
411.  特攻野郎Aチーム THE MOVIE 《ネタバレ》 
子供心が感じられるド派手なアクションと凝った仕掛けがオリジナルシリーズの魅力。その精神は受け継がれていたと判断しました。ただし、子供は子供でも時代が違えば趣向も異なる。手作り感溢れるオリジナルのギミックと比べると、本作は随分とスケールがでかい。空飛ぶ戦車のシューティング。貨物コンテナを使ったブロック崩し。主に車の改造に精を出していた印象のあるオリジナルとは随分違います。家内制手工業から工場制機械工業へ。元ネタを知る世代にとっては、手作りの味が懐かしいのは当たり前です。でも中途半端に似せた「ニセモノ」を作るくらいなら、イチから「本物」を創る方がいい。新世紀のAチームを創造しようとした本作の方向性を自分は支持します。ただ、リメイク作品である以上変えてほしくない部分もある。それはキャラクター設定です。作戦立案と指揮を取るハンニバル、資材調達役のフェイス、メカニックのコング、そして何だかよく分からないクレイジーモンキー。仲良く喧嘩しながら、でも絶妙なチームワークを発揮するAチームが好きでした。その部分で本作は物足りないと感じます。BAバラカスとマードックはもっと犬猿の仲じゃないとつまらないし、フェイスはその名に恥じぬプレイボーイぶりを発揮してくれなくちゃ。みんな大人しかった。TVスポットCMで使われていた印象的なフレーズ『連中はバカをやらせたらピカイチよ』にふさわしい、ブッ飛んだ4人組を観たいです。
[映画館(字幕)] 6点(2010-09-07 18:18:07)
412.  トイ・ストーリー3 《ネタバレ》 
お子様向け優良CGアニメーションという看板を掲げているものの、その実、本当のターゲットは大人です。日本のアニメ映画でいえば『ドラえもん』ではなく原恵一監督作の『クレしん』。1作目からその傾向は窺えたものの、3作目にして政治的イデオロギーまで垣間見えるようになりました。支配された楽園と自治権のある小国、どちらが幸せですか。コレをアメリカ映画でやるのだから、もう何というか皮肉たっぷり。大枠となるエピソードも『大脱走』や『アルカトラズからの脱出』ばりの脱獄もの。完全に大人向けです。ただ、そうだとしても、本作の正しい楽しみ方はさにあらず。表層の子供向けアクションを素直に楽しむのが正解だと思う。それはもう極上です。メロンパンや北京ダッグを味わうように。こんなに美味い薄皮もない。3部作としてのケジメをつけつつ、未来へバトンを繋ぐラストの余韻も秀逸。全世代対応型のパーフェクトな娯楽作品です。そうそう、日本語吹替え声優陣もみな上手かった! お疲れ様でした。
[映画館(吹替)] 9点(2010-08-29 21:11:17)(良:2票)
413.  団塊ボーイズ 《ネタバレ》 
旅立ちはピクニック気分の軽いノリ。覚悟も決意も、すったもんだもありません。それも当然。これはレジャー。とことんおバカな男だらけの珍道中です。笑わせてもらいました。ですから愚連隊一味とのいざこざには、ちょっと戸惑いました。マジでヤバいですもん。問題解決に必要なスキルも、資金も、奥の手もない男たち。はてさて、どんなオチをつけるのかと心配しましたが、これまたユルい結末が待っていました。こうも都合よく丸く納まるなんてあり得ない。でも本作の場合はコレで正解です。50人の悪党VS4人のオッサンというシチュエーションに酔うことが大事。バカ笑いしていた自分も、この時ばかりは熱くなりました。小細工弄せず正面突破。無謀がカッコ良く見える年齢はとうに過ぎたはずなのですがね(笑)。MVPはウィリアム・H・メイシー。『セルラー』でのカッコ良さとは一味違うオトボケぶりにハマりました。本来はコメディ畑で持ち味を発揮するタイプの役者さんなのでしょう。もうすっかりファンです。エンディングは溶けたアイスクリームのようで締まりが無いのがイマイチ。コレはコレでアリですが、DVD特典の“もうひとつのエンディング”の方が個人的には好みです。すっきりしているし、この後の展開を想像する楽しみもある。自分基準では7点が妥当なのですが、どうしても8点を付けたい気分。ですからメイシーの「中割れメガネ」に無理矢理+1点加点しときます。ああ、バイクに乗りたいなあ。気持ちいいだろうなあ。乗った事ないけど。
[DVD(字幕)] 8点(2010-08-17 20:56:17)(笑:1票) (良:2票)
414.  シャッフル(2007) 《ネタバレ》 
「何故シャッフルが起きたのか?」という疑問については、サンドラとの会話の中で神父が答えてくれています。「この世には不思議な事がある。それは神の力だ」と。神様はサンドラに猶予を与えた。大切なものに気づくための1週間の時間。“失う前に気づけ“ということです。結果、彼女は夫の気持ちを取り戻す事が出来ました。ただ残念なことに、神様は悲しい結末までは変えてくれなかった。しかしこれは仕方がないこと。覆水は盆に返らないのだから。それは解る。けれど、事故の間際は奇跡を信じて止みませんでした。辛かった。死ぬ前に夫の愛を取り戻しただけで、感謝しなくてはならないのでしょう。夫も十分なお金を残してくれました。そう、シャッフルを経験したのは、サンドラだけではなかったのかもしれない…。そもそも、主人公の不思議な体験は、現実に起きたことでしょうか。実は判断ができないと思う。デジャブや夢、妄想の可能性も多分に在る。でも、そこが本作の長所です。重要なのは「気づく」こと。別に奇妙な経験をしなくても、その気になれば誰だって、大切なものに気づけるのです。この映画を観た人はそのキッカケを掴んだはず。それが本作の隠された希望であり、メッセージだと感じました。運命の最終日の緊張感は上々だったものの、それ以外は意外なほど淡白に過ぎていきます。彼女の身になってみれば納得できますし、「何も出来ない」事自体に意味があるものの、観ている方のテンションは上がり難い。それが本作の評価が芳しくない一因かと。
[DVD(字幕)] 7点(2010-08-14 19:15:25)
415.  デス・レース(2008) 《ネタバレ》 
大迫力のカーレースに興奮し、復讐劇のカタルシスに酔いました。娯楽作品として手堅く計算されており、かつコンパクトに纏められていると思います。この手のバイオレンスアクションを好む人ならば、問題なく楽しめるでしょう。レースシーンは上等。アングルやカメラワークは若干煩わしいと感じるものの、臨場感は抜群でした。レースのルールも判り易く合理的で、各車に搭載したギミックの数々もマル。もう少し戦略的なバトルを観たかった気もしますが、取り立てて不満はありません。復讐も腑に落ちる結末でした。まるでジェイソン・ステイサムのボディのように、贅肉のないつくり。ただ難点を挙げるとすればその部分です。キレイ過ぎた。上手くまとめ過ぎた。本作の趣向を考えれば、ドラマが弱いのは仕方がないと思うものの、殺された奥さんの扱いが可哀相でした。結果的に主人公は、ブサイクな(失礼)古女房とおさらばして、ピチピチナイスバディのイケてるお姉ちゃんを手に入れた訳です。何となく後ろめたい。後日談を全部カットするか、あるいはお姉ちゃんより奥さんを圧倒的にイイ女にしないと、この背徳感は拭えません。バイオレンスに不釣合いな爽やかな余韻が良かったのか悪かったのか。本作とは設定が異なるというオリジナルも観てみたいです。
[DVD(字幕)] 7点(2010-08-11 18:38:07)(良:1票)
416.  SF/ボディ・スナッチャー 《ネタバレ》 
(モロネタバレあります。ご注意ください。)地球外生命体に体を乗っ取られた人間は、眠っている間に記憶と体組織をコピーされる。キャベツ畑人形の如く謎の植物から出てくる新しい体。コピー完了と同時にオリジナルは消滅する仕掛けです。イメージ的にはデジタルデータのダウンロード。コピーが成功するまで、バックアップは保持するあたり抜かりない。この発想はかなりキテルと思います。人面犬はコピーエラー?サヤ製造工場なんてのも面白いです。何よりラストの余韻が絶品。よく考えれば当然のオチですが、ドキリとしました。間髪入れずに無音のエンドクレジット。痺れます。アクの濃さ・惹きの強さはリメイクの『インベージョン』(2007)を遥かに凌ぎます。ただしその分、細部の創り込みは粗い。コピーは表情が無いと言いつつ人間と大差無かったり、“眠ったらアウト”という重要な設定が十分観客へ周知されていなかったり。リメイクを知らなかったら理解し辛い部分が散見されました。ですから、これら不具合を改善した『インベージョン』は、意味あるリメイク作品と言えそうです。個人的な好みを言えば、事の真相を伏せたまま出来るだけ引っ張りたい。初っ端から解答をさらけ出すより、妄想説や病気説、ドッキリカメラ説等いろんな選択肢を残したほうが面白いかなと。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-08-08 19:18:49)
417.  トランスポーター3 アンリミテッド 《ネタバレ》 
フランクのシリアスフェイスの裏のお茶目な素顔、郷ひろみも真っ青の“ジャケット”アクション、タルコニ警部とのナイスコンビネーション等、シリーズのお約束は全て踏まえていました。車から離れたら爆発するというブレスレットのアイデアは面白く(車を乗っ取られて自転車で追走する件など緊張感満点!)、クライマックスのハチャメチャぶりも上々でした。人気シリーズの続編として正しいつくり。だけど、いつものように楽しくない。不思議とワクワクしません。何故かと考えてみましたが、これはどうもヒロインに問題がありそうです。そばかすだらけのダルそうな表情は、失礼ながら魅力的とは言えず、性格のほうもイマイチ掴み所がない。「正体不明の陰気なロシア女」という当初のキャラ設定が強過ぎて、折角のコメディ要素が打ち消されている気がします。これなら「うので~す」とか「パリスだじょー」みたいな能天気お馬鹿娘の方が、ムカつくけど愛せたかなと。やってる事は派手なのに、地味な印象の3作目でした。次回作での軌道修正を希望します。
[CS・衛星(字幕)] 5点(2010-08-05 18:31:30)
418.  バンテージ・ポイント 《ネタバレ》 
スペインで起きた米大統領狙撃事件。現場に居合わせた関係者それぞれの立場から、リアルタイムで事件を振り返るという構成です。なかなか面白かった。ただ“立場が違えば白も黒に思える”とか、“四角錘が三角形に見える”といった類のものではなく、単純にカメラ位置の違いだけだったのが残念。このアイデアなら、目撃者の錯誤の妙や心情部分にまで迫って欲しかったと思いました。また、繰り返される狙撃までのシーケンスが本作のセールスポイント。その中で物語を完結させた方がスマートだったと思います。結果的に狙撃後の犯人追走のカーチェイスに物語の重点が置かれてしまった点は、いささかピントがずれている気がします。悪くはありませんが、もっと面白く出来たのにと思う惜しい作品。
[DVD(字幕)] 5点(2010-07-30 23:22:58)(良:3票)
419.  アドレナリン:ハイ・ボルテージ 《ネタバレ》 
前作の課題「アドレナリンを出し続けろ!」より、本作の「充電し続けろ!」の方が判り易くて良かったです。終始一貫、あの手この手で人体充電法を披露してくれました。物語の方は前作を遥かに凌ぐバカっぷりで、ハッキリ言って無茶苦茶です。弾けた演出は、良く言えば「悪ふざけ」悪く言っても「悪ふざけ」という感じ。製作サイドが楽しんでいるのは分かりますが、ノリがキツ過ぎて受け入れられない人は多いだろうなと。少なくともタキシード&イブニングドレスの紳士淑女の評価は糞味噌でしょう。本作一番の驚きは、あっちのヤーさんは、落とし前をつけるのに小指ではなくびーちくを落とすのだということ。知らんかった。てか、知らんでも良かった。
[DVD(字幕)] 7点(2010-07-24 21:59:02)(笑:1票) (良:1票)
420.  13日の金曜日(2009)
オリジナル1作目は観ました。2作目は観たはず。3作目以降は記憶がない。そんな立場での感想です。一言で言えば、可もなく不可もなし。インパクトのある殺し方は散見されるのですが、全体的に大人しめ。そもそもジェイソンに狂気が感じられません。ごくごく普通のマザコンレベル。あれなら正直怖くない。ただ、あの武器(刀みたいな鉈)は悪くなかった。チェーンソーや斧のような武器に迫力では劣りますが、実戦的な殺傷能力は抜群です。でも大勢生き残っているうちに逃げずに戦えば、負けはないなと冷静に考えられるようでは、ホラーとしては物足りないのでしょうね。
[DVD(字幕)] 5点(2010-07-21 18:47:07)
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