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1.  長江哀歌 《ネタバレ》 
別れた妻と子を捜しに、中国は山西省から三峡ダムへやってきた男と、時を同じくして、音信不通の出稼ぎ夫を追ってきた女。その二人に纏わるドラマを軸に、巨大事業の進む長江の“今”をセミ・ドキュメンタリーで描いた作品。雄大な自然をバックに、人々の感動的な出会いと別れといった、豊かな娯楽性を秘めた内容ではあるが、独特の作風で知られるジャ・ジャンクー監督の手になると、かなり趣が異なった作品の仕上がりを見せているのが特徴だと言える。タイトル(日本の)から受ける風光明媚な叙情的イメージも、メロドラマになりそうな男女の再会のシーンすらも、その描写たるや、まったくと言っていいほど素っ気ないのは、描こうとしている対象が、この地に暮らす普通の人々の生活そのものであるからに他ならない。つまりドマラチックな味付けをする事からくる、嘘っぽさを極力廃したいという、彼の基本的なポリシーによるものだろう。(ただ、建物が突如ロケットになったりするような、意味不明な“遊び”もありますが・・・)従って、読後感と言う意味では、まったくと言っていいほど盛り上がりに欠け、一般の観客には不向きだという烙印を捺されかねない作品だとも言える。しかしながら、ここに描かれる、昔ながらの人海戦術で建物を解体する、労働する男たちの逞しく生きる姿こそが、近代国家としての今日の中国を下支えしてきた人々の生身の姿であることは疑いようの無い事実であり、そういった中国人の活力と生活感というものが、画面を通してビビッドに伝わってくる。それだけで十分なのではないだろうか。国策に翻弄され、周囲がどんな状況に変わろうとも、生きていく為には、なり振り構わぬ姿勢と結束力をみせる彼等だが、それぞれ一人一人には、やはり事情もあり苦悩がある事を、さり気無く諭す幕切れが、ことの他、印象的だ。
[映画館(字幕)] 8点(2008-05-06 17:28:56)(良:1票)
2.  単騎、千里を走る。
余命幾許も無い息子の意思を引き継ぎ、その願いを叶えるべく、単身異国に地を踏む父親の姿を通して、子に対する親の深い情愛と絆を描いた、いかにも張藝謀らしい心温まる感動のヒューマンドラマである。中国の伝統舞台のひとつ「単騎、千里を走る。」をそのまま題材にした本作は、そのほとんどが現地でスカウトされた出演者たちによるドキュメンタリーな肌触りと、純朴で嘘が無いと感じさせる張監督独自の語り口による演出法によって、まさしく「良心作」と呼ぶに相応しい映画だと言え、決して悪くは言ってはいけない類の作品である。とは言うものの、いかにも作為的で不満に感じたシーンがないではない。高倉健と子供との別れのシーンなどがそれで、素朴な疑問として、たった一昼夜共にしただけで、果たして子供と心を通わせられるのかという部分に対しては、余り説得力が感じられない。子供の純真さを過剰に強調することで、返って話が嘘っぽくなってしまい、如何にも“ここで感動させてやろう”とする製作者側の意図を感じてしまうのだ。張藝謀の“押し付けがましさ”という悪い面がモロに出たようだ。全体的にソツなく纏まりが良い反面、ただただ真面目主義を画に書いたようで、面白味に欠けるのと、とても今どきの映画と思えない古臭さを感じてしまうのは、不遜というものだろうか。高倉健の初の中国主演映画として早くから話題となっていた割には、興行的にも話題性に於いても、大きくなってこなかったのも、宜なる哉。
[映画館(字幕)] 6点(2007-02-18 18:15:37)
3.  ココシリ
本作は不毛の山岳地帯ココシリを舞台に、チベットカモシカの密猟を巡っての、男たちの熱き闘いのドラマである。ボランティアと言うには余りにも割りの合わない仕事を承知の上で、義憤に駆られて立ち上がる者と、その貧しさ故に、密猟をする事でしか生きる術を見出せない者。彼らを共に秘境で生きる者として、どちらに肩入れする事もなく、カメラは終始冷静さを保持しながら追い綴っていく。厳しい大自然の中で片寄せあって生きている彼らは、人一倍情に厚く、仲間を大切にする民族である。それは密猟者にも注がれるのだが、結果的にその事がアダとなり、捕らえる者と捕らわれる者との立場が逆転してしまう。苦境に立たされても毅然とした態度で臨む孤高の男たちの潔さに対して、密猟者のどこまでも盗人猛々しい、したたかさに理不尽さを覚える。人間たちの対立のドラマと平行して、秘境の厳しさが描かれていくが、方向感覚を失われ、陸の孤島と化するココシリを一つの宇宙という観点から、様々な障害に遭遇する冒険譚として捉えることもできる。しかし男が突然流砂に巻き込まれ、もはや叫び声すら誰にも届かず、たった一人で大地に呑み込まれていく残酷なシーンは、どんなホラー作品よりもリアルで怖い。少しの気の緩みが死を招くように、大自然の前で人間は余りにも無力であり過ぎる。人間が足を踏み入れてはいけない自然界が存在するという事を、如実に物語っているシーンである。それだけに実際の撮影の困難さは想像に難くないが、望遠レンズを活用する事で生々しい迫力が生み出され、男たちの荒々しい息づかいが画面からほとばしってくる。ドキュメンタリー的手法が予想以上の効果を挙げたようだ。この様に「過酷」としか形容の仕様がないほどの厳寒の地で、映画はあくまでも追う者と追われる者とのまさに命懸けのストレートな追跡劇が話の中心に置かれ、頻繁に密猟が繰返されるまでの経緯や、それを長年に渡って野放し状態にしてきた国家の無策ぶりは、敢えて声高に批判しようとはしない。むしろその事は映画のクロージングでさり気なくテロップで流れるだけだが、それだけに、常に死と隣り合わせの男たちの生きざまが、より哀しく胸を打つ。
[映画館(字幕)] 8点(2006-11-11 00:30:24)(良:1票)
4.  香港国際警察/NEW POLICE STORY
長きに渡り多くのファンを魅了し続けてやまないジャッキーのアクションは、どんなに時代が移り変わろうとも、終始一貫変わることがない。子供騙しのようなCGには目もくれず、手作りという、あくまでも活劇映画本来の面白さを狙って生み出されたアイデアを、鍛え上げられた肉体が次々とものの見事に実践してしまう。そんな生身の体から発散される圧倒的な迫力に加え、観客に対する彼の旺盛なサービス精神に、我々は感動し拍手を惜しまないのである。それらの事がコミカルであろうとシリアスなものであろうと、ジャッキーの作品は筋金入りだと言われる所以でもある。しかし映画の中ではやはり時代が進むことにより、犯罪もより高度になり犯人像も複雑を極める。しかも対決するべき今回の相手は、警察の精鋭部隊がいとも簡単に血祭りに上げられてしまうほどの頭脳集団だ。ゲーム感覚で警察を手玉に取る、この序盤のシークエンスが映画的には最も面白く、凶悪犯が手強ければ手強いほど、映画としては面白いというお手本のようである。巧妙な罠にかかり警察官として挑発を受け、散々屈辱を味あわされたジャッキーが苦悩の挙句、酒浸りになってしまう哀れな姿は今まで見られなかったような役どころだが、後半、反撃に出る彼のアクションを際立たす重要なシチュエーションでもある。暗く重い前半から、ジャッキーの畳み掛けるようなアクション全開の後半は、一気に開放感溢れたものとなる。ジャッキーのアクションはアクションへの流れが自然であり、いわゆる見せ場の為のアクションではないと感じさせるところがこの人の凄いところだ。やがて一筋縄ではいかなかった筈の犯罪者グループの脆さが一気に噴出するのだが、中盤あたりまでがすこぶる快調だっただけに、彼らの失速ぶりが作劇としては惜しくもある。 また、ジャッキーの年齢を考えると、危険な目にあう婚約者といった設定にも、やはり無理がある。 それにしても、香港には超高層ビルの多いことを改めて感じさせられたことから、これからのジャッキーのアクションには、ますます好材料となるようだ。
[映画館(字幕)] 9点(2005-07-21 17:24:59)
5.  北京ヴァイオリン
高い評価で投稿されている方々↓には申し訳ないけど、それ程の作品だとは思いません。過去に遡るまでもなく、何処にでもゴロゴロしているような極めてありきたりな作劇で、チェン・カイコーも総じて鼻白むほど臭い演出に終始し、また本来もっとじっくりと描くべきシークエンス(特に前半部分)を、ものの見事にすっ飛ばしてしまうという、編集の荒っぽさが目立つし、オーソドックスと言うよりかは、むしろ凡庸と言わざるを得ないほど。自分の好みに合わない作品だったと言えばそれまでなのだが、この人、結局「覇王別姫」だけの人だったような気がしてならない。その才能を枯らすには、まだ早い!
5点(2004-05-05 18:43:30)
6.  ヘブン・アンド・アース
CGやワイヤー・アクション全盛の今、ライブ・アクションに徹している点が近頃では珍しいぐらいで、むしろ新鮮なほど。個々に魅力的に性格づけされた多彩な登場人物(中には殆んど説明されない、謎めいた或る人物も含まれてはいるが・・・。)と、望遠レンズの多用で映像にボリュームと躍動感をもたらし、自然の雄大さを捉えたカメラの素晴らしさもあって、本作は久々に見応えのある歴史冒険ドラマだと楽しんでいた。終盤までは・・・。それにしても、ここに至って突然のVSFで締めくくるという製作者側の心変わりには、一体何故?と言いたい。(それもまったく意味不明。)一大チャンバラ・バトルが当然の様に繰り広げられ、そのあとに来るチアン・ウェンと中井貴一とに、往年の日活無国籍アクションで見せる小林旭と宍戸錠との対決をダブらせ(勝手に)期待していただけに、この肩透かしを食らわせた締めくくり方には憤懣やるかたない思いだ。貴一の「お前を誰にも殺させやしない。殺るのはこの俺だ!」などといったキザな決めゼリフも、これでは生きてこないではないか。竜頭蛇尾のような作品になってしまったのがなんとも惜しまれる一本。
6点(2004-05-03 17:06:19)
7.  HERO(2002)
次から次へと冒頭から刺客同士の戦いが展開されていくが、話が進むにつれて、次第にこれがJ・リー演ずる無名の作り話という事が分かってくる仕掛け。このミステリアスな様相を呈する作品世界は、実に魅惑的なのだが、しかしこういう描き方だと、何の予備知識もない状態で本作に接した観客にとっては、混乱する事甚だしいのではないだろうか。つまりストーリーと言える程のストーリーなど無いに等しく、無名の想念の中での戦いを視覚映像化した、極端に言えば、ただそれだけの映画ともとれる。そういう意味においては、実に評価の難しい作品だ。とは言え、このめくるめく鮮やかな様式美と計算され尽くした色彩効果、そして衣裳の艶やかさ等は、初の活劇とはいえ、いかにもチャン・イーモウの作品としての特徴が顕著に表れているし、決闘シーンでのCGを駆使したそれぞれのバリエーションには、やはり堪能させられる。無名の頭の中だけの世界だけに、現実には有り得ないファンタジックな映像もそれなりに納得できるが、ただ「マトリックス」といい、これだけ連打されるとワイヤー・アクションにも少々飽きるのも事実。
7点(2003-09-08 00:30:53)
8.  至福のとき
チャン・イーモウ作品だからといって身構えて見ると、人によっては案外肩透かしを食らったような印象を受けるかも知れない。意外なほどの軽いタッチに戸惑う人もいるかも知れない。盲目の少女が主人公というだけで、チャップリンの「街の灯」を連想する人もいるようだが、むしろ吉本新喜劇風の人情小噺に近い。近代化が進む都会の片隅で、貧しくとも逞しく明るく生きている人々。その彼らが盲目の少女を励ます為に、ひと芝居打つ姿は実に無邪気であり、愛おしい。設定上どうしても深刻になり勝ちな展開を、努めてコミカルに描こうとする監督の苦心が窺い知れる。ただよく考えてみると、彼らのとった行動は一見美談のようだが、障害者をコケにしていることに何ら変わりがない。盲目でありながら彼らの嘘を簡単に見破ってしまう彼女。障害者が一人で生きていくには、健常者以上に強く逞しくなくてはいけないという事を、改めて思い知らされる。そして新星ドン・ジェが、その強い意志をもった少女を見事に好演している。
7点(2003-03-15 00:08:18)(良:1票)
9.  紅いコーリャン
冒頭からおそらく映画でしか表現しえない人間の情熱とそのエネルギーのほとばしりを痛切に感じさせる、まさに衝撃的な傑作だ。その色彩感覚と計算され尽くした画面の構成の見事さは、ほとんど前例がないほど鮮烈である。とりわけ悠久の大地の広がるコーリャン畑や、中国の荒々しい風土といった自然描写。その中で展開される生々しい人間ドラマとが一体感を伴って、官能的かつ詩情豊かに描かれていく。コーリャン畑を潰して道路を造る日本軍に相対する抗日中国人といった、苛酷な試練を乗り越え歴史を築き上げていった名も無い人々の、この情熱と闘いのドラマは、言葉よりも映像そのものが雄弁に物語っているところに価値がある。
9点(2003-02-08 23:24:53)(良:1票)
10.  鬼が来た!
姿を見せない「私」なる人物から、ある日突然通訳ともども一人の日本軍兵士を捕虜として囲うことになった中国農民たちの戸惑いと困惑。言葉の違いによる珍妙なやりとりなどが面白おかしく描かれていき、やがて心を通わしていくという前半のコミカルなタッチからは想像も出来ないほど、ドラマの後半は一気に緊迫感漂うシリアス・ドラマへと変転していく。ここに終戦間際の両国の対照的な立場の構図が明確に浮き彫りにされていく。日本人も中国人も同じ人間であるにも拘わらず、まさに軍の規律・論理というものに翻弄されていく姿は、実に滑稽で愚かしく、そしてひたすら哀しい。中国側から両国を極めて平等にそして正当に描いた、おそらく初めての作品ではないだろうか。全編白黒スタンダードで貫かれているが、唯一カラーに転ずる幕切れの強烈さは実に効果的で、今年観た作品中、最も衝撃的で価値ある重要な作品として、興味が尽きることはない。
10点(2002-07-29 00:17:49)
11.  活きる
栄枯盛衰。一日たてば立場が逆転してしまうという、なにが起きても不思議ではない時代。映画はそういう激動の中国を舞台に、時代に翻弄されながらも尚且つ逞しく生きていく、どこにでもいそうなある家族の姿を中心に描いていく。次々と襲いかかる運命の悪戯。中でも「人の死」は身内や旧知の間柄の区別なく、実に唐突で呆気なく描かれていく。それは人生の流れの中のほんのひとコマに過ぎないとでも言いたげだ。象徴的なのは、娘のお産の一見ユーモラスでありながら結果的にはなんとも皮肉でブラックなエピソードが強烈で、まさしくこの時代が生んだ悲劇だと言える。それでも彼らは決して運命に逆らわず、むしろ甘受しているようでもある。そして終始、彼らの生活ぶりを克明に描いているという意味では「生きる」ではなく、やはり「活きる」というタイトルに大いに納得してしまう。数奇な運命を経て、それでもこれからも幾多のことがあって人生というものが流れていくということを暗示したラストに、爽やかな余韻を残して映画は終わる。ひたすら正攻法で丁寧に、そして少しも深刻ぶらず決してユーモアを忘れない。こういう作品を撮らせたらチャン・イーモウ監督のまさに独壇場だと言っていい。
9点(2002-06-14 00:53:28)(良:2票)
12.  プラットホーム
1980年代の中国をある若者たちの青春を通して、その時代の空気というものを掬い取った作品。天安門事件に至るまでの激動の歴史的な出来事は敢えて声高には描かれず、極めて普通の日常をスケッチ風に、それはまるでバスの窓から風景を眺めているかの如く、決してドラマチックにはならず実に淡々とした描写で展開されていく。主な舞台となる小さな村に遠い過去から脈々と流れ続けている時間やそのたたずまい、あるいはどの国にでもいるような、恋愛や新しいミュージックや煙草などに興味を示す若者たちの初々しい描写など、興味は尽きない。ただ漠然と鑑賞していると漠然とした印象しか残らず、精神的にも肉体的にも充実したときにでも観ないと、まさしく“プラットホーム”に置き去りにされてしまう・・・そんな作品だ。
7点(2002-04-26 15:09:31)
13.  こころの湯
親子愛、兄弟愛、そして夫婦愛。失われていく思い出へのレクイエム。下町の銭湯での人情溢れる人々たちとの交流を通して、老人や障害者といった様々な問題を孕みながらも、しかし決して深刻にはならず、むしろさり気なくユーモラスに描いてみせる。風呂場では周囲の迷惑も気にせず大声で“♪オー・ソレ・ミオ”を熱唱する青年も、のど自慢のステージでは何故かさっぱり歌えない。が、あるきっかけ(習慣)で堂々と歌えるようになるというエピソードは、本来爆笑ものなのだが、何故か涙が止まらなかった。本年屈指の秀作だと思う。
9点(2001-11-18 00:04:24)(良:1票)
14.  初恋のきた道
憧れの先生をあとを追いかけて、走りに走る。しかし勢い余って転んでしまい、餃子の入った丼も割れてしまう。泣きべそをかいた彼女に胡弓の旋律が絶妙に被る。なんといじらしく切ないシーンであろうか。晩秋と初冬の田園風景の見事な美しさとあいまって、黄色い麦畑の中に咲いた一輪の紅い花といった可憐で初々しいチャン・ツィイーは、やはりこの作品の白眉であると共に、役者としてのプロ根性をも見た思いがした。そして、その彼女の魅力を引き出したチャン・イーモウ監督の手腕もさすがだ。 「初恋のきた道」という邦題のつけ方も近年の傑作だと思う。
9点(2001-11-17 23:26:00)
15.  山の郵便配達
パソコンや携帯電話でいとも簡単にメールが送れる昨今。しかし果たして本当の気持ちがどこまで伝わっているのだろうか。この作品はそんな素朴な疑問を我々に投げかけてきているように思える。地味な作風ではあるが、心の込もった手紙(郵便物)を送る側とそれを受け取る側、そしてそれらを長時間かけて大切に運ぶ者それぞれの思いが切々と心に染み入る秀作である。
8点(2001-08-18 17:40:19)
16.  グリーン・デスティニー
明らかにワイヤーワークだという事をこれほど"あからさま”に実演して見せてくれた作品も他に類をみないのではないだろうか。吊り下げられ尚且つ移動しながらも的確に技を演じるその見事さ。まさに計算され尽くしたこれは紛れも無く芸術で、それはあたかもバレエを見ているかのように華麗でもある。この点を評価するかしないかで、この作品の見方は大きく違ってくる。ストーリーには何のヒネリも効かせていない故に、よりアクションが際立ったという好例。
8点(2001-07-07 23:50:03)
17.  ラストエンペラー
くすんだトーンの現在と、眩いばかりの極彩色の世界として描かれた過去とをシンクロさせることによって、時代に翻弄されてゆく一人の男の人生を炙り出してゆく。ベルトルッチ監督らしいデカダンスな味わいが薄く、スペクタクル歴史絵巻という印象のほうが濃い。そういう意味では彼らしくない作品であり、むしろ坂本龍一の音楽がモノを言ったような印象を受ける。
8点(2001-03-17 23:34:39)
18.  あの子を探して
出演者全員がそれぞれ本人を演じていることで、素朴でナチュラルな感動を受けます。さりげなく描いているようでテーマはかなり深刻でもあります。ただチャン・イーモウ監督作品のヒロインって、いつも強さと頑なさと思慮分別のなさを好んで描いているように思えます。これって彼の女性観なんでしょうかネ?
8点(2000-08-06 14:03:21)
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