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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2257
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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561.  17歳のカルテ 《ネタバレ》 
主人公は境界性人格障害。あとから調べて分かったのですが、彼女の症状はその典型です。邦題の17歳という年齢もズバリそこから来ている。引きこもり、反体制志向、幻覚、自殺計画にカジュアルセックス。自殺と幻覚はヤバイと思いますが、それ以外はさほど問題とは思えませんでした。事実、病院でのスザンナやリサは、まともに見えました。いけ好かない教授夫人をやり込めたり、友達のために無茶してみたり。今どきの若者と変わらない。むしろイイ奴です。人格障害は“性格に難あり”ということ。本作の設定は60年代のアメリカ。当時の価値観・倫理観からすれば問題アリでも、今ならそうでもない。個性の範囲。自殺の危険性が去れば、もう退院してもいいんじゃないの?そう思っていました。主人公の考えと同じ。しかしその見方は後半覆ります。個性とか、自由とか、そんな言葉で逃げてはいけない。自分自身の弱い部分と向き合わないと、一人で立つことは出来ません。緊急避難はあっていい。でも逃げ回ってばかりではダメ。基本は立ち向かうこと。でないとちょっと押されただけでよろけてしまう。最悪のケースが死です。それを自覚できたか否かが、スザンナとリサの差。病院のベッドに縛られるか、社会に戻れるかの差です。「私は生きている」と言ったリサ。彼女もようやくスタートラインに立とうとしています。アンジーの演技には圧倒されました。別人に変わる。病の現実を見事に表現しています。それに比べると、W・ライダーの方は変わらない。でもそれもまた真実。病んでいるかどうかは紙一重。誰もがそのボーダーラインの上に立っているのだと思います。
[DVD(字幕)] 8点(2007-09-28 04:39:23)(良:1票)
562.  キンキーブーツ 《ネタバレ》 
経営危機を脱するために、老舗の紳士靴メーカーが打ち出した新たなビジネスプラン。それはドラッグクイーンのブーツの製作でした。180度(90度?)の方向転換。新しい試みは産みの苦しみ。また、異なる価値観を受け入れること。そういう感動のドラマだと思いました。最近の邦画でいえば『フラガール』に似ていると。でも観想を書こうと内容を整理していくうちに、『フラ』とは異なる価値観を持った映画であることに気付きました。国民性や資本主義に対する捉え方の違いに目が行きました。序盤の大量解雇。このエピソードで工場の経営状態の危機は、全体の共通認識になったものと思っていました。でも違った。解雇されなかった工員たちの意識は“自分がクビにならなくて良かった”という程度。危機意識はありません。それもそのはず。会社の経営は、自分とは関係のない話だから。定時になれば、仕事の途中でも帰ることが出来るのはそのため。労働者・資本家・経営者の明確な役割分担が、社会一般に浸透していることが見てとれます。そういえば、後にマネージャーとなる女性も「社長は皆とは違う」旨の発言をしていました。工員たちが態度を改めたのは、社長の家が抵当に入っている事実を知ったから。シチュエーション的には、先の大量解雇時とそんなに変わらない。少なくとも労働者にとっては。でも彼らは変わった。それは他でもない、社長の身を削った決断に心を動かされたからです。資本主義の原則からは外れるその決断に。でも結果“みんなが”幸せになれました。本作の靴工場の姿は、私たちが良く知る日本の中小企業の姿です。“愛社精神”とか“サービス残業”とかの世界。日本の資本主義は、欧米のそれとは別ものだと思います。労働者の意識のレベルでは特にそう。しかし今、物凄い勢いで変わりつつある。欧米の資本主義を目指そうとしています。勿論、今の日本の形態がベストだとは思いません。サービス残業なんてしたくないし。でも何でも欧米流が正しいのか?とも思う。その疑問に対する答えのヒントが本作には隠されている気がします。
[DVD(字幕)] 7点(2007-09-27 19:48:34)
563.  世界最速のインディアン 《ネタバレ》 
「レクター博士がバイクに乗って平原を疾走する」。本作について自分が持っていた知識はこの程度。でも鑑賞する動機には十分でした。風を切る爺さんの画が途方も無く魅力的に思えたから。ひとつのシチュエーション、一枚の画によってイマジネーションが広がりました。そういう空気を持っている映画は好きです。自分の夢を叶えるために、長旅を決める主人公。その決断までに劇中で要した時間は僅かです。しかし長い歳月、ずっと心に思い続けてきた夢。だから即断出来た。残された時間は長くない。今行動しなくては、夢は夢のまま終わってしまう。主人公の強い意志が伝わってきます。その決断には納得できました。彼と同じ境遇なら、誰もが同じような気持ちになると思います。でもほとんどの人は、現実の行動には至らないとも思います。失うものは目に見えるのに、得るものは定かではないから。勝ち目の薄い戦いに挑むのは、若者の専売特許だから。酸いも甘いも噛分けた老人が、自らの夢をまだ追える。それだけで元気が貰えます。羨ましいと思う。もっとも、残された時間の重みを知る老人だからこそ、決断できたのかもしれません。一歩間違えば死が待っている危険なレースに命を懸けられる理由も同じ。納得できる時間を使いたい。なるべく後悔が無いように。そういう時間を多く持てた人の人生は、きっと素晴らしい。良い結果が得られた人はベリーハッピー。そうでない人もハッピー。ですから、記録を塗り替えたこと以上に、あの場所までたどり着けたことに感動します。レースに参加できたことを喜びたい。沢山の良い出会い無くして、彼はあの場所に辿り着けなかった。インディアンに乗ることは叶わなかった。彼は人に恵まれました。半分は運です。でも、もう半分は彼の人徳ゆえ。主人公の人柄が幸運を呼び込んだのだと思います。人は一人で生きているのではない。多くの人の支えで生かされている。活かされている。旅は人生を端的に表しています。だから自分はロードムービーが好きなのだと思う。
[DVD(字幕)] 9点(2007-09-25 18:41:10)(良:2票)
564.  ミート・ザ・ペアレンツ 《ネタバレ》 
ベン・スティーラー+ロバート・デ・ニーロ。この組み合わせに、大いに食指を動かされました。2人ともお気に入りの役者です。どんなコメディになるんだろうと興味津々。結果、概ね満足できました。どツボにハマっていくお婿さん。徐々に本性を現していく義理の父。予想通りの“噛み合わなさ”に笑いました。冗談のセンスが合わないのはやっぱりツライなあと。自分の立場は、ベンと同じ。同情しながら笑いました。ラストは定番のホロリ締めでしたが、シニカルテイストも忘れていません。やや物足りなかった点は、ベン・スティーラーの弾けっぷり。でもこのシチュエーションなら仕方が無いか。
[DVD(字幕)] 6点(2007-09-24 16:41:39)
565.  リトル・ミス・サンシャイン 《ネタバレ》 
設定はマイナス要素に溢れています。ダメダメな家族で全然イケてない。でも世界を包む空気は寒々しくありません。まずそれがいい。軽やかでほんのり暖かい音楽と共に物語は綴られていきます。構図も“はっ”とするほど美しい。そして何より人の描き方が素晴らしかった。端役に至るまで“こんな人いる”と思えました。画面の中の世界は、自分が生きている世界と同じ。だから大きなフリ幅で、心を揺さ振られたのだと思います。時に自身を顧みて嫌悪し、自嘲しました。同情し共感しました。各人に感情移入し、気付くとこ自分も家族の一員になっていました。大いに笑い、くしゃくしゃになって泣きました。クライマックスは娘のステージ。ストリップまがいの珍妙なダンス。それをみて大笑い。「ああ、じいさんとの奇妙なレッスンはこういうことだったのか!」と。でも同時に胸が痛くて苦しくて。お父さんの口癖を借りるなら、この家族は“負け犬”だらけです。彼らのダンスはみっともない。でも美しかった。心に響きました。“娘を守りたい。”その気持ちが強く伝わってきました。もっとも、彼らの行為が許されるとは思いません。コンテストを無茶苦茶にした罪はある。例えそれがクソみたいなコンテストでも。しかし理屈ではなく共感してしまう。「お前たちに、うちの娘を値踏みされてたまるか!」「このダンスの何が悪い!」逆ギレもいいところです。でもそこには愛がありました。巷に溢れるまがい物ではない本物が。客観的判断も価値基準も必要としない。見返りも無い。ただ全てを肯定する。「お前を愛している」「お前を誇りに思っている」そう言わなければならない時があります。しかもオリーブはまだ子供。家族が守らなくてどうする。家族が与えなくてどうする。一番大切なものに、この家族は気付いたのだと思います。愛されることは、自信に繋がります。戦う勇気と力に変わる。オリーブは、そういう生き方が出来る人間になってくれると信じます。じいさんは言っていました。負け犬は、負けることを怖れてチャレンジしなかった者のことだと。自己啓発プログラムでいう“勝利”と違う“勝ち”がある。負けがない、勝ちがある。この家族が敗者だなんて、自分には思えない。
[DVD(字幕)] 10点(2007-09-21 18:19:30)(良:6票)
566.  天使にラブ・ソングを・・・ 《ネタバレ》 
旧態依然とした体制を頑なに守り、ゆっくりと終焉を待つ。そんな瀕死の状態の教会に放り込まれた異分子が主人公。彼女はカンフル剤の役目を果たしました。その一番の効用は、“壁を取り外したこと”。文字通り教会と地域を隔てる垣根を、そして尼僧の意識の中の壁を取り除いた。本来教会は民衆と共に在るもの。でもいつしか孤立していった。どんな組織でも時間とともに当初の主旨から外れていく。楽な方へ偏っていく。それは摂理だと思います。だから“改革”が必要になってくる。改革という言葉を耳にしない時代はありません。常に修正しながら、より良い在るべき姿を模索していく。ではなぜ今回、改革は成されたのでしょう。その要因の一つは、主人公に気負いが無かったこと。彼女には、組織を変えてやろうなんて気概はありませんでした。そもそも部外者ですし。ただ、自分の居心地が良いように変えただけ。その自然体の彼女に周りも動かされた。声高に理想を叫ぶことが、人を動かすとは限らない。重要なのは、尼僧たち自身も現状に危機感と疑問を抱いていたということ。改革は一人の英雄によって成し遂げるものではなく、強力なリーダーが要る訳でもない。人々の気持ちが動いたその瞬間に、タイミングよく背中を押してくれる何か(誰か)がいれば、物事は変わるのだと思いました。きっかけは、小さなコーラス隊としがない三流歌手だったなんて夢がある。主演のウーピー・ゴールドバーグのキャラの良さは特筆もの。好感度抜群です。尼僧たちも愛すべきキャラ揃い。楽しい歌に心が弾みました。あえて難点を挙げるとすれば、コーラス隊が上達していく努力の描写が不足していたこと。また部外者である主人公が、最後まで指揮を執っていたことも腑に落ちない。彼女は彼女の居場所に戻るのが筋ではないかと。いやそうじゃない。神の導きによって彼女は、教会に辿り着いた。そして彼女自身の力で此処を“彼女が在るべき場所”に変えた。人から求められて働くなんて羨ましい。ならばオールハッピー。大ハッピー。彼女の笑みが、みんなの笑顔を呼ぶ。
[DVD(字幕)] 9点(2007-09-18 18:14:22)(良:1票)
567.  ライアー ライアー 《ネタバレ》 
主人公は決して悪い父親ではありません。「鉄の爪アイアンクローだ~」なんて、かまってくれる父親を、子供が嫌う訳が無い。それは元妻も認めるところ。彼自身も子供に好かれていることを自負していたと思います。でもそれだけに彼は子供の好意に甘えてしまった。約束を反故にすることがあっても、後からフォローすればいい。ウソも上手くつけばいい。それは利害関係の大人の世界では通用しても、心の繋がりが重要な家族の間では通用しません。だから妻と離婚に至ったのでしょう。そしてまた、息子との間でも同じ轍を踏むところだった。親子で、家族で、一番大切なことは何か。それが本作の主題となっています。子供の(妻の)顔を見て、話を聞いて、抱きしめる。主人公がすべきだったことは、多分それだけだと思いました。「お前を心から愛している」と伝え続けること。どうしようもない親でも、子に愛情を注ぐことは出来ます。それが出来れば、後は全部ダメダメでも、許してもらえる気がします。さて、ジム・キャリーについて。敏腕弁護士ぶりは見事でした。コメディのオーバーアクトが小気味いい。ウソをつけないシチュエーションに四苦八苦する様は笑えました。ウソを封印することで真実にたどり着く。それは同時に自身の真実(大切なもの)に気づく過程でもありました。流れとしては定番ながら、心地がいいです。それだけに最後の空港の件はやり過ぎ。裁判で散々ドタバタしているだけに、最後はキッチリ締めてほしいと感じました。誠に惜しい。でも親子のこういう話は大好き。
[DVD(字幕)] 7点(2007-09-17 18:30:24)
568.  ゴーストバスターズ(1984)
久しぶりに観直してみましたが、可もなく不可もなくといった印象は変わりませんでした。結局本作の場合、楽しい主題歌が聞ければOKみたい。あと、シガニーウィバーの乳を鷲づかみにしたエキストラの手が羨ましい。のほほんと観られて、何も残らない。そんな映画がたまに無性に観たくなります。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2007-09-15 20:09:42)
569.  プラダを着た悪魔 《ネタバレ》 
自分はファッションに興味がありません。ミランダほど強烈な上司の下に付いたこともありません。でも琴線がうずくのです。社会人1年生の頃を思い出します。今から考えると信じられないくらいに青かったと思います。使えない、本当にダメダメな新人でした。でもプライドだけは一人前だったりするです。だから仕事はつまらないし、辛いし、頭にくるのです。最初の頃のアンディと同じ。とくに彼女の場合は、ファッション業界に興味が無かったから尚更でしょう。自分の価値観の範疇の外。角界に例えると分かり易い(かな?)。例えばアメリカ人の新弟子。「OH!フンドシなんてナンセンス。」「チョンマゲカッコ悪いネ。」「股割りナンテ痛いだけヨ。」こんな事を言ったら、多分とっても“カワイがられる”でしょう。でもどちらに非があるかは一目瞭然です。世の中には理不尽な事がいっぱいあります。腑に落ちない事だらけ。でも観方を変えると、受け取り方も変わるのです。もしかしたら、自分が知らないだけで、意味があるのかもしれないのに。よしんば、本当に無駄な仕事だったとしても、一生懸命やれば充実感はあるでしょう。個々のマイナスを避けるよりも、トータルでプラスになればOK。それが生まれ変わった主人公の姿だった気がします。ただ、彼女は気付いてしまいました。大成する素質はあったのに、横綱の生き方に魅力を感じなくなってしまいました。大横綱も理事長になったら、あの体たらく(失礼)。寂しい。虚しい。自分には違う生き方が合っていると気付いてしまいました。どちらが良いか、悪いかの話ではありません。彼女は彼女の選んだ道を歩いていくのです。ちなみに関取になれずに廃業した元力士は、どんな業種でも潰しが効くそうです。“忍耐”“努力”なんて最近では流行らない言葉。でも大切なことは、いつの世も変わりません。頑張った人には、頑張っただけの報いがあると信じたいです。最後はちょっと泣けました。
[DVD(字幕)] 8点(2007-09-13 18:09:57)(良:2票)
570.  デンジャラス・ビューティー
サンドラ・ブロックのキャスティングが絶妙。意外とこの役は役者を選ぶと思います。ブサイクでは勿論務まらないし、美人がその美貌を隠すのは難しい。美人にも見えるし、ブサイクにも見える“ふり幅”が必要になってきます。その点で、サンドラのバタ臭い顔はピッタリ。おめかしすれば、その美しさは際立ちます。逆にあれだけ下品に振舞えば、セックスアピールは消えて無くなる。ブタ鼻には笑ってしまいました。物語のほうは、予定調和でしたがまずまず。サスペンスの要素は低いですが、コメディとして笑えるポイントが多々ありで好印象でした。
[DVD(字幕)] 7点(2007-09-08 18:13:43)(良:2票)
571.  ニコラス・ケイジの ウェザーマン 《ネタバレ》 
主人公は、ウェザーマンとして成功しています。十分な収入も得ている。社会一般から見れば成功者です。しかし彼は自分のことを認めていない。カンペを読むだけの簡単な仕事で、お金をもらっていると自身を卑下している。そのことが私生活の問題にまで繋がっています。ファーストフードを投げつけられるのも同じこと。全ての原因は、彼の自信の無さにある。しかし彼はそのことに気付いていません。もっとも彼に同情の余地はある。彼の父親はあまりに立派過ぎた。息子にとって父親は超えなくてはいけない壁。そのプレッシャーはよく分かります。でも彼は勘違いをしている。彼は既に父親を超えている。彼よりも上手に天気予報を伝えられる人はいない。そのことは父親も指摘しています。普通のドラマであれば、彼が自信を獲得し、家族が再生するまでを描くでしょう。しかし本作は違う。家族は再生することなく、主人公も自信を得ることなく終了します。「消防隊の後ろだが、スポンジ・ボブの前だ」そう自分を慰めることで精一杯。ゆるゆるの現状肯定で終わります。感動はありません。でも現実はそんなもの。誰もが自分に自信を持てるわけじゃない。だったら、とりあえず今の自分を認めるところから始めるしかない。それでも一歩前進です。ヒントはアーチェリー。最初は娘の付き合いで始めたのに、いつの間にか腕を上げています。彼が「ハロー・アメリカ」に採用されたのも運が良かったからじゃない。継続は力になっている。息子のカウンセラーを殴りに行った彼の行動には、迷いがありませんでした。変化の兆しは見える。ドラマチックに変わらなくていい。ちょっとずつ変われればいい。
[DVD(字幕)] 7点(2007-09-07 18:31:21)(良:2票)
572.  完全犯罪クラブ 《ネタバレ》 
邦題の『完全犯罪』はこけおどし。でもそういうのには慣れているので問題ありませんでした。でも、原題の『ナンバーズ』のほうは本気で分からない。DVDのセットアップ画面でもやたら“数字”を印象付けようとしています。数字にまつわる殺人、あるいはトリックがあったとは思えない。もしかして物語云々ではなく、この謎こそが『完全犯罪』なのかも。だとすれば自分の完敗です。サンドラ・ブロックの過去とかも、実は物語と密接に関係あるのでしょうか。
[DVD(字幕)] 4点(2007-09-06 19:21:26)
573.  カオス(2005) 《ネタバレ》 
『トランスポーター』シリーズで一躍名を上げたジェイソン・ステイサム。今、最高にセクシーでダンディーな中年男。彼の魅力はその渋い雰囲気と、格闘系アクション。本作では一方の売り、アクションをほぼ封印しています。しかし満足。彼には、佇まいでその場の空気を締める力がある。正直演技は上手くないような気がしますが、この雰囲気は役者として得がたい財産だと思います。今後も目が離せません。そのステイサムとコンビを組む新米刑事もなかなかいい。若者の青さと、ステイサムに負けない利発さを発揮しています。彼が後半の主役。24時間の間に彼が成長していく様は爽快でした。カオス理論を持ち出すのはいささか大げさだと思いますが、サプライズありの面白いお話でした。難点はステイサムがもはやビッグネームだということ。オチを悟られないようにするために、もう一工夫あっても良かったと思います。
[DVD(字幕)] 7点(2007-09-05 00:08:20)(良:2票)
574.  ジョンQ-最後の決断- 《ネタバレ》 
自分にも娘が一人います。自分の命を差し出して、娘の命が助かるなら迷わずそうします。キレイ事ではなく。親にとって子は自分の命そのもの。それは実感としてあります。ですから主人公の心情は察するに余りある。しかしそれでもなお、彼を英雄視することも、彼の行動を肯定することも出来ません。してはいけないと思う。それはテロを認めることに他ならないから。主義主張が正しければテロは認められるのでしょうか。自分はそうは思わない。私達は社会の中で生きています。社会が機能しているからこそ、医療を受けることが出来る。システムの中で、ドナーから臓器を提供してもらえる。その有難さを忘れてはいけないと思う。社会の恩恵は受けつつも、都合が悪いルールは無視していいのか。もしこれを認めてしまうと、主人公と同じような境遇で子を失ってしまった親の立つ瀬がありません。病院ジャックしてでも、子供に移植手術を受けさせなかった親は、だらしが無いということになってしまう。そんなバカな話はない。ジョンQが示したのは親の覚悟。でも彼とは違う決断のほうが、ずっと辛い。同じ境遇の親は、歯を食いしばって耐えています。彼らを否定することは誰にも出来ない。ただし、ジョンQの“がむしゃらさ”が結果的に子の命を救ったのは事実。それは教訓として受け止めたい。もし自分が主人公と同じ立場なら、奇跡を待つのではなく、やれることは何でもしたいと思う。ただし主人公と同じ手法は取りません。それが自分の、親としての覚悟です。
[DVD(字幕)] 5点(2007-09-03 18:11:33)(良:2票)
575.  ホステル 《ネタバレ》 
本作はラストの展開に尽きます。一般的なこの手のホラーは、殺人鬼から逃げきることが最終目的。多少相手に反撃しても、それはあくまで逃げるための手段。それくらい被害者の気力は弱りきっています。心が折れている状態。しかし本作の主人公は違いました。逃げる途中でも憎い相手を殺すチャンスを逃がさず、しっかり復讐。能動的に行動しています。これは良ポイント。ゾクゾクしました。やられっぱなしじゃ腹が立ちますもん。酷い目にあった挙句に、命が助かって有難いなんて変な話です。このあたりのフォローは良かったと思います。ただ、話題のショッキングシーンについては、全然思ったほどではありませんでした。やはりレンタル版ゆえ、大幅なカットが成されているのでしょうか。でも物足りないくらいで、自分にはちょうど良かったかもしれません。『ホステル』だとイマイチ雰囲気が出ないので、邦題は『地獄の竜宮城』に変えては如何でしょう。
[DVD(字幕)] 7点(2007-09-02 16:46:02)
576.  アメリカン・ビューティー 《ネタバレ》 
年齢も性別も違う各キャラクターに感情移入しまくり。父、夫、子供に戻ったり、経験も無いのに妻になったり、ゲイになったり。そして中年の一人の男として。可笑しく、切なく心を揺さぶられました。あまりにリアル。人間のイヤな部分、見たくない箇所を見せつけられました。でも妙に心地良かったりもする。“人間”を見事に描いている作品でした。結末は主人公の死。それも銃殺。どう考えてもバッドエンドです。しかし不思議と充実感がある。理不尽に命を奪われたことに対する憤りよりも、今までの人生に対しての感謝が勝る。彼をそういう気持ちにさせたのは何か。それは生きている実感だったと思います。生きている時から“死んでいた”主人公。彼を生き返らせたのは、ある少女との出会い。娘と同じ年の美少女。恋に落ちるのに理由は要らない。彼の望みはただ一つです。あえて下世話な言い方をすれば、「ヤリたい」「セックスしたい」。それが男の本音。もともと男はそんな生き物。彼女とヤリたいがために体を鍛える。まるで高校生です。そう彼は青春を取り戻した。それは性欲でもある。性欲は、すなわち生きようとする力。社会に研磨されるうちに、あるいは日々の生活で磨耗するかのように、失くしてしまったもの。しかし結局彼は少女を抱きませんでした。彼女が処女と知って、42歳の大人の自我が待ったをかけた。青春を取り戻しても、10代の精神に戻るわけじゃない。今まで積重ねてきたものは消えてなくならない。それが人生の重み。もし、彼女を抱いていたら殺されずに済んだかもしれない。でも“彼女を抱かずに殺される”ほうがしっくりくる。妻を殺人者にせずに済んだ可能性もある。これはこれで悪くない。決してベストじゃないけど、そこそこベターな結末。最後の刹那に浮かぶのは愛娘の顔、そして妻の顔。つまらん人生だったけど、ありがとう。もしそう言えるならば、その人生は悪くない。
[DVD(字幕)] 9点(2007-09-01 00:33:24)(良:2票)
577.  ホーンテッドマンション(2003)
予想どおりの内容。取り立てて不満もないけれど、褒める部分もそんなに無いかなという感じ。体裁はホラーですが、子供と一緒に楽しめる。こういう映画は意外と貴重かも。
[地上波(吹替)] 5点(2007-08-31 18:04:28)
578.  ワイルドシングス2<OV> 《ネタバレ》 
基本的に前作そのままのプロット。キャストをマイナーチェンジしたのが、吉と出ました。2時間テレビサスペンスと考えればいい。偉大なるマンネリズム。そう割り切って肩の力を抜くと、なんか心地いい。「1年前の死体があんなに状態が良いわけ無いだろ」とか「オイオイそんなに手掛かり残したら後から捕まるぞ!」なんてツッコミ大歓迎。それが楽しい。何の根拠も無く雰囲気で犯人を推理するのも、また一興。無闇にどんでん返しを繰り返すのもど~んと来い!安っぽい余韻も微笑ましい。唯一残念なのはヌードを頂戴した女の子が自分の好みじゃなかったこと。でも2時間サスペンスのお色気に期待してもしょうがない。本作の場合は満点で5点。そういう映画もキライじゃない。
[DVD(字幕)] 5点(2007-08-30 18:39:44)
579.  スターシップ・トゥルーパーズ
悪趣味でアホらしい。むやみにエグイ描写を多用していますし、物語の展開も子供じみて単純なもの。英雄は名も無き2等歩兵なんてメッセージもイヤらしい。確信犯のバカ映画です。でもこれはホメ言葉。ここまで徹底すれば清々しい。戦争の本質を皮肉たっぷりに描いています。興味深いのは、相手が虫だということ。相手が虫なら、それは戦争ではありません。ただの殺戮。なぜなら、言葉も気持ちも通じ合わせることが出来る同種同士が争うことが戦争だから。でも本作は紛れも無く戦争映画だと思う。価値観が違えば、もはや同じ人間とは認識しないということか。虫と同じ。踏み殺すのに心は痛まない。
[DVD(字幕)] 8点(2007-08-28 18:31:36)
580.  10ミニッツ・アフター 《ネタバレ》 
久々に衝撃的な作品に出会いました。本作のキモとなる設定は“10分間だけ時間を遡れる”というタイムマシーン。当然、この設定を活かす展開を予想しました。でも、誰もこのスーパーアイテムを活用する気がありません。タイムスリップもので、これだけメインアイテムがないがしろにされるケースも珍しい。監督の興味は、もっぱら凝ったカメラアングルにあるよう。タイムマシーンの理論はサッパリですが、物語のほうは分かり易い。不用意に撃たれまくるキャスト。まるで殺されるために銃口の前に体を晒しているみたい。こうなると、行き着くラストは一つしかない。もはや基本設定も何も関係ない。外国人俳優の大根ぶりは、日本人には判り難いものですが、本作の場合は明白。ラディッシュアクター祭りでした。正直、「ないな~」と思いつつ観ていましたが、予想通りのラストでも、後味は悪く無い。それにタイムマシーンを操る主人公が“悪人であってはならない”というタイムスリップもののお約束が守られていたので、個人的にはちょっと満足。自分の判断基準だと2点クラスの作品ですが、+2点でお願いします。
[DVD(字幕)] 4点(2007-08-26 18:47:23)
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