21. 心の旅路
《ネタバレ》 哀愁と同じく、マーヴィン・ルロイ監督のメロドラマの傑作。記憶喪失を扱った作品で、最後はhappy。記憶喪失を扱った作品としては、かなり初期の作品になるのかな。ロナルド・コールマンの、どこか不安げな内省的な演技がいいです。グリア・ガースンの理知的で力強い女性もピッタリです。強い女性が最後には疲れはてて一人旅に出る。その気持ちも良く伝わってきます。ストーリーの途中でガースンの話し相手(愚痴聞き相手?)になる男性がいったいどういった人なのかは、なんど鑑賞しても不明です。年代のせいかセットは貧相ですが、その貧相なセットで、最後にスミシー・オー・スミシーとガースンが呼びかけるシーンを思い出すだけで涙ボロボロです。なので、満点です。余談ですが、この映画を教えてくださった年配の男性(多分、日本公開時に観ている)の感想は一言。「女は恐ろしいなあ」でした。 [DVD(字幕)] 10点(2006-05-07 14:28:15)(笑:1票) |
22. 愛に迷った時
《ネタバレ》 マスオさんが浮気してサザエさんが怒ったら、波平さんとフネさんまで喧嘩を始めたけど、最後は丸く収まったみたいな感じ。ホームドラマもアメリカが舞台だと、なぜか格好いい~~。 [DVD(吹替)] 5点(2007-02-07 21:47:41)(笑:1票) |
23. 愛しのローズマリー
父親の遺言の話からハルのナンパ三昧の行動までの最初の30分間はとっても退屈。でも、ローズマリーが現れて仕掛けが見えてきてからは、最後のオチがどうなるんだろうという興味で目が離せません。コメディとしても十分楽しめるのですが、この作品は女性の外見の美醜を主題に据えながらも、人間全体にまで対象を広げようとしていると思います(少なくとも私にはそう感じました)。見終わった後、majority = normalという根深い社会通念が、本当に人間の心から消え去ってしまえばいいのになあと思いました。こういう重いテーマを、ラブコメにのせて表現できる社会環境にも感心しました。軽いラブコメを見たいなあと思って借りてきたDVDが、とんでもなく感動を与えてくれる作品でした。 [DVD(字幕)] 8点(2007-01-21 12:18:56)(良:1票) |
24. セルラー
作品の性質上、一度きりしか楽しめません。ここを読む前に作品観て下さい!!! 無駄なショットが全くなく、スピード感あふれるテンポの良さと緊迫感。息もつかせぬ90分でした。 [DVD(吹替)] 8点(2007-02-07 21:52:11)(良:1票) |
25. ふたり(1991)
《ネタバレ》 大好きな映画です。この作品はきっと、兄弟姉妹の有無、長女か次女かで感じ方も変わってくると思います。石田ひかりのけだるい雰囲気がこの映画のカラーを作っていますね。エンディングのおじさま二人のハーモニーもいい感じで涙を誘います。公開時に観て、エンディングでついにこらえきれず涙でグシャグシャになった記憶があります。公開時には、やっぱり実加や千津子、真子中心に観ていましたが、十数年たってDVDで再度観て、また涙なのは同じ。でも、十数年の年月を経て、私も大人になり社会人になっていろんな経験をして、岸部一徳、富司純子、増田恵子の大人の皆様方の関係にも興味津々。富司のおかあさんてすごいなあ。あんなに優しくしかもバシッと増田恵子を追っ払っちゃった。映画は変わらないけれども、鑑賞者の方が年を経ると感じ方も変わるみたいですね。舞台が尾道のせいか、今観てもちっとも古さを感じない映画です。蛇足ですが、一度でいいからああいうスタジアムみたいなところで、飲み物を持ってぶらぶら歩きながら第9を聴いてみたです。 [DVD(邦画)] 9点(2006-05-12 21:27:52)(良:1票) |