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1.  殺陣師段平(1962)
王将と同じように殺陣師一筋の夫をけなげに支える妻。その妻の田中絹代も これが初見のハンサムな雷蔵ももちろんいいけれど、なんといっても変化自在に軽妙かつ重厚に殺陣師段平を演じる鴈治郎のうまさ、存在感が圧倒的ですばらしい。死の間際にあって「これがリアルや」と最後まで死の殺陣を見せる鬼気迫るシーンは圧巻。一方東山千栄子との息の合ったやり取りでは「ラブレターやなくてヤブレターやね」と笑わせたりするのもなかなか楽しい。 最初から最後まで正に名優と言うにふさわしい鴈治郎を堪能できる。これで今まで見た以上に魅了され感服してしまった。
[DVD(字幕)] 8点(2005-04-10 21:26:53)
2.  まらそん侍
これは勝新太郎若かりし頃のナンセンスコメディというところが珍品。後年のイメージとは声も姿も大分異なってちょっと大川橋蔵みたいないい男ぶり。 14里あまりの恒例遠足(マラソン)大会に家宝の金のキセル盗難事件をからめ、恋あり友情ありの展開がサービス一杯の気軽な娯楽作品。泥棒のトニー谷が軽妙で、三枚目の家老の息子がやりすぎってくらいのオーバーアクションでおかしい。時代劇だがセリフや作りは現代的で、そのあたりのミスマッチも笑いどころになっている。          
6点(2005-03-07 21:13:03)(良:1票)
3.  ごめん
微笑ましい小学生の恋というと「小さな恋のメロディ」を思い出しますが、これは日本版の恋メロといった感じの爽やかな初恋物語。男の子の生理も含めてリアリティのある描写が生き生きしてますが、やはり男性のほうが実感わくでしょうか。 ヒロイン・ナオ役の櫻谷由貴花ちゃんが自然体でとても印象的ですが主人公の久野雅弘君もうまくて、2歳年上の中学生と判っても一目ぼれのナオちゃんにまっしぐらのセイ君が純真で可愛い。後半剣道着のまま自転車でナオちゃんを探して走るあたりから彼の顔が凛々しく大人っぽくなってくるのがステキです。全体に子供たちが主なので下手すると学芸会みたいになりそうなところですが、主演の二人はじめ子供たちが自然だったのが良かったと思います。
7点(2005-03-07 21:09:34)
4.  マン・オン・ザ・ムーン
私もラストのお葬式のところでぐっときました。でもカウフマンのお笑いはそれほど面白いとも思えない。おおかたの喜劇役者や芸人はお客様は神様というスタンスで楽しませようとするものですが、カウフマンときたら手の込んだ仕掛けで客を引っ掛け、びっくりさせて自分が楽しんでるような感じです。アメリカ人は引っ掛けられてもそれを面白がることができるから人気があったんでしょうが、日本じゃ受けるどころか悪趣味とヒンシュクをかってしまいそう。 かつての踊り子のおばあさんを踊らせてばったり倒れさせ大騒ぎ、なんてのがその代表格で、こういう芸風が受けるなんてのがアメリカの不思議なところ。自分のガンや死までがその芸の一つではないかと思われてしまったり、一縷の希望をかけてフィリピンまで行ってそのパフォーマンスのからくりに気づいて笑うところも皮肉この上ない。 見事に引っかかった客みたいで可笑しかったんでしょうねぇ。 ジム・キャリーは達者なところがいかんなく発揮されてはまり役。ジムともう一人のクリフトンは見事にそっくりでしたね。え?ラストのカウフマンは誰??
7点(2005-02-17 22:04:39)
5.  理由(2004)
下町の豪華高層マンションで起きた一家4人殺人事件の真相を関係者やその周辺の人たちへの取材という形で解き明かしていくが、これは見る小説というくらいほぼ原作に忠実に作られている。多くの登場人物や複雑な人間模様を混乱なく描くのには原作の構成を踏襲するという形がベストだった、またそれしかなかったということなんでしょう。 一つのマンションをめぐっていろんな形のいくつもの家族が描かれ、社会的な現実問題も含めて読み応えのある原作を損なわずに見せてくれたのは良かったと思うが、反面原作をなぞっただけという気もするしそれなら本を読んだほうがいい。 肝心の犯人の心理描写が物足りないようにも思うし、気になるようなBGMや説明的字幕は演出過多という気もする。本の出版や映画シーンも蛇足かと、、 2時間半あまりを飽きずに見られたのはどうも原作の力によるところが大きいような気がしてならない。 とにかく登場人物が多いので多彩な俳優のカメオ出演シーンをつなげて作ったような感じ、次々登場する俳優に意外性があったりするのは見所の一つではあるが。    
[映画館(邦画)] 5点(2005-02-17 21:50:38)
6.  キューポラのある街
映画は時代を映す鏡でもある、ということで、↓そうそう、こんな時代もあ~ったねと♪(byみゆきさん)つい強調したくなる。この映画が作られた昭和37年というとまだ高度成長期前で大方の人が生活に余裕もなく貧しさも当たり前だった頃。 暮らしが大変だからこそ大人も子供も困難も多く頑張らざるを得ないのだけど、それが悲惨とか暗いというのではない。 そういう時代なんだしそういう中でも夢や希望もある。前向きで明るいジュンのようなしっかりものや逞しく頑張る子供たちの姿は時代が一変した今見るといっそう感動的。特に弟のタカユキと彼を「親分」と呼んで付き従う朝鮮人少年とエピソードの数々が生き生きとしてて素晴らしい。今なら北朝鮮へ帰ったあのサンキチや家族には過酷な運命が待っているだろうと分かるが、この当時はそんなことを知るはずもなく希望を持った帰郷だと誰もが信じてたわけで・・・ いろんなエピソードも登場人物の誰もが見事に調和し、前向きに一生懸命生きる素晴らしさを力強く訴えてくる。    
9点(2005-01-30 21:42:08)(良:2票)
7.  十三人の刺客(1963) 《ネタバレ》 
これぞ娯楽時代劇、って感じで悪役の殿様が徹底して憎憎しく、勧善懲悪がはっきりしててとても分かりやすい。ま、単純なパターンなんですけど待ち伏せ作戦という展開が頭脳戦でもあり面白い。13人の刺客に対して明石藩側が53人、一人4人やっつければいいのね、と単純計算してたら、千恵蔵親分と寛寿郎は作戦本部にいて戦ってない、、why? 猫の手も借りたいくらいの手薄なのになぜかおっとり構えてるのが不思議~ 袋のねずみ状態で弓矢をあれだけ射掛け、切りまくっても敵がなかなか減っていくようにも見えず延々と戦いが続くのはちとクドイ気もするけど、ラストの対決に武士らしい筋を通す気骨を見せた千恵蔵がかっこよくて貫禄十分。 他月形龍之介とか時代劇でおなじみの名だたる面々はみなそれぞれ存在感があってさすがです。
7点(2005-01-25 22:30:59)(良:1票)
8.  隠し剣 鬼の爪
「たそがれ清兵衛」と話がそっくりだが似て非なる軽い娯楽作という感じがする。 なんだかお茶の間の時代劇のように見えたのは主人公片桐の言動が軽いこと(きえを婚家から救い出しに行ったりはっきり好きだと告白したり)や、松たか子のきえが百姓娘と言うには衣装共々垢抜けすぎてることもあるが、ストーリーも親友との決闘に持っていくための強引な運び方。たった一度見せられただけの技が使えるなど作品全体のリアリティにも欠けるし、 そもそも冒頭でちょっと顔を出しただけの狭間がなぜ謀反人となったのかというあたりはかなり説明不足で唐突な感じ。捕らえられろくな食事も与えられず衰弱してる様子の彼がまともに 決闘できるとも思えない、、と気になるところが多い。 キャストも個々で言えば松たか子や頑張った小澤君など悪いわけではないけれど、主役の印象は薄いし田畑智子のたすきがけはなぜちゃんと撮らなかったんだろうとか、これもまた気になるところは多々ある。 表面的で深みがないので親友と決闘するはめになる苦悩だとか抑制された恋だとかに感情を動かされることがない。5.5点といったところだけどあえて辛目の5点。      
5点(2005-01-16 20:37:50)(良:2票)
9.  ハウルの動く城
ウーン、、と言いたくなるように、確かに分からないところや謎めいた所も多々あってどう言ったらいいのか困ってしまうような感じです。ホントに評価は分かれてもおかしくないと思います。オープニングから異様な城が現れ、それを見た人たちが驚く様子もない、という魔法の国のファンタジーということで楽しめば魔法のあれこれや可愛いキャラクターは楽しい。変身したマルクルやソフィーのセリフもユーモラスで笑えるし大好きな飛翔感もある、というあたりは好印象を受けました。老婆にされてもめげずに前向きで、置かれた状況に順応して頑張るソフィー、という姿に年をとっても心の柔軟さと若々しさが人を生き生きさせる、といったことも感じられます。最初の帽子屋でのソフィーになんだか生気を感じなかったのに老婆の姿のソフィーのほうが若々しく見えたりします。倍賞さんの声はこうしたソフィーの心身の変化を表現してさすがという感じでしたが、ハウルの木村拓哉も良かったと思います。 人に勧められるかというと微妙なところで辛目の6点。  
6点(2004-12-04 17:33:22)
10.  警察日記
昭和30年頃の福島の田舎の警察署とはいえ昨今の日本とはまるで違う暮らしぶりや人情がのどかで暖かい。 次々起こる事件は捨て子、人買まがいのもぐりの周旋屋、子連れの万引き女は無銭飲食も、、とどれも貧しい暮らしに絡むようなものばかり。咎めるよりも同情したくなるのも無理はない。息子を3人も戦争で亡くし狂ってしまった老人なども描かれ、まだ戦後復興途上といった当時の生活や風俗も伺われて興味深い。 多彩な登場人物が繰り広げる人間模様が哀しくも面白く繰り広げられるが、中心の一つが人情に厚い吉井巡査と捨て子のエピソード。二木てるみの物悲しいような表情や森繁の自然体の演技がうまい。子供を負ぶって手を引いてとか、オムツを替える手つきとか、台所に立つ姿などが実に自然で様になって見えるのに感心してしまう。 他にも人のいい花川巡査の三国連太郎(若い・ハンサム!)が周旋屋から守ろうとする娘との話など人情がたっぷり。豊かにはなったけれど殺伐とした今見ると懐かしくもうらやましいような気さえしてくる。  
7点(2004-11-27 19:54:32)
11.  秋津温泉
戦争をはさんでつかず離れずの微妙な男女関係の17年間が秋津温泉を舞台に描かれる。17歳の明るく健康的な新子(岡田)が17年後に疲れ果て絶望の末にたどるラストは痛ましい。はつらつとした女学生からしっとりとした女性まで美しく魅力的に 見せる岡田茉莉子が終始素晴らしい。これは成島東一郎の撮影も効果的だったかもしれない。斜め頭上から、あるいは下から、ロングショットでと変化のある構図が印象的で美しい。若いときの着物姿に真っ赤なマフラーとか赤の使い方も素敵。 ただこの相手の周作(長門)という男が無責任でいい加減なのに彼女はずっと執着し続けて身を滅ぼす、というのがなんだか腑に落ちない。 出合った頃心中を持ちかけるほど生きる気力のなかった男は新子の生気に助けられたのに、17年後に立場が逆転した時男は新子の気持ちに気づく風もなく適当な慰めを言う。そんな周作は腹立たしいが長門裕之のダメ男ぶりは悪くなかったと思う。  
7点(2004-11-27 19:49:02)(良:1票)
12.  愛と死をみつめて
今まで日活青春コンビが演じたヒット曲がらみの泣かせる話、程度に思ってて見たことがなかったんですがこれは見てビックリ、そういうのにありがちなあざとさを感じさせない真摯な純愛映画でした。 顔の半分を切り取るというこの上なく残酷で理不尽な運命に見舞われながらも最後まで気高く生きた道子さん、辛い彼女を真心で支え続けた実さんの実話が切なくてもうボロボロに泣けました。大泣き映画というジャンルがあれば ベスト10に入れたい。小百合さんの朗読する日記にも胸を打たれるのですが、これほど切々と心に響くナレーションもそうそう聞けるものではありません。公開年がこの話の時に近いので早いなぁ、、と思いましたら、映画の企画は彼女の生存中に始まってたのだと友人に聞きました。小百合さんは道子さんと面会もしてたのだそうで、作品からも道子さんへの熱い思いが感じられます。 相手役の浜田光夫も好演で二人の純粋な生き方には今見ても感動させられます。     
8点(2004-11-16 21:41:28)(良:1票)
13.  転校生(1982)
言及されてる方もいますが、私も最初入れ替わる前の一美は明るくて活発という感じだったので、尾美としのりの一美がいやにナヨナヨと女々しく、一夫もさほど男っぽく乱暴という感じでなかったのに小林聡美の一夫は思いっきりバンカラ風、 というのに違和感を感じてしまう。まぁ男女の入れ替わりネタという話自体が面白く、小林聡美が体当たりで男の子を演じて楽しいのでそれはそれでいいんですけどね。元に戻った一美は尾美としのりの時の一美を演じて(ややこしい、、)表情も仕草も 女の子らしくなって、この変身ぶりも鮮やかだった。 
6点(2004-11-11 23:28:45)
14.  二人で歩いた幾春秋
これは木下監督が道路工夫の河野氏の歌集に感銘を受けて書き下ろしたもの。ということで作中には彼の素朴で生活感あふれる歌がいくつも引用され、そのままエピソードとなっている。戦後の貧しい夫婦が一生懸命働いて一人息子を大学に入れて、、という苦労話の年代記もの。主演も「喜びも悲しみも幾年月」と同じ佐田・高峰コンビというので二番煎じのような感じもする。話も淡々と流れメリハリがなく印象は薄い。   
[ビデオ(字幕)] 5点(2004-11-06 18:27:39)
15.  喜びも悲しみも幾歳月
2部構成による灯台守り夫婦の一代記。昭和8年から始まって20年以上にわたって各地の灯台を転々とするなかで、子供が生まれ、戦争、終戦、息子が亡くなり娘は結婚して、と時局を背景に描かれるのですが、長すぎて退屈な気がします。戦争中に灯台が爆撃を受けて職員が何人か殉死したというのは初めて知りました。 今はもうなくなったようですがちょっと前までは海上保安庁職員がこうした灯台勤務をしてるところもありました。 確かに離島や不便な所ばかりで大変だったと思います。監督はこうした所で働く職員や家族への思い入れが強かったのでしょうか。登場人物がよく泣いてかなりセンチでウェットな感じがします。 青春時代に岬めぐりが好きで日本各地の灯台を訪れたものとしてはちょっと思い入れもあるので残念なんですが、、、 この映画が有名なのはやはり木下忠治の作った主題曲がヒットしたからだと思います。 私も懐メロで5本指に入るくらい好きですが、よく歌と共に流れる映像は三重県の安乗崎灯台。成長した子供達との一番幸せそうな場面でした。 
[ビデオ(字幕)] 6点(2004-10-20 17:02:36)
16.  助太刀屋助六
時代劇の仲代達矢はさすがの貫禄で、早々あっさり死んでしまうのが惜しいくらい。岸田今日子のナレーションや小林桂樹の味のある脇役、村田雄浩のキャラも楽しめる。真田真之の軽快な身ごなしもいいのだけれど、どうも真田も京香さんも少々はしゃぎすぎなのがわざとらしく今ひとつ落ち着かない気もする。 まぁ軽~い娯楽作そのものといった感じ。 
5点(2004-10-19 20:34:30)
17.  夜の河
山本演じるきわは芸術的な職人であり経営者でもあるというしっかり者の自立した女性。妻子ある大学教授への恋も積極的で情熱的。これは吉村監督初のカラー作品だそうだが、特に彼女の情念を表すように赤が効果的に使われている。 二人が宿で結ばれる時、夜行列車の窓に映る灯、染物や彼女の作品の模様、ラストもメーデーの赤旗を見つめる彼女の真っ赤な背景など印象が強い。 梅さんも言われてるように、この作品はひとえに恋を諦め仕事に生きるきわの凛とした美しさと強さを見せる山本富士子ありきで、相手役の上原謙も単なる引き立て役に見える。 吉村監督作品はこれで3本目だが、描かれる女性像がみな似たようなタイプ、といったところもなかなか興味深い。   
7点(2004-10-19 20:06:07)
18.  クイック&デッド
娘が父の復讐をするというシリアスなマカロニウエスタン風に見えるけど、ギャグマンガみたいに遊んでて笑っちゃうようなところも(頭を打ちぬいたら大穴が開いて向こうの景色が見えちゃうとか)。別段どうってことはない作品だけど、なんといってもジーン・ハックマンの悪役とか豪華メンバーの共演という見所はあるし6点評そのまんまといったところ。
6点(2004-10-09 20:45:26)
19.  スウィングガールズ
笑いでも感動でもウケねらいが見えてしまうとかえって笑えない、感動できないというところがある。矢口監督はそういうキワドイところを前作ではうまく見せてくれたと思うが、今回は面白く見せようというサービス精神が過ぎてしまったように感じる。強引なストーリー展開とあまりに漫画ティックなギャグの数々に無理を感じるとこの作品は快く楽しめなくなる、、というわけで、私はあまり乗り切れなかったクチ。 しかしラストの会場と一体になって盛り上がるコンテストの演奏シーンは感動的で素晴らしかった。初心者の彼女たちがあれだけ見事な演奏ができるようになるには大変な努力をしたことだろうがそのあたりの描写が少なくて苦労が見えないのも残念、というわけでちょっと辛めの6点。
6点(2004-09-20 22:52:10)
20.  拝啓天皇陛下様
軍隊なんか誰だって嫌なものだろうに、そこが天国のように思えるというのはよほど生活が苦しかったということで、1年目は2年兵に苛められても我慢、2年目には立場が逆転する。2年兵の西村晃がうまい。 彼を哀れんだのか軍の中隊長は新兵の教師(藤山寛美)を教育係りにつけてくれたり除隊の時に着物をくれたりする。愛情に恵まれなかった正助は初めて暖かい情を受けて彼を父のように思う。ちょっとコミカルな中隊長の加藤嘉が絶品で思わずホロリとさせられる。 この作品には大勢の人が出入りしてそれも楽しめる所だが、最初から最後まで登場する中心人物は正助の渥美清と、彼と軍隊で知り合い長い付き合いをすることになる長門裕之の二人。ボケとツッコミでもないけどなかなかいいコンビで楽しい。渥美清が演じるので正助は一見気のいい人に見えるが、新兵に威張ってみたり卵や鶏をかっぱらってきたりする。一目見た天皇に感激し軍隊に疑念のない彼が戦場ではどうであったのかと思うと、そうそう好人物とばかり言えないかもしれない。コメディとしては十分楽しく面白い作品だが、正助や軍の描き方などにもう少し毒(パンチ)があればもっと面白くなったかもしれない。 
8点(2004-09-13 18:58:19)
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