1. X-MEN:ダーク・フェニックス
《ネタバレ》 シリーズ最後の締めがこれなのか?という残念な印象しかない今作。 ストーリー自体はアメコミのテンプレ。 事故に巻き込まれてスーパーパワーを得た人物が、 その強大な力を制御しきれず暴走する、というもの。 もう何度この手のお話を見たことか。 しかも、今作の敵。 良く解らないポッと出の宇宙人です。 たいした背景が語られる訳でもなく、スパーパワーを得るために 主人公を付け狙うだけ。ストーリーを動かすための設定以上のものはなし。 シリーズの締めとして今エピソードがまったく機能して いないので、完全に消化不良。 ミュータントの誠意が人間に受け入れられた矢先、 ジーンが暴走して人間に危害を加え、ミュータントは完全に敵視される。 という絶望的なストーリー展開にも関わらず、エンディングでは何事も無かった かのように普段の生活を続けているミュータントたち。 どうやって人間の信頼を取り戻したのかも描かれず。 そもそもこのお話、今までのシリーズのどことも繋がっていません。 さすがに投げっぱなしすぎるのでは? どう考えても中盤で語られる エピソードのひとつ程度の作品設定です。 マーベルスタジオのシリーズ構成の巧みさを考えると こちらはまったくナンセンスそのもの。 どう考えてもこのシリーズの締めはローガンだと思うのですが。 なぜいまとなって今作を作ったのか解りません。 [映画館(字幕)] 5点(2019-06-30 19:06:50) |
2. ブレードランナー 2049
《ネタバレ》 黄砂が舞い飛ぶような独特の映像美はこの監督の持ち味でしょうか。 その反面で、思わせぶりなモノや人を出すものの、ほとんどが出オチで、 有機的に物語に絡んでこないのもこの監督の特徴のようです。 この映画に関してもそう、沢山の思わせぶりなモノや人が出てくるが、 出オチばかりで、役目はそれだけなの? 映画上でその役目を果たすためだけに 設定されたキャラクターなの? と何度肩すかしを食わせられたことか。 貧相な骨格に、無理矢理肉を貼り付けてでっち上げたような 映画全体を貫くチグハグ感がとても残念な映画でした。 最後の最後のセリフ 「(オレは)お前の何なんだ?」に習い、 この映画に「この映画は何なんだ?」 という言葉をおくります。 [映画館(字幕)] 5点(2018-01-07 14:09:24) |
3. エイリアン:コヴェナント
《ネタバレ》 前作と全く同じ感想です。 以下引用。 --- 映像は美しいですが、それ以外見所のない映画です。登場人物がもれなく馬鹿。まともな人間はひとりもいません。 さらに意味不明な展開ばかり。筋道の通った展開はほとんどありません。 続編があるようなのであえて謎解きは後に回すという形なのでしょうが、あまりにも後回しにし過ぎるのはどうかと。 --- 今作はプロメテウスの10年後から物語が始まります。 デヴィッドがエンジニアの母星で”行った事の結果”が語られており、 プロメテウスから引っ張っている謎解きなどは完全に次作に後回し。 現時点で予定されている続編では、プロメテウス直後からの”10年”が描かれる予定だとか。 そこですべての謎解きが行われるようですが、続編は必要ないんじゃないか、と思うほど酷い出来。 神話になぞらえた崇高な物語が根底にあったとしても、 このお粗末な脚本ではなーんにも伝わって来ません。 レンタルで見れば十分ながっかり映画です。 [映画館(字幕)] 2点(2017-09-17 12:09:31) |
4. 複製された男
《ネタバレ》 難解な比喩や暗喩を込めても、本筋の物語が面白くなければ単なる思わせぶりな自己満足に終わってしまいます。この映画が良い見本でしょう。自分と同じ顔をした男を映画で見つけたので接触した。相手が自分の彼女を抱きたいと言いだし、自信満々で寝取ったその帰り道、事故死してしまう。本筋は本当にこれだけ。良いところ30分程度の内容を映画サイズに引き延ばしているので退屈で仕方がなかったです。 [レーザーディスク(字幕)] 3点(2015-09-18 20:40:40) |
5. バイオハザードV リトリビューション
《ネタバレ》 前作があまりに酷かったので覚悟をしてみてみたら、案外見られたという作品。とはいうものの、期待値が低かったのでがっかりも少なかったという程度です。冒頭の編集トリックで謎を見せるのは良かったのですが、その後がグダグダでいつものバイオハザード。最後の注射の場面では、あまりのグダグダさにため息が漏れました。テレビでやっていれば暇つぶし程度に見るのがちょうど良いのかと思います。 [地上波(吹替)] 4点(2014-11-03 15:18:41)(良:1票) |
6. スティーヴ・オースティン ザ・ダメージ
《ネタバレ》 最強決定戦という、内容にそぐわない販促文句をつけられた不運な映画です。主演が元プロレスラーと言うことで、ストリートファイトで金を稼ぐような物語を想像しますが、そこはあくまで骨組みに過ぎない。実際のストーリーの柱は聖人譚とでもいうもの。愚直な主人公が、周囲の人々に良い影響を与え、変化が生まれていくというのが物語の骨子。最終的には皆が心の中に抱えていたもやもやとした想いを吐き出して一歩前に踏み出すと行ったエンディングになっています。恐らく意図した物ではなく、演技の出来ない主役のために苦肉の策で偶然こうなってしまったのでしょうが、中々集中して見られる映画になっています。 [地上波(吹替)] 5点(2014-10-10 15:50:41) |
7. ニュースの天才
《ネタバレ》 全般的に食い足りない感じを受ける映画でした。嘘がばれていく過程と、それを必死に取り繕おうとする主人公。揺るぎない態度で対処する新編集長、すべて事後の話ばかりで主人公がなぜねつ造に至ったのか、なぜそれほどまでに取り繕う必要があったのか、根っこの部分がまったく描かれていないので薄っぺらく感じるからでしょうか。ジャーナリストとしての矜持なんてところで落ち着くのではなく、最後まで一人の弱い人間に的を絞って描ききって欲しかった。それでもこの映画が身につまされるのは人間誰でも虚栄心や保身などがあり、取り繕うための嘘をついたことに心当たりがあったから。主人公が追い詰められていく様はあまり気持ちが良いものではありませんでした。それにしても取り繕い方も様々あるものです。泣き落とし、逆ギレ、哀れみを誘う、同僚を扇動しての個人攻撃、自殺をほのめかして脅迫するなど。自分が新編集長の立場であれほど孤立させられたらと考えるとちょっとぞっとしてしまいます。 その後、日本でも理研のあの事件が取りざたされました。事実は小説よりも奇なり。この映画よりも現実は遙かに生臭く、上司にあたる人間の自殺や、恩師の逃亡、組織自体の腐敗の発覚、研究者を切り捨てて組織の存続を図ろうとする人々などが続々とあぶり出されています。そのような事態でも、当人は飄々と無実を主張している部分。この部分は映画とまったく同じで、人物造形の妙を感じました。 [地上波(吹替)] 5点(2009-09-11 11:22:50) |