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目隠シストさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 2255
性別 男性
ホームページ https://twitter.com/BM5HL61cMElwKbP
年齢 52歳
自己紹介 あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

2024.1.1


※映画とは関係ない個人メモ
2024年12月31日までにBMI22を目指すぞ!!

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61.  アンノウン(2011) 《ネタバレ》 
(ネタバレあります。未見の方はご注意ください)物語を味わう上でポイントとなる部分。それは、“何故主人公は危険を冒してまで、暗殺計画を止めようとしたのか?”だと考えます。そもそも自分が携わっていたミッション。阻止する必然性はありません。それに未だ口封じされる危険性が残る中、余計な事はせず速やかに雲隠れするが得策のはず。しかし、彼はそうしませんでした。其処に意味があると考えます。ジーナは言いました。「大事なのは、今何をするかよ」と。過去を捨てるため、新たなアイデンティティを獲得するため、マーティン・ハリスという名の男(=かつての自分自身)と決着をつける必要があった。果たして結果は爆発炎上。彼の過去も綺麗に吹き飛んだ様子。生まれ変わりを望む人間にとっては、これ以上ない結末でした。アイデンティティを失った男と、IDの無い女は、新たな人生を手に入れました。『96時間』のリーアム・ニーソン主演。“頼れる男”が本作では散々な目に合います。彼の枯れた風貌は、所謂アクション俳優に比べ親しみ易い。感情移入が必須となるサスペンスでは大切な要素です。オチに新鮮味はありませんが、よく練られた脚本が心地よい作品でした。シュワルツェネッガー主演の某SF映画と類似点が多くありますので、比較してみるのも面白そうです。
[DVD(吹替)] 8点(2012-07-14 09:50:47)
62.  アリス・クリードの失踪 《ネタバレ》 
物語開始約5分間、台詞無し。上映時間101分のうち、登場人物はたった3人のみ。このコダワリは凄いと思いました。印象に残ります。明らかに不自然ですから。この違和感は、所謂“つり橋効果”と同様に、緊張感にすり替わるという効用をもたらした反面、リアリティを削ぐという反作用もあったように思います。一長一短といったところ。作品のキャッチコピーは「嘘が散らばっている」。内田けんじの映画のようなテクニカルな脚本を期待しましたが、主に人間関係における嘘と裏切りを焦点としたヒューマンドラマの様相に。悪くはありませんが、クライムサスペンスとしては、やや物足りないと感じてしまいます。
[DVD(字幕)] 6点(2012-07-07 21:51:27)(良:1票)
63.  アイアン・ドアーズ 《ネタバレ》 
“殺すつもりならとっくに殺している”は常人の発想。脱出の希望を抱かせた挙句、あえなく餓死という最悪のシナリオも有り得たので、この結末ならハッピーエンドと言っていいのでしょう。本作で描かれている脱出ゲームもどきの拉致監禁は、中盤で主人公が口走った『異星人による実験』の可能性が高いと思われます。2人が目にした外の世界は、とても“この世のもの”とは思えぬ光景でした。さて、宇宙人はどういった意図で2人を誘拐し、またどのような実験を試みたのでしょう。説明は一切なく観客が想像を働かせるしか術はないのですが、おそらく極限状態における人間の生態観察が目的といったところでしょうか。殺し合いではなく、“共生”を選んだから彼らは解放されたのだと感じます。力を合わせて穴を掘る行為、子孫を残すための協力…。脱出劇としてもミステリーとしても面白味はありませんが、人種も違う、言葉も通じぬ“異性人”2人が、共に手を携える姿に、見るべき部分はあったと思います。最後に宇宙人へ文句を。鍵の場所が分かり難過ぎです。あれで気付けという方が無理。ほとんどの人間が、次のステップに進めませんよ。それに水くらい用意しておきましょう。水を摂取しなければ気力を奪う以前に、体力が削がれ行動が制限されてしまいます。『HUNGER』(2009・アメリカ)映画を観て、勉強するように。ていうか、二度とこんな実験はするなよ!
[DVD(字幕)] 5点(2012-05-13 20:59:14)
64.  アジャストメント 《ネタバレ》 
“もしかしたら自分の人生も調整されている?!”と観客に思わせ為には、主人公は感情移入し易い庶民の方が相応しかったはずです。それに、一般人だって世界を変えてしまう可能性はあるのですから(風が吹けば桶屋は儲かるワケですし)。どうして主人公は未来の大統領候補である必要があったのか。アメリカのリーダーたるもの、神だろうと天使だろうと、何者にも左右されない自由意志を所有している!ということを宣言したかったのでしょうか。まあ、それはそれでもいいんですが、結婚間際の花嫁をさらうような真似は、どう考えてもダメでしょう。パーティで下半身をモロだしするより始末が悪いと思います。
[CS・衛星(吹替)] 5点(2012-04-25 20:21:50)
65.  アンドロイド・モンキーズ 仮想都市からの脱出(OV) 《ネタバレ》 
『マトリックス』の世界観で説く人生訓。猿とは“自制が効かない動物”の典型。アンドロイドとは主体性なく惰性で生きる人間の揶揄。主人公が仮想都市『ドリーム・タウン』で経験した出来事は一体何だったのか?夢?それとも現実?この部分が物語の焦点でした。ところが現実世界の公園で主人公がアキバアイドルのCDを取り出した時点で、あっさりネタバレしてしまいます。仮想都市で取得した物質を現実世界に持ち帰る事が出来るはずもなく、彼の夢(白昼夢)であった事が確定してしまったワケです。これにはズッコケ。彼がポケットに手を突っ込んだカットで暗転ならば、あらゆる可能性が残されたのに。余韻ぶち壊しでした。また、仮想都市からの脱出についても、主人公の意思によるものでなかった点もズレていました。仮想都市の恐ろしいところは、本人が望むならば(おそらく)いくらでも居られること。究極のモラトリアム。自発的に抜け出す事がどんなに難しいか。少なくとも、主人公のようなパーソナリティの人間にとっては。彼が能動的に現状打破を試みる展開が必要だったと思います。なお映像は自主制作映画レベルですが、流石『劇団唐組』と言いましょうか、名前を知らない役者さんばかりでしたが、演技は悪くなかったと思います。
[DVD(邦画)] 3点(2012-04-22 20:25:31)
66.  アウトレイジ(2010) 《ネタバレ》 
監督の処女作『その男、凶暴につき』への原点回帰とも言える超バイオレンス映画を想像していたのですが、予想は大きく外れました。ブラックユーモアなんて生易しいものではなく、完全なるコメディでした。THE・ヤクザコント。口を開けば「バカヤローこのヤロー」って、お前ら荒井注か!って、何度ツッコんだことやら。今どき居るはずもないステレオタイプな旧式ヤクザを、オールスターキャストがノリノリで演じています。よくもこれだけ味わい深い顔の役者を揃えたものだと感心します。(何故寺島進ちゃんがいない?きっと出たかったでしょうに。)殺したり殺されたり(椎名の殺され方のみちょっとエグいので×ですが)みんな本当に楽しそう。大いに笑わせてもらいました。『みんな~やってるか!』より遥かに完成度の高い“笑い”があったと考えます。キャッチコピー『全員悪人』は勿論ブラフ。本当は『全員馬鹿』が正しい(あるいは『全員荒井注』)。これほどまでに、ヤクザを格好悪く描いた映画を自分は知りません。何なら、教育映画として不良高校生たちに見せたらいいと思います。自分達がいかに滑稽か気付く事でしょう。こんな変化球を投げてくるとは、さすが北野監督。素晴らし過ぎます。続編を作る気になったのも頷ける快作でありました。この出来なら大御所から人気俳優まで続編のキャスティングに困る事は無さそうですが、個人的には死んだはずのキャストを再度起用して欲しいです。それがコントの流儀。石橋蓮司のヘンテコマスクと國村隼のベロチョンパは天丼でお願いしたい。以上、皮肉でも冗談でもない、マジ感想でした。
[DVD(邦画)] 8点(2012-02-09 19:36:05)(良:5票)
67.  アベックパンチ 《ネタバレ》 
特殊なルールを持つ架空格闘技を通じて、人と人が繋がる意味を描きたかったものと推測しますが、肝心のドラマがドラマの体裁を成してしない気がしました。イサキとメバルは何時の間に心を通わせたの?ヒラマサはゴルビーナとエツをどう考えている?よく分かりません。彼らはアベックを通じて何を学んだのでしょう。もう一つのお楽しみ、格闘アクションの方も低調でした。原作漫画の表現がどんなものか存じませんが、正直面白みがありません。アベックならではの攻防やテクニックが見たかったし、せめて試合中に看板技の“アベックパンチ”だけは披露しないと。バスケットボールのユニフォームみたいな格好も頂けません。体のラインを見せられないのか、見せたくないのか。決してエロ目当てという訳ではなく(ホントですよ!)女性はプロ格闘家らしくセパレートタイプの水着を着用して観客を魅了して欲しかったと思います。このレベルのアクションでお茶を濁すならば、武田梨奈を起用した甲斐がありません。
[DVD(邦画)] 3点(2012-02-03 18:59:37)
68.  悪魔の棲む家(1979) 《ネタバレ》 
雑音で通話を妨害したり、受話器を持つ手に火傷を負わせたりする件は納得出来ます。一応電話線であの家と繋がっているので。でも遠く離れた教会の神父への攻撃や、家に向かう車に対する妨害は、いくらなんでもやり過ぎだと思いました。それがOKだと際限が無くなってしまいます。厄災は家屋敷地内に限定した方が、「家」に問題があることを印象付けられたと思いますし、“家から逃げれば大丈夫”という希望を残すことが重要だったと考えます。敵が強大過ぎると諦めが生まれます。諦めてしまえば、恐怖は消えてしまうのですから。諸悪の根源は地下の隠し井戸にありました。ですから、井戸発見後は時間を置かずに畳み掛けた方が、物語としてスマートだったと思います。先住人の殺人鬼と夫の顔がウリ二つであった事実だけでは、オチとしては弱いです。ディテールは、王道のオカルトホラー。雰囲気は悪くないと思いますが、如何せん物語に核がなく散漫な印象を受けました。
[DVD(字幕)] 4点(2012-01-16 19:18:58)(良:1票)
69.  哀憑歌 ~CHI-MANAKO~ 《ネタバレ》 
愛らしい動物の代表「ウサギ」を、オカルトホラーの題材に選んだ着想は悪くないと思います。真っ白な体毛は『呪怨』の伽椰子を、赤い瞳は『SIREN』の島民を、始終ヒクヒクとしている鼻は『奥様は魔女』を連想させます(こりゃホラーじゃなかった)。ウサギのディテールは、よく見りゃコワイのです。また、芸能界ウサギ顔ランキングがあるなら、上位に食い込むであろう田畑智子をキャスティングしたセンスも間違っていません。ただ、どうせなら市川実和子や中嶋朋子といった一流のウサギ顔も登場させて欲しかったところです。上手く作れば結構なホラーになった可能性はあります。でも残念ながら、ウサギはやっぱりウサギでした。草食小動物の可愛らしさは消せていませんでした。肝心の田畑もウサギ人間に成り切れていません。『A.I.』のオスメント君の“まばたき無し”を見習って、鶴太郎の小森のおばちゃまよろしく始終モゴモゴしないと。オチも弱く、怖くも悲しくも驚きも無い、味気のない仕上がりの作品でありました。ちなみに印象的に使われる小道具「化粧品」は、ウサギを使った動物実験が問題になっているとのこと。プロパガンダ映画の要素もあるようですが、その効果は如何ほどか。
[DVD(邦画)] 3点(2012-01-07 10:29:08)
70.  アザー・ガイズ 俺たち踊るハイパー刑事! 《ネタバレ》 
ド派手なカーチェイスとポリス映画お馴染みの“イカした台詞(言い回し)”で、まずツカミはOK。“主役”刑事の見事な死に様に大爆笑し、これは自分好みのコメディだと確信しました。(ちなみに、イケてる刑事の最期は個人的に大変ツボでして、コメディタッチの刑事ドラマの最終回は、すべからくこれを採用して欲しいとさえ思いました。宙に舞うタカとユウジ。最高じゃん…)バカ過ぎる展開としょーもない小ネタの数々、これぞアメリカンコメディ。爆発炎上シーンも欠かせません。主役の脇役2人が、最後まで脇役(アザー・ガイズ)であり続けた一貫性も良かったと思いました。ただし、エンドロールには疑問符が付きます。意図は理解できるものの、ここに来てのインテリ臭は不要です。バカ映画の価値が下がってしまいます。バカはとことんバカであってこそ輝く。このあたりは『みんな~やってるか!』の精神を見習って欲しいと思いました。
[映画館(字幕)] 7点(2011-11-18 18:54:46)
71.  アイドル爆弾(OV) 《ネタバレ》 
爆弾装着と解除のルールについて整理してみます。愛里を標的に指定した犯人の証言から判明しているのは以下のとおり。①爆弾はある組織により装着される。②爆弾装着者は、新たな標的を指定し、さらにその者が別の標的を選んだ時点で最初の爆弾が解除される。③標的はフルネームを言える知人に限定される。④複数の標的を指定することが可能。その他、状況から推測されるのは以下。A.爆弾は、脳波や筋肉を感知して爆発する性質を持ち、装着者に多大なストレスを与える。B.装着者が次のターゲットを選んだとき②のルール説明は必須ではない。C.複数の標的を選定した場合でも、そのうち1人が新たな標的を選べば爆弾は解除される。露見しているゲームルールはこれくらいでしょうか。でも、本来はもっと様々な制約があるはずです。例えば④なら人数制限があるはず。一度に100人とか無理でしょう。Bが有効ならば、いくらでも人殺しが出来る。③の“知人”の範囲は何処までOK?自分なら某将軍様を指定しますが。提示されていない“裏ルール”の存在が予想できます。『カイジ』や『ライアーゲーム』は、この部分にポイントを置いた作品でした。一方、本作は“爆弾魔に翻弄されるアイドルちゃん“という事象を披露することに終始します。前述の作品と比べると、残念ながら物足りない。アルバトロスのモキュメンタリーとは思えぬ真面目なつくりだったので(主演のアイドルちゃんも熱演でした)、せめてオチは納得のいくものを用意して欲しかったです。あんな投げっぱなしの結末は良くないです。あ、手榴弾ってことか?
[DVD(邦画)] 4点(2011-08-07 17:57:56)
72.  悪魔を見た 《ネタバレ》 
(ネタバレあります。ご注意ください。)もう30分尺を足してスヒョンと婚約者の関係性を描写していたら、もっと主人公に感情移入できたと思う。本作のアプローチはやや手緩い。もっともコレは観客に対する気遣いかもしれない。正面から受け止めるには、結構な精神力の要る物語でありました。『悪魔を見た』の悪魔とは誰を指すのか?強姦殺人狂のギョンチョルか。確かに奴の所業は畜生にも劣る。でも欲望の赴くまま、場当たり的に犯行を重ねる様に狡猾さは無い。印象としては我侭な子供。では復讐者のスヒョンはどうか。敵を追い詰める眼差しには確かに鬼気迫るものがあった。執拗な暴行にも躊躇がない。でもトラブル発生時の対応策を考えていなかったのは間抜けだし、反撃について考慮していなかったのは愚の骨頂。スヒョンもまた目的達成のため、周りが見えなくなっていた子供です。2人がやっていたのは、やられたらやり返す子供の喧嘩。つまり本作に“悪魔”はいなかった。タイトルは『子供を見た』が正しい。もっとも子供とは、人間の生の感情のこと。押さえつけている状態の方が不自然なのかもしれない。個々の直情を制御し社会を形成するために編み出された知恵が、法であり、刑罰です。だから刑罰は大人の理屈ではなく、子供の感情を満足させるものでなくては、本来の意味が無いと思う。倍にして返せとは言わないが、せめて同等の痛みは感じてもらわないと。一発殴られたら、一発殴り返す。それだけのこと。それが許されない理屈って何なんだろう。本作を観て、あらためて死刑制度の必要性を認識しました。死という結果はもとより、死刑囚として過ごす1日1日に本物の反省が期待できるのではないか。いや、期待するより仕方がない。無益な復讐の連鎖を生まないために必要な刑罰があると思う。利口になり過ぎた私たちの社会は、今試されている気がします。スヒョンの復讐について。“遣り過ぎだ”と思う場面は皆無。ただ唯一引っかかるとすればラストです。親を巻き込むのは構わないが、息子だけは勘弁してやって欲しかった。あれでは息子が狂ってしまう。新たなギョンチョルを生んでは、一人を始末した意味がないです。(余談)イ・ビョンホンとチェ・ミンシクのキャスティングを換えても面白そうだと思いました。ただイ・ビョンホン好きのおば様たちからは非難轟々かもしれませんが。
[映画館(字幕)] 8点(2011-02-27 16:46:13)(良:2票)
73.  アイアンマン 《ネタバレ》 
“遠足は遠足の準備のためにある”は、確かさくらももこ(ちびまる子ちゃん)の名言だけど、本作を観るとまさしくコレが当てはまります。“実戦は準備を楽しむためにある”。アイアンマンの製作過程が楽しくて楽しくて、仕方なかった。1号機は、悪条件下での製作というシチュエーションに燃えたし、2号機以降は丁寧な試作実験の繰り返しに痺れた。製作過程をつぶさに観ることで、スタークのアイアンマンではなく、僕のアイアンマンになっていく。ラストの決戦。上空で凍結した敵をコツンとやる快感!!こちとら、そんな欠点は克服済みなんだよ、と。アイアンマンスーツがボロボロになっていくのもタマラナイ。マジンガーZでもガンダムでも、最終回では壊滅状態。少年の心を酔わせた、あのヒロイズムが蘇ってくる。もう、アイアンマン、カッコ良すぎ。大好きだ!この際、物語の薄っぺらさなんて気にしません。フィギアも買います。遊ばせて。
[地上波(吹替)] 8点(2011-02-21 01:34:04)(良:2票)
74.  アンストッパブル(2010) 《ネタバレ》 
一度失敗したとはいえ、ヘリで運転室に乗り込むのが最も確実に列車を止める方法でした。然るに、何故2度目のチャレンジは行われなかったのか。それは対策本部に責任を取る覚悟がなかったからです。一度目の失敗は言い逃れできても、2度目はそうは行かない。出て来るプランは惨事を防ぐための最善策ではなく、経営陣保身のため次善策。だから決断が後手に回る。デンゼルとクリスがいなかったら、手をこまねいて最悪の事態を眺めるだけでした。かといって、2人は善意で命を張ったワケでもない。デンゼルに有ったのは解雇に対する怒り。彼は経営陣に言ってやりたかったのだと思う。「お前らの判断は(いつも)間違っているんだよ!」と。要するに意地です。手柄を立てれば、解雇が取り消される目論見もあったのかもしれない。若造の方はプライベートのゴタゴタで判断が鈍っていたところを言いくるめられた。美談ではありません。彼らは賭けに勝っただけ。でも、結果的に多くの人命や財産が救われたのは事実。それで十分。ヒーローが生まれる時って、案外こんなものだとも思う。事態終結後のインタビューは本来であれば無粋な描写です。でも冒したリスクの分、見返りは欲しい。誰だって良い事をしたら褒められたい。そんな人間の本音をさらけ出したラストだったと思います。キレイ事で終わらせなかった。でもそこがイイ。
[映画館(字幕)] 8点(2011-02-03 20:52:29)(良:2票)
75.  悪魔のいけにえ 《ネタバレ》 
ホラー・スプラッターのジャンルで、名作の誉れ高い本作。それ故に鑑賞を躊躇してきたのですが(気分が沈むのが嫌だから)、ついに観てしまいました!監禁や追いかけられる恐怖は、類似作品とそんなに変わらないし、残酷描写のエグさは『SAW』シリーズの方が上だと思います。飛躍的に技術が向上した視覚効果の分野では、70年代作品に勝ち目はありません。にも関わらず、本作はこの先も名作であり続けるであろうことを確信しました。本作の何がスペシャルなのか。それは“理解出来ないモノ”で溢れているからです。例えば、印象的な瞳の接写。これだけ執拗だと確かに気色悪い。けれども、監督の意図は理解出来ます。理不尽な監禁と容赦ない虐殺。でも殺人鬼ならそれくらいやるでしょう。理解できるものは、克服できる。しかし、キーパーソンと思しき車椅子の男をアッサリ殺したり、ミイラ爺さんに無理やりトンカチを握らせたりするのは、意味が分かりません。親父が女性を捕えたときに“ほうき”を使ったのも。完全にツッコミ待ちのボケですもの。実際、ミイラ爺さんがタライにトンカチを落とす度に爆笑しました。笑いながら、気分が悪くなりました。怖かったはずなのに、笑うって何なのさ。隣り合わない2つの感情が同居した事が不快でした。監督のセンスが、自分の許容範囲を超えていたのだと思います。極めつけは、レザーフェイスのダンス。何それ。何だお前。これ、一歩間違えば、いや半歩間違えばクソ映画です。でもその半歩を外さない手堅さも感じます。クソ映画と傑作が紙一重とは。良い映画とは何なのでしょう。
[DVD(字幕)] 8点(2010-09-19 21:27:21)(笑:1票)
76.  悪夢のエレベーター 《ネタバレ》 
当初、観客はエレベーターに乗り合わせた第三者でした。誰かに感情移入した状態ではなく、いわば5人目の乗客。一歩引いた立場ゆえ、状況を客観視する余裕がありました。そう、マンションのエレベーターに閉じ込められたくらいで生きるの死ぬの嘘くさい。最初のサプライズは不発でした。そういう意味では、視点が主役に固定される“ネタバレその後”が本作のメインと言えます。マンション管理人への致命的な誤解、そして事件の黒幕について、知れば知るほど、事態が悪化するほどに、観客は主人公と共に恐怖の渦に巻き込まれていく仕組みです。でも自分はコチラも大丈夫でした。冷静でいられた。それは主人公に共感できなかったから。所長は“いい人”過ぎました。例えば、助手が言うように愛人の自殺など放っておけばいい話。でも彼にはそれが出来なかった。ラスト走り出したのも、これから黒幕が引き起こすであろう次の悲劇を防ぐため。我が身の保身よりも、人命を優先して考えられる男です。繰り返しますが、主人公はいい人だった。しかるに彼は、管理人を2度にわたり殺しました。混乱したから。勘違いしたから。そういう言い訳は確かに出来ます。でも人間って、そうじゃないだろうと思う。切羽詰ったときに出るのが本質です。1度目は過失だとしても、2度目のスパナは覚悟の一撃。今更管理人が目撃者じゃなかったら、どうだと言うのでしょう。事件隠蔽を図るなら、どのみち奴の口は塞ぐ必要がある。主人公の中途半端な善人ぶりに、というより人物造詣のリアリティの無さに、自分は感情移入できませんでした。
[DVD(邦画)] 5点(2010-08-02 20:44:57)
77.  あんにょん由美香 《ネタバレ》 
序盤のインタビュー、中野貴雄監督の言葉が耳に残りました。『林由美香は2度死ぬ』。これは『007は二度死ぬ』を引用したもの。One life for yourself and one for your dreams.誰からも忘れ去られたとき、人はもう一度死ぬ。氏の解釈が合っているかどうかは別にしても、妙に納得しました。女優だからこそ2度死ぬ。いや2度死ねる。フィルムに自己の存在証明を焼き付けられる者のみに許された名誉の死。でも見方を変えれば、思い出してもらう度に生き返るとも言えます。林由美香は野郎どもの心の中で永遠に逝き続け、生き続け、イキ続ける。なんかスゴい。それにしても面白いのは、これだけ多くの関係者のコメントにもかかわらず、彼女の人となりがほとんど掴めないこと。単純に監督の力量不足?それとも、それが林由美香という女優の魅力?自分には分かりません。でも本作製作のきっかけが、監督が彼女に言われた一言「松江くん、まだまだだね」だとすれば、前者の理由のほうが“微笑ましい”。自分は林由美香というピンク女優に思い入れはありません。でも観終えて彼女との距離が近づいたような、少しだけ好きになったような気がします。林由美香への愛と情に包まれた優しいドキュメンタリーでした。
[DVD(邦画)] 7点(2010-07-27 19:00:08)
78.  アドレナリン:ハイ・ボルテージ 《ネタバレ》 
前作の課題「アドレナリンを出し続けろ!」より、本作の「充電し続けろ!」の方が判り易くて良かったです。終始一貫、あの手この手で人体充電法を披露してくれました。物語の方は前作を遥かに凌ぐバカっぷりで、ハッキリ言って無茶苦茶です。弾けた演出は、良く言えば「悪ふざけ」悪く言っても「悪ふざけ」という感じ。製作サイドが楽しんでいるのは分かりますが、ノリがキツ過ぎて受け入れられない人は多いだろうなと。少なくともタキシード&イブニングドレスの紳士淑女の評価は糞味噌でしょう。本作一番の驚きは、あっちのヤーさんは、落とし前をつけるのに小指ではなくびーちくを落とすのだということ。知らんかった。てか、知らんでも良かった。
[DVD(字幕)] 7点(2010-07-24 21:59:02)(笑:1票) (良:1票)
79.  アマルフィ 女神の報酬 《ネタバレ》 
織田がポリスに銃を向け、天海を逃がした件には疑問が残るものの、それ以外の脚本はそんなに悪くないと感じました。織田主演の映画の中では、上々の部類に入るかと。でもイマイチ物語に入り込めないのは何故か。“渋い”というよりは“辛気臭い”、“優雅”というよりは“カッコつけ”という作品の全体像。これは織田の演技が醸し出している雰囲気だという気がする。『県庁の星』でも感じた事ですが、彼の演技は観ていて楽しくない。当たり役の青島刑事、『振り返れば奴がいる』の司馬はホントにイキイキしているのに、どうしてなのか。キャラの色がハッキリしていない役には向いていないのかな?本作の場合は、輪をかけて天海が上手くありません。脇役は豪華なのに仕事を与えてもらっておらず勿体ない。キャスティングが上手くいっていないような気がします。配役が変われば、随分と印象の変わる映画ではないかと思いました。
[CS・衛星(邦画)] 5点(2010-07-03 21:28:02)(良:2票)
80.  アバター(2009) 《ネタバレ》 
“アバターはイチローである”。自分は本作をそう結論付けました。『アバター』は言わずもがな最新3D映像が最大のウリ。その圧倒的な画力によって観客は異郷の惑星パンドラを体感します。世界の美しさに息を飲み、スピード感溢れる極上のアクションに酔い痴れます。本当に素晴らしい。ただ、脚本は普通だと感じました。良くも悪くもない。ナヴィたちは人間に比べて遥かに優れた能力と豊かな文明を有しています。主人公じゃなくても生まれ変わりたい。ミイラ取りが特上ミイラになっただけの話です。命を賭した主人公にその資格はありますが、冷静になれば結構身勝手ではないかと。ナヴィ=アメリカ先住民族と見立てられる設定ですが、ナヴィ=クジラと見ることも可能です。だとすれば主人公は、某エセ環境保護団体と変わらない。同種族間の侵略行為と異種族間の闘争では意味合いが全く違います。意思疎通が可能な人間とナヴィの関係は、丁度その中間くらいと捉えるのが正しい気がします。主人公の微妙なスタンスを把握しておかないと、人間が一方的に悪いと感じてしまう脚本なので注意が必要だと感じました。心情的にはナヴィを応援したいですが、主人公には最後まで人として生きて欲しかった。ただし、鑑賞中はそこまで思考が回らない。映像の感動に引っ張られて、物語も非の打ち所が無いように感じてしまう。ここで冒頭の結論に戻ります。イチローは国民的ヒーロー。それは彼がプロ野球選手として活躍したからで、人間性は関係ありません。本来は。でも現実にはそんな区別はなく、人間イチローが丸ごと素晴らしいと評価される。もちろん評価は総合点ですから、得意分野で点数が稼ぐのは構わない。本作の評価もそれと同じと考えます。世界興行収益の記録を塗り替え、観客を劇場に呼び戻した本作の功績は絶大です。この人気を一過性の流行に終わらせるか、映画復興の呼び水と出来るかは、後発の映画に懸かっている。ただし視覚効果のインパクトは必ず薄れます。爆発力があるほど、飽きられるのも早い。3D特需の今こそ、求められるのは良質な脚本だと思います。
[映画館(吹替)] 8点(2010-01-31 19:25:51)
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