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プロフィール
コメント数 23
性別 男性
自己紹介 点数は一応表記してますが、それはこのサイトの方針ゆえやむをえずって感じで理解して下さい。作品を総合して点数をつけるのではなく、単なる好みで判定しています。むしろ、テキストを読んでくれることを願っています。

苦手な映画のジャンルは、ホラーです。

現代日本映画とバイオレンス映画が好み。

好きな作品:スカーフェイス,ゴッドファーザーシリーズ,ヒストリー・オブ・バイオレンス,クラッシュ,シティ・オブ・ゴッド,スナッチ,ロック・ストック・アンド・トゥースモーキング・バレルズ,バートン・フィンク,ブルース・ブラザース
/ソナチネ,BROTHER,AKIRA,天空の城ラピュタ,殺し屋1,サブ(SABU)

好きな男優:浅野忠信,アル・パチーノ,ベニチオ・デル・トロ

好きな顔の女優:小雪,鈴木京香,広末涼子,天海祐希,ナタリー・ポートマン

くそったれブログ:
http://blogs.yahoo.co.jp/do_you_like_violence

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1.  CUTIE HONEY キューティーハニー 《ネタバレ》 
『キューティーハニー』の原作の漫画を私はよく知らないが、漠然としたイメージからすると、服を着ているのにエッチな漫画、という感じがしている。それは、変身シーンにおいて、裸の様なシルエットを見せたり、本編のアニメシーンであったような、服をはぎとられて肌が見えても、尚完全な裸体を画面にさらすことはない、ということなどから、示されているように思う。裸であることは、観客や読者は分かっているのに、完全には描かないから、想像の域で留まっている。だから、そういう映像やカットを何度も描いているので、いざ服を着ているハニーを見たり、彼女が際どい服装で出てきているのを見ると、それらも同じように、裸なのか服を着ているだけなのか、よく分からない、そういうところでエッチな気分を醸成されているよーな気分にさせられる。これは、下手に素っ裸を見せられるより助平な作法だ。もちろん、本作『キューティーハニー』も、その路線で行っているように見えるのだが、実際には違う。私は前述で服を着ているハニーを見ても、「裸なのか服を着ているだけなのか」よう分からん所でのエッチな気分と書いた。だが、そのためには、その前提として、裸のシルエットや服を引きちがれるシーンを描いておかないと、そう見えない。単に際どい服を着ているだけの女性を見て、もちろん興奮するけども、それはチラリズムとかいう作法で、『キューティーハニー』の持つ魅力ではないと思ふ。「あれ、今の裸なんじゃないか?」という助平な不安を観客に抱かせなければ、『ハニー』の持っていたエロティシズムは出てこないと思う。   無論、庵野監督がチラリズムをやりたい、というのであれば『ハニー』的なエロティシズムは要らないのだが、『ハニー』の場合はそうはいくまい。『キューティーハニー』の原作やアニメは、裸を見せるようで見せない、隠された裸体を描いていたから、既に映画の穏健なエロティシズムの助平加減では、観客は満足できないことが、予見されるからだ。だから、庵野監督が『キューティハニー』を撮るんであれば、どうしても漫画&アニメに近づいて、佐藤江梨子にセミヌードになってもらうべきだったと思う。観客に対して前述の助平な不安を抱かせるような「隠された裸体」を、矛盾するようだが、ハッキリと描かなければならなかったんじゃないか、と私は思ってしまうのだった。
5点(2005-01-30 16:19:24)(良:2票)
2.  鮫肌男と桃尻女
冒頭のCGがカッコ良かったが、徐々につまらなくなり幻滅。『PARTY7』の時もそうだが、石井監督は、オープニングムービーの面白さを持続してもらいたい。期待させておいて裏切る作り。キャラクターが大量に出てくる割には、構成力がなく複雑な関係を見て楽しむ作りになっていない。役者は浅野忠信を筆頭に岸部一徳、寺島進など優れた役者ばかりだが、浅野は今回良くない。静かに演じ、最後にキレる若者ばかりを演じていたために、不器用さが目立つ。一貫してキレ続ける役はまだ似合っていない。どこかで対称を作らないとダメなのだろう。他の役者は個々に演じる分には割と良いが、まとめあげる位置にある石井監督に構成力がないのでダラダラと銀幕に映っているに過ぎない。   Q.タランティーノが好きだという石井監督だが、まずは暴力描写や無意味な台詞を模倣せずに、構成力を模倣していただきたい。『パルプフィクション』の複雑な構成力を見て、普通はそこに感嘆するのではないかな?だがそれには石井監督自身の計算高さが要求される。またタランティーノといえば、特筆できるものの一つに音楽の選択があるのだが、これも真似できないところであり、監督の能力が試される。そして、石井監督には、それができていなかった。膨大な音楽作品の中からいくつかを抽出するには相応の耳と自作への理解能力が必要になる。このことから、見てくれだけはタランティーノでも、中身はまるで別物であることが理解されるはずであり、石井監督は見た目の演出だけはタランティーノだが、実力を試される部分ではまるで力を発揮できなかったということになる。後発のガイ・リッチーだって遥かに上を行くぜ?
2点(2004-06-07 11:43:22)(良:2票)
3.  コラテラル 《ネタバレ》 
 トム・クルーズの演じる孤独な殺し屋は,悪くない演技だった。髪を白く染め,グレーのスーツできめる彼からはロサンジェルスの高給取りを思わせるに十分な格好だ。だが,『レイ』で,アカデミー賞を獲ったという文句がついてまわるジェイミー・フォックスについては,一介のタクシー運転手という役柄には向いているが,殺し屋にはむかって勝つことができるほどの突発的な暴力を演じるには向いていない。ドライバー役に徹するのが関の山ではないか?女を殺し屋から守って撃ち殺せるほどのエネルギーを彼からは感じない。   悪い役者ではないのかもしれないが,物語中で,彼をクルーズの代わりに,つまり殺し屋として雇用主の元に向かわせるシーンがあるけれど,雇用主は,フォックスから感じ取られる言いようのない凡庸さに,彼は嘘をいっていると見抜いてしまうだろう。それほどまでに彼は普通でありすぎるのだ。たとえば同じ普通の人を演じる日本の役者・浅野忠信は,普通の人が突発的な暴力に覚醒する瞬間を実に映画的にセンセーショナルに演じることができる。この映画は脚本がロクでもないせいもあるが,フォックスが警察の銃を奪って,殺し屋を殺しに行こうと考える瞬間の,思考の転換について観客が驚かさせることはない。   物語はアラだらけもいいところで,殺し屋が自分の仕事に誇りを持つかのような台詞を吐くのなら,足がつきそうなタクシー運転手をいつまでも使わないことだ。『ヒート』のマイケル・マンは,善悪二つの対峙を描きたかったのかもしれない。けれど,そうすることによってリアリティを失うようでは何の意味もない。殺し屋が銃撃に自信を持つのは当たり前だ。だが銃の扱い方になれていない素人に,銃で負けるのであれば,向かい合って撃つシーンで殺されるなんていい加減な設定はやめて欲しい。仕事に必要な資料を,やすやすとタクシー運転手に奪われ,挙句の果てにそれを紛失されてしまうなど,やぼもいい加減にしないと観客の失笑を買うだけに過ぎない。こんないい加減な設定で,客を楽しませると考えているなら,マイケル・マンは最悪な監督だし,『ダイ・ハード』だとか『48時間』,『リーサル・ウェポン』だのといった娯楽アクション映画をもっと見習って欲しい。つまり,まともな物語を作れないのであれば,娯楽に徹せよということだ。気取った台詞や音楽など要らない。
[DVD(字幕)] 4点(2006-08-13 13:26:42)(良:1票)
4.  マッチスティック・メン 《ネタバレ》 
良くできた映画です。自分の殻に閉じこもる余りに詐欺師が詐欺師に騙されるなんて、憎い演出です。一貫してケイジ側の視点に立った作品のために、屋外シーンでも部屋のシーンを見ているような錯覚を与えるが、質が高いと思います。潔癖な性格で塵一つの汚れすら許さないケイジ、あるいは肌の触れ合いをも許さないケイジに、接近して来るのは別れた妻との間に出来た娘。彼女との触れ合いによって、ケイジは徐々に肌の触れ合いを許そうとしますし、いたいけな子供の侵入によって、部屋は穢れを持ってしまいます。むしろ、その触れ合いがケイジの心を開くし、屋外へ引き出させる誘引となる。ところが、ケイジは娘と生活を共にすることができなくなってくる。一方的にケイジ側の視点で作られたこの映画にとって、外部との接触にケイジを連れ込む娘は次第に邪魔になってくるからです。潔癖なケイジの、外気さえも許さぬ、屋外を屋内であるかのように擬似化するところの、自室の無機質空間には、しかし、娘の正統防衛の行為によって血液がぶちまかれることになる。しかも、血液を大量に部屋にぶちまけることによって、部屋には死体が転がることになります。ケイジの潔癖な性格で統一されたかに見えるこの映画でしたが、その性格がもたらしたかのように、娘が無機質の部屋を、取り返しのつかない外気で満たしてしまう。それが、母よりも父を求めた娘との交流で多少外気に触れつつあった矢先のことだっただけに、ケイジは潔癖さを台無しにされることで遂に心を開くことにしました。つまり、娘が自分を助けるために犯した殺人を、ケイジ自らが全面的に庇うことにしたのでした。そして今まで稼いだ金をソックリ娘にやりたいと言い出した。と、ここまで来ればチャンチャンなのですが、冒頭に書いた通り、詐欺師ケイジが詐欺師に騙される映画ですから、ケイジは信頼しきっていた全ての者に裏切られます。潔癖症について相談していた精神分析医、無二の詐欺の相棒、取調べをした警察官、殺人事件の被害者、そして実の娘にまで。ケイジの無機質部屋を血で洗い直すこと(その血は嘘であることが明かです)が、体と体を重ね合わせる自然な人間関係へのきっかけで、転換の大規模さを演出して描いている。女性とも長く関係していなかったケイジに、レジで出会った女性との結婚、妊娠が待っているというラストは、外気や血や抱擁の必要性をケイジに教えてくれます。 
8点(2004-06-20 23:46:53)(良:1票)
5.  ジャッキー・ブラウン
タランティーノが普通の映画を撮った。タランティーノ監督による普通の映画は余り観たくないので、前二作と比較すると興味を逸しますし、雑感も劣る。とはいえいつも通りのオタクらしさをぷんぷん匂わせるところは好きです。主演女優パム・グリアーが、今回のシネフィルたるタランティーノを教えてくれるのですが、DVDの特典映像で語っているように、彼女は一昔前のタランティーノにとっての超女優だったらしい。そのために、映画はグリアーを中心に一昔前にタイムスリップしているようなノスタルジーがあります。タランティーノのオタクぶりは、『パルプフィクション』で再び光を浴びたJ.トラヴォルタのように、昔に戻るのではなくて、タランティーノ流に役者を料理する了見の狭さに生かされていたと思います(誉めてるんですよw)。しかし今回の『ジャッキー・ブラウン』では、逆にパム・グリアーに仕えているような違いがあります。それは今回デ・ニーロやフォンダのような、タランティーノから見たら正統派をタランティーノ流に料理する代わりに、パム・グリアーを昔のままに活かすという対比によって、面白さを出すための効果だと思います。デ・ニーロたちは最近落ち目ですが、消えてはいなし、タランティーノのオタクぶりを示すほど発掘し甲斐のある人たちでもない。そんな人たちを、自分のオタク的な流儀で描かせて、その対比で今度は発掘し甲斐のある人=グリアーを昔のままに描くのは、これまでのタランティーノにはなかった手法ではないでしょうか?『パルプ~』でも、ブルース・ウィリスの設定に感心しましたが、今作のように、対比で描いたことはなかったと思います。そういう意味であいかわらずタランティーノ作品って面白いなと思いました。
8点(2004-06-02 19:14:24)(良:1票)
6.  刑務所の中
他の方も書いてるんだけど、原作者の花輪って、漫画家の目線で刑務所を描いているわけだね。だから面白く映る。だけど映画は、漫画家じゃなく一市井人としての被告の刑務所生活を描いているからイマイチ面白くないんだと俺は思う。ただ淡々とした刑務所生活を描いてるってだけで、原作を前にすると随分落ちるな、という印象を持ってしまう。俺は漫画家なんだという強調が欲しかった。劇的な刑務所生活なんて、もう飽きた、というのは分かるし、そんなに日常生活が劇的じゃないんだし、いくら刑務所という異空間といってもそんな劇的な訳ないというのは分かる。分かるけど、だからといって淡々としている生活を見ても仕方ないわけで。アーティスト・花輪和一の漫画家としての細かさとかユーモアとかが、原作を読むと伝わってくるが、それをただの市井人として描くってのは魅力をそいだ格好になってしまうと思う。  何でこんなに余裕を持って客観的に見られるのかな、という疑問を破るには、漫画家なのだ、という枠組を持ってくることが一番簡単なので、それを映画の中でも持続して持ってもらいたかったな。そうすると見沢知廉の小説『囚人狂時代』の様に笑いながら刑務所の生活観を味わうことができたのに。見沢の場合は独善的な主人公が文学者だという自負を持って刑務所生活を記述する面白さがあって、それは原作とも共通した。刑務所の意味不明の規律なんかも笑いに転じられていて、ホントに「刑務所の中」を娯楽化するってこういうことなんだな、と思えた。映画はそれを忘れているんじゃないかな。刑務所生活で味わえるちょっとした嬉しさを描いて、ある種極限の中の癒しみたいなのを描いてるけど、それも漫画家たる視点があってこそ面白味を持つ(実際に漫画家じゃなくても良い。つげ義春みたいな感覚でもあればOK)。そういう穿ちをできるのは、アーティスト的な感性を持つ人だろうし、観客はそこに共感するだろうと思うんだけどね・・・
[映画館(字幕)] 4点(2004-06-02 18:51:10)(良:1票)

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