41. 北斗の拳(1995)
《ネタバレ》 先にレビューを全部読んでから映画見ました。あまりに面白いレビューだったので、本当なのかなーって。ウワサの真相解明!みたいな・・・。 で、ウワサは本当でした!ピップエレキバンみたいです!まさにです!酸性雨で地面溶けてる!バットが死んだ!リュウケン銃殺された!全部本当のことじゃないですかー。すっきりしたー。なんかもう感動です。こんなにすっきりしたのは久しぶりです。見てよかった。 で、見た感想なんですけど。 ・・・なんか、ちょっと面白かった。僕頭おかしいのかなー。 [DVD(字幕)] 5点(2014-02-04 01:43:57)(笑:3票) |
42. コラテラル
《ネタバレ》 普通のタクシー運転手が、殺し屋の仕事になぜか付き合わされる物語。 この『なぜか』の部分の説得力が弱く、多少強引な展開ではあるが、許容範囲。 登場人物が多すぎないのが良いですね。自分好みです。 それに大部分はヴィンセントとマックスの二人が中心となっているため、変に凝ったサスペンスよりすっきりして見やすいですね。 ただ、シーンとシーンをつなぐ『タメ』のようなものが長すぎて、ややクドイ。 そーゆー雰囲気を作りたいのはわかるのですが、中だるみを引き起こす原因になっているような気がします。 ストーリー自体は、ある種の哲学を感じますし、何かのメタファーなのかなって思う部分もありますが、やはりシンプル。 こーゆーストーリーであれば、変に間を置かずに、テンポよく進んでいったほうが良かったんじゃないかな。 要所要所のアクションは瞬殺パターンが多くて好き。迫力があるし、サスペンス色が強くなります。 ラストの攻防も見事でしたね。 こんなに怖いトム・クルーズを見たのは初めてです。 特に地下鉄での『降りたいけど降りられない。』という状況の作り方がうまいです。 いたってシンプルな構図だけに、緊迫した雰囲気がよく伝わってきます。 総評。中だるみする部分はあるものの、気にならない程度。全体的にスリリングかつサスペンスフルで面白かったです。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2017-03-25 04:30:48)(良:3票) |
43. マイ・インターン
《ネタバレ》 面白い映画は盛り上がる前から面白い。 自分がオフィスにいるかのような臨場感のあるカメラワーク。シーンに合った音楽。ユーモアに富んだ会話の数々。奇をてらわなくても、大事件を起こさなくても、こんなに面白い映画ができるものなんですね。 ロバート・デ・ニーロ演じるベンが最高にかっこいい。これぞ年の功。こんな歳のとりかたをしたい。 そしてアン・ハサウェイ。『プラダを着た悪魔』でも感じましたが、この人お仕事頑張る系やらせたら本当に魅力的。こんなに美人なのに、全然気取ってない演技が最高にかわいい。泣きながら話すときの愛らしさったらないです。 脇を固める人たちもユニークな人ばかり。同僚のふとっちょのファッションが少しずつ変わっていって最後はスーツになっている演出が何気に凄く良い。ベンが周りにあたえる良い影響ってのを我が事のように感じられて、とても幸せな気分に浸れます。 基本的に良い人しか出ません。刺激やドラマチックな展開を期待する人には若干不向きな映画かもしれません。 でもなぜか小さいことでもいちいち感動しちゃうんですよね。ジュールスが倉庫で業者に梱包の仕方を丁寧に教えるシーンで音楽が変わるんです。そしてそれをベンが凄く感心した様子で眺めているんです。こーゆーのが本当に良い。 この映画は見ていると不思議とのめり込みます。このまろやかな没入感が心地よい。 人生を頑張ってきた人が、今人生を頑張っている人の支えとなり助けとなる。人間関係の理想の形かもしれない。 良いものみせてもらいました。 [ブルーレイ(字幕)] 9点(2022-03-18 12:51:02)(良:3票) |
44. ROCK YOU! ロック・ユー!
《ネタバレ》 『馬上槍試合』なんてあまりなじみのないもので2時間。どーなることかと思いますよね。これがどーして、なかなか面白かったです。 各キャラクターたちの個性、役割もはっきりしていて、仲間が一人、また一人と増えていくのはRPGのよう。個人的には『鍛冶屋のおねーさん』が凄く好き。そしてヒロインの侍女。ヒロインより、この二人のほうが魅力的でした。 アダマーもわかりやすいくらいの『クソ野郎』で、悪役としては最高。 『エドワード王子』、『父親』、『エクター卿』。主人公を見守り、手助けしていく存在が、シンプルなストーリーにドラマ性と深みを添えます。さすがに泣きはしませんが、父親との再会シーンは素直に感動しちゃいますね。 個人的に苦手だったのは『チョーサー』。彼の『選手紹介』が、少々うっとうしい。謙虚を美徳とする日本人気質の肌に合わないだけかもしれませんが。 それから、中盤でやや中だるみを感じてしまったのは残念。特にヒロインとのエピソードが、私にとってどれも退屈で興味がわかなかったのが致命的。『ダンス』もそう。『テントでのやりとり』もそう。まあ、ヒロインが好みのタイプではなかったというのが、一番の原因かもしれませんが。 少々退屈なエピソードがあるものの、総じてよくできたエンターテイメント。全然知らんスポーツに、いつの間にか熱くなっているのは、『サルート・オブ・ジャガー』以来かも。 ささやかな笑い、ささやかな感動、ささやかな爽快感が程よくミックスされて、ちょっとだけ元気になれる作品ですね。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-12-10 11:08:12)(良:3票) |
45. アメリカン・プレジデント
《ネタバレ》 いやあ、これはもう「デーヴ」より好きかもしんないです。シリアスとコメディとロマンスが最高のバランスです。最高のエンターテイメントです。 大統領シェファード(マイケル・ダグラス)の人柄もさる事ながら、アネット・ベニング演じるシドニーの魅力が全然大統領に負けていないのが素晴らしい。見ている間、ずっと二人を応援しちゃいます。また、マーティン・シーンやマイケル・J・フォックスやサマンサ・マシスといった有名な俳優さんや好きな女優さんが、さりげない個性で大統領を支えている感じがたまらなく良いです。 それに、こういったドラマではお約束かもしんないですが、この映画でも「大統領」という立場を利用した大統領ジョークがちょいちょい炸裂するのです。序盤でシドニーからいたずらと勘違いされ電話を切られ、花屋からいたずらと勘違いされ電話を切られ、もう笑いっぱなしです。 そして終盤に近付くにつれ、感動的な台詞が多くなり、今度は涙腺が緩んでしまいます。ラストの演説はもちろんですが、報復爆撃を命じた直後の大統領の言葉も胸につきささるものがあります。 傑作です。超オススメです。これは本当に良い映画ですよー。 [DVD(字幕)] 10点(2014-04-03 04:25:54)(良:3票) |
46. 舟を編む
《ネタバレ》 辞書を作る話に2時間。・・・どんなものかと思いましたが、静かながらも熱く真剣な気持ちが伝わり続ける、力強いドラマに感動。日本の映画の良さが全部出ているのではないかと思っちゃうくらいの味わい深さでした。 馬締君も香具矢ちゃんも、出演者の皆様それぞれが地味ながらもすごく良い味をだしてくれているわけですが、なかでもとりわけオダギリジョー演じる西岡さんが最高に好きですね。 「映画ってやっぱり楽しくなきゃね!」と思っている僕にとっては、西岡さんがからむたびに映画館でおこる笑いが心地よく、それでいて彼が泣くシーンにはこちらも胸を打たれてじーんとしちゃいました。 また、「まじめっておもしろい」の映画のキャッチフレーズ通り、確かに「まじめ」もつきつめれば良い意味で面白い。正真正銘の真面目さから生み出される面白さというものをしっかり堪能させてもらいました。 いや、この映画は本当に良かったです。 この映画を観て元気づけられる人って、世の中にいっぱいいるんじゃないですかね!日本人の良さって、何と言っても「まじめであること」だと思うんです。そしてやっぱり「ものづくり」にかける誠意や熱意だと思うのです。 もともと日本人が持っている良さってものを、辞書作りとそれに携わる人達のドラマを通して再認識させていただきました。 [映画館(邦画)] 8点(2013-05-31 03:08:26)(良:3票) |
47. ラブ・アクチュアリー
《ネタバレ》 個人的に苦手な『群像劇』ですが、この作品は各エピソードの起承転結がはっきりしていて面白いですね。 1つ1つのエピソードも、変にひねっていなくて、直球勝負のものが多いです。 よって、『新しさ』はほとんどなくて、『あるあるネタ』を楽しむ感じ。どれも使い古されたネタではあるものの、その分ある種のノスタルジーを感じながら見ることができます。 一時期少年誌などでよく連載された、『一話完結タイプの恋愛ショートストーリー』を見ている感覚に近いです。 それぞれのエピソードが、それぞれのクライマックスへ向けて少しずつ進んでいくので、中だるみすることもありません。 王道でいくと、『首相とメイド』、『作家とお手伝いさん』、『花嫁と花婿の親友』、『少年と少女』。 やや変化球なのは、『テスト撮影のモデルの男女』、『病気の弟を持つサラとカール』。 この作品では、『愛』は様々な形を描きます。それは恋人同士に限ったものではありません。往年のロック歌手とそのマネージャーの友情だったり、病気の弟と姉の家族愛だったり、義理の父親と息子の親子愛だったり、その愛の形は多岐にわたります。 だからこそ多くの人の心の琴線に何かがふれ、ここまでの好評価を受けるに至っているのではないでしょうか。 レビューを見ていても、心に残るエピソードは人それぞれというのがよくわかります。 私にとっては、『部下から慕われる上司ハリーとその妻カレン』、『花嫁ジュリエットと、彼女への思いを封印しようとするピーター』、この両エピソードは心にぐっとくるものがありました。 それ以外は、ただ楽しく、微笑ましく、鑑賞しました。どのエピソードも優しさに包まれているので、嫌な感じは一切しません。 大切なのは、劇中でどのエピソードも、どの愛の形も、否定はされていないってことでしょう。 その事実こそがまさに『ラブ・アクチュアリー』なのかもしれません。 ただ、クリスマス映画ということに異論はありませんが、裸が多いので、ファミリー向けとは言いがたいのが辛いところですね。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2016-12-13 06:08:28)(良:3票) |
48. ブラックホーク・ダウン
《ネタバレ》 実話をもとにしているだけに、ドキュメンタリーのように事実だけが淡々と映し出されていきます。 ですが退屈とは無縁の内容ですね。 ソマリアのアイディード将軍の側近?の身柄を拘束するだけの強襲作戦。速やかに30分程度で終わるはずだった作戦は、泥沼の市街戦へと突入。陸上部隊も、輸送トラックの部隊も、予想を超える攻撃に次々と死者を出します。 そして撃ち落とされるブラックホーク。救援に向かうブラックホークまで撃ち落とされ、被害は拡大の一途をたどります。 1名、2名を救うため、更なる死傷者を出していく。 単純な足し算引き算ができないのはわかっていますが、やりきれない思いでいっぱいになります。 『あいつらは石を投げてくるから気をつけろ』に代表されるソマリア民兵を下に見る、数々の格下発言。 民兵の子供達が無線機でヘリの音をとり、米軍の出動を知らせるシーンで、子供達に向かってヘリから手を振るアメリカの兵士。 確かにこの作品は純粋な反戦映画ではないのかもしれません。 むしろ、戦争の相手を『無能』『格下』と決め付けてしまったがために、急襲が急襲でなくなり、待ち伏せに会い、被害を拡大させてしまったことをアメリカに反省させるような内容に見えます。 見逃してしまった待ち伏せのサイン。あそこで待ち伏せされていることに気付いていれば、アメリカもソマリアも被害が拡大することはなかったのでしょう。 戦争をする気はなかったのに戦争になってしまった、というのが本当のところではないでしょうか。『これはもう強襲作戦ではない。最悪の市街戦へと突入したんだ。』という本部の上官の悲痛な叫びが、すべてを物語っている気がします。 登場人物が多すぎて、誰が誰だかわからなくなります。誰がデルタフォースなのかも、途中からよくわからなくなります。ソマリアの人たちも、民兵と一般市民の区別がつきません。 つまりは、偉そうに語ってしまいましたが、私がこの映画を理解できているのかどうかが、そもそも怪しい。 ですが、戦争のシビアな現実は、少なからず感じ取ることができたのではないかと思っています。 戦争映画でこのコメントを使うと顰蹙を買いそうですが、『大変面白かった』です。 当事者ではないから言える意見ですね。日本に生きる私にとっては、やはり他人事なのかもしれません。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-11-12 14:17:52)(良:2票) |
49. 鑑定士と顔のない依頼人
《ネタバレ》 なんて胸糞悪い映画なんでしょう。 この胸糞の悪さ、何かに似ていると思ったら『マッチスティック・メン』だ。 ただあちらと違い、こちらは老い先短い初老の男性からすべてを奪う物語。胸糞の悪さはけた違いだ。 『最後に来た手紙の束』『リハビリ』『引っ越し』『やっぱり最後はハッピーエンドに書きかえるわ』などから、最後はもしかするとハッピーエンドにつながるのか?ど、ど~なるんだ~??・・・と思わせたまま、映画は終わる。 な、なんじゃそりゃ~!『あとはご想像にお任せします。』じゃね~よ~!もう一番嫌いな終わり方です。 ありきたりでも、凡作でもいいから、『クレアとヴァージルはうまくいきました。みんな祝福してくれました。クレアはもちろん、仲間たちともずっと仲良しでした。ちゃんちゃん。』のほうがよほど良いです。 心を許した友人たちがよってたかって自分をだまし、生涯をかけて集めた宝物を奪いました。最愛の人も自分をだましていました。 いや、いくらなんでもあんまりでしょう。 ヴァージルは確かに偏屈で傲慢な気質ではありますが、ここまでの仕打ちを受けるほどの悪人だったでしょうか。答えは否です。 紆余曲折あり、ゴールインまで大変だったからこそ、ラストはハッピーエンドで締めくくるものでしょう。 最後にとんでもない冷水を浴びせられて、気分は最悪です。 『見たことを忘れない映画』としてなら10点ですけどね。 こんな気分になるために映画を見ているわけではないので。 [ブルーレイ(字幕)] 3点(2024-03-18 23:47:50)(良:2票) |
50. ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2
《ネタバレ》 いよいよ最終章後編。長い長い壮大な物語もこれで終わり。そしてこの作品、さすがに面白いのは面白いのですが、やはり暗い物語でしたね。スネイプも、リーマス・ルーピン夫妻も死んじゃって・・。え?ウィーズリーの双子の一人も死ぬんでしたっけ? いやー、本当に後半は犠牲が多いです。ずっと昔に小説を読んで、もうすっかり細かい内容は忘れていたのですが、その記憶が呼び起こされて、小説を読んだときのように暗い気持ちになっちゃってます。 それにしてもスネイプ。泣けます。 ダンブルドアとスネイプの秘密が明らかになる記憶の旅。本当に切ない。そうでした。スネイプはハリーのお母さんのことがずっと好きだったんですよね。リリー・ポッターになってからも、ずっとその想いは失われず。かといって安易な略奪に走るわけではなく、健気に見守るスネイプ。確かにこの物語はスネイプの物語と言ってもいいのかもしれません。たった一人の人を想い続ける。その人のためなら、自分の命も名声も、すべてを犠牲にする。汚名すらかぶる。汚れ仕事を一手に引き受ける。それでいて泣き言ひとつ言わず、ドラコ、ハリー、みんなを守ろうとする。スネイプはこの作品で最も孤独で最も崇高な人物ですね。 それに対しドラコ、お前は本当に情けないやつだ。ラストくらい良いところ見せてくれるのかと期待したのですが、最後までドラコはドラコです。 最後にこのシリーズ、はっきり言ってすごく好きです。なのに、どの作品も、低評価レビューのご意見に深く共感している自分がいる不思議な作品です。 そもそも、分霊箱の破壊だったり、ハリーの中に宿ったヴォルデモートの魂だったり、ストーリーをごっちゃごちゃにしすぎたのがテンポを悪くしているよーな気がします。ですがこれはもう原作がそうなっているのだから仕方ありません。 ドラゴンボールじゃないんだから、分霊箱7つっていうのがどう考えても多すぎるんですよ。(探すのは6つですが、それでも多い) 3つくらいにしておけば、もっとメリハリのあるストーリーに出来たんじゃないですかね。 何にせよ、これで終了。 大人のハリーとジニーはなんかブサイクでしたけど、DNAの突然変異か、これこそ魔法の奇跡か、二人の子供は何故かイケメンでめでたしめでたしですね。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2016-04-05 00:29:07)(良:2票) |
51. ロボコン
《ネタバレ》 落ちこぼれの主人公。協調性のない天才。自分に自信がない部長。やる気のない不良。 どのキャラもステレオタイプで、まさによくある青春サクセスストーリー。 いわゆる『2軍』扱いの主人公グループ。それが『1軍』に勝ち、遂には全国制覇まで成し遂げるストーリー。 漫画、ドラマ、各ジャンルで何十回と使われているプロットでしょう。 唯一今までと違うのは、そのステージがロボコンということです。 つまりはスポーツでもなければ音楽でも芸術でもない。 これはカテゴリーでいうと、『お勉強』というある意味新ジャンルの開拓ではないのか。 今までに踏み込んだことがない題材だからこそ、ストーリーはこれくらいシンプルかつ王道なほうが、この世界に入り込みやすいというものです。 そして何よりこの作品、長澤まさみがとにかく可愛い。最初はむかつくキャラなんですけどね。中盤くらいから俄然かわいくなります。 小栗旬も何気にかっこいい。伊藤淳史と塚本高史も自分の役割をきっちり演じ、魅力的なキャラへと昇華させています。 ストーリーがシンプルだからこそ、キャラクターの個性が光る作品だと言えそうです。 王道サクセスストーリーは、どのジャンルにも対応できる万能性があります。 個人的には、このタイプは似たようなストーリーでも、いつも楽しく見ることができます。 [DVD(邦画)] 7点(2017-03-23 03:49:47)(良:2票) |
52. TAXi3
《ネタバレ》 見ている側の『慣れ』もあるのでしょうが、シリーズが進むにつれて、スピード感や迫力が物足りなくなってきていますね。 『でかい車が他の車を押しつぶす』『家を壊して進んでいく』『タクシーが雪山を走っていく』面白いのですが、このシリーズの魅力ってそこじゃないと思います。 やはり公道で走ってこそのTAXi。 日常の世界の中に映し出される非日常だからこそ盛り上がるものがあります。そのラインを最初から超えちゃうととたんに作り物感が強くなるみたいです。ですので冒頭のローラーブレードや自転車での疾走が一番面白い気がしますね。 シリーズものとして、おなじみの登場人物、安定したコメディが繰り広げられる展開が大変良いです。すれ違いや勘違いトラブルもおなじみのパターン。もはや定番化したドタバタを楽しむ作品です。個人的には一話完結のドラマを見るノリで見ているので文句はありません。少々ダメだしをしちゃいましたが、やっぱり面白い作品です。 [DVD(字幕)] 7点(2015-03-04 14:17:14)(良:2票) |
53. エイリアン2
《ネタバレ》 SFアクションとして傑作の出来栄えですね!ホラー要素は前作と比べると確かに弱くなったかもしれません。それでも序盤の誰もいなくなった植民地住居や、八方塞りの絶望的な状況に追い込まれていく中盤のシークエンスなどはしっかりホラーの定石を踏んでいると思います。 プロローグで海兵隊のみなさんが万全の状態で惑星に降り立つとき、『スターシップトゥルーパーズ』を思い出して、最高に気分が盛り上がりました。だから、いざエイリアンの巣に重装備で乗り込んだとき、「核融合炉」という理由で装備を取り上げられ無力化された挙句にエイリアンから一網打尽にされちゃったのは残念でしたねー。ただそれはホラーとしての側面がある以上いたし方の無いことですね。 最も好きなシーンは、エイリアンが一斉に襲ってくる直前、「あと6m、どういうことだ?部屋の中に入っている!」といった後、全員で天井を見上げるシーンです。あのしてやられちゃったときの恐怖ってのは、見落としの後悔とあいまって絶望感を更に助長してくれるんですよね。そして天井あけたらゴキブリの大群みたいにエイリアンがわーって、そこからはSFアクションの醍醐味が味わえてもう大満足です。なのにニュートが間一髪でさらわれて更なる見せ場を用意してくれているのですから、これはもうエンターテイメント作品として一つの究極の形に到達しちゃっています。スタッフロールが流れるまで、いつまでも安心できない緊張感。ラストまで存分に堪能させてもらいました。 [ブルーレイ(字幕)] 8点(2014-03-27 12:42:47)(良:2票) |
54. ドッグ・ソルジャー(2002)
《ネタバレ》 こーゆー作品では粗を探さないことがもはや一つの礼儀になりつつあります。 すべての粗に目をつぶれば、それなりにスリリング。 そしてサスペンスフル。 グロ描写もオツ。 中でも、森の中で、軍曹のはらわたを押し込もうとうするシーンはこの作品のハイライト。軍曹、ベストアクトです。 後半は終始暗い画面でごまかしているような感じ。 誰が何をしているのか全くわかりません。 女のスタンスも意味不明。支離滅裂。 『ま、まさか、おまえもこの家の住人だったのか。』 『そうよ。力を解放するわ。』 ってドラゴンボールかーい。 そういえばこの作品はクリリンばっかりで、クーパーと軍曹とライアン以外は区別つかないです。 で、結局あの家の住人は生物型軍事兵器のあわれな末路ってことでファイナルアンサー? [DVD(字幕)] 7点(2016-07-24 15:26:44)(笑:1票) (良:1票) |
55. チェイサー (2008)
《ネタバレ》 後味悪いなあ・・・。韓国ってこんなんばっか。いや、こーゆー映画を知らず知らずのうちにチョイスしちゃってるだけなのか。 ヨンミンをジュンホが捕まえるまでは、なかなかのスピード感あるハラハラサスペンス。捕まえてからは、なぜかコメディタッチなテイストが増え、ゆるゆるな感じに。そして次第にシリアスなサスペンスへと再びシフトチェンジ。 うーん、緊張感のない『中盤』をはさむことで、『序盤+終盤』とのギャップに余計気持ち悪さを覚える、その効果は否定しません。ですが、無理矢理救いの無い結末に持っていっている感じがして、はっきり言って不快です。 『ミジンは助かって!』って一生懸命願いながら見ていたのに、なんだよこの結末。 警察が、ジュンホが、真剣にミジンを探していたのなら、完璧な捜査のうえでの結末ならまだ許せる。もしヨンミンがレクター博士のような天才犯罪者ならまだ許せる。でも全然違う。 警察だけではありません。ジュンホも馬鹿すぎます。お互いに足を引っ張りまくり。第一、ヨンミンを捕まえ、他人の車に乗っていて、血痕までついていて、殺人の自供までしているにも関わらず、ミジンの居所ひとつ吐かせられない取調べ。とてもプロだとは思えません。映画用に、あえて無能すぎる警察組織を作ったのですか? ジュンホだってもうちょっと警察に正確に状況を説明すれば済む話。無駄なアウトロー感がイライラさせます。 第一あんなに刑事がいたくせに、釈放されたヨンミンにつける尾行が2人だけってアホですか。そしてヨンミンを尾行していた女刑事がいたはずなのに、ヨンミンは殺害後どうやって売店から姿を消したのさ。 ミジンが売店のおばちゃんに電話を借りて、警察に通報。でも警察は来ない。何故ならパトカーの中で居眠りをしていたから。そんな馬鹿な。犯人にとってのご都合主義にも程があります。 勢いと雰囲気。迫力。暴力描写の容赦の無さはさすがです。ですがこんなに穴だらけなストーリー構成はだめでしょ。 救いようの無い悲劇にしたいのであれば、それ相応の説得力が必要だと思います。 [DVD(字幕)] 5点(2020-04-15 02:55:53)(良:2票) |
56. クローズド・ノート
《ネタバレ》 沢尻エリカ、竹内結子のダブルヒロイン。この2人でなければ退屈極まりない映画になっていたことでしょう。伊勢谷友介も良かった。役者の力が大きい作品です。長尺を感じさせないのも、この3人の魅力によるところが大きい。 特に竹内結子は素晴らしいです。この人の優しさや人間味があふれでる空気感が好きだ。それでいてごく自然体に感じさせてしまうのだから、この人には非の打ち所がない。 ストーリーは△。『石飛リュウ=たかし』というのがもう最初からバレバレで、謎が謎になっていないのが致命的。『肖像画が描かれているのが実は答案』もすぐに気付いちゃう。でもそれに香恵(沢尻エリカ)が気付くシーンは、演出や音楽が盛り上げてくれるので、わかっていてもぐっとくるものがあります。 タネや仕掛けがわかっているマジックを見せられている感じでしょうか。マジックそのものはたいしたことないけれど、マジックを盛り上げる演出や音楽、そして演者が良いので、エンターテイメントとして成立しています。 鹿島さんやハナちゃんのエピソードは中盤まで面白かったものの、まさかの放り出したままでの終劇。こんな尺をとっておきながら決着をつけないとは・・・。だったら最初からそんなエピソード入れなきゃいいのに。 あとついでにそこの子供。竹内結子先生で登校拒否だなんて、贅沢言うんじゃありません。 [DVD(邦画)] 7点(2019-07-02 12:17:51)(良:2票) |
57. 2012(2009)
《ネタバレ》 その映像体験は一見の価値アリ。 私は当時映画館に行っていないので、今回ブルーレイでの鑑賞です。テレビは49インチ? アバターと比較されることが多いようですが、私は3D比較ができませんので、2D比較で。 序盤に関して言えば、『2012』は衝撃的でした。地球の崩壊が始まってからリムジンで、そして小型機で脱出する一連のシークエンスは、もうすごい臨場感と迫力で圧倒されっぱなしでした。揶揄ではなく、もはや尊敬の念を込めて、これは極上のアトラクションムービーです。 ただ私は『終末もの』というのがどうも苦手でして。そりゃあいつかは起きることでしょうけど、今ではないでしょうし。どうにも現実感が湧きません。もちろんバリバリのフィクションなのは百も承知なのですが、モンスターやらヒーローやらゾンビやらロボットやらが出ない映画には、どうしてもリアルを求めてしまう自分がいます。 また、どう頑張ってもハッピーエンドにはなりようがありません。ひたすら崩壊し続けていく世界を2時間以上も見続けるってのは、なかなか辛いものがあります。 終盤ゲートが閉じなくて、ジャクソンが身の危険を顧みず決死のダイブ。ミッションは無事成功。箱舟は危機を脱し、人々は喜びに湧きます。それは良いです。ですがその直後ジャクソンが生還するのを、みんなが固唾を呑んで見守るそのシチュエーションの意味がわからないのです。そして無事戻ってきたときの大歓声。なんで?この人たちの強引な密航がすべての原因でしょう?そのせいで何万人という人の命が危険に晒されたわけですよね?感動ポイントがまるでずれていて、終盤はまるで気持ちがついていきませんでした。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2020-11-08 23:41:27)(良:2票) |
58. L.A. ギャング ストーリー
《ネタバレ》 マフィア映画にしては人物の描き方が浅く、ドラマが盛り上がりません。 仲間を1人、また1人と集めていくシーンは好きですけどね。祭りや遠足の前のワクワク感に似ている。 一筋縄ではいかない面子をそろえて、いったいいどんな凄いことをやってくれるのだろうと楽しみで仕方がない。 ところが蓋を開けてみたら、コーエンのカジノや麻薬を積んだ車を襲うだけ。 まあ、最初はそこから始めるのだろうと思ってみていたら、終始そんな感じ。なんと芸がない。 なのでアクションは夜のシーン多め。 暗いうえにみな同じファッション。 誰がどこにいて、誰が誰撃ってんのかわかりづらいです。 わかりづらいから、見せ場であるドンパチシーンもいまいち盛り上がりません。 ※例外はあります。靴磨きの少年が巻き添えで撃たれてしまうシーンは緊迫感もあり良かった。だから今後の復讐劇に期待を寄せたのですが、それを超えるものは後半ほとんど出てきませんでした。 盗聴器を発見された途端、主人公たちの素性が一気にばれる理屈もよくわかりません。 エマ・ストーンは大好きな女優さんですが、正直この映画ではいてもいなくても良い程度の役回り。 軍隊あがりの歴戦の猛者オマラ。 投げナイフの達人コールマン。 天才ガンマンのマックス。 有能な人物を集め、個性豊かなはずなのに、それにしては盛り上がらなかった不思議な作品です。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2024-05-12 17:12:33)(良:2票) |
59. キラー・エリート(2011)
《ネタバレ》 ちょっと話がごちゃごちゃしすぎ。 それにどー考えても、課せられた使命を全部こなすより、仲間と協力してハンター(ロバート・デ・ニーロ)助けるほうがリスクが少ないでしょ。実際元SASのスパイクがあっさりオマーンの長老殺して報酬を手に入れちゃっているじゃないですか。 私は映画というエンターテイメントに対し、細かいことは気にしない主義。映画は見ていて楽しけりゃそれで良い。そんな私が、『いや、これはないわ。』とそもそもの設定に無理がありすぎて気になっちゃうレベルです。 これって本当に実話に基づいているんですか?とても信じられないんですけど。 ハンターを助けるために危険を顧みず、昔の仲間の助力を得てクエスト達成。で、このクエストが3つ。多すぎるうえに、『自白させろ』『事故に見せかけて殺せ』と無理難題。同じ制約をかけたせいで、どのクエストもなんとなく薄味に感じてしまいます。 それにさ、ハンターを助けるために昔の仲間が二人犠牲になっちゃってますけど。それに対するダニー(ジェイソン・ステイサム)の感情の描写が希薄なんですけど。仲間が殺されたことに対して、もっと憤るか悲しむかしてほしい。ダニーは情に厚いの?薄情なの?どっちなのー? 昔の仲間と手を組んでプロの殺し屋チーム再結成。とある国の特殊部隊と対決。王道だけれど、これだけで十分面白いんだからさ。その仕事をせにゃならん動機にもう少し説得力を持たせてほしかった次第です。 [ブルーレイ(字幕)] 5点(2022-07-07 04:05:43)(良:2票) |
60. アイアンマン
《ネタバレ》 いよいよアベンジャーズシリーズ初体験。記念すべき一作目。わくわくします。 で、アイアンマン、期待通りのクオリティ。初めて『スパイダーマン』を見たときにも感じたことですが、『ヒーローが出来上がるまで』って、なぜこうもわくわくするのでしょうか。 テロリスト達に拉致されて、絶体絶命の状況。なのに、そんな絶望的な状況の中秘密裏に行われるアイアンマンの原型作りに胸躍ります。 そして脱出。こーゆー過酷で八方塞がりなシチュエーションを、圧倒的なパワーで粉砕する。最高に爽快です。アイアンマン作成を手伝ってくれた恩人が犠牲になっちゃう悲しいシーンでもありますが、これはスタークが正義に目覚めるうえで、必要なプロセスだったのでしょう。 そしてそして。遂に完成版アイアンマン登場。その作成過程が最高に面白い。コメディタッチの演出が多くてとにかく楽しい。出力が強すぎて、スタークが吹っ飛ばされるのが面白すぎ。秘書やお手伝いロボットたちとのやりとりも楽しい。 個人的に一番の見所は、アイアンマンの初陣シーン。紛争地帯でのテロリスト殲滅、兵器破壊の名シーン。これぞヒーロームービー。こーゆーのが見たいのです。子供の父親が撃たれそうになるシーンで、妻と一緒に呼んでいました。『助けてー、アーイアーンマーン』期待通り颯爽と登場するアイアンマン。キターって感じです。 ここがこの映画最大の見所だと個人的には思っています。戦闘機とのドッグファイトも含めてです。最高に面白おかしく、それでいてエキサイティングな演出の数々でした。 ラスボスとの一騎打ちには物足りなさを感じてしまいます。やはりアイアンマンの力で倒してほしかったかな。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2019-10-19 12:41:57)(良:2票) |