Menu
 > レビュワー
 > 目隠シスト さんの口コミ一覧
目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2257
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作国 : 日本 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順1
投稿日付順1
変更日付順1
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  沈黙のパレード 《ネタバレ》 
ネタバレあります。ご注意ください。  黙秘を貫き通し無罪となった過去を持つ犯人へ「沈黙」を武器とした報復を。宮沢麻耶の台詞「沈黙は罪になるのですか」が意図するのはこれ。またタイトルが意味するところでもあります。共謀者全員が「知らぬ存ぜぬ」を突き通せたなら、仮説と状況証拠だけでの犯罪立証は難しかったのでは。ですから団結して口を閉ざす人々の心をどう開かせるかが物語の焦点・・・のはずだったのですが、一人があっさり自供して腰砕け。そう、身も蓋もない言い方ですが犯人への恨みの度合いは人それぞれ。いみじくも戸島修作が言った「悔しさの次元が違う」は関係者全員に当てはまりました。「殺してやりたいくらい憎い」と「殺す」とでは天と地ほども差があるということ。「覚悟」の違いとも言えます。現代日本において仇討ちを(自身の心の内であっても)正当化するのは難しい。それだけ多様な価値観が認められ、遵法精神が浸透した成熟した社会という事なのかもしれませんが。 もっとも本件の場合、純粋な復讐劇ではありません。入り口は復讐でも出口は怨恨。実行犯は私的な事情で犯行に及んだ事が判明しました。殺害動機の裏に「隠された真実」あり。ところがこの隠された真実とやらがどうにもお粗末で。「本当は殺してないのに殺してしまったと思い込む」は理解できます。錯乱していれば尚更です。しかし今回のケースは無理があり過ぎました。あれで死ぬなら、私は今までに3回は死んでいます。せめて傍から見て「そう思い込んでも仕方がない」くらいにはリアリティが欲しいわけです。突き飛ばした場面はあくまで回想の中の出来事。尖った岩や遊具の角に頭をぶつけたと事実を誤認(記憶を改ざん)してください。それで初めて「髪留めからは血痕が検出されず」という「事実」が「実は殺していなかった」という「真実」に変わるのですから。 映画化もされているアガサ・クリスティの某有名ミステリーと同じ集団復讐。ポイントは「私人による復讐は許されるか」ではなく「真実を知って目を瞑ることは許されるか」です。共謀者たちには「黙秘権」が認められているので当然に可。しかし黙秘権は草薙刑事には及びません。望まぬ真実であろうとも追及し詳らかにするのが職業倫理でしょう。問題は湯川先生。事件に関与していない湯川先生に「黙秘権」は発生しませんが「沈黙」が罪になる訳でもありません。でも気づいてしまった事実を知らなかった事にするのは性分的に無理でしょう。それが研究者の性だと思います。今回真実を暴いた清算はいかほどか。自分が人殺しだと思い込んでいたあの人は救われました。実行犯のあの人の罪は重くなりました。その他の関係者は概ね罪が軽くなりました。言い方はあれですが関係者全体の損得勘定で言えばプラス査定と言えそうです。 殺人方法は奇想天外でもなければ、専門家以外扱えない特殊な技術も必要ありませんでした。その為かお約束の「湯川先生の数式推理シーン」は無し。久々のガリレオシリーズ、しかも劇場版と考えれば些か寂しい気もしますが、TVドラマ版ファーストシリーズのレギュラーをキャスティングした功績により不問とします。やはりオリジナルメンバーというのは良いものです。ただ、ミステリーとしてもヒューマンドラマとしても平坦な印象で「見応え」があったとは言えず、本作に対する評価は「キャスティングがいい」「KOH+の新曲が聴けて嬉しかった」に集約されてしまいます。
[インターネット(邦画)] 5点(2023-10-17 18:17:51)
2.  地球がこなごなになっても 《ネタバレ》 
エイリアン侵略後に平穏を取り戻した世界が舞台。設定こそSFですが『差別』をテーマにした青春ドラマでありました。個人的な好みを言えば、煙幕となるSFにこそ力を入れて欲しいところ。隠されたテーマが浮かび上がる部分に驚きや感動がある訳で。そういう意味で本作のSF設定は薄過ぎました。まるで透明レインコートのよう。別に映像にお金をかけなくてもSF色を濃くすることは可能なはずです。例えば印象的な『指鉄砲』に本当に殺傷能力を持たせてもいいですし、緑眼になった時に何らかの能力が発現するでもいいですし。台詞だけで作り上げる『エイリアンテクノロジーの世界』とかロマンがありますし、硬派じゃないですか。『HIV』という言葉を使いたくなかっただけという意図が透けて見えるのが不細工なのです。折角SFに手を出したなら最後までやりきるべし。タイトルが中二病的なので、それに合わせて物語も中二病ノリで作り上げたなら、メインテーマをきちんと包み込んだ面白い作品になった気がします。
[インターネット(邦画)] 5点(2022-09-27 19:59:46)
3.  チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜 《ネタバレ》 
豪華女優陣の感想から。まずは、天海祐希(早乙女先生)。本サクセスストーリー上の真の主人公は、紛れもなく先生です。彼女の教育者としての信念と熱意が、偉業達成の原動力であったのは間違いありません。そういう意味では『スクールウォーズ』や『金八先生』のように、指導者にスポットをあてた物語に仕立てることも出来たはずです。しかし、何故そうしなかったのでしょうか。私が考える理由は2つ。一つめは、天海の女優としての資質の問題。華はあっても、ナチュラルな演技は厳しいタイプ(失礼)。正直言って演技派とは思えません。彼女が最大限魅力を発揮するのは『女王の教室』のような極端なキャラ設定のとき。本作では、なまじ実話であったがゆえに、デフォルメした人物像は難しかったかもしれません。2つめの理由の方が決定的と考えますが、これは後述としましょう。次に、中条あやみ(彩乃)。彼女は影の主役と言っていいキーパーソン。主将として、チアダンス部を牽引してきた功労者です。最後に檜舞台でセンターを外されるという悲劇も用意されており、感情移入しやすいポジションでもありました。しかしながら、美人で真面目という淡白な人物設定からも分かるように、あくまで準主役に届かない“脇役”に甘んじている印象です。彼女の魅力を際立たせる手立てはいくらでもあったと思いますが、あえて”控えた”と推測します。こちらの理由も後述します。そして冨田望生(ぽっちゃりさん)。キャラクターバランスの観点からも、体型に特徴あるキャラが欲しいのは分かります。しかし、ステレオタイプな配役の感は否めません。誰でも夢は勝ち取れるというメッセージかもしれませんが、全米制覇という途方もない目標の前に、早乙女先生が課した個のスキルアップには、当然ボディスタイルも含まれていると考えるのが道理かと。あれだけ厳しい練習をして、痩せない方が逆に不自然でしょう。スケジュール的に難しい面もありましょうが、徐々にシェイプアップされていくキャラがいても面白かったかなと思います。さて、最後に広瀬すず(ひかり)。実は今まで彼女の出演作品を観てこなかったのですが、正直度肝を抜かれました。何と言う存在感。圧倒的主役感。持っている熱量が桁違いの女優さんでした。更に演技も上手い!「チアの気持ちが生まれながらに備わっている」というひかりへの抽象的な人物評に説得力が生まれるのも、広瀬ならでは。その一方、サッカー部の彼への片思いがリアリティを欠くという不具合が生じてしまうのも、同じ理由と言えましょう(広瀬をふる男などこの世に存在するはずがないのです!)。彼女の前では、元宝塚の大スターも、S級美少女も霞んでしまう化け物女優でありました(誉めているように聞こえませんね笑)。こうなると、無理に準主役級のキャラを仕立てるより、脇は脇に徹した方が全体のバランスは取れるでしょう。本来なら主役クラスの天海や中条の扱いが軽かった点も合点がいくというもの。広瀬すずの配役が決定した時点で、本作の方向性が定まったと考えます(すみません。完全な決め付けです笑)。青春サクセスストーリーとしては、全てのピースが揃っているところから始まるため、ややドラマチックさには欠けますが、その分子供たちのメンタルと技術向上の過程を丁寧に描いた印象です。とはいえ、イチ女優の魅力だけで本作は既に成立してしまっているのも事実。何とも不思議な映画との評価です(長文失礼しました!)。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2018-02-10 00:56:08)
4.  超高速!参勤交代 リターンズ 《ネタバレ》 
シリーズ映画の強みは、“愉しみ方”が事前に周知されていること。本作の仕立ては、娯楽重視・オフザケ上等・そこそこアクション・しっかり人情。この路線を支持している常連さんなら、概ね満足の続編であったと思います。各エピソードの畳み方(VS柳生、VS松平)がやや雑な印象もありますが、そのテキトーさも“らしさ”の内かと。前作以上の“高速”を求められ復路に十分な尺が取れなかったのは、勿体ない気もしました。藤沢周平原作のシリアスヒューマン系が一世を風靡した昨今の邦画時代劇の潮流において、アンチテーゼとも言える本作の“チャンバラ時代劇”趣向は個人的には大いに支持したいところです。
[CS・衛星(邦画)] 6点(2017-09-20 21:59:58)(良:1票)
5.  超高速!参勤交代 《ネタバレ》 
これは懐かしの『桃太郎侍』や『暴れん坊将軍』、『水戸黄門』路線の娯楽時代劇。細かい時代考証は言いっこなしヨの世界観。久しくエンターテイメント時代劇から遠ざかっていたため逆に新鮮で、大変楽しめました。特に『情けは人の為ならず』な最期の大名行列にはグッときましたね。ただ、個人的にはもっとバラエティ豊かにクセ者役者を揃えても良かったかなあと。一番アクの強いキャラが陣内孝則の松平信祝では、少々弱いです。上地雄輔が生きていたのには単純にビックリしました。
[DVD(邦画)] 6点(2017-04-15 21:26:19)
6.  血まみれスケバンチェーンソー 《ネタバレ》 
『テキサス・チェーンソー』(2003)、『女子高生チェーンソー』(2003)、『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』(2007)。世界3大チェーンソー映画を制覇した、自称おらが村イチのチェーンソーマニアとしましては、本作を見逃すワケにはいきません。(『メレン○の気持ち』で内田理央のふんどし姿が拝めると知ったからでは断じて無い!と言わせていただこう!)タイトルからして名作の香り漂います。スティーヴン・ソダーバーグ監督の傑作ドラマ『セックスと嘘とビデオテープ』、あるいはソ連製隠れた名作『動くな、死ね、甦れ!』にも通じるリズミカルな語感。確かに、血まみれで、スケバンで、チェーンソーでありました。血飛沫&グロ描写は十分。アバズレ感もバリバリ。リアル工具ではなく、凶器としてのチェーンソーという位置づけも、エンタメ特化で悪くありません。しかしどうでしょう。内田のふんどしが全く確認できないのです(別撮り感丸出しのチラリなど勘定のうちに入りません!!)。私のようにチェーンソーにしか興味のない者は兎も角も、内田のふんどし目当ての観客にはお気の毒としか言いようがありません。やるなら、ちゃんと、やり切ること。あざといくらい、しっかりと。個人的には決して評価していませんが、『片腕マシンガール』の井口昇監督に任せて、ひたすら悪趣味で下品な映画に仕上げるのもアリだった気がします。
[DVD(邦画)] 4点(2017-03-21 18:56:32)(笑:1票)
7.  血槍富士 《ネタバレ》 
ラスト10分を削って、タイトルを『富岳人情話』辺りに代えても問題なく成立するお話ですが、やはり見所は、最後の仇討ちシーン。切なさ、やるせなさ、憤り、さまざまな感情が入り乱れる、鬼気迫る大立ち回りはクライマックスにふさわしい迫力でした。決して敵討ちが相成ったところで、気が晴れるものではありませんが、それでもやらなきゃならない、やらずにはいられない、それが仇討ちの性。偽物の家宝は、主の命と引換に、本物の名声を得たという皮肉な結末でありました。それにしても若殿、5人を相手に喧嘩を売るとは、酒が入っていたにしてもお粗末過ぎます。しかも敵の大将格と刺し違えることさえ出来ない技量とは、情けない限り。良い人であっても、武士としては失格なんでしょうね。長もの(槍)というアドバンテージと、気迫と、勢いだけで、5人を成敗した主人公には、張本勲に変わって私から「あっぱれ」を献上いたしましょう。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2016-12-10 21:41:40)
8.  地球防衛未亡人
河崎実印の“悪ふざけ風刺チープコメディ”。これで分かる人には分かる映画。河崎監督のオリジナルジャンルなので、一般評価対象外です。お好きな方(物好きな方)のみどうぞ。あと壇蜜って本当に真面目なヒトなんだなあって思いました。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2015-03-15 21:27:42)
9.  小さいおうち 《ネタバレ》 
いやー参りました。あやうく健史の三文芝居に、いやタキ婆さんと健史の絆の深さを見誤るところでした。健史は空気の読めない馬鹿者ではなかったのですね(以下妄想を含めた個人的解釈です。未見の方はご注意願います……)タキは何故奥様の手紙を板倉に届けなかったのでしょう?2人の不貞が明るみになり、家族が壊れてしまう事を恐れたからでしょうか?いいえ、違います。もし彼女がそう考えたのなら、手紙など始末してしまえばいいのです。送り主(奥様)も充て主(板倉)も死んでなお、誰も幸せにならない不貞の証拠など大事に取っておく必要はありません。にもかかわらず、タキは死後“不幸の手紙”を健史に託しました。その意図は何だったのでしょう。私はこう考えます。“この手紙を坊ちゃんに届けておくれ”。どうしてそんな惨い事を望んだのでしょうか。それは奥様に対する憎悪。夫がありながら愛しい人に手を出した性悪女。数十年の時を超えた奥様に対する復讐。それがタキの隠された本心であったと推測します。しかし自叙伝からは、そんな気持ちなど微塵も伝わってきません。それもそのはず。タキは本心を必死に隠し、自分に嘘をついて、生きて来たからです。(そんなタキの心を見抜いたからこそ、健史は彼女に自叙伝を書く事を勧めたのでしょう。そして「過去を美化するな」「事実をありのままに書け」と。タキの心を救うため)たった一通の手紙に、一人の女性の人生が縛られました。なんと哀れな事でしょう。ですから、健史はタキの真意を汲み取ったうえで、奥様への恨みを晴らす事に一役買ったものと考えます。しかし、ここで驚くべき事が起きました。坊ちゃんはタキを許したのです。「苦しまなくていいよ。小さな罪はとっくに許されているよ」と。母親を憎め、そして私(タキ)を恨め。そんな気持ちで持ち続けた不幸の手紙だったはずなのに、大きな心で許されるとは。憎しみを超えるのは、愛。慈しむ心。タキが坊ちゃんに注いだ愛情がこんな形で返ってくるとは。タキの魂はきっと救われたに違いありません。以上、私なりの解釈でした。もちろん、タキはもっと高潔な女性だったかもしれませんし、2人の仲を裂いた自戒の念ゆえ手紙を持ち続けたと考える方が自然かも。しかし、タキは泥臭く生々しい感情を内に秘めた“普通の女”であったと考える方が、このお話は沁みると思うのです。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2015-02-24 22:09:06)
10.  中学生円山
スマップの草なぎ君出演、人気脚本家クドカン作品。一見デートムービーに使えそうな気もしますが、初デートで本作を選ぶのは大変危険です。地獄をみること必至かと。想像しただけで冷や汗が止まりません。ただし、奇跡的にも彼女がとろけた瞳で舌舐めずりしてきたならば、すぐにホテルの予約をしてください。あるいは、天文学的な確率で「面白かったね。○○くんってセンスいいね」と顔を真っ赤にしてあなたを気遣ってくれたならば、もう結婚しちゃっていいでしょう。お幸せに。
[映画館(邦画)] 7点(2013-06-01 18:26:11)(笑:1票) (良:1票)
11.  地球防衛ガールズ P9 《ネタバレ》 
久々の河崎監督作品鑑賞。テーマは『日本以外全部沈没』と同じく“反戦・平和”です。「正義は場所と立場で変わるものだ」と古谷(元ウルトラセブンのアマギ隊員)は言いました。それはテレパス星光子の登場シーンとも符号します。路地を入る度に姿を消す女。バーのシーンでは、片山陽加(AKB48)との距離がカット毎に変化します。視点を変えれば“あるはずのもの”が消えるということ。それは“正義”や“戦う意味”という言葉に置き換えられはしないか。自らの存在意義のため、侵略者を募集する地球防衛軍が殊更滑稽に見えてきます。キムタク風隊長と隊員たちの場面では、対面せず、視線も交わさぬ、奇妙な会話が展開されました。どこぞの国と国の外交も、こんな感じなのではないか。オールパチものぞろいのキャスティングも含めて、監督の明確な主張を感じずにはいられません。何時の間に、こんな力量を身につけたのか。Z級クソバカ映画テイストはそのままに、河崎映画は思いもよらぬ方向へと進化していました。まさしく駄菓子界のプリンス“うまい棒”のような映画。コレ、結構マジで褒めてます。驚天動地の7点進呈。
[DVD(邦画)] 7点(2012-05-10 19:51:53)
12.  チーム・バチスタの栄光 《ネタバレ》 
(原作未読、地上波テレビ放送視聴の感想です)田口医師(竹内)のキャラは親しみ易い。彼女の視点は一般人のそれと同じ。専門的で理解し難い医療現場を分かり易く解説してくれています。軽いとも言えますが、取っ付き易いアプローチは良いと思います。バチスタ手術のシーンもなかなかの出来。臓器を直接見せていますがエグさは無く、心臓が再び動き出すまでの時間には緊張感がありました。序盤の軽さが後半のシリアス路線を引き立てています。二段オチの真相もまずまず。娯楽作品としての品質は悪くないと思います。原作が面白いのでしょう。ただ、映画ならではのスペシャル感は薄く、テレビドラマクオリティと感じてしまうのが難点か。
[地上波(邦画)] 6点(2009-03-16 22:09:57)
13.  チェケラッチョ!! 《ネタバレ》 
キャラクター設定は物語を紡ぐ最初の一歩。彼にはこう動いてもらおう。彼女にはこんな役目を。登場人物に役を担わせる“構想”が必要だと思います。山口紗弥加の荒い性格、ケンカばかりしている親父、恋愛真っ只中の先生、ばあちゃん幽霊。物語に有機的に絡んできません。賑やかしならゴリ一人で十分です。全然童貞に見えない主役も含めて、展望のないキャラクター設定に疑問を感じました。モテたくてラップ。甘い考えが打ち砕かれて挫折。ここまではイイです。でもその後がいけません。ライブ失敗は“ハートの問題”と玉山から指摘されます。でも本当は違う。基本的な演奏技術が未熟だったことが原因。単純に準備不足でした。そこを曖昧にしたらダメ。もっとも、もう一度練習し直して挑戦するほど、彼らは音楽に情熱を抱いていない。汗をかかない解決策としてサンプリングマシンが、手っ取り早い自己表現法としてラップが選ばれたように見えます。出だしは“モテたくて”でもいい。でも音楽への愛が感じられないと悲しいです。ラップに対しても失礼だと思う。リベンジライブの観客は身内主体。今回はホームゲーム。成功のハードルが下がっています。暴風雨は困難な状況に見せかけるための苦肉の策。これではスカッとしない。人の恋愛に割って入って爆発させた、高校生の机上の恋愛理論が通ってしまうのも何だかなあと思う。青春スポーツ感動作の王道プロットを利用しながら、爽快さが足りないのは、大切なポイントを幾つも省いたからだと思います。軽いノリだけで乗り切るのは厳しいです。
[DVD(邦画)] 4点(2007-12-20 18:26:07)(良:2票)
14.  着信アリ Final 《ネタバレ》 
観客は主人公と共に逃げ惑い慄く。それがホラーの常道です。でも本作は違う。観客が感情移入するのは殺戮者側。憎い相手への復讐にほくそ笑みます。このアプローチは面白いと思いました。でも当然のことながら、全然怖くない。絶対に自分のケイタイは鳴らないのですから。そこで恐怖を抱かせるべく、殺戮される側に感情移入先を設ける必要がありました。その役目を担うのが黒木メイサです。観客は彼女と一緒に恐怖を味わう。死の着メロが流れたとき、あなたならどうするか?と、観客も問われる。でもこの設定が大問題。メイサはクラスメイトの中で唯一、死を受け入れている。堀北へのイジメに対して贖罪したいと願っている。「自分にメールを送って。転送せずに私が死ぬ」とまで言っています。問いかけに対する答えを、早々に出してしまっている。これでは観客の心は震えません。結果、クラスメイトの狂気は単なるドタバタにしか見えない。しかもメイサが覚悟を表明した後に、呪いを止めようと奔走する。順番が逆です。さっきの覚悟は何だったの?ということになってしまう。ラストもぬるく、カンが悪い。堀北とメイサが海を訪れます。2人で海へ行きたいという伏線に対するアンサーです。つまり“海”であることが重要。だのに湖畔なのか海なのか分かり難い。なぜ砂浜を歩かせないのか疑問でした。このシーンに限らず、どうもセンスが合わない部分が多く、結果テンションは上がらずじまい。もっとも1と2を鑑賞済みだったので、この出来は想定の範囲内でした。堀北とメイサの美人ぷりを拝みたいだけなら、これもアリでしょう。
[DVD(邦画)] 3点(2007-10-05 19:29:21)
15.  CHECKERS in TANTAN たぬき
これぞ80年代王道アイドル映画。とにかくチェッカーズを沢山映すこと、楽曲を数多く披露することに力点が置かれています。だからまんまバンドという設定にした。ファンのニーズ最優先の製作姿勢です。ある意味凄く潔い。潔いのですが、流石に『実録チェッカーズ誕生物語』にする訳にもいかず、タヌキというファンタジー要素を加味したのでしょう。おかげでトンデモ物語に仕上がっています。かつては、こういうトホホなアイドル映画が結構ありましたが、今ではほとんど見かけません。“映っていればいい”では、現在の観客(ファン)は満足させられないということなのでしょう。映画化へのハードルが上がったのは、良いこと?悪いこと?正直、自分には分かりません。でも本作が受け入れられた“時代の余裕”は、ちょっと羨ましかったりもします。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2007-08-04 16:26:07)
16.  茶の味 《ネタバレ》 
脱力コメディと思いきや、さにあらず。単なる不条理系とも少し違う。シュールなテイストを織り交ぜつつも、物語の組み立ては思いのほかベタ。その不思議で柔らかい世界観が本作の魅力だと思います。ただ全体的に狙いすぎ。一般受けする作品ではありませんでした。最近の邦画に多い“ナチュラルテイスト”は、本作でも感じられます。浅野忠信に代表される“演技をしない演技”。ただし、そればかりが先行すると味気ない。本作では我修院達也の濃い味と、子役坂野真弥の強烈な存在感が作品に旨みを与えています。描かれるのは、ある家族の日常。各人に用意されるエピソードは、特別なものではありません。誰もが経験するようなごく普通のこと(一部を除く)。でも本人にとっては何だってスペシャルです。人を成長させ、人生に味わいを与えてくれる。タイトル「茶の味」は、文字通り家族ですするお茶の味。毎日飲むお茶だから安いお茶です。そんなに旨くない。でも何故か心が和む味。それが作品の味であり、人生の味なのだと思います。
[CS・衛星(邦画)] 8点(2007-02-23 18:04:41)
17.  着信アリ2
前作の補足説明的な価値はあると思いますが、それ以上の価値は見出せませんでした。気になったのは、前作とは別の“呪いのルート”を台湾に求めた点です。いくらフィクションとはいえ、この手の嫌悪を抱くエピソード(呪いの元凶)を外国の方に押し付けるのは、どうなんでしょう。外国ならではの要素(日本との時差とか文化の違いとか)をギミックとして利用するのであれば、まだ意味は分かるのですが…。物語的には破綻していると思います。
[CS・衛星(邦画)] 3点(2006-08-17 18:02:30)
18.  着信アリ
お化け屋敷感覚の作品なら『呪怨』の方が潔いと思いますし、ストーリー的な面白さを追求するなら、『リング』の方が優れていると思いました。全体的に画面が暗く、また台詞が聞き取れない部分があり、ストレスを感じました。思わせぶりなラストは、たちが悪いと思います。
[CS・衛星(邦画)] 4点(2006-08-17 18:00:28)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS