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プロフィール
コメント数 11
性別 男性
年齢 46歳
メールアドレス jonigata@hotmail.com
自己紹介 ひさびさに書き込みをするので、自己紹介の変更の仕方すら忘れてました 汗

レビューが10になるので、調子に乗って「さん」を増やしてみました。

次は50かな・・・。

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評価順1
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1.  街の灯(1931) 《ネタバレ》 
正直言うと、それまで私にはチャップリンの映画の良さが分からなかった。おそらくチャップリンの映画のメッセージ性の強さを理由にしていたのかもしれない。だったらキートンを観よう。何も考えずに(キートンに失礼だが)観られるから。そう考えていたのかもしれない。それはある意味で正しいのかもしれないが、実は彼の映画はそんなに単純ではなかったのだ。この映画には、メッセージ性以上に注目すべき点がある。それは、この映画で出てくる登場人物のキャラクター描写である。チャップリン扮する主人公は、浮浪者でありながらも好きな女性のためにあれこれ努力するのだが、その彼の行動をよく見てみると、実によくそのキャラクターが分かる。例えば、人が捨てた葉巻を、他の浮浪者を突き飛ばしてまで拾って吸ったかと思えば、強そうなボクシングの相手に媚を売ってみたりする。彼の中には、「卑しさ」が内在しているのだ。しかし、彼女の前ではそれを出さないように必死である。それと対照的なのが、彼の釈放後のシーンである。そこには、卑しい自分自身を取り繕う以前の彼の姿はかけらもなく、子供のいたずらに対しても本気で怒ってしまう。もうこれは絶望的である。この映画が、というかチャップリンがすごいのは、こういうシーンをちゃんと用意しているところだろう。絶望を見せておきながら、最後には彼女と再会をする。しかも、彼女が盲目だったので、手で確かめるあたりが心にくい。これを「良い映画」と呼ばずして、何を良い映画と呼べよう?観終わった後、私がそう思ったのは言うまでもない。
10点(2004-01-06 01:24:08)(良:4票)
2.  知りすぎていた男 《ネタバレ》 
ヒッチコックの世界、「映画術」を堪能できる1本である。特にコンサートのシーンは圧巻である。このシーンについて書く前に、その前のシーンについても言及せねばなるまい。まず、殺し屋とその親分が、首相暗殺の打ち合わせをするシーンが出てくる。そこで殺し屋は、「この音楽が流れているときに首相を撃て」と指示される。しかし、その音楽はわずか数十秒の長さなのだ。これがひとつの伏線になっているのだ。というのも、実際の音楽はものすごく長く、ここでそれをバラしてしまいたくないからである。で、実際のコンサートシーンでは、さっき一瞬で終わった音楽が実はものすごい長い曲であることがわかる。そのあいだカメラは何を追っているか?というと、コンサートシーン、ジョー、殺し屋、遅れて会場入りしたベンを交互に撮っているのだ。それを音楽の尺に合わせて細かくつないでいる。そうすることでどうなるか?というと、音楽がクライマックス(=暗殺の合図)に刻一刻と近づいていくのに、どうすることもできないジョー、必死で殺し屋のいる場所を探すベンという、絶望的な状況が鮮明になるのだ。だから、観ている我々も「間に合うのだろうか?」とハラハラしてしまう、というわけである。見事な「映画術」だ。しかし、ヒッチコック映画のいいところはそういう点だけではない。オチもきちんとつけてくれるのもヒッチコック映画のいいところである。来客中に家を出て行ってしまった2人が帰ってきたときには、お客はみんな寝てしまっていた。そこへ2人は何食わぬ顔をして帰り、こう言ってのける。「息子を迎えに行って遅くなっちゃった」と。お前はどこまで迎えに行っていたんだ?と観客が総ツッコミを入れたくなるラストなのだが、こういうユーモラスなオチも、前にハラハラがあるから余計に笑えるのだ。これだからヒッチコック映画は止められない。
9点(2003-07-10 21:06:35)(良:2票)
3.  グッバイ、レーニン! 《ネタバレ》 
久々に映画を観ました。この作品を観て、ひとつ思ったことがあります。それは、あまり映画を観すぎるのもよくないな、ということです。というのも、この作品を観ていて、あまりにも細かいところに気をとられてしまったからです。例えば、病院で看護婦の足に気をとられてチューブを外してしまうシーンを観て、私は真っ先にトリュフォーの「恋愛日記」を思い出し、資本主義の象徴としてのコカコーラの使われ方を観て、真っ先にゴダールの「メイド・イン・USA」を思い出してしまったことがそれです。それで、「この監督は結構映画好きだな」なんてことを思ってしまうわけです。それは、明らかにこの作品のメインどころではないわけです。そういう鑑賞もいいんだけれど、もっと違う観方もすべきなんじゃないかな、と考えてしまうわけです。それはそれとして、この作品は、全体としてはきれいにまとまっていて、まずまずなのではないかと思います。家族愛を中心に、それ以外の愛(恋人、友人)も交えながら、淡々と描けているとは思います。ただ、なんというか、きれいにまとまっている反面、まとまりすぎて平坦なストーリー構成になってしまっている感も否めません。そういう点も含めて、この点数かな、と思います。エラそうなことを書くとすれば、この作品は、この監督の今後につながる作品だ、と言えるでしょう。
[DVD(字幕)] 6点(2005-06-06 02:00:45)(良:2票)
4.  裏窓(1954) 《ネタバレ》 
やっぱりヒッチ、いや、ムッシュイッチコック(フランス人はHの発音ができないからこうなっちゃう)ってすげーなぁ、と、何度見ても思ってしまう1本である。絵(映像)の力を最大限に生かすことにおいては、この人の右に出る監督はいないのではないか?と思ってしまう位、彼の映像はすごいのである。まずオープニング。普通ならばナレーションで説明してしまうところなのだが、ヒッチコックは全てカメラ1台で説明してしまうのである。アパートの住民について、主人公の職業、現在、そして怪我した理由までを、全部絵で見せてくれるのである。だから話も早いし、次の展開にスムーズに入れる、というわけだ。次に、ジェフの「のぞき」。普通ならば、覗かれている本人をもっと撮るだろう。彼の部屋で、彼が何をして、何を思っているのか、いちいち説明してしまいがちであるが、ヒッチコックにはそれはどうでもいいようだ。いや、「覗く」ことで生まれる距離感を、彼はうまく利用しているのである。つまり、何をやっているのかわからない状態にして、「怪しさ」を醸し出しているのである。その辺の作りは見事としか言いようがない。それに、ラストのストロボをたくシーン。よくもまぁあんなものを考え出したもんだと思ってしまう。あのアイデアを捻り出すのに相当苦労したはずである。なぜなら、早々簡単に出てくるような類のアイデアではないからである。ヒッチコック万歳。私もこんな映画が撮れたら幸せだろうな、と思ってしまう。
[ビデオ(字幕)] 10点(2003-09-14 02:24:53)(良:2票)
5.  ひまわり(1970) 《ネタバレ》 
再びレビューを開始しようと思い、さてどの作品のレビューをしようと考えた私は、迷わずこの作品を選んだ。というのも、この作品は私の母親が薦めてくれた唯一の作品であり、今まで観てきた数百本もの作品の中で一番印象深い作品であるからだ(私が映画を観て涙を流したのはこの作品が初めてである)。この作品は、様々な才能が結集して作られた、いわば奇跡のような作品と言っても過言ではあるまい。マルチェロ・マストロヤンニとソフィア・ローレンのコンビも素晴らしいし、ヘンリー・マンシーニのあの音楽も忘れ難い。しかし、それをひとつにまとめたヴィットリオ・デシーカ監督の才能をまずは評価すべきであろう。実はこの作品には、彼の才能を知ることのできるワンシーンがある(これは私も何度も観て初めて気づいたのだが)。それは、ジョバンナがアントニオの妻のロシア人女性の家を訪れるシーンである。あのシーンの途中で、娘がドアからひょっこりと顔を出し、「笑顔で」挨拶をする。これは実によく計算されたシーンである。何も知らない子供の屈託の無い笑顔をここで敢えて挿入することにより、現実の残酷さがより強調されているのだ。それに気づいたとき、私は愕然としてしまった。そこまで計算されていたとは。だからこそ、このあとの再会シーン、そしてラストの別れのシーンで泣けるわけである。さすがデシーカ監督である。この作品はこの先も何度でも観たいし、お墓に持っていきたい1本である。
10点(2003-06-16 03:21:25)(良:2票)
6.  キートンのマイホーム(文化生活一週間) 《ネタバレ》 
キートンの作品の中で、自分の好きな作品を1本選べと言われたら、おそらくこの作品を選ぶであろう。正直ここまで来るとキートンが神様に見えてくる(笑)。この映画の凄さは、なんといってもキートンのアイデア力(ブッ飛んだ発想力)と、それを実現させてしまったスタッフ力にあると思う。まずアイデア力についてだが、これは言うまでもないだろう。家一軒を回転させたり、家に汽車を突っ込ませたりと、およそ凡人が考えつかないことを彼は平気で思いつくのである。そしてスタッフ力だが、回転する家や、歪んだりしてメチャクチャな家といった、およそ実現不可能なものを実際に作り上げてしまっているのだ。これには脱帽するより他ない。もちろん、今ならCGなど使えば実に簡単に処理できるのであろうが、この映画が撮影されたのは1920年である。この技術がいかに凄いかが想像できよう。この作品に対しては、内容云々もさることながら、この二つの力に敬意を表して10点としたい。
10点(2004-04-18 22:26:18)(良:2票)
7.  キートンの警官騒動 《ネタバレ》 
キートン映画は、どれを観てもいいものである。何故なら、そこにメッセージ性がないからである(もちろん、全くないわけではないのだろうが)。何もしていないはずのキートンが、濡れ衣で警官に追いかけられるという、実にシンプルなストーリーなのだが、キートンの人間離れしたアクションが作品にアクセントをつけている。何故追われているのか、きっと分かっていないであろうキートン。でも、逃げるとなれば天才的な才能を発揮する彼は、よくわけも分からず逃げ、そして逃げ切れてしまう(そう、彼はどの作品でも大抵1回は何かから逃げているのだ!)。まぁ、ここまではいつものキートン映画だ。しかし、ラストがだいぶ違っている。普段のキートン映画ならば、大抵ハッピーエンドで締めくくられる。女性と結ばれる、というパターンが一番多いように思われる。ところが、この作品ではどうか。好きな女性にはフラれ、警官には捕まると、踏んだり蹴ったりである。そして墓石に帽子という、なんともブラックなエンディングである。いつものキートン映画とは違うキートン映画を観たい人にはお薦めの1本である。
7点(2004-02-22 02:36:48)(良:1票)

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