321. トイ・ストーリー
《ネタバレ》 『面白い』や『かわいい』だけでなく、感動があるのがディズニーですね。CGの技術に頼りきっていないストーリーの面白さが素晴らしいと思います。 特に今作は、あくまで子供向け子供目線で作られているのでしょうが、台詞の一つ一つを吟味すると、大人目線でも楽しめる妙があります。例えば、現在の職場、『飽きっぽいアンディ』。もっと良い職場があるのではと、再就職先に選んだシド。ところがこの再就職先はとんでもないブラック企業。結局アンディの良さを再認識することになるっていうのは、現実世界でも日常的にありそうです。まあ本作ではウッディ達は再就職したくてしたわけじゃないんですけど。 また、子供には良い教訓映画になりそうです。『物にも命があると思って大切にしましょう。』『一度失った信頼は簡単には取り戻せない。』子供達に、理屈ではなく感覚で学んで欲しいことを感じてもらえそうですね。 私は個人的に、バズがCMを見るシーンでアイデンティティーについて考えさせられました。ってゆーか、バズは一瞬落ち込みましたが、じゃあ私達人間のアイデンティティーっていったい?そう考えると人間もおもちゃも大差ないのかもしれないです。 それにしてもこのアニメとしての安定した面白さはいったい何なんでしょう。オープニングのプレゼント偵察をラストにもう一回もってくるところなんか、お約束中のお約束ですが、こんな演出がたまらなく楽しいです。 ウッディが前半ちょっと嫌な奴だったり、自分をスペースレンジャーだと信じきっているはずのバズがおもちゃのふりをしたり、まあ正直マイナスな部分もあるっちゃああるんですけど、それでもさすがディズニー、そしてピクサーのアニメは夢があって楽しいですね。 [ブルーレイ(吹替)] 7点(2014-06-30 01:13:45)(良:1票) |
322. キンキーブーツ
《ネタバレ》 『サクセスストーリー』というワードに惹かれ鑑賞。結論から言えば、期待していたような作品ではなかったです。 『経営危機の靴工場の再生』というわくわくするストーリー。それは良いのですが、思っていたより『同性愛』『性同一性障害』の割合が大きい。それに対する偏見・差別といったものを、かなり真面目に取り上げてるので、結果映画のリズムが悪くなっているように感じます。 また、『従業員との衝突』『婚約者との衝突』など、困難が多いのはわかるのですが、その困難に立ち向かうには、チャーリー・プライスに魅力とパワーが足りません。 更に、チャーリーが『いかに靴と父親と工場を愛していたかがわかるエピソード』が、劇中ではあまり描かれません。この作品の最大の問題点は説得力の欠如です。それでもチャーリーが靴工場再生に向け、もっとなりふり構わない姿勢を終始見せてくれていたら、もっと印象は変わったかもしれません。 チャーリーは、『ミラノのステージのため、自宅を抵当に入れる。』『父が売却の話をしていたかどうかは関係ない。私にとって従業員は他人ではなく仲間だ。』などと熱い一面を見せます。この作品のプロットからいけばファインプレーでしょう。 ですがそれ以外の面はどうでしょう。私には彼の公私混同の面がやたら目につきます。最も大事なときに、婚約者の裏切りでささくれた気持ちをローラにぶつけるなんてのは、その最たる例。主人公に魅力が無いサクセスストーリーは、『偶然が重なった結果オーライの産物』にしか見えず、爽快感も何もあったものじゃない。 また、『ニッチの市場に活路を見出した靴工場に再び各企業から注文が殺到する』というのがゴールだと思っていたので、私としては、この作品はストーリーの途中でエンディングを迎えています。 更には婚約者とは理解しあえないまま、とゆうか理解してもらう努力すらせず、新しい彼女とくっついてしまう主人公。 冒頭でクビにされたままの15名の従業員。 どこまでが実話なのかわかりませんが、『実話』にのっかって、工夫と創作努力を怠った凡作だと思います。 ゲイバーの人達の脚をアップで写しての一言、『見て、ニッチの市場よ』。ミラノでの逆転ステージ。従業員達のカムバック残業。などなど、見所も多いだけにもったいない作品です。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2017-05-21 14:22:47)(良:1票) |
323. ゾンビハーレム
《ネタバレ》 ゾンビものは好きなのでとりあえず鑑賞。とは言え、駄作オーラ全開のタイトルに、期待は全くしていませんでした。 で、思っていたよりかは力作。というか意欲作。一風変わったゾンビ映画を、わりと真剣に作ってみた感じです。 ゴア描写もB級作品にしては力が入っています。 玩具、アパレル、精肉、民家、教会、様々な建物に侵入するのがちょっと面白い。どの場所においても惨劇の残り香を漂わせる風景が用意されていて、こんな映画にもイギリス人のきまじめさが反映されている気がします。 ただ、ゾンビものとしては結構中途半端な出来なのは否めません。 指を切り落とすデブ女ゾンビに捕まるシーンや、精肉店ゾンビなど、怖さを感じさせるインパクトはところどころにあり。ですがそういった恐怖演出的見所がすべて単発。ホラーとしてはやや失敗。 かと言って笑いのセンスが良いとは言い難く、コメディはすべり気味。 登場人物が悪い意味で馬鹿すぎるのもマイナス。 何をしたいのかわからないシーンが多いうえ、ミスや油断も多く、反撃のカタルシスなんてものは得られません。 また、ゆきさんの意見に同意見で、こーゆー映画だからこそマットやパトリック、バンクシーを殺すべきではなかった。 最初から最期まで突っ走る感じのノリは嫌いではないです。 [DVD(字幕)] 6点(2020-09-17 13:32:15)(良:1票) |
324. 飛べないアヒル
《ネタバレ》 「シューーートーーー!」 「よける!よける!よける!キーパーも・・・よけたー!」 「ネ、ネットを突き破ったぁ~!!!」 「またまたシューーートーーー!」 「よける!よける!よける!キーパー正面から受け止めたぁー・・・」 「!!・・キ、キーパーごとネットに押し込んだぁ~!!!」 こ、これは、「キャプ翼」だぁー! ・・・まあ、それはそうと、リーグ規約とはいえ、それを利用してバンクスを無理やり引き抜くことはないでしょう。この映画のテーマから逸れているのではないでしょうか。 それから、弁護士クビもやりすぎですね。 個人的にはどうしてもその部分がひっかかってしまいます。 それでは、最後に。 「まわる、まわる、まわる、すごいスピードでまわっています!そして、シューーートーーー!決まったぁー!ゴォールゥー!」 映画って何でもありにできるから楽しいです☆ [DVD(字幕)] 5点(2012-06-29 20:01:35)(良:1票) |
325. ガタカ
《ネタバレ》 そもそもこの作品は、映画作品として面白いのでしょうか。 ドラマとして見ると、リアリティに乏しく深みが足りません。 SFエンタメとして見ると、遊び心が少なく、抑揚が足りません。 何ともつかみどころがない作品です。 本当に良い映画は、たとえ娯楽性が薄くても、話にひきこまれて、『映画・作品としての面白さ』を感じます。この作品にはそこまでの圧力がありません。 決定打に欠ける作品です。映画としての『ウリ』がないです。斬新なアイデアのみで勝負している印象です。 内容について少し述べます。 世界の構図が見えづらいです。また、ヴィンセントの目的はわかります。ですが、その動機、彼を動かす原動力が伝わってきません。何故そこまで『宇宙へ行くこと』に固執するのか。その説得力があれば、より感情移入することもできて、まったく違った印象になったことでしょう。まるで、『映画のために宇宙へ行こうと躍起になっている青年』のようです。ついでに言うと、アイリーンの立ち位置、彼女とのラブストーリーの必要性も不明です。それにジェロームは何のためにサンプルを提供するのか、彼の目的・動機が一番わかりにくいです。 細かいところで言うなら、遠泳でやたらと優劣をつけたがるのも近未来SFの設定に合っていない気がします。 そもそも娯楽SFサスペンスを見るつもりでいたのが間違いですね。サスペンスと思ってみると失敗します。確かにサスペンスの側面もあるのですが、あくまで味付け程度。多くの人が述べられているように、これはヒューマンドラマであり自己啓発ドラマです。 もっとマクロな世界観を期待していたのに、意外とミクロな世界でのやりとりに終始してしまったのも残念です。良い映画なんでしょうが、どうしても面白くなかったので、ここは正直に『つまらなかった。』と言っておきます。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2014-12-21 13:48:48)(良:1票) |
326. ボビー・フィッシャーを探して
《ネタバレ》 勝手にロードムービーだと思っていました。ボビーフィッシャーは最後まで出てこない。にもかかわらずこのタイトル。素晴らしすぎます。この作品を見てこのタイトルはなかなか思い浮かばないのではないでしょうか。でもこれほどふさわしいタイトルはないと思います。ジョシュだけではなく、ジョシュを取り巻く人々の心の在りように魅せられる映画です。特に、息子に対する父親と母親の心理の在りようは、世界中どこでも同じだということを気付かせてくれました。息子に対する愛情から、いつの間にか息子の才能を愛するようになってしまった父親。最初から最後まで、息子自身に対して無償の愛を注ぐ母親。父親が、息子への愛情を取り戻してくれてほっとしました。映画の雰囲気が「グレイテスト・ゲーム」に凄く似てます。どちらが良いかは甲乙つけ難いです。この映画を愛する方は、ぜひグレイテスト・ゲームもご覧になられてみてください。 [DVD(字幕)] 10点(2011-07-08 11:46:49)(良:1票) |
327. サイド・エフェクト
《ネタバレ》 いやー、だまされましたねー。だまされた。うん、でもそれだけ。 なんだか気持ちよく騙されました~って感じにはならないんですよね~。 そんで終盤のネタばらし、いまいちわかりにくくないですか?なんかふわふわしてて。私だけ? エミリーとシーバートが患者と医師の関係から恋人同士の関係に。ふむふむ。女性同士というのが一応隠れ蓑になってはいるのかな?で、2人で共謀して夫の殺害を計画。狙いは夫の死の起因となる新薬を出している製薬会社の株の暴落・・・。そう上手くいくかどうかもわからんのに、夫を殺害?ちょっとリスクが大きすぎる気が・・・。 シーバートのほうは完全に金目当て。エミリーのほうもそうだろうけど、なんか夫への逆恨みもあるようです。『私の人生順風満帆じゃん。あれ?夫が逮捕されちゃった。あれ?家を没収されちゃった。くそう、ぬか喜びさせやがって・・・!』みたいな? なんだか計画殺人というだいそれたことをやるには動機が弱すぎませんか?だからしっくりこない。 カタルシスは・・・まあちょっとだけ感じられたかな・・・。 シーバートが捕まるシーンは良かった。エミリーを精神病でもないのに精神病院送りにするラストも痛快で良かったです。 株で稼いだお金もインサイダー取引みたいなもんだから、やっぱ没収されちゃうのかな・・・。 とまあ、『ざまぁ』な部分は良いとして、さんざん煮え湯を飲まされたバンクス医師が、社会的地位を取り戻して元の職場に復帰できるくらいじゃないと、いまいちすっきりできないのです。 [ビデオ(字幕)] 5点(2023-12-04 01:40:25)(良:1票) |
328. クリムゾン・リバー
《ネタバレ》 ちょっと話を整理します。 『教授の娘と言っていたクライマーの女性。実は村娘。シスターの娘。双子の片割れ。生まれたときに、本当の教授の娘とすり替えられていた。・・・。大学側。大きくなったら、別人なのに同じ顔だから、二人が双子なのがばれる。よし、母親のほうに残してきたほうを殺そう。』 これが動機?じゃあ学長こそまず殺されるべき。結局学長はどうなったんでしょうね。 どうしても気になる謎が。母親が機転を利かせて、娘の死を偽装したわけですが、では代わりに死ぬことになった事故写真の少女は誰?もしかして、すり替えられた本当の教授の娘を身代わりに殺させた?だとしたら罪もなく命を奪われたその少女が一番可哀想なんじゃ・・・。 点と点がつながって線になり、線と線がつながってひとつの画を描き出す。全体像がようやく見えてきたとき、感動と興奮同時に味わうことができる。これがサスペンスの醍醐味と思っているのですが、この作品、最後まで見ても感じづらいですよねー。難しいというよりただの説明不足、情報量の不足でしょう。 あまり考えすぎると悪い意味で深みにはまるサスペンス。きっと、下手な推理はやめて、過程だけを目で追って楽しむと、意外とすんなり物語にはいっていける気がします。つまりは期待しすぎたらだめだってことですね。そうすれば名作の部類に入れてしまいそうになるほど、不穏な空気を満喫できると思います。 猟奇サスペンスの攻防としては、かなり良いほうだと思いますけどね。 [DVD(字幕)] 7点(2015-11-24 13:34:04)(良:1票) |
329. アイアンマン2
《ネタバレ》 『1』と同じくらい好き。ラストバトルだけでいけば前作よりちょっとだけ好きです。 アイアンマンとウォーマシンのタッグがめいいっぱい闘ってくれるシーンが楽しい。ドローンたちもやられ役としてちょうど良い。ウィップラッシュはクールなボスキャラとして合格点。まだ『2』ですから。『強すぎない』というのが大事。特にモナコでの登場シーンは最高。ワクワクさせられます。 スカーレット・ヨハンソン演じるブラック・ウィドウも最高にかっこいい。良いですね。こうやってちょっとずつキャラが増えていき、その世界が少しずつ広がっていくのがシリーズものの醍醐味。普段は黒子に徹しながら、いざというときだけ本領を発揮するブラック・ウィドウ。こーゆーキャラが特に好きです。 ストーリーをジャマしないコメディが◎。監督が必死に一人倒している間に、警備員全員が倒されちゃうシーン。世紀の大発明、芸術作品ですらある『別れた妻』。この辺りは完全につぼ。 今作ではアイアンマンのヴァージョンアップも見られます。手から出るレーザーでドローンたちを一刀両断。あつい。 ヴァージョンアップまでのプロセスも良いですね。父親のメッセージっていうのが泣かせます。模型がヒントになるっていうマンガ的発想が楽しい。 マンガと言えば、ウィップラッシュはグフ、ウォーマシンはガンキャノン、ドローンたちはその他ザコMSを連想しちゃったのは僕だけですか? [ブルーレイ(字幕)] 7点(2019-11-30 11:45:09)(良:1票) |
330. 白い嵐
《ネタバレ》 ノンフィクションが題材になっていますので、極力脚色を控えているのはわかります。ただ、あまりにエピソードを盛り込みすぎたために、若干間延びしてしまった感があるのが大変もったいないと思うので、そっちのほうは何とかしてほしかったです。女子学生の一団とのエピソードや、みんなで1ドルずつ出し合ってのシーンなんかは、もっと短くするか、まるまるカットしちゃっても差し支えなかった気がしますよ。 また、肝心のホワイトスコールに遭遇したラストシーンは、なんかすごくわかりにくいです。物語の中心人物っぽい4人の生徒のうち、フランクは戦線離脱していましたが、ギルはお兄さんの写真を取りに戻ったせいで船室から出られなくなってそのまま海底に、ちょい不良のディーンは救命艇を救出するも自身は縄がからまり海底に沈んだってことなんですか?で、確かシェフ担当の先生はどうなったかもわからないまま死んだことになったような・・できればこの一連のシークエンスにこそもっと力を注いでもらって、もう少しだけわかりやすい演出にしてほしかったです。 そうえいば、救出後、チャックが試着室の中に入った途端、まるで荒波の中にいるかのような錯覚に陥るシーンがもの凄く恐ろしかったです。そんで、この辺りからラストまで、個人的にはかなり良かったと思っています。裁判は確かに残された時間で無理やりまとめた感はありましたが、この作品の場合本質はそこではなさそうなので、特に問題はないかなと思いました。 チャックの船長を弁護する魂の演説は、お約束のようなフレーズが並んではいますが、やっぱり感動しちゃいますね。 [DVD(字幕)] 6点(2014-04-22 03:15:43)(良:1票) |
331. ヤング・シャーロック/ピラミッドの謎
《ネタバレ》 ワトソン君の名前当てのシーンがピークで、あとは尻すぼみ。後半はもう推理戦ですらないです。前半のノリで最後まですすめてほしかった。 序盤にちょっとだけ出てくる化学のおじいちゃん先生に爆笑。 [DVD(字幕)] 5点(2012-04-06 05:04:21)(良:1票) |
332. トラフィック(2000)
《ネタバレ》 クライムムービーとして、社会派ドラマとして、大変完成度の高い傑作。2時間30分があっという間に過ぎます。ここまでの作品にはめったにお目にかかれません。 大きな3つのエピソード、事件が、同時進行で進んでいく様子は圧巻。 一つ一つの点にすぎなかったエピソード、人物が、線と線で結ばれ、次々とつながっていきます。ですが、よくある『最終的に一つの大きな結末を迎える』というわけではありません。それぞれのドラマがそれぞれの完結を迎える脚本が、リアルを感じさせます。 一つ一つのエピソードは、それぞれ1本の映画が撮れそうなほど、中身が濃いです。 登場人物がこれだけ多いのに、全く混乱することがありません。 エピソードも、人物描写も、細部にわたって手抜きが一切見られません。 あまりにも真面目に撮られているため、一見娯楽性が無いように見えるこの作品。確かにそーかもしれません。 ところがこーゆー作品は、ある瞬間、物語の中に入りこんでしまうと、鳥肌が立つほど面白いのです。その面白さっていうのは、『楽しい』ではなく、物語を読み解く面白さなのです。 ハビエールとマノーロは、将軍と麻薬組織のつながりを証明できるのか。ヘレーナは300万$を調達することができるのか。ロバートはキャロラインを見つけ出し救うことができるのか。レイとモンテルはルイスを証言台で証言させることができるのか。 下手なアクション映画やサスペンスより、よほどハラハラさせられたのは、きっと私だけではないはずです。 何が凄いって、これが純度100パーセントのフィクションであるということです。 これだけシリアスで重いテーマを扱っているのに、ぎりぎりのバランスで大衆向けに収めていることです。 そしてすべてのエピソードに、『救い』と『報い』の両方を用意していることです。 これぞ究極のエンターテイメントであります。 [DVD(字幕)] 10点(2016-05-17 08:17:21)(良:1票) |
333. 凶悪
《ネタバレ》 いやはや、恐ろしい人間がいたもんだ・・・。 『実話をもとにしたフィクション・・・』のナレーションで始まる本作。 どれくらい実際の事件が反映されているのか気になるところ。まあ、フィクションって自分から言っているくらいだし、ほとんどフィクションなんだろーなーって思っていたのですが・・・。 ほぼ全部ノンフィクションやんけ~。まじっすか~。名前と顔が違うだけ。あとは記者の家族エピソード、これがおそらくフィクションなんじゃないかなぁ・・・。 それにしてもこの映画、時系列の使い方が上手です。回想シーンがずっと続いていたところに、突如リリー・フランキーを撮る山田孝之が映し出される。この辺りうまいなぁ。実に自然に過去から現在へと戻ってきます。 さて、他の方も言及されているように、私もこの藤井記者がどーにも好きになれません。いくらなんでも妻をないがしろにしすぎ。そっちが気になってしまって、序盤と終盤は藤井家のごたごたが邪魔で仕方なかった。真相を暴く記者の姿だけ映してくれたらよかったのに。それに山田孝之は声を張り上げる演技があまり上手じゃない。感情を押し殺した演技はうまいんですけどね。 でも終盤、法廷で『生きる喜びなんか知るな』って須藤にキレるシーンは良かったです。ただあんたにそんなこと言う資格はないけどね。 [ブルーレイ(邦画)] 7点(2023-05-09 15:12:59)(良:1票) |
334. スペースボール
古いうえにこてこてのアメリカンジョーク。寒い。SF見るつもりで借りたのがそもそもの間違いでした。でもお客さんを笑わそう、楽しまそうとみなさんが頑張られているので、僕もその期待に応えようと思って、笑おう、笑おうと思っていたら、なんだか泣けてきました。 [DVD(字幕)] 3点(2011-07-08 13:10:38)(笑:1票) |
335. モータル・コンバット(1995)
《ネタバレ》 もう最高です。「ゲームの映画化」って聞いただけで楽しいです。このゲームやったことないけど・・。 きっと設定は支離滅裂なファンタジーだろうし、アクションもしょぼいんだろーけど、それでも見たくなってしまう魅力が「ゲームの映画化」にはあるんでございます。 手から変な生き物だすやつ。凍らせるやつ。腕が4本あるでかいやつ。いいですねー。 「10回優勝すると人間界を支配される。すでに9回優勝している。」わかりやすいほどチープな設定、たまらんですねー。ゲームの映画化はなんといってもこの安っぽさとばかっぽさ、それでいて変な力の入れ具合のアンバランス加減が絶妙で楽しいんですよ。そういった意味では、この作品は完璧です。パーフェクトです。しかも、ブルーレイで見たからめっちゃ画質きれいなんですよ。無駄にクオリティ高いんです。こんな作品にブルーレイ・・・笑いころげます。 この世界観に浸った瞬間テンション上がりまくりで、船の中の攻防で銃が凍らされた日にゃあ、気分はもう最高潮です。 そんで見始めて40分で、この世界に飽きました。でも結構長くもったほうかな。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2014-01-29 05:46:52)(笑:1票) |
336. ハンガー・ゲーム FINAL:レジスタンス
《ネタバレ》 もはやハンガー・ゲームではなくなりましたが、望んでいた革命の始まり。 まさに副題の『レジスタンス』に相応しい内容。 今作ではピーターに代わりゲイルがカットニスのそばに付き添います。 正直このシリーズがなぜ世界でヒットしているのかさっぱりわかりませんが、もしかすると両手に花状態のカットニスに自分を重ね合わせて、世界中の女子たちが悦に浸っているのかもしれませんね。 それにしてもカットニスはそばにいる男にすぐなびいちゃうんですね。これは付き合う相手は大変だ。 恋愛パートはともかく、ストーリーは今までの中では一番マシ。 ハンガー・ゲームという理不尽と独裁の象徴のようなゲームがきっかけでこの反乱が起きているのだとしたら、75年間全く何も反乱が起きなかったことには疑問符がつきます。 そして思っていた以上に狭い世界。 第12地区の人口が10,000人。他の地区も同じくらいの人数だと考えても全地区あわせて120000人しかいません。福岡の約50分の1の人口です。そんなに生産性が良さそうでもないのに、たったこれだけでの人口でキャピタルの人たちと自分たちの生活を支えられるほどの経済活動ができるのでしょうか。しかもただでさえ数少ない貴重な労働力ためらいもなく次々と殺してしまう。いやいや、何十億というなかの10,000人ならまだしも。なんとお粗末な世界設定なんでしょう。 まあそーいったファンタジーに目をつむれば、数少ないアクションを最大限に活かしたエンターテイメント作品として悪くない出来だと思います。 スター・ウォーズが好きな人とは相性が良さそうです。 [ブルーレイ(字幕)] 6点(2022-07-12 03:39:30)(良:1票) |
337. 9デイズ
《ネタバレ》 『よくあるバディもの』が好きな人にはたまらない作品。 アンソニー・ホプキンス演じるオークスの落ち着いた雰囲気と、クリス・ロック演じるジェイクのお調子者キャラが上手い具合にかみ合っています。 『犯罪組織』VS『CIA』という単純な対立構造に、『テロリストグループ』という第3勢力を絡ませたことで、ストーリーや演出に幅が出ているのが良い。かといって、ストーリーはいたってわかりやすく、シンプルで面白い。個人的には、犯罪組織ヴァスのグループの裏切り者の手引きによって、テロリストグループとの壮絶な潰しあいになるシークエンスが一番のお気に入りです。 ヴァスのグループのほうが、悪役としては格上のような気がしていたので、最終的にはテロリストグループとの一騎打ちになるというのは意外性があります。 ラストはしっかり事件解決。CIAの面々が替え玉に振り回される一方で、オークスはしっかり本物を追跡。CIAからも消されようとしていたジェイクが、最後に事件を解決。お金もしっかりもらって、里親に恩返しをし、結婚までできて、これ以上ないくらいのハッピーエンドですっきりです。 わかりやすさとテンポの良さ、そしてキャラクターの面白さで、エンターテイメントとしてはなかなか良いのではないでしょうか。 [DVD(字幕)] 7点(2017-03-08 12:08:22)(良:1票) |
338. 運命じゃない人
《ネタバレ》 1つのストーリーを複数の視点から捉える面白い構成。 宮田君がマンションに戻ってくるたび、実はいろんな人が入れ替わり立ち代わり家に潜んでいたってのは面白いです。 こーゆー作品にしては、ストーリーが複雑すぎず、すっきりまとめられていたのも良かったと思います。これだけ時間が行ったり来たりしていても、全く混乱せずに見られたのは、作り手が見る側を意識している証拠だと思います。 キャラも非常にたっていて、『良い人すぎる宮田くん』『友達思いの探偵』『せこい組長』など、面白い人物が多い。 倉田あゆみはともかく、それ以外の人物は皆善良さがあって、後味も悪くありません。 ラストで会社の先輩が訪ねてくるシーンを重ねたことで、『たった一夜の出来事』を印象づけるやり方も上手いと思います。 映画としての面白さはまあまあ。個人的には、物足りなさが残る作品です。 [DVD(邦画)] 6点(2017-07-17 13:15:19)(良:1票) |
339. アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
《ネタバレ》 前半、中盤の面白さは全シリーズの中でも最高クラス。 アントマンがいないのが少し残念。キャプテン・アメリカがいつものコスチュームでないのが残念。盾もあの丸い盾で闘ってほしいところです。ヴィジョンはかなり強いはずなのに、全然活躍の機会がなく残念。ハルクに変身しないのはすごく残念。本当に序盤にちょっと出るくらい。ハルクが暴れまわってくれないと、アベンジャーズ見た気になりません。 ただそれ以外のアクションシーンは素晴らしいの一言。 今作は敵が魅力的な強キャラ揃い。特に序盤、『ストレンジ、ウォン、アイアンマン、スパイダーマン』の4人とたった2人で互角以上の戦いを繰り広げ、ストレンジを拉致する圧巻の戦いぶり。ブラボーです。 そもそもアベンジャーズ最強の『ソー兄弟+ハルク』がフルボッコされるオープニングで、他のメンバーは太刀打ちできないんじゃないかと心配になるくらいです。 毛並みも違えばフィールドも違うガーディアンズ・オブ・ギャラクシーがどう絡むのか、これも楽しみにしていた1つです。結構自然に絡んできましたね。ウィンター・ソルジャーとロケットの共闘が見られたり、楽しいことこの上ないです。 で、そういった点もすべてひっくるめての評価です。 これはダメでしょう。 まずこの作品で完結させていないのがダメ。 続くにしても、このバッド・エンドは本当にダメ。 アベンジャーズはお祭りエンターテイメント。楽しませてくれなきゃ。 見終わった後の喪失感、がっかり感。カタルシスとは程遠い。アベンジャーズ見終わって、まさかこんなもやもやした気分が残るなんて、思いもしませんでしたよ。 ロキ、ガモーラ、ヴィジョン、悲しいことがたくさんあっても、最後がハッピーエンドなら報われる。 アベンジャーズに絶望感なんていらんのです。 ヒーローなら最後にちゃんと希望を残しなさい。 [ブルーレイ(字幕)] 4点(2020-05-17 17:28:16)(良:1票) |
340. TIME/タイム
《ネタバレ》 設定、アイデアは好き 世界観は…どーかな~? SFはよほどうまく作ってくれないと、世界が狭く感じられてしまいますね。世界に広がりや奥行きを感じられないのが残念。こじんまりとした世界での逃避行。 そもそも富裕層と貧困層しかいないような世界の描きかたは発想が貧困じゃないでしょうかねー。中流階級が多くいて、富裕層と貧困層はマイノリティー。そのあたりは現実と同じくらいの配分にしたほうが世界を広く感じるし見ごたえもあると思いますけどね。 アマンダ・セイフライドはかわいいし、主人公も悪くはなかったのですが、感情移入するまでには至らず。 貧富の差が激しい世界を根底から覆すのかと思いきや、やっているのは強盗…。どーにもカタルシスを得づらい…。 序盤から中盤にかけては結構わくわくしながら見ていたんですけどねー。 大金(時間)をつかんだ直後に訪れる母親の理不尽な死。体制そのものに怒りを感じ、現体制を根底からひっくり返す、そんな壮大な物語を期待しちゃったのが悪かったのかなぁ‥‥ [ブルーレイ(字幕)] 6点(2022-08-31 03:07:45)(良:1票) |