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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2257
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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81.  アナと世界の終わり 《ネタバレ》 
ゾンビ+ミュージカル。この組み合わせは新しい気がしましたが、マイケル・ジャクソンのMV『スリラー』で既に映像化済みでしたね。とはいえ映画では珍しいことに変わりはなく、チャレンジングな試みであったと思います。ミュージカルの肝・楽曲はキャッチ―なメロディラインで悪くない仕上がり。ゾンビともミュージカルとも相性の良いコメディパートの散りばめ方も上々。“現状への不満と将来への不安”という青春ドラマ不動の命題を、ゾンビホラーで説く構想も間違っていないと思います。そう、何をとっても『悪くない』のです。しかし言い換えるなら『特別良くも無い』と同義です。先にチャレンジングな試みと申しましたが、そこそこ成功するであろう事は想像に難くない組み合わせ。洋食なら大体チーズをトッピングしてイケるでしょうよって話。正直、もっと面白くていい気がするのです。じゃあ何が物足りないかと考えると、結局『キャラクターの魅力』に行き着く気がします。ゾンビコメディの傑作『ショーン・オブ・ザ・デッド』が愛される所以は、パロディとして秀逸であること以上に、ポンコツコンビが実に愛らしいからです。本作のヒロインも決して悪くありませんが、やっぱり「悪くない」どまりと考えます。すごく惜しい気がします。全体的に。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2020-12-20 00:53:14)(良:1票)
82.  ダークハウス 《ネタバレ》 
種明かしから店終いまでが早業なので、ちょっぴり混乱ぎみ。私自身が内容を理解するために、事象を整理してみます。激しくネタバレしていますので未見の方はご注意ください。  いきなり種明かし。本作最大のサプライズは、気絶していたジョンの正体が悪魔だったこと。私たちが延々と聞かされていた彼の供述は全て「デタラメ」でした。ブライアンが悪魔に取り憑かれたのも、ミッシェルが拉致されたのも真っ赤な嘘。悪魔の虐殺からブライアン一人だけ逃れたのが真相です。悪魔の目的は、降霊会を使って自らの器を獲得し、家の呪縛から解き放たれること。受肉する器(ミッシェル)を除いて、参加者を皆殺しにする必要がありました。ところがブライアンを家の外へ逃がしてしまいました。舌を切る暇があったら、さっさと殺せばよかったのに。直接殺せなくなったところで、悪魔は一計を案じます。ブライアンを殺人犯に仕立て上げ、警察に追わせたと。全てが悪魔の筋書き通りとは思えませんが、みごと警察にブライアンを射殺させました。銃社会ならではですな。多分ブライアンには『周りの人間が全員悪魔に見える』類の呪いがかけられていたのでしょう。もちろんトランシーバー越しにジョンが吹き飛ばされたのは演技。悪魔の記録動画抹消技術が、人間の動画復元スピードをわずかに上回った事が計画成功に繋がりました。なおジョンの母親も元悪魔の器。彼女が死亡したため、新たに降霊会(と言う名の受肉物件見学会)がお膳立てされたワケです。今回は『穢れなき魂』という超優良物件をご用意。ミッシェルの子は、666が刻印されて産まれてくる事でしょう。 原題は『DEMONIC』で堂々オカルト宣言をしていますが、邦題は抽象的に『ダーク・ハウス』。結果『人間犯行説』を排除することなく物語に望めたため、タイトル変更は成功と判断します。それにしても『ダーク・ハウス』なんて“如何にも”な邦題が今まで『空家』だったんですかね   。基本となる筋立てが単純な分、構成を凝った印象です。『SAW』や『死霊館』でお馴染みのワン監督の製作ですから出来は悪くありませんが、結局見慣れたパターンという気がしないでもありません。そうそう革新的なアイデアも無いでしょうが、ホラー上手のワンさんですから、次回は思わず唸るような仕掛けをお願いしたいです。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-11-10 19:24:43)
83.  ゾンビ・サファリパーク 《ネタバレ》 
様々な切り口で、多種多様な成り立ちを見せるゾンビ映画。本作の場合、ゾンビとの熾烈な戦いの末人間が勝利し、日常を取り戻した『戦後』世界が舞台となっています。ゾンビは恋人や家族・仲間を奪った憎い敵であり、ゾンビを殺すことに躊躇はありません。殺ゾンビ=『娯楽』又は『心理療法』としてコンセンサスを得ている社会。これが、この世界の『社会秩序』です。少し前なら「そんなバカな」と一笑に付したであろう荒唐無稽な設定も、2020コロナ禍を経た私たちからすると、「絵空事」と言い切れないものがあります。常識を変えるのは、決して難しい作業ではないと知ったからです。価値観は、いとも簡単に、そして一瞬にして、180度変わります。其処で必要なのは、合理性や論理性より「世論」や「社会の空気」。それが「声が大きな先導者」によって形成される事も既に体験済みです。既存の倫理観を捨て、新たな倫理観を獲得した以上、もはや旧来の正義は意味を為しません。劇中「極悪人」として描かれるゾンビアミューズメントパーク責任者も、簡単に悪人と決めつけるワケにはいきません。正義とは、時と場所により変化するもの。もしかしたら主人公が『新しい社会秩序』を乱す一番の悪人なのかもしれません。ゾンビ映画定番の面白さ(仲間がゾンビに変わる非情など)という観点ではいささか物足りませんが、世界観の構築は秀逸。掃いて捨てるほど量産されているゾンビ映画の中にあっては、存在価値を感じる一作と考えます。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-08-15 08:51:11)
84.  モンスターズ/新種襲来 《ネタバレ》 
“地球外生命体による脅威”という如何にもな『SF』設定を撒き餌に(あるいは迷彩に)、「人間の愚かさ」を描くことを旨とする前作の本質は、続編にあっても健在でした。とりあえず普通のSFモンスターパニック映画になっておらず安心しました笑。舞台設定は前作から10年後。一部隔離地域のみならず、外来種による侵蝕は広範囲に進んだ模様です。なお邦題に「新種」なる単語が採用されていますが、機動性を有する小型生物の登場はあれど(新種というより成長過程での一時的な形態では?)、地球外生命体の特性について新たな条件付則はありません。ただ彼らの生態については、前作と本作を通じてより明確になったと考えます。①とにかくデカイ②胞子で繁殖。繁殖力は絶大。③好光性。④好戦的ではないが戦闘力は高い。⑤人を襲わない=肉食ではない。やっぱり巨大陸クラゲでした。イメージ的には『ナウシカ』の王蟲が近いかもしれません。人類が彼らを駆除しようとするのは、“捕食される”といった直接的な脅威ではなく、“資源を食い尽くされる”“活動範囲を奪われる”といった間接的被害によるものと推測されます。例えるなら、市場独占の殿様商売で胡坐をかいていた大企業に、外資が乗り込んできたみたいな。そんな緊急事態に内輪揉めをしていたら、そりゃ勝てるワケありませんよね。彼らが好戦的でない分、より一層、愚かで哀れな人間の性が浮き彫りになる仕組みです。この先人類が絶滅するかどうかは分かりませんが、少なくとも好き勝手出来る状況は変わるでしょう。王座陥落。まるで一軒家の豪邸からアパート暮らしへ。周りに遠慮しながら生きていくのです。本来、共生とはそういうもの。生活レベルが下がるのは必至ですが、だから不幸かというとどうなんでしょう。家族にも会えず、激務で精神を病み仕事に殺される人生。貧しいながらも自然と共に穏やかな生活を営む人々。経済至上主義に対するアンチテーゼが見て取れます。とはいえ、そんな身も蓋もない事実、経済で繁栄している国民にしたら受け入れられないですけど。疲れている時に観たらきっと、ヤバイですよ。
[インターネット(吹替)] 6点(2019-10-10 22:25:13)(良:1票)
85.  エイリアン:コヴェナント 《ネタバレ》 
前作『プロメテウス』は鑑賞済みながらも、あらすじは忘却の彼方(そんな方が多くて、ちょっと安心しましたが笑)。本作はちゃんとタイトルに『エイリアン』が入っていて良心的ですな。さて、何時の間にやらヒロイン(シガニー・ウィーバー)がエイリアンと戦うサスペンスホラーから、アンドロイドがエイリアンを使って人間を絶滅を目論む哲学アクションにシフトしたようでございます。王道SFという太い幹は揺るがないものの、ここまでテイストが変わるシリーズも珍しいのでは。これはこれで面白いとは思いますけども。以下余談。中川パラダイスが出演していたような…気のせいですかね。
[DVD(字幕)] 6点(2019-06-10 20:18:50)
86.  エベレスト 3D 《ネタバレ》 
コレ『実話もの』だったのですね。どうりでストーリーにドラマチックさが足りないワケです。もっともあの流れで主人公が助かるはずもなく、結末には納得しています。“雪山で非情な決断ができない者は死ぬ”法則が破られたら一大事ですから。ただし、ジャーナリストが助かったのには驚きました。鼻と両手を失ったとしても、命が助かれば十分でしょう。それにしても権力とはスゴイものですね。無理が通れば道理が引っ込むヘリ救出。2次被害の危険性なんてお構いなし。まさに地獄の沙汰も金次第です。人間が生存してはいられない領域=デスゾーンとは、すなわち三途の川。三途の川ライン下りは、おそらく世界で一番贅沢な観光アクティビティでしょう。ヒトの冒険心(あるいは好奇心または虚栄心)という“業の深さ”には恐れ入ります。ストーリーは兎も角も、せっかくの世界最高峰の山。画的なダイナミックさ≒恐ろしさ≒荘厳さが、もう少し欲しかった気はします。
[DVD(吹替)] 6点(2018-01-30 22:49:44)(良:1票)
87.  ジャッジ・ドレッド(2012) 《ネタバレ》 
銃弾に撃ち抜かれ飛散する頬肉、地面に激突して崩れる顔面。スローモーションを存分に活用し人体破壊の過程を丁寧に見せてくれます。ゴアのレベルは、下手なスプラッターホラーより数段過激かと。ただし荒廃した世界とは裏腹に、描写そのものは“綺麗”なのです。それこそ医療ドラマを彷彿とさせるような。またドラマ性は薄く、怨恨無縁。登場人物に感情が乗らないので、ショッキングシーンでも淡々と流せてしまうのだと思います。この感覚は初めてかも。それにしても主人公が一切素顔を晒さなかった点には驚きました。あれなら、「HEY!たくちゃん」のアゴ芸でも務まりますものね(失礼)。相棒役の彼女のビジュアルがすこぶる上玉で、まるでアドベンチャーシューティングゲームから抜け出たような。見惚れました。オリヴィア・サルビーですか。名前覚えておきます。スタローン版とは別モノなので比較する必要が無くて助かりました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2014-06-09 19:27:28)
88.  ダイ・ハード/ラスト・デイ 《ネタバレ》 
『戦う目的が漠然としていたため緊張感が希薄である。』『みんな超人で、全身打撲という概念は無いの?』『ラスボスの最期が悪趣味過ぎる。』すぐに思いつく短所だけでも、これだけあります。正直、満足度はシリーズの中ではワーストだと思います。でも、このような不満は些細な事だという気もするのです。マクレーン刑事が困り顔でマシンガンをぶっ放しながら走ってくれたら、もうそれだけで『ダイ・ハード』認定でいいんじゃないかと。もう寅さんと同じカテゴリーでOKでしょう。このまま息子に主役をバトンタッチなんかせずに、行けるところまでイッちゃってください。
[ブルーレイ(吹替)] 6点(2013-07-22 19:09:07)
89.  エグザム 《ネタバレ》 
試験の質問を手探りで探していく課程や、受験者の人間性が露呈していく展開はなかなか見応えがありました。社会背景や状況設定をブラインドにしたのも上手いやり方。受験者同様、観客も物語の行方を掴むのに必死で、緊張感を失う事なく最後まで観られました。結末は完全に自分の想定外。とんちか?!と突っ込みたい気も無い訳ではありませんが、不思議と腹は立ちません。あの質問文を読み取れる程の“注意力”と“忍耐力”が合格者には必要だったという事なのでしょう。それに安易に人を蹴落とさない“人間性”も。じゃなきゃ、こんな回りくどい遣り方じゃなく、1万ピースのジグソウパズル作成でも良かった訳ですし。
[DVD(吹替)] 6点(2013-01-13 22:29:01)
90.  ハンナ 《ネタバレ》 
「心臓外しちゃったみたい」で拳銃ズドーン。その刹那、血を連想させる赤の背景に「HANNA」のタイトル。物語冒頭と末尾の2度繰り返されます。つまり獣も人間も、食糧も親の敵も、ハンナにとっては同じという意味。旅での交流を通じて、人間らしい心を手に入れたかに見えた主人公。果たして彼女の本質は、本当に何も変わっていないのでしょうか。枕を並べて少女と語った夜。約束の地グリムの家でマジシャンと交わした楽しい会話。それが無意味だったとは自分には思えません。養父と2人だけの生活では得られなかった何かを、旅を通じて少女は感じ取ったはずです。同じ台詞だとしても、同じ意味ではありません。いや、自分がそう思いたいだけなのかも。2つのシーン、彼女の表情に明確な違いは認められませんでした。言葉の裏に隠された彼女の思いとは一体何か。人の心を読むという作業は、実は自分の心をなぞる行為である事に気づかされます。ハンナという“人形”に、心を入れるのは観客自身なのだと思いました。観客を突き放した感覚が心地良い、スタイリッシュなサスペンス。でもお洒落だけが取り得ではない映画だったと思います。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2012-08-03 12:47:33)(良:1票)
91.  アリス・クリードの失踪 《ネタバレ》 
物語開始約5分間、台詞無し。上映時間101分のうち、登場人物はたった3人のみ。このコダワリは凄いと思いました。印象に残ります。明らかに不自然ですから。この違和感は、所謂“つり橋効果”と同様に、緊張感にすり替わるという効用をもたらした反面、リアリティを削ぐという反作用もあったように思います。一長一短といったところ。作品のキャッチコピーは「嘘が散らばっている」。内田けんじの映画のようなテクニカルな脚本を期待しましたが、主に人間関係における嘘と裏切りを焦点としたヒューマンドラマの様相に。悪くはありませんが、クライムサスペンスとしては、やや物足りないと感じてしまいます。
[DVD(字幕)] 6点(2012-07-07 21:51:27)(良:1票)
92.  127時間 《ネタバレ》 
最初から結末は分かっていた物語です。当事者も観客も、助かるためにはあの方法しか無いのは承知済み。127時間という時間は、その脱出方法の決断に必要だった時間。腹を括るのに、実に5日間を要した訳です。どのような心理過程を経てその決断に辿り着いたのか?この部分のドラマを骨太に描くことが「実話の映画化」における正攻法であったと考えますが、やや腰が引けた印象を受けました。正面突破で90分を持たせる自信が無かったのでしょうか。「中国製のナイフだから切れ味が悪い」と、観客の頭から選択肢を消去するミスリードを織り込みます。確かに観客は一時的には結末を見失ったかもしれません。しかし稼げる尺は知れたもの。主人公の内面に対する観客の興味を削いでしまった代償の方が大きかった気がします。彼の葛藤だけを愚直に描く“勇気”が、本作の脚本には必要だったと思いました。
[DVD(字幕)] 6点(2012-03-19 22:25:47)
93.  THE 4TH KIND フォース・カインド 《ネタバレ》 
アビゲイル博士“本人役”の女優さんのインパクトが凄すぎます。彼女の病的な表情から目が離せない。役者さん本人の役作りは勿論のこと、色味を消した画作り等もお見事でした。彼女には個人的に“マジでDethする5秒前で賞”を差し上げたい。さて、それでは本題の物語の感想をば。実録映像とそれを元にした再現フィルムを併用したフェイクドキュメンタリーという手法は、なかなか手が込んでいます。この手法の長所は、“宇宙人拉致の現場を観客に見せない”という仕掛けをスムーズに実施できる事です。その結果、博士の妄想説の可能性を引き出せた。ただマズかったのは、見張りの警官が娘拉致の一部始終を目撃していたことです。アビゲイル側ではない人間の目撃証言は証拠として価値が高い。これで観客の中で、妄想説は99%打ち消されてしまった。あの場面は、“警官は意識を失い、ビデオカメラは砂嵐”という状況じゃなきゃいけない。もっとも、物語の本質は“事件の真相は何か?”という客観的事実の判断ではなく、“人は何を信じるか”という主観の方にあります。自分の経験を信じるというアビゲイル。目にしていない事は信じない保安官。経験してもなお、信じられるものしか信じない同僚博士。あなたはどのタイプに人間ですか?という問いかけです。ちなみに自分は、“許容範囲の余白はいつでも残しておきたい人間”ですかね。理想を言えば。面白かったですよ。自分が今まで観た同ジャンルの映画は『ブレアウィッチプロジェクト』『ノロイ』『クローバーフィールド』くらい。あ、あとダチョウの竜ちゃんシリーズ(笑)。その中では断然、実話っぽいです、コレ。純粋な人は間違って信じてしまう可能性があると思う。そういう意味ではタチの悪い映画です。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2010-10-28 19:26:05)
94.  ターミネーター4 《ネタバレ》 
映画ターミネーターシリーズの『1』と『2』で提示されたのは“未来は変えられる”という希望。一転『3』では“覆水盆に返らず”という絶望が描かれました。後味が苦く、また艶消しの意味合いの強い『3』ですが、前2作との整合性を考えるならば、この結末しか有り得なかったのも事実です。そこで、本作『4』。抵抗軍のリーダー、ジョン・コナーが父親であるカイルを助け出すというお話。ポイントは、ターミネーターワールドの現在進行形の時間軸で『1』よりも“前”に起きたエピソードだということ。つまり“過去は変えられない”という真理は本作にも当てはまる訳です。どんな経緯があるにせよ、結局カイルもコナーも助かるのは既成事実。そんな先入観を観客に持たれているのは、サスペンスとしてはハンディキャップと言えるでしょう。でも、そこはそれSF大作の一大ブランド『ターミネーター』だけの事はある。見応えのある娯楽作品に仕上げてくれました。ただ、もうこの手のエピソードはもういいかなと。大河ドラマの隙間は十分埋まりました。終幕のナレーション“未来は変えられる”に価値を持たせるにも、次回作は『1』よりも未来のエピソードを希望します。
[DVD(字幕)] 6点(2010-06-12 19:24:48)(良:1票)
95.  サラマンダー 《ネタバレ》 
設定や物語の合理性を問うと、正直厳しいです。でも、そこを曖昧にして気楽に観ればそんなに悪くないかと。サラマンダーの造型は悪くないし、困窮した人々の描写もきちんと出来ている。怪物討伐のスカイダイビングなんて破天荒具合もマル。それにサラマンダーを悪の枢軸国やテロリズムに置き換えてみるとなかなか面白いです。(以下余談)サラマンダーの繁殖について。ロンドン地下から出てきた最初の1匹から瞬く間に増えたという設定。ということは、1匹目は雄と雌、両方の役割を担っていたのではないかと推測されます。性変換するタイプの生物(魚に多い)の可能性がある。せっかく雄を殺した訳ですが、サラマンダーが再び繁殖するのは時間の問題では…。
[地上波(吹替)] 6点(2009-05-18 18:57:28)
96.  バイオハザードIII
Tウィルスにより死滅した文明。荒涼とした砂漠をひた走るタンクローリー。まるで『マッドマックス2』の世界観です。かの名作と比べてみると、本作に足りないものが見えてきました。それは“食と水”。飢えと乾きを伝えてこそサバイバルの緊迫感が伝わってくる。その処理が本作は甘いと感じます。困窮した様子が窺えません。例えば缶詰の配給場面。「君はキャットフード」と冗談をいう件は、ドッグフードを犬とジャイロが奪い合う『マッドマックス2』の有名シーンを思い起こさせます。どうせなら作品世界の空気感を見習って欲しかったところ。主役の能力を飛躍的に向上させたことも危機感を感じ難くしている要因のひとつです。ただ、本シリーズが目指す路線を考慮するなら、これくらいライトな仕上りで問題ないのかもしれません。ミラ・ジョヴォヴィッチも精悍な顔つきが出来るようになりました。これでアクションシーンが多ければ尚良かった。結末は随分風呂敷を広げた感じがしますが、続編は大丈夫なんでしょうか。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2009-05-12 19:11:37)
97.  レイヤー・ケーキ 《ネタバレ》 
今一番カッコイイ俳優。男が憧れる男は誰か。ワイルド系で言えばジェイソン・スティサム。インテリジェンス部門で言えば、本作のダニエル・グレイグあたりか。どちらもフェロモン出まくり。イッツセクシー。いい男が演じると、物語に色が出ます。文字通り色男。本作はダニエル色に染まった映画でした。主人公の設定は、頭の切れるスマートな男。でも結構ヌけている。ヤル気まんまんで女を抱こうとしたところを拉致されたり、相棒にボコられたり。そもそも本当に抜け目無い男なら、ボスに疎まれたりしない。能ある鷹は爪を隠す事を知っています。見た目よりずっと情けない。でもそこが彼の魅力。ダメ具合にそそれらる。結末もお見事です。色男の末路はこう在るべし。ただサスペンスにしては、ドキドキ感は薄めでした。あまりにもダニエルがカッコ良すぎて、切羽詰った感が伝わってこなかったから。ところで主人公の名前の謎ついて。ラストのアナウンスまで自分は気づきませんでしたが、注意深く観ていた人は彼の名を知ることが出来たのでしょうか。もしそうなら、1点加算したい。
[DVD(字幕)] 6点(2009-03-31 20:58:11)
98.  ライラの冒険/黄金の羅針盤 《ネタバレ》 
基本設定はかなり好きです。人の傍に寄り添う魂の入れ物ダイモン。ダストの謎と真理を導く黄金の羅針盤。よろい熊もグッとくる。微妙に汚いところとか、ふかふかな感じとか。ニコール・キッドマンの美貌と威圧感も悪女にぴったり。説明過多でない語り調も好みでした。徐々にこの世界観を理解していくのが楽しい。取り立てて不満はありません。でも逆にコレといった見所も無かったような。娯楽作品にしてはサービス精神に欠けるかと。例えば、ライラが氷の橋を渡るシーン。崩れていく橋。「走れ!ライラ」と叫ぶクマ。ドミノ倒しから逃れるように走る走る走る!そんなシーンを期待したのに次のカットでは無事渡りきっている。う~ん、もったいないです。クライマックスの戦い。多勢に無勢の大ピンチ。そこへ頼もしい魔女の援軍が!でも何時援軍を呼んだのか分からない。それに魔女らしい戦い方を見せて欲しいのに魔法をぜんぜん使わないし。盛り上がりに欠けます。でもシリーズ1作目としては上々の滑り出しだと思いました。次回の目玉として、ニコールの怪我した顔を最後まで見せなかったのは大正解。(勿論予告編も隠さなきゃダメです)次作は映画館で観てみたい。
[DVD(字幕)] 6点(2008-11-20 21:02:30)
99.  三十九夜 《ネタバレ》 
スピルバーグより、黒澤明より、先に覚えた映画監督の名前は、アルフレッド・ヒッチコックでした。極上のサスペンスの中にユーモアのエッセンス。そしてロマンス。エンターテイメントはかくあるべきと思いました。小学生の頃の話。本作は名作『北北西に進路を取れ』の原型と聞き、CSにて鑑賞しました。確かにヒッチコック作品に間違いない。でも粗さが目立ちます。洗練されているとは思えない。一番の難点は主人公に感情移入し辛いことでしょうか。無実の罪を晴らすために何をしたらいい?それが物語のキモ。でも自分なら途方に暮れると思う。事件解決のためのヒントや道標が圧倒的に不足しています。女スパイの地図は手に入れた。其処まではいい。目的地は決まりました。でもその後が続かないのはツライ。成り行きに身を任せるだけでは、ワクワクよりも不安が募ります。サスペンス一辺倒ならそれもいいですが、本作が目指すであろうエンターテイメントでは物足りないと感じてしまう。脚本に肉付けが欲しいと感じました。例えるなら、ピースが幾つか欠けているジグソーパズルの肖像画。その絵が“何か”は分かるけど、完成品としては今一歩。贅沢な意見を述べました。
[CS・衛星(字幕)] 6点(2008-10-24 19:19:55)
100.  スターダスト(2007) 《ネタバレ》 
世界観を掴むまでに少々手間取りましたが、慣れてくると心地良くなります。“星”の美女をめぐるファンタジックな冒険譚を堪能しました。観て良かったです。ただ不満な点もありました。気になったのはスリル不足。危機回避があっけないです。こういうお話ですから、ご都合主義はむしろ歓迎したいのですが、そこへ至るまでの展開がもっと欲しい。ハラハラドキドキ焦らされたい。主軸となる恋物語にも同じ事が言えます。何故“星”は彼を好きになったの?出会い方はなんとも微妙だし、その後の彼の行動にも胸を打つ要素が無かったような。おまけに彼女の方から告白なんて羨まし過ぎます(笑)。すんなり恋愛が成就しちゃうのはツマラナイ。それにしても、デ・ニーロ。相変わらずどんな役でもこなしますね。彼のおかげで本作は、かなり得をしていると思います。
[DVD(字幕)] 6点(2008-09-16 22:18:01)(良:1票)
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