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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2257
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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1.  “それ”がいる森 《ネタバレ》 
ジャンル的にはホラーだそうですが、コメディと捉えて問題ありません。殺害者数ランキングがあれば歴代邦画史上トップテン入りしても可笑しくないくらい沢山の人が殺されますが、何故か悲壮感はありません。そこそこ上手いはずの役者さんも含め全員が棒演技に見える謎の現象もあります。要するに"あれ"な映画ってことです。
[DVD(邦画)] 2点(2023-04-30 06:59:52)(良:1票)
2.  ゾッキ
リヤカーや軽トラってやっぱ便利だな。と思った映画でした。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2022-04-12 18:48:47)
3.  総理の夫 《ネタバレ》 
主人公「総理の夫」はピュアで浮世離れしたお坊ちゃまキャラで、もし本当に日本のファーストジェントルマンが彼だったらと思うと・・・結構いいかもと思えました(笑)。海千山千の外国の元首ファミリーたちと渡り合うなら、世間ずれしていない純粋さというのは逆に武器になるのではないかと。ルックスも男前ですし。そういう意味では、総理の方もビジュアル、人格面ともに申し分なし。本当にあんな素敵な女性総理が誕生したらどんなに素晴らしいでしょう。それだけに妊娠出産に伴う総理退任という極めて"常識的な"結末がとても残念でした。コメディというリアリティを重視しないアプローチであっても理想が叶えられないとは。たとえ絵空事や理想論であったとしても、有能で志ある者が活躍できる社会をちゃんと描いて欲しかったと思います。ラストカットは官邸で子育てに励む首相家族が見たかったなあ。主人公は田中圭さんかもしれませんが、中谷美紀さんの総理大臣ぶりは圧倒的でした。
[インターネット(邦画)] 5点(2022-03-26 21:57:31)
4.  空飛ぶゆうれい船 《ネタバレ》 
宮崎駿氏の源流のひとつとして本作の存在は認識していましたが、この度某インターネット定額サービスを利用し、初鑑賞しました。まず気になるのは、基本設定に対する説明が甚だ不足していること。ただこれは、近年の作品が設定や世界観を丁寧に説明していることの裏返しとも言えます。それだけ現代は、何にでも「説明責任」を求める社会になったと言えるかもしれません(それが良いか悪いかは別として)。細かな説明を省いている分、全体的に大雑把な印象は拭えませんが、整合性やリアリティといった“足枷”のない自由さが、娯楽作品としての力強さに直結していると考えます。それでいて、堂々と社会風刺を入れ込んでくる骨太な一面もあり、流石だなあと。メインとなる「幽霊船」の秀逸なビジュアルといい、物語終盤の“滅びの美学”といい、後世の作品に与えた影響は計り知れないでしょう。こと完成度という観点では難ありかもしれませんが、今や失われてしまった感のある『正しい冒険活劇』に低い点数はつけられません。欲を言えば『未来少年コナン』に心奪われていた、子供の頃に観たかったです。
[インターネット(邦画)] 8点(2020-04-30 18:19:17)(良:1票)
5.  それいけ!アンパンマン よみがえれ バナナ島 《ネタバレ》 
舞台となるバナナ島は、太陽の光降り注ぐ南の楽園。バナナ栽培が盛んなバナナ天国。ところが、ふとしたキッカケで良好なバナナ育成環境に変化が起こってしまいます。枯れる木々。朽ち落ちるバナナ。それでもパーナ姫に危機感はありません。ここはバナナ島。バナナが採れて当然だわ。彼女の姿は、まるで苦労知らずの三代目社長、あるいは努力せずとも結果が付いてくる天才アスリートのようでした。資産は守り育てなければいずれ底を尽きますし、折角の才能も磨かなければ錆ついてしまいます。今回バナナ島を襲った悪夢は、パーナ姫に“労力を払わずして手に入るものなどない”という貴重な教訓となったようです。未熟なゲスト(主人公)がアンパンマンとの出会い、困難を乗り越え成長を果たすのは、近年の劇場版定番のテーマ。ただし、今回はアンパンマン以上に、ばいきんまんの優しさがパーナを救った気がします。負ける痛みを誰よりも知るばいきんまんだから、彼女の弱った心に寄り添えたのかもしれません。ちょっとグッと来てしまいました。何故コオリオニが現れたの?どうしてコオリオニを倒せたの?整合性や論理性を求めると物語の主旨を見失うのが、アンパンマンワールドの落とし穴。“分からない”から駄目なのではなく、“分からないことを楽しむ”心の余裕が、アンパンマン観賞では必要と思われます。完熟バナナのように甘めの採点ですがご容赦を。
[DVD(邦画)] 7点(2014-08-24 17:57:15)
6.  それいけ!アンパンマン ブラックノーズと魔法の歌 《ネタバレ》 
丘で佇むカーナのもとに寄り添うアンパンマン。2人は心の内を語り合います。アンパンマン胸元の笑顔マークのアップ。夕日が映しだす2人の影。この情緒表現、もはや幼児向けアニメとは思えぬクオリティです。アクションのカメラワークもキレていましたし、近年の劇場版アンパンマンは“幼児向け”の一言で片付けられないレベルにあると感じます。ただ、難点があるとすれば脚本部分。設定や展開に注文を付けてはいけないのがアンパンマンワールドのお約束ですが、もう一歩踏み込んで描いて欲しい箇所がありました。それはカーナの気持ち。悲しみと戸惑いは伝わってきましたが、偽りの母に対する情だって残っているはず。この処理を丁寧に行ったならば、もうワンランク完成度を上げる事が出来たと思います。劇場版プリキュアで成功を収めた観客参加型の演出プランが本作でも採用されていましたが、アンパンマンでは遠慮して欲しいというのが本音です。優れたアイデアである事は否定しませんが、乱発してしまうと子供映画がどれも同じテイストになってしまいます。アンパンマンにはぜひとも独自の進化を目指してもらいたいですし、それが可能な素材であると考えます。出来ることなら、北朝鮮の子供達に観てもらいたい作品でした。
[DVD(邦画)] 7点(2012-01-28 19:28:32)
7.  それでもヤクザはやってくる TWILIGHT FILE IV 《ネタバレ》 
タイトルから受ける印象は、『それでも僕はやってない』のヤクザバージョン。実際、危機管理マニュアル映画という売り方のようです。ただ一般人が観てどの程度役に立つのかは疑問。舞台は昭和50年代のカラオケスナック。法制度が今とは違いますし、主人公と同じ水商売の経営者でもなければ、参考になる部分は少ないかと。また実体験を語るというスタイルでは、緊張感は生まれにくい。もう済んだ事ですしね。近所のおじさんの苦労話の域を出ていません。最も興味のある「如何に暴力団と渡り合ったのか」という方法論の部分が、「警察に通報しました」「法的手段に訴えました」で簡単に済まされているのも肩透かし。関係機関との具体的なやり取りを知りたいのに。しかも辣腕弁護士役が小倉優子では、失礼ながらフザけているとしか思えない。主役の宅麻伸のキャラクターも中途半端で、コメディ要素も空回りぎみでした。幾つかTWILIGHT FILEシリーズを拝見しましたが、小倉優子の例を見ても分かるようにキャスティングに難ありの作品が多い。タレント養成所のサンプル映画の赴で、完成品を求める観客には不向きなシリーズだと思います。
[DVD(邦画)] 4点(2009-03-19 21:06:30)
8.  それいけ!アンパンマン ゆうれい船をやっつけろ!!
ロールパンナがブラックロールパンナに変わってパワーアップ。アンパンマンを遥かに凌ぐパワーとスピードを見せつけます。VSアンパンマン戦は短いながらも見応えあり。パンナ姉妹の絆の強さにも心打たれました。ロールパンナ好きなら必見の一作でしょう。以下余談。コレを言っちゃーおしまいなのですが、相変わらず擬人化・非擬人化の垣根が分からない世界観です。ウマは馬のままなのですね。某国民的人気ネコキャラクターのペットがペルシャネコってのと同じくらいワケが分からない。でもこのカオス具合が『アンパンマン』の真骨頂です。
[DVD(邦画)] 7点(2008-08-30 23:13:44)
9.  それいけ!アンパンマン くろゆき姫とモテモテばいきんまん
お姫様に一緒に行かないかと誘われ、まんざらでも無いばいきんまん。そんなばいきんまんをジェラシーたっぷりで見つめるドキンちゃん。その悩ましげな表情が超キュート。全国のドキンちゃんファン必見の小悪魔ぶりです。
[DVD(邦画)] 6点(2008-06-18 22:38:12)
10.  それいけ!アンパンマン ゴミラの星 《ネタバレ》 
『ドラえもん』『クレヨンしんちゃん』の映画シリーズは、子供向けでありながら、大人の鑑賞にも堪え得るというコンセンサスを得ていると思います。自分も大ファンです。魅力的なキャラクターとブレのない世界観、それに優れた物語性が人気の秘密だと感じます。そこで『アンパンマン』。キャラクターの知名度や人気は先に挙げた2作品に劣るものではありませんが、映画としての評価はあくまで“幼児・子供向け”の範疇。でもそれは本シリーズのコンセプトを考えれば正しいですし、設定やストーリーの甘さが、逆に面白いと感じます。ハマるとちょっとクセになるかも。本作もまさしく、そういうアンパンマン映画には違いないのですが、少々路線を間違ったと思いました。大人に迎合するような安易な感動を追っているように見えました。ゴミラの選択した行動は自己犠牲。アンパンマンの精神に沿うものです。でも命を捨てる選択を簡単に是として欲しくない。子供向け映画だからこそ、そう思います。アンパンマンは、いつまでも「小さな子供に安心して見せられる」作品であって欲しいと思いました。(2009.8.8追記)ヤーダ姫…(泣)ダメ。ゼッタイ!
[DVD(邦画)] 5点(2008-05-29 19:23:30)(良:1票)
11.  それいけ!アンパンマン つみき城のひみつ 《ネタバレ》 
ギミック満載の『つみき城』に、ブロック王子とオリガ姫のロマンス。さらには巨大ブロックロボと冒険スペクタクル。まるで宮崎駿映画のような趣の作品でした。敵対する両国のプリンスとプリンセスの悲願があっけなく叶ってしまうのは、もったいない気がしましたが、コレがアンパンマン標準。けっこう好きです。
[DVD(邦画)] 7点(2008-04-08 21:26:53)
12.  それいけ!アンパンマン てのひらを太陽に
やなせたかし氏作詞の唱歌『手のひらを太陽に』をモチーフに、劇場作品を一つ仕上げましたという感じ。作者が同じゆえ、そもそも相性は良さそうです。今回はロールパンナお姉さんの勇姿が堪能できたので、個人的には満足しました。ゲスト声優の菊池桃子は及第点。福沢朗は今にもニュースを読み出しそうな生真面目ぶり。
[DVD(邦画)] 6点(2008-03-31 07:52:50)
13.  それいけ!アンパンマン ハピーの大冒険 《ネタバレ》 
必殺技アンパンチで悪者をやっつけるアンパンマン。少年ハピーはアンパンマンに憧れます。僕もアンパンマンのようにかっこよく、強くなりたい。どうしたら強くなれるの?僕を強くしてよ!ハピーはアンパンマンに問いかけます。でもアンパンマンは応えてはくれません。「僕は強くなんかないよ。みんなが応援してくれるから頑張れるだけなんだ」ハピーにはその言葉の意味が分かりませんでした。しかしアンパンマンのぼろぼろのマントが彼に教えてくれました。誰かを守りたいと思う気持ちが“強さ”だということを。“力”は目的ではなく、手段に過ぎないことを。愛こそが強さなんだ。ハピーに届いたアンパンマンの想いは、自分にも伝わってきました。思わず涙腺が緩みました。宮沢賢治の『雨ニモ負ケズ』の人物像にも通じるアンパンマンは、理想とする人間の在り方だと思います。綺麗ごと、所詮絵空事と切り捨てたらダメな気がする。アンパンマンのような立派な人にはなれなくても、小さなアンパンマンを心の隅に留めて置くことなら、自分にも出来るかもしれません。
[DVD(邦画)] 8点(2008-03-24 18:40:19)(良:1票)
14.  それいけ!アンパンマン ロールとローラ うきぐも城のひみつ
アンパンマンワールドの中でロールパンナは異色の存在です。いつも善の心と悪の心の間で揺れ動き、悩んでいる。そんな彼女が自分は好きです。すごく人間らしいと思うから。非の打ち所の無い“善”であるアンパンマンファミリーも素敵だけれど、心に闇を抱えたロールパンナはとても魅力的だと思う。そんな彼女がメインの本作。彼女のファンとしては十分に楽しめました。ゲストキャラ、ローラ姫の美少女ぶりも見所。
[DVD(邦画)] 6点(2008-03-23 19:47:27)(良:1票)
15.  それいけ!アンパンマン ルビーの願い
アンパンマン映画、自身2作目の鑑賞。『命の星のドーリィ』鑑賞後に観ましたが、こちらの方が先に製作されたのですね。作風、プロット共によく似ていると思ったら監督が一緒でした。生意気な女の子がジャムおじさんファミリーとの触れあいを通じて大切なものを学んでいくという、幼児教育に相応しい内容。いいと思います。工藤静香が声優をやっていますが、スタッフロールで名前を見つけるまで気付きませんでした。このくらい頑張ってもらえれば、タレント声優も悪くないと思います。若干作画に難あり。
[DVD(邦画)] 6点(2008-03-05 18:51:13)
16.  それいけ!アンパンマン いのちの星のドーリィ
アンパンマンのテーマ曲『アンパンマンマーチ』の歌詞ってなかなか凄い。とても幼児向けとは思えない味わいの深さです。本作はその歌詞を主題にしたお話。アンパンマンとドーリィの人生観を対比させながら観客へ問いかけます。“あなたは何をするために生まれてきたの?”アンパンマンは知っています。自分が生まれてきた訳を。自分の幸せが何なのかを。だから強い。だから負けない。アンパンマンの強さの秘密は、強いアンデンティティにあることが分かります。だからと言って、誰もがアンパンマンになれるわけではありません。普通の人はロールパンナのように迷えばいい。「分からないまま終わるのはイヤだ」そう思い続ければ、いつか答えは見つかるかもしれない。かく言う自分も未だに迷っていますけど(苦笑)。低年齢層をターゲットにした映画でありながら、大人も楽しめるという点では、劇場版『クレヨンしんちゃん』や『ドラえもん』に迫るものがある。大人と子供が一緒に楽しめる貴重な映画だと思いました。
[DVD(邦画)] 7点(2008-02-18 19:15:57)(良:1票)
17.  ソウルトレイン<OV> 《ネタバレ》 
初っ端は接写が多くてイライラします。若い娘っ子のアップならいざ知らず、野郎の、しかも汗と脂のキタナイ顔なんか見たくない。しかも掟ポルシェの滑舌が悪くて、何を言ってるのか分からないし。開始2分で挫折の危機が訪れます。ここで鑑賞を止めて何の問題もありません。むしろ正解。とくに女性にはツマラナイと思う。というか、お願いだから観ないで欲しい。物語は童貞男の妄想オンリー。バイト仲間の彼女に勝手に恋をして失恋して終わり。始まる前に終わっています。くだらない。でも爆笑でした。まるで自分の思考回路を見透かされたよう。自身の経験と相まった痛痒さに悶絶しました。“白い女”こと高橋真唯がいい。手が届くかもと思える最上級の女。回転寿司で言えばピカピカの皿。大トロです。でも絶対に口には入らない。それはお金が無いからではなく、店に入っていないから。チラシを眺めながら、どんな味か想像するだけです。知識だけは十二分にある。グルメ雑誌は沢山読んだ。いわく、甘い。脂が乗っている。舌がとろける。ちょっと炙るといいらしい。想像は膨らみます。それが女性に対する幻想。「アイドルはオナラしない」と基本変わりません。大トロを食べたことがない人間のみに許されたファンタジー。ワンダーランドです。ただし、ディズ○ーやサ○リオなんかとは違う。マスコットキャラは杉作J太郎。アトラクションは、ちんちん電車。閉め切っているから汗でじっとり。それは童貞のみに許された芳香。そういう意味で主役2人のキャスティングには難ありでした。掟のほうは近い香りがするものの、やはり本物とは違う。童貞がちくわだとすれば、掟はちくわぶです。何の喩えだ?彼らにシンパシーなんか感じたらダメなのは分かります。でもバイクにキィーは、ぶっちゃけ爽快でした。染み付いた童貞スピリットは一生消えない。ツベルクリンのハンコ注射痕のように。ウソです。消えてました。
[DVD(邦画)] 7点(2007-11-21 18:26:15)
18.  それでもボクはやってない 《ネタバレ》 
現行の司法体制に対する問題提起。警察・検察の捜査姿勢や、裁判所の在り方に対して批判を込めた内容です。でも一方的に体制を糾弾している印象はありません。出来るだけフラットに、システムの不具合のみを指摘しようとする意図が感じられます。この姿勢は支持します。バランス感覚も素晴らしい。冤罪被害者を主人公に据えつつも、客観的な視点を忘れていません。ただ、そうであるが故にパンチ力を欠くとも思う。本作では主人公のパーソナリティに踏み込んでいません。彼が口にするのは、一般的な冤罪被害者が口にするそれ。その言葉は、検察や弁護人、裁判官が感じ取るレベルと同程度にしか観客に伝わってきません。観客は公判の傍聴人と同じ。主人公には同情します。憤りもある。でも柵の外。火の粉は我が身に届きません。それではやはり物足りないと思う。本作の立ち位置は、報道特番に近い。でもその土俵で勝負するなら、実例をダイレクトに扱っているドキュメンタリーには適わない。運転免許更新の講習で見る再現ビデオのほうが、よほど胸に迫ってきます。本作はドラマ。ドラマの武器を使わないのはもったいないです。“主人公は何故頑なに妥協を拒んだのか?”“裁判を通じて彼は何を感じたのか?”“結局彼は裁判したことを後悔していないのか?”主人公の心の内面を描くことで、観客を物語に引きずり込んで欲しいと思いました。丁寧なつくり。いい映画だと思います。社会的な価値もある。でも映画で何より大切なことは、”面白いこと”だと思います。
[DVD(邦画)] 7点(2007-11-14 18:21:05)
19.  その男、凶暴につき
主人公の行動原理は単純です。殴りたいから殴る。躾されていない子供のようです。自分は彼に賛同できません。暴力=悪だと躾られてきたから。でもその一方、無茶をする彼に爽快感も覚えるのです。しかし行き過ぎると、また眉をひそめてしまいます。この矛盾。戸惑い。それは社会が抱える矛盾でもある気がします。問題解決の手法としての暴力を人は認めています(もっとも、暴力という言い方はしません)。その代表が公権力=警察です。主人公が警官である意味が此処にあると考えます。人は生まれながらにして、問題解決手法としての暴力を獲得しています。教えなくても子供は叩くことを知っています。生まれ持ったものなのに、押し殺すように教育されのです。そもそも其処に無理があるのかもしれません。暴力を容認された警察でさえそう。力を振るえず、挙句チンピラに殺される姿は滑稽ですらありました。主人公の“正しくない”行動は、現代社会が抱える矛盾を明確に表していました。本作は北野武の初監督作品。処女作で、これほどスタイルが完成されているのは驚きの一言。監督の“人となり”が伝わってくるのも素晴らしいです。やはりベースは芸人「ビートたけし」の顔でしょうか。シニカルなコント風味の演出が、陰鬱な作品に上手く同調していたと思います。自分が特に気に入ったのは、たけしの蹴り。「バカヤロ、コノヤロ」と聴こえてきそう。芸人、監督、役者の顔が全て垣間見られる、見事な蹴りだったと思います。「長渕キック」と併せて『日本3大キック』と名づけたいくらい。残る一つは…後で考えます。暴力に対する問題提起はOK。これに対する監督の答えは何なのか。それが伝わってくれば、完璧でした。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-06-15 18:07:28)(良:1票)
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