Menu
 > レビュワー
 > 目隠シスト さんの口コミ一覧
目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2253
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
【製作国 : イギリス 抽出】 >> 製作国別レビュー統計
評価順12345678
投稿日付順12345678
変更日付順12345678
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  ナイル殺人事件(2020) 《ネタバレ》 
ミステリー作品です。ネタバレしていますのでご注意願います。  小説は未読。1978年制作の映画は鑑賞済み。犯人や動機は承知していましたが、トリック含めた物語の流れ等は覚えていません。そういった立場での感想です。リメイク版『オリエント急行殺人事件』の鑑賞時と条件は同じ。かの作品については「現代の価値観で捉え直す罪の意味」がリメイク意義と考えましたが、果たして本作どうだったのでしょうか。 1978年版と本作で決定的に違うのは、自身の犯罪が明るみになった後に犯人が取った行動です。オリジナルでは普通に逮捕されていた気がしますが、本作では自殺しました。一般的に犯罪がバレたあと犯人が取る選択として「自殺」は珍しくありませんが、こと本件にあっては違和感があります。金銭目当てで殺害計画を企てるような利己的な銭ゲバが、潔く死を選ぶとは思えない。少なくとも女の方は金銭目当てでは無かったのでないか。資産家女性に近づくところから始まっていた「金銭目的の計画殺人」ではなく、心変わりしたフィアンセを取り戻すために女が一計を案じたと推測されます。そうであるならば、妻を殺した時点で女の目的は達成されており、逃げる必要もなかった事になります。何なら男を殺してしまえば、永遠に誰に取られる心配もありません。あの男にそれだけの価値があるとは到底思えませんが、本作で定義される「愛」は「判断を誤らせ」「悲劇を生む」もの。物語冒頭の若かりしポアロと婚約者のエピソードについても同様の事が言えましょう。これが本作のリメイク意義「犯罪動機の別解釈」でありました。事象(表層)は同じでも味わいと余韻は全く異なります。1978年版で私が抱いたのは「女は怖い」であり、本作の場合「女は哀れ」でした。「男は人でなし」は共通していますかね。こんなふうに性別に言及した書き方をすると各方面から叱られそうですが、「本作の犯人の場合」という枕詞が付くのは言うまでもなく他意はありませんのでご容赦ください。ちなみに1978年版より本作の解釈の方が好みです。それにしても人種や恋愛対象が時代設定と合っていないのは如何なものでしょう(原作どおりだったら本当にごめんなさい)。「ジェンダー」やら「多様性」とやらに、こんなにも配慮しなくてはいけないものですか。「時代劇」にまで現代の価値観を当てはめてしまうのは流石にナンセンスと感じます。いっそ現代劇に置き換えれば良かったのに。まさか本作のリメイク意義が「ジェンダーレス」なんて事はないでしょうね。
[インターネット(吹替)] 7点(2024-01-22 18:30:00)(良:1票)
2.  ドント・ハングアップ 《ネタバレ》 
奇を衒った設定や展開は要らない。予想通りが最高な映画があります。ラブコメ、人情喜劇、あるいはシリーズ映画等はこれに該当する事が多いような。具体例を出すなら『男はつらいよ』『釣りバカ日誌』。料理で喩えるなら『生姜焼き定食』や『ラーメン半炒飯』『サバの味噌煮定食』、、、ああキリがないや。井之頭五郎がいうところの「こういうのでいいんだよ」というやつです。しかし『サスペンス』や『ミステリー』に「こういうのでいいんだよ」はありません。ましてや本作はシリーズ映画の続編でもありませんし。観客誰もが想像する「きっと真相はこんなところだろ」そのままというのは如何なものか。軸となるプロットは「復讐劇」だとしても、そこからもっと構想を練り込んで欲しいのです。サスペンスミステリーの醍醐味は予想の裏切りにあると考えます。それが観客の期待に応えることではないかと。この脚本では物足りません。言い方が適切かどうか分かりませんが近年の『世にも奇妙な物語』のクオリティ。復讐劇のカタルシスだけで成立するほどサスペンスというジャンルは甘くないと考えます。
[インターネット(字幕)] 4点(2023-11-18 23:54:04)
3.  FALL/フォール 《ネタバレ》 
ネタバレあります。ご注意ください。  2人が塔の上で取り残された時点で残り時間60分と知り頭を抱えました。「詰み」の状態からあと1時間も何を見せられるのかと。延々と回想だったり懺悔だったりは御免だなと感じておりましたが、なんと!なんと!!サバイバルサスペンスとしての「展開」が多数用意されていました。しかも『大ネタ』まで仕込む抜かりなさ。いや私もあの時は「そんなの無理だろ」と突っ込んでいたんですよね。思わず声に出して。でも火事場の馬鹿力(米国だとファイヤーフィールドのシットパワーですか?)なんて言葉もありますし渋々納得していたところ。ですから真相が明かされて膝を打ちました。 喩えるなら、エベレスト山頂でフルコースを供されたような驚き。見事なエンターテイメント性に感心しました。さらに素晴らしいのは物語の芯にテーマが一本通っていたこと。それはもうTV塔のように真っすぐと。『チャレンジの価値』『生きるには覚悟が要る』これらを雄弁に物語る終盤怒涛の畳みかけに痺れました。エンディングも申し分なし。この手のソリッドシチュエーションスリラーでは、結構平気でバッドエンドが用意されていたりするので内心冷や冷やでした。絶体絶命の大ピンチで本当に絶命さる脚本なんてクソくらえなんだよ!失礼しました。取り乱して下品な言葉を使ってしまいました。脚本家の皆様の苦労も知らず勝手な事を申しました。お詫び申し上げます。 「どうせ迷惑系配信者の自業自得の災難。設定も出オチみたいなものだし期待できないな」と高を括っていたせいもありますが、予想外にハイクオリティな作品に驚いた次第です。最後に褒めてばかりも何なので、バランスを取るために若干の駄目出しを。クライミングを趣味にする人間があの体脂肪率のワケがない。以上です。
[インターネット(吹替)] 8点(2023-10-07 02:18:21)
4.  ポゼッサー 《ネタバレ》 
雰囲気は80年代のSFサスペンス。レトロ感さえ漂うアナログチックな設定と映像表現に容赦ないグロテスクな殺傷シーンの相性は抜群で、個人的に大好物の作風でした。ハイセンスな映像美だけでなく物語の方も魅せます。本来主人公は蝶の標本作りにさえ罪悪感を覚えるタイプの女性。それなのに暗殺を生業としていることが悲劇の種になっていました。救いの無い結末ですが因果応報としては極めて正しい。それゆえにやるせないのです。地獄映画で気分が落ちること必然ですが、虚無感を味わう映画があってもいいでしょう。ところでブレインダイブ(?)はWiFiですか。
[インターネット(字幕)] 7点(2023-04-11 22:44:35)
5.  ラストナイト・イン・ソーホー 《ネタバレ》 
伏線の張り方、ミスリードの仕込み方、意外な真相、どれをとっても脚本は一流です。凝った演出技法や、キャスティングセンスの良さも流石エドガー・ライトという感じ。出来の良い映画なのは間違いありません。ただし今回は手放しで称賛という訳にはいきません。エロイーズの悪夢を延々とみせられ閉口しました。前述したとおり見せ方は凝っていますが同じシチュエーションが反復されるのでどうしても単調になりがち。さらに妄想ともオカルト案件とも判別が着かない状況下、打開策や回避方法が示されぬ為ただ苦痛な時間を過ごす羽目になります。エロイーズもキツイでしょうが観客もしんどい。これがまさしく「無間地獄」かもしれませんが、苦行を課されて喜ぶ観客はいません。サスペンスやホラーで興奮や高揚感を覚えるのは、恐怖の先に希望をみているから。エロイーズの悪夢には絶望しかなかったので、言い方は変ですが「退屈」したのだと思います。 繰り返しますが映画の出来は悪くありません。良い映画です。しかし良い映画である前に、まず面白い映画であることが大事では。エドガー・ライト監督はそういう映画を撮る監督だと思っていたのですが、今回は違ったようです。是非また『ショーン・オブ・ザ・デッド』や『ホット・ファズ』みたいに、愛おしくなるような娯楽作品を撮ってください。
[インターネット(吹替)] 6点(2022-09-02 01:54:18)(良:3票)
6.  海底47m 古代マヤの死の迷宮 《ネタバレ》 
『潜水病』に言及していない時点で『海底47m』の続編としては認められません。『ドント・ブリーズ~海洋編~』なら納得です。
[インターネット(吹替)] 5点(2022-04-11 19:52:16)(良:1票)
7.  フリー・ファイヤー 《ネタバレ》 
“総弾丸数〇万発!”みたいな派手な銃撃戦を想像しておりましたら、これが真逆でした。足を撃たれて機動力激減、出血多量で意識朦朧。みんな物陰に身を潜め、地べたを這いつくばって威嚇射撃。エンタメな“ガンアクション”とは程遠いグダグダな銃撃戦でした。ある意味リアルっちゃあリアルな殺し合いは、画的にはとても地味で、当然面白くはありません。しかし、かといってツマラナイというワケでもなく。個人的には、グダグダ感にむしろ魅力を感じてしまいました。結末も見事にグダグダで。ダンディ坂野の笑いを芸として肯定できるタイプの御仁なら、あるいは楽しめるかもしれません。教訓は『ビジネスに私情持ち込み厳禁』『命あっての物種』です。大事なことですね。勉強になります。
[インターネット(字幕)] 5点(2021-02-25 23:52:31)
8.  アナと世界の終わり 《ネタバレ》 
ゾンビ+ミュージカル。この組み合わせは新しい気がしましたが、マイケル・ジャクソンのMV『スリラー』で既に映像化済みでしたね。とはいえ映画では珍しいことに変わりはなく、チャレンジングな試みであったと思います。ミュージカルの肝・楽曲はキャッチ―なメロディラインで悪くない仕上がり。ゾンビともミュージカルとも相性の良いコメディパートの散りばめ方も上々。“現状への不満と将来への不安”という青春ドラマ不動の命題を、ゾンビホラーで説く構想も間違っていないと思います。そう、何をとっても『悪くない』のです。しかし言い換えるなら『特別良くも無い』と同義です。先にチャレンジングな試みと申しましたが、そこそこ成功するであろう事は想像に難くない組み合わせ。洋食なら大体チーズをトッピングしてイケるでしょうよって話。正直、もっと面白くていい気がするのです。じゃあ何が物足りないかと考えると、結局『キャラクターの魅力』に行き着く気がします。ゾンビコメディの傑作『ショーン・オブ・ザ・デッド』が愛される所以は、パロディとして秀逸であること以上に、ポンコツコンビが実に愛らしいからです。本作のヒロインも決して悪くありませんが、やっぱり「悪くない」どまりと考えます。すごく惜しい気がします。全体的に。
[CS・衛星(吹替)] 6点(2020-12-20 00:53:14)(良:1票)
9.  ダークハウス 《ネタバレ》 
種明かしから店終いまでが早業なので、ちょっぴり混乱ぎみ。私自身が内容を理解するために、事象を整理してみます。激しくネタバレしていますので未見の方はご注意ください。  いきなり種明かし。本作最大のサプライズは、気絶していたジョンの正体が悪魔だったこと。私たちが延々と聞かされていた彼の供述は全て「デタラメ」でした。ブライアンが悪魔に取り憑かれたのも、ミッシェルが拉致されたのも真っ赤な嘘。悪魔の虐殺からブライアン一人だけ逃れたのが真相です。悪魔の目的は、降霊会を使って自らの器を獲得し、家の呪縛から解き放たれること。受肉する器(ミッシェル)を除いて、参加者を皆殺しにする必要がありました。ところがブライアンを家の外へ逃がしてしまいました。舌を切る暇があったら、さっさと殺せばよかったのに。直接殺せなくなったところで、悪魔は一計を案じます。ブライアンを殺人犯に仕立て上げ、警察に追わせたと。全てが悪魔の筋書き通りとは思えませんが、みごと警察にブライアンを射殺させました。銃社会ならではですな。多分ブライアンには『周りの人間が全員悪魔に見える』類の呪いがかけられていたのでしょう。もちろんトランシーバー越しにジョンが吹き飛ばされたのは演技。悪魔の記録動画抹消技術が、人間の動画復元スピードをわずかに上回った事が計画成功に繋がりました。なおジョンの母親も元悪魔の器。彼女が死亡したため、新たに降霊会(と言う名の受肉物件見学会)がお膳立てされたワケです。今回は『穢れなき魂』という超優良物件をご用意。ミッシェルの子は、666が刻印されて産まれてくる事でしょう。 原題は『DEMONIC』で堂々オカルト宣言をしていますが、邦題は抽象的に『ダーク・ハウス』。結果『人間犯行説』を排除することなく物語に望めたため、タイトル変更は成功と判断します。それにしても『ダーク・ハウス』なんて“如何にも”な邦題が今まで『空家』だったんですかね   。基本となる筋立てが単純な分、構成を凝った印象です。『SAW』や『死霊館』でお馴染みのワン監督の製作ですから出来は悪くありませんが、結局見慣れたパターンという気がしないでもありません。そうそう革新的なアイデアも無いでしょうが、ホラー上手のワンさんですから、次回は思わず唸るような仕掛けをお願いしたいです。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-11-10 19:24:43)
10.  インセプション 《ネタバレ》 
長編映画にもかかわらず、2時間半があっという間。これも劇中の理論同様、時間の伸縮現象のひとつです。私もまた現実と夢の狭間を行き来したと考えます。優れた映画は機材など無くとも、ヴァーチャル・リアリティが体験できるのですね。非現実世界の構築は見事ですし、多重層で繰り広げられる時間差アクションは圧巻。見どころを挙げ出したらキリがありませんが、私が最も言及したいのはエンディングです。全ての出来事が一点に集約される象徴的な場面。『早く倒れろ!』何度も心の中で叫び、エンドクレジット開始と共に唸りました。「正しい終わり方」だから深い余韻に浸れたのだと思います。アイデア、脚本、美術、アクション、配役、そして人生の意味を問いかけるメッセージ性、どれも完璧で、注文をつける箇所が見当たりません。鑑賞後は頭の中で情報を整理しながら、自身の感情を反芻し、幾度となく楽しめるお得な映画でもあります。悔やまれるのは、この傑作を茶の間のTVで観てしまったこと。迂闊でした。映画館で鑑賞していたら感動2割増しだったでしょう。教訓。ノーラン作品は万難排して劇場へ足を運ぶべし。さて、最新作『テネット』で私はこの教訓を活かせるでしょうか?
[インターネット(吹替)] 10点(2020-09-10 18:54:31)(良:2票)
11.  ゾンビ・サファリパーク 《ネタバレ》 
様々な切り口で、多種多様な成り立ちを見せるゾンビ映画。本作の場合、ゾンビとの熾烈な戦いの末人間が勝利し、日常を取り戻した『戦後』世界が舞台となっています。ゾンビは恋人や家族・仲間を奪った憎い敵であり、ゾンビを殺すことに躊躇はありません。殺ゾンビ=『娯楽』又は『心理療法』としてコンセンサスを得ている社会。これが、この世界の『社会秩序』です。少し前なら「そんなバカな」と一笑に付したであろう荒唐無稽な設定も、2020コロナ禍を経た私たちからすると、「絵空事」と言い切れないものがあります。常識を変えるのは、決して難しい作業ではないと知ったからです。価値観は、いとも簡単に、そして一瞬にして、180度変わります。其処で必要なのは、合理性や論理性より「世論」や「社会の空気」。それが「声が大きな先導者」によって形成される事も既に体験済みです。既存の倫理観を捨て、新たな倫理観を獲得した以上、もはや旧来の正義は意味を為しません。劇中「極悪人」として描かれるゾンビアミューズメントパーク責任者も、簡単に悪人と決めつけるワケにはいきません。正義とは、時と場所により変化するもの。もしかしたら主人公が『新しい社会秩序』を乱す一番の悪人なのかもしれません。ゾンビ映画定番の面白さ(仲間がゾンビに変わる非情など)という観点ではいささか物足りませんが、世界観の構築は秀逸。掃いて捨てるほど量産されているゾンビ映画の中にあっては、存在価値を感じる一作と考えます。
[インターネット(字幕)] 6点(2020-08-15 08:51:11)
12.  サークル(2017) 《ネタバレ》 
ネタバレしれます。未見の方はご注意ください。  ざっくりと『サスペンス』の認識で観始めたため、『無人島サバイバル』か『殺人鬼もの』か、はたまた『怪物・クリーチャー系』か、どの方向に話が進むのかと興味津々でしたが、まさか『〇オチ』とは。流石にガッカリ。『〇オチ』映画に何を言っても虚しいだけですが、一応気になった点を書き留めておきます。 主人公は何時船長を確認したのでしょう?時系列的には、“出発前”に知っていなければ辻褄が合いません。教授曰くWEBで船を予約したそうなので、HP掲載の顔写真でも見たのでしょうか。でも、それなら『予約した船が見つからない』事態は起きないはずで・・・。そこで、現地で初めて主人公が船長を確認したと仮定すると、単なる『〇オチ』回避の可能性が出てきます。サークルには不思議な力があり、過去の分岐点まで遡ることが出来たと。いわば『タイムスリップ機能付き全自動サークル』(なんて心地よい響き)。死という結末(運命)だけは変えられないので、戻った分岐点では主人公以外全員死亡。叫び女のクラシカルな服装から察するに、そもそも島に着いた時点で『時を遡っていた』可能性も考えられます。真相は『日光を嫌う怪物が棲む時空が歪んだ島』。う~ん、『〇オチ』より幾分マシな気もしますが、潔く『〇オチ』を受け入れた方がスッキリしそう。全ての矛盾が無効化されますから。だから『〇オチ』って嫌いなんですけど。そういう意味では『〇オチ』を採用していながら高い評価を得ている作品って(タイトルは書かないですけど)本当に凄いですね。
[インターネット(字幕)] 4点(2020-07-05 19:24:16)
13.  キューブ:ホワイト 《ネタバレ》 
日本未公開作品であり、かの有名スリラー『CUBE』の続編と見紛う邦題。DVDパッケージの煽り文句『目覚めると、白い立方体。閉じ込められ3人の男女。一体何が、始まるのかー』に嘘は無いものの正確な言い方でもなく、観客をミスリードしようという意図は明らかです。実際、不条理系でも、ソリッドシチュエーションでもありませんから。非人道的実験を許容していく心理過程にスポットを当てるなら、これまた秀作サスペンス『es』に近いのかもしれませんが、正直そこまで深みのある内容でもありません。残念ながらセールスポイントが見当たりませんので、あの手この手で客引きをするしか無かったのでしょう。営業の皆さんの苦労、お察しします。
[CS・衛星(字幕)] 3点(2020-03-30 21:11:19)
14.  セブン・シスターズ 《ネタバレ》 
この設定、普通なら主人公は双子でしょう。それを7つ子でやろうとした”チャレンジ精神“にまずは拍手を贈りたいです。よくぞ『常識』や『リアリティ』の壁を乗り越えたものだと感心します。勿論、無茶した分ツッコミに対する耐性はゼロ。物語的には”あり得ない“のオンパレードです。人口分配法のオチにしたって初めから分かっていたこと。しかしです!エンターテイメントで一番大切なのはリアリティにあらず。そうワクワク感。魅力的な嘘の力でお話に引き込めれば何の問題ありません。7人の主人公がガチに、アッサリ、死にまくる展開に痺れました。“主人公は死なない”お約束が通用しない恐ろしい世界。でも本来はそれが当たり前なのに。普段は考えないようにしているだけの話です。エンタメで楽しんでいたはずなのに、不意にシビアな現実を突きつけられて震えると。なかなかやってくれますなあ。7人がそれぞれ個性豊かな人格を有しているのが素晴らしいです。パブリックな人格や人生を共有していても、命の重さが7分の1に目減りなどしません。主人公が死ぬ度に、私もまた命を奪われました(これは本作と同じく主人公が死にまくるトムクルーズ主演の某作や、クローン祭りのバイオ4とは全く別物の感覚であります)。リアリティを排除したエンタメだからこそ響くリアリティ。これぞ正しい娯楽作品の在り方に違いありません。
[インターネット(字幕)] 8点(2020-02-05 18:28:40)(良:1票)
15.  モンスターズ/新種襲来 《ネタバレ》 
“地球外生命体による脅威”という如何にもな『SF』設定を撒き餌に(あるいは迷彩に)、「人間の愚かさ」を描くことを旨とする前作の本質は、続編にあっても健在でした。とりあえず普通のSFモンスターパニック映画になっておらず安心しました笑。舞台設定は前作から10年後。一部隔離地域のみならず、外来種による侵蝕は広範囲に進んだ模様です。なお邦題に「新種」なる単語が採用されていますが、機動性を有する小型生物の登場はあれど(新種というより成長過程での一時的な形態では?)、地球外生命体の特性について新たな条件付則はありません。ただ彼らの生態については、前作と本作を通じてより明確になったと考えます。①とにかくデカイ②胞子で繁殖。繁殖力は絶大。③好光性。④好戦的ではないが戦闘力は高い。⑤人を襲わない=肉食ではない。やっぱり巨大陸クラゲでした。イメージ的には『ナウシカ』の王蟲が近いかもしれません。人類が彼らを駆除しようとするのは、“捕食される”といった直接的な脅威ではなく、“資源を食い尽くされる”“活動範囲を奪われる”といった間接的被害によるものと推測されます。例えるなら、市場独占の殿様商売で胡坐をかいていた大企業に、外資が乗り込んできたみたいな。そんな緊急事態に内輪揉めをしていたら、そりゃ勝てるワケありませんよね。彼らが好戦的でない分、より一層、愚かで哀れな人間の性が浮き彫りになる仕組みです。この先人類が絶滅するかどうかは分かりませんが、少なくとも好き勝手出来る状況は変わるでしょう。王座陥落。まるで一軒家の豪邸からアパート暮らしへ。周りに遠慮しながら生きていくのです。本来、共生とはそういうもの。生活レベルが下がるのは必至ですが、だから不幸かというとどうなんでしょう。家族にも会えず、激務で精神を病み仕事に殺される人生。貧しいながらも自然と共に穏やかな生活を営む人々。経済至上主義に対するアンチテーゼが見て取れます。とはいえ、そんな身も蓋もない事実、経済で繁栄している国民にしたら受け入れられないですけど。疲れている時に観たらきっと、ヤバイですよ。
[インターネット(吹替)] 6点(2019-10-10 22:25:13)(良:1票)
16.  モンスターズ/地球外生命体 《ネタバレ》 
トム・クルーズ版『宇宙戦争』と瓜二つの体裁。イチ民間人によるミクロな視点で、地球外生命体による地球侵略という極めてマクロな事象を捉えます。刻一刻と悪化する情勢、不確かな情報。紛争地帯に赴いた外国人が感じるであろう恐怖と緊張感の再現はお見事で、抜群の臨場感を味わえました。パニック・サスペンスとしての醍醐味は十二分です。刺激的な展開を排除しているため娯楽性は低いものの(この点は前述の『宇宙戦争』とは正反対)、その分リアリティは高いと言えます。ただし人物造形は楽観的でした。鑑定もせぬまま宝石の価値を認めたり、ちゃんと契約通りに主人公たちを護衛したり。人が良いことで。既に社会規範は失われているはずなのに、高い倫理観を示すメキシコの人々。正直ホントかなあと。このある種の“ご都合主義”は、本作の裏テーマに直結すると理解すれば納得です。それはアメリカ政治体制批判。メキシコ国境の壁とか、民間人を犠牲にした空爆とか、割とあからさまです。『SF』の金看板は裏テーマを覆い隠す事を目的とした迷彩、何なら『タイタニック』的ラブロマンスも煙幕かもしれません。いずれにしても“地球外生命体による地球侵略の恐怖を描いたSF映画”を期待すると裏切られた気持ちになってしまうと思われます。最後に地球外生命体について。人類を支配しようとか、地球を乗っ取ろうなどという敵意(意思)は感じられません。そもそも高い知性を有するワケでも無さそう。劇中のナビゲート通り『大きな電気クラゲ』『外来の野生生物』との扱いが妥当でしょう。肉食かどうかさえ怪しいもの。危険地帯にあっても人々が避難しないのは、経済的理由もさることながら、彼らを『敵』ではなく『野生生物』と認識しているからでは。何せ巨大な化け物より、空爆の方が恐ろしいんですから。そういう意味では『モンスターズ』のタイトルも意味深長なのであります。
[インターネット(吹替)] 7点(2019-10-05 22:59:42)(良:2票)
17.  エイリアン:コヴェナント 《ネタバレ》 
前作『プロメテウス』は鑑賞済みながらも、あらすじは忘却の彼方(そんな方が多くて、ちょっと安心しましたが笑)。本作はちゃんとタイトルに『エイリアン』が入っていて良心的ですな。さて、何時の間にやらヒロイン(シガニー・ウィーバー)がエイリアンと戦うサスペンスホラーから、アンドロイドがエイリアンを使って人間を絶滅を目論む哲学アクションにシフトしたようでございます。王道SFという太い幹は揺るがないものの、ここまでテイストが変わるシリーズも珍しいのでは。これはこれで面白いとは思いますけども。以下余談。中川パラダイスが出演していたような…気のせいですかね。
[DVD(字幕)] 6点(2019-06-10 20:18:50)
18.  キングスマン: ゴールデン・サークル 《ネタバレ》 
前作鑑賞後、居ても立ってもいられず本作を観る為にレンタルショップへ急行しました。いやーこれまた面白いッ!!続編映画として、ほぼ完璧な出来。最初から前編・後編で製作するつもりだったのでしょう。私がシリーズ作品で重要視するのは、築かれた人間関係がきちんと継承されているか否か。エグジーと王女様が恋愛関係に発展していることも嬉しい驚きでしたが、死んだはずの主要キャストが復活というミラクルなご褒美つき。敵役で再登場の元キングスマン候補生チャーリーにしても、復活にあたり十分納得できる説明がなされています。緻密な脚本は、流石マシュー・ヴォーン監督。偉大な魔術師と同名、愛すべきマーリンを退場させた件は残念でなりませんが、花道を用意してくれたので我慢します。エージェントの散り際はこうあるべし。矜持の『カントリーロード』に涙しました。次作ではロキシーをちゃんと復活させてくださいね。伏線は確認していますので。「礼節が~」からの輩退治や、水責め試験の再現、実用品型スパイアイテムの数々と、シリーズファンなら大満足の充実したコンテンツ。ゴンドラ大回転やデタラメ銃撃、馬鹿誠実な主人公の性格も好きだなあ。グロテスク過ぎる悪趣味描写や、セレブの本人役出演は個人的には歓迎しませんが、これも本作の味と捉えれば余裕で許せます。美味い料理ほどクセがあるものです。王女様がドラッグに手を出したり、自発的麻薬摂取者にも救いの手を差し伸たりと、日本とは違う(?)社会背景や価値観が見え隠れ。今の日本が一発レッドカードの即罰・再起不能社会なら、とりあえずイエローカードから入る寛容さがアメリカの流儀と見て取れます(良識派の政権幹部が自身のドラッグ摂取を正当化したのはお笑いですが)。この空気感の差異は興味深く、大統領やウィスキーの考えを完全否定するのも違う気がします。だから面白いのですけれども。『ミッション・イン・ポッシブル』とは一味も二味も違うエンタメスパイ映画であり、基本的には馬鹿映画、そしてメガネ映画。『暴れん坊将軍』も真っ青のリアル王族スパイ『キングスマン』誕生の序章が見事に終結しました。監督交代なんかしないで、このまま突っ走ってください。続編が待ち遠しくて仕方がないです。
[ブルーレイ(吹替)] 9点(2019-02-05 00:28:24)
19.  キングスマン 《ネタバレ》 
BSで放送していた続編『ゴールデン・サークル』のオープニングカーチェイスをたまたま(およそ5分ほど)観て、画面に釘づけに。これはシリーズ初作から追わねばと本作鑑賞に至りました。やや、やや、何なんでしょう。この面白さは!!カーチェイス、ガンアクション、バトルシーン、どれもアイデア豊富で小気味良いったらありゃしない。教会での壮絶な殺し合い。クライマックスの頭部爆破ショー。軽快な音楽に乗せて行われる虐殺は、まともな感覚なら完全にアウトです。道徳的な“後ろめたさ”は免れません。それでもなお、エンタメとしての爽快感が遥かに上回ります。ここで見逃せないのが演出上の気配り。例えば前述の頭部爆破では、真っ赤な鮮血をあえて見せません。ネオンチックな彩りで“花火”として処理。この印象操作を“不謹慎”と捉えてしまうと本作はオールNGとなるでしょう。しかし極めて道徳的な選択を事前に提示することで、観客のモラルの天秤を均しています。それは、主人公が最終試験で愛犬に引き金を引かなかったこと。“子供と小動物は殺してはいけない”映画の鉄則には、悪趣味映画のレッテルを回避する効用がありました(もしかしたら回避していないかもしれませんが苦笑)。物語序盤、ポリスとの追いかけっこでも、車はちゃんと犬を避けていましたし。そうなんです。派手なアクションに目が行きがちですが、本作の長所は脚本の巧みさにあります。例えばロキシーの高所恐怖症、ヴァレンタインのゲロ。重要なものから、しょうもないものまで、伏線はてんこ盛り。水責め試験では、参考書通りの正答例を見せるライバルに対し、物事の本質を突く主人公の素直な選択に感心します。ツボを押さえた良脚本に悪ふざけのスパイス。この面白さは、どこかで観た気がすると思ったら、なんと『キック・アス』の監督さんでしたか。なるほど面白いワケです。伏線確認も兼ねて、最低2回は楽しめる映画。もう大好きです!!
[ブルーレイ(邦画)] 9点(2019-01-25 00:27:48)
20.  ジェーン・ドウの解剖 《ネタバレ》 
広げに広げた大風呂敷。嫌な予感はありましたが案の定といいますか、オカルトで畳むなら、そりゃ畳めるでしょうよというのが率直な感想。また生還要件が付されていないのも個人的にはマイナス査定でありました。最初からオカルトホラーと知っていれば、もう少し好意的な感想になった可能性はありますが。『ジェーン・ドゥ』の言葉の意味を知れたので、ひとつ勉強になりました。
[DVD(吹替)] 5点(2018-11-30 22:57:11)(良:1票)
全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS