61. アイアンマン
《ネタバレ》 いよいよアベンジャーズシリーズ初体験。記念すべき一作目。わくわくします。 で、アイアンマン、期待通りのクオリティ。初めて『スパイダーマン』を見たときにも感じたことですが、『ヒーローが出来上がるまで』って、なぜこうもわくわくするのでしょうか。 テロリスト達に拉致されて、絶体絶命の状況。なのに、そんな絶望的な状況の中秘密裏に行われるアイアンマンの原型作りに胸躍ります。 そして脱出。こーゆー過酷で八方塞がりなシチュエーションを、圧倒的なパワーで粉砕する。最高に爽快です。アイアンマン作成を手伝ってくれた恩人が犠牲になっちゃう悲しいシーンでもありますが、これはスタークが正義に目覚めるうえで、必要なプロセスだったのでしょう。 そしてそして。遂に完成版アイアンマン登場。その作成過程が最高に面白い。コメディタッチの演出が多くてとにかく楽しい。出力が強すぎて、スタークが吹っ飛ばされるのが面白すぎ。秘書やお手伝いロボットたちとのやりとりも楽しい。 個人的に一番の見所は、アイアンマンの初陣シーン。紛争地帯でのテロリスト殲滅、兵器破壊の名シーン。これぞヒーロームービー。こーゆーのが見たいのです。子供の父親が撃たれそうになるシーンで、妻と一緒に呼んでいました。『助けてー、アーイアーンマーン』期待通り颯爽と登場するアイアンマン。キターって感じです。 ここがこの映画最大の見所だと個人的には思っています。戦闘機とのドッグファイトも含めてです。最高に面白おかしく、それでいてエキサイティングな演出の数々でした。 ラスボスとの一騎打ちには物足りなさを感じてしまいます。やはりアイアンマンの力で倒してほしかったかな。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2019-10-19 12:41:57)(良:2票) |
62. アンダーカヴァー(2007)
《ネタバレ》 派手なドンパチがあるわけではない。目をひくアクションがあるわけではない。それでも面白い映画はできるという代表作。クライムサスペンスとして、小粒ながらもその完成度は高い。本当は7.5点くらいなんですが、ラストが個人的好みからはずれているということで、7点とします。 個人的にはボビーにはクラブの経営にもどってほしかったし、アマダと仲直りしてほしかったという凡人の私。もちろんそうしなかったことで、より一層硬派な作品になっているわけですが。硬派すぎるってのは味気ないものです。 警察署長の父。警部の兄。繁華街で怪しげなクラブの経営を任される弟。そこでは違法な取引や素性のわからない人間が出入りする以上、警察関係者が身内にいるとは口が裂けても言えない弟。この設定だけで、終始息を呑む緊張感が作り出されています。 当初の予想では、弟ボビーと、父や兄の対立が深まっていくものとばかり思っていました。まさかの弟が警察に協力していくストーリーとは。女好きでヤクザ風。それでいて反目しながらも、父や兄を大事に思っているという繊細な人物を、ホアキン・フェニックスが見事に演じきっています。 裏社会の親友ジャンボ。長くお世話になっているクラブのオーナーマラット。ボビーを高く評価し接触を試みる麻薬組織の大物ニジンスキー。裏社会と警察との狭間に立たされるボビー。何が起るかわからないスリリングなストーリー展開に最後まで目が離せません。 [DVD(字幕)] 7点(2019-07-04 14:03:15)(良:1票) |
63. アイランド(2005)
《ネタバレ》 『タイムトラベル』と並ぶSFジャンルのひとつ、『クローン』。『クローン』を扱った映画としては、この作品は個人的にかなり面白かったです。 賛否両論あるかとは思いますが、この複雑すぎないストーリーはこの作品に合っていたように思います。 『真相を知ったクローンが、生きるために逃げ出す』という単純明快なプロットだから、こちらも物語に入り込みやすかった。シンプルが故の良さがあります。 アイランドへの当選者。彼らが子供を産んだ後、用済みとばかりに廃棄されたり、臓器を摘出されたりするシーンは衝撃的。この恐ろしいシーンからの脱出はもはやホラーサスペンス並みの緊張感。そして施設の外へでたときの解放感。だけど安心する暇があるわけでもなく、脱走した後も、プロの追跡者達から逃れる展開がハラハラドキドキ。 マック(スティーブ・ブシェミ)と再会してから、列車に乗るまで途切れない緊張感。手に汗握るとはまさにこのこと。マックがなぜそこまで協力的なのかという疑問は残りますが、彼のサポートで『列車に乗って逃げ切れるかもしれない』という希望が、捕まるかもしれないという恐怖をより際立たせます。 ロスに着いてからもピンチの連続。この辺りからは、アクション要素が強い。トラックの積荷(巨大バーベルみたいなやつ)で、追っ手の車を次々と転倒させるシークエンスは凄い迫力。車の中から見せる映像は本物の事故さながらの衝撃。映像だけで言えば、本作で一番の見所でしょう。 後半、アクション要素が強くなりすぎてしまいましたが、このストーリーなら、ラストはドラマテイストでしっかり締めて欲しいところです。黒幕が死んで終わりではすっきりしません。その後、クローンたちにどういう社会的決着がつけられたのか、そこまで示して本当のハッピーエンドだと思いますが。二人仲良くボートに乗ってハッピー、って、そういう映画じゃないと思いますけど。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2018-05-08 10:45:27)(良:1票) |
64. アンダーワールド 覚醒
《ネタバレ》 躍動感のあるアクション。人類による粛清という緊迫したストーリー。人間社会で暗躍するライカン一族。 今までのシリーズの中で一番好きかもしれないです。8点とまではいかなくとも、7.5点くらい。 不満点は2つ。まず1つめ。ヴァンパイア一族の勢力が、あまりにも弱くなりすぎていること。あくまでヴァンパイアとライカンは対等な力関係でいてほしいという個人的わがまま。 2つめ。魅力のある『敵』がいないこと。今作でその役割を担うのが『巨大ライカン』。圧倒的なパワーに加え、『銀』が効かない無敵キャラ。なのに何故だろう。『1』のビクターやルシアン。『2』のマーカス。彼らにあった威厳みたいなものが、彼には無い。『敵』ってあらためて大事だと思いましたね。 マイケルが出てこないのも寂しい限りですが、代わりに娘のイヴ登場。 before⇒美少女。after⇒妖怪人間。大変魅力的なキャラに仕上がっていて良かったです。 また、今作のセリーンは最高に強い。無差別に人を殺しちゃうとこに、若干『あなたは主人公なんだから』と眉をひそめないわけでもないですが、良い。とにかく、強い。かっこいい。若干老けちゃったことを除いて、最高の仕上がりです。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2017-07-09 13:28:04) |
65. アメリカン・ピーチパイ
《ネタバレ》 昔テレビドラマであった『花ざかりの君たちへ~イケメンパラダイス』と同じプロットですね。 向こうは陸上だった記憶があるけど、こっちはサッカー。しかもサッカーをするのは自分。動機はサッカー女子を馬鹿にする元カレを見返したいという超くだらないもの。手段は双子の兄のふりをして、ライバル校へ入学。そしてサッカー部へ入部。はっきり言って超自分勝手な主人公。こんなはた迷惑な話はありません。 ですが、これが面白いんだから、見せ方、脚本がうまいんでしょうね。更には主人公が可愛いうえにおちゃめなので、素直に応援したくなります。タイプ的に言えば、ヴァイオラ演じるアマンダ・バインズはリンジー・ローハンと同じ系統かもしれません。 アイデアは奇抜なのですが、演じる人たちは主役から脇役から恋敵から両親まで、ぜーんぶステレオタイプ。デュークは絵に描いたような好青年。オリヴィアは恋敵としてパーフェクト。元カレのジャスティンはわかりやすくヤな奴。兄の元カノはわかりやすいトラブルメーカー。斬新なテイストと、ベタな登場人物たちの相性が凄く良くて、なかなか良い味を出しています。 ただ本来の目的であるサッカーが、結構早い段階から脇に追いやられてしまったのはちょっと残念。遊園地の入れ替わりなんか凄い面白くて、コメディパートは文句なしで良い仕上がりです。で、それをふまえても、もう少しこの作品はサッカーメインで見たかった気もしますね。 [DVD(字幕)] 7点(2017-06-28 04:22:16) |
66. アンダーワールド/エボリューション
《ネタバレ》 『1』よりかは面白かった。理由ははっきりしています。今回は『超能力バトル』を最初から期待していなかったからです。前作での教訓が活かされたのです。ですから、マーカスがあんな姿になっちゃって、飛び回っちゃうだけでテンション上がります。『そうそう、そーゆーのが見たいんです。』と、これは心の声。 前半での『マーカスVSセリーン・マイケル』は、この作品のハイライト。トラックを走らせながらのバトルは手に汗握る展開。目が離せません。この作品、バトルが結構面白いです。『タニス御殿』での地下バトル。『マーカス・ウィリアムVSセリーン・マイケル』のラスボス戦も、なかなか良い。『なんだかんだ言ってラスト力技じゃねーか。じゃあ、あーだこーだ言っていた今までのドラマ部分ぜんぶいらねーじゃん。』といご指摘もあるかと思いますが、驚くことにそのとおり。まったくもって蛇足なんですよね。 ストーリーの面白さは、ときに『アクション』や『ホラー』の魅力を加速させます。ですが、この作品では、ストーリーが説明過多になっているため、間延びや中だるみが起こっていると思われます。 『マーカスとウィリアムは兄弟。』 『マーカスはヴァンパイア、ウィリアムはライカン。でもマーカスは弟ウィリアムが大事』 『ウィリアムを助けたいマーカス、そうはさせないその他大勢』 実際これだけのことなのに、もったいぶった台詞まわし、もったいつけたストーリー展開で、無意味にわかりづらくしています。 もともと画面も雰囲気も暗い本作。だからこそストーリーは単純明快にしちゃって、純粋にアクションやホラー演出を楽しめるようにしたほうが良かったんじゃないかな。 アクションは最高。ドラマはいまいち。ラブシーンはいらん。セリーンは美しい。以上です。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2017-06-24 00:01:37) |
67. アメージング・ハイウェイ60
《ネタバレ》 リアルな世界を舞台にしていますが、内容は完全におとぎ話。 ただし、『贋作美術館』『ドラッグ合法の街』『訴訟の町』など、皮肉やユーモアがしっかり効いているのが特徴。 この作品に出てくる人々は、与えられた役割を演じるだけの駒のような存在。 その分、人物描写は限りなく薄い。 主人公ニールも、まるで毒の無い爽やかな好青年に終始しています。 一応ニールの精神的成長という側面もあるのですが、私が見る限りでは風刺を効かすことに重きを置いているように感じられます。 マイケル・J・フォックスやカート・ラッセルといった存在感のある名優が、脇やチョイ役に徹しているのも、作風が関係しているのかもしれません。 この作品には、主人公ニールの体験を通して、世の中の通年や常識を改めて考えさせてくれる面白さがあります。 完全に人物よりストーリーを楽しむ作品なので、ストーリーメインで映画を楽しむ人とは相性が良さそうです。 ですが心にずっと残るような作品でもありません。 絵本の域を出ていないのも事実です。 [DVD(字幕)] 7点(2016-08-26 11:00:55) |
68. アメリカン・アウトロー
《ネタバレ》 血生臭い時代背景とストーリーを、ポップで明るい雰囲気に仕上げたエンタメ作品。 よって多少の不謹慎感はありますが、気軽に見られるポップコーンムービーとなっています。 プロットも極力わかりやすくなっているようですね。 まずは南軍が北軍に敗北します。南軍のレンジャー部隊、故郷に還ります。故郷の村に、政府の息のかかった鉄道会社が立ち退きを迫ります。つっぱねます。仲間が処刑されそうになります。助けます。今度は母親が殺されたりして、報復強盗が始まります。 このようなシリアスな脚本を、ひたすらライトなテイストで味わうことになります。 当然犠牲者もいるわけです。ジェームズ兄弟の母親。ヤンガー兄弟の末の弟。また、話題の中でしか出てきませんが、ドク・ミムズの長男も死んでいます。 ですが『人の死』の扱いが、この作品ではかなり軽いです。悲しみ、怒り、痛みといった感情が、この作品から伝わってくることはありません。もちろん、そこから生まれるはずの、逆襲や復讐によって得られるカタルシスもありません。なんせ、ラストは自分達の家族を殺した相手と馴れ合う始末です。そして笑顔で新天地へ向けて再スタートですから、死んだ者達は浮かばれないですよね。 したがってこの作品は、終始ジェシー・ジェームズというアウトロー・ヒーローを描くことにこだわった作品と言えそうです。 そりゃあ、見ていて楽しいですが、深みはなく、共感することも無く、見応えもありません。 ついでに言うと、部分的に脚本がかなり雑です。 一例を挙げると、仲たがいのシーン。ここはかなり強引ですよ。 その人間性とカリスマで、みんなをひっぱってきたジェシー、突然のご乱心です。 『俺がボスだ。』『お前は死にぞこないだ。』 不自然極まりないです。 ライトなタッチは好きなのですが、しめるところはしめてほしいですね。 『袂を分かつシーン』や、『人の死のシーン』だけは、もう少し脚本や演出を練っても良かったのではないかな。 [DVD(字幕)] 7点(2016-06-24 11:06:45) |
69. アラビアン・ナイト(1999)
《ネタバレ》 5つのストーリーをオムニバス形式で語っていくシステム。ということを知らなかったので、2つ目のバクバクとかいうのが死んじゃうストーリーに変わっても、物語が変わったということに気付きませんでした。 どのストーリーもそれなりに面白いのですが、メインのストーリーでいかれたサルタン王子がひたすらヒロインを殺そうとする前半が、ハラハラして一番面白いかも。 そんで5つのストーリーの中では、一番好きなのは4つめ。物乞いのアミンとイタズラ好きの王子が入れ替わる話。単純ながらも普通にありそうで楽しいです。 『アリババと40人の盗賊』や、『アラジンと魔法のランプ』、『魔法の絨毯』など、知っている話を映像で見られるのは嬉しいものですね。ただ物語そのものはどれも『絵本レベル』なので刺激が少ないのは確か。 どちらかと言えば、子供向けファミリー映画にカテゴライズされそうですね。 [DVD(字幕)] 7点(2015-11-11 04:35:43) |
70. あの頃ペニー・レインと
《ネタバレ》 バンドの追っかけと、駆け出しのロック記者の少年が、『スティル・ウォーター』というロックバンドに同行する物語。バンドのおっかけを映画にしちゃうって、何気に凄いことかもしれません。こうゆう普通だったら過ぎ行く景色のひとつに過ぎない、そんなどーでもいい存在にスポットを当てていけば、映画って案外面白そうな題材が結構あちこちに転がっていそうですね。 ところでこの作品、ストーリーが特別面白いというわけでは無いのですが、要所要所で心に染みる味わいがあります。それに、ときおり差し挟まれる笑いのセンスはなかなか良いです。飛行機内での大暴露大会はその最たるものです。雷雨を抜けた瞬間の、みんなの気まずい雰囲気が最高ですね。 それにしてもケイト・ハドソン。『あなたにも書ける恋愛小説』や『10日間で男を上手にフル方法』ですっかりファンになったのですが、この作品ではその魅力が今いち描ききれていなかった感じがしますね。もちろん、かわいいのはかわいいんですけど。 ウィリアムも最初は良かったんですけど、途中から周りの空気に流され始めて、試験も卒業式もすっぽかし、その癖全然記事が進まないから見ていてちょっとイライラしちゃいます。 それに、やっぱり大した話じゃ、ないんですよねー。ロードムービーってだらだらしたイメージがぬぐえないですし。 終盤の、ペニーレインがこっそりウィリアムの住所を教えちゃう流れなんか、凄い良いだけに、もったいない感じのする作品でした。 ちなみに、160分バージョンのほう見ちゃって、ちょっと疲れました。この内容でこの尺は、はっきり言って長いですって。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-07-02 04:57:39)(良:1票) |
71. 暗戦/デッドエンド
《ネタバレ》 余命僅かの犯罪者アンディ・ラウと、敏腕刑事(交渉人)ラウ・チンワンとの頭脳バトル+友情物語。 『アンディ・ラウは何故ラウ・チンワンを選んだのか?』といった詳細には一切手をつけず、ストーリー展開のみで見る人をぐいぐい巻き込んじゃうなかなかの娯楽作です。 アンディ・ラウの裏をかきつづけるアイデア満載のストーリーは大変よく出来ていて見ごたえがあります。また、末期癌のためやたら吐血しまくる割には、それほど悲壮感を感じさせない割り切った演出もグッド。逆に、余命いくばくもないからこそ、開き直った人間の潔さや尊厳といったものが感じられます。ラストにいたっては、自分の病気すらも相手を騙しちゃう小道具にするわけですから、もはや爽快ですらあります。 バスの女性とのエピソードまでしっかりと収拾をつけるあたりも、絶妙な余韻が残って良い感じです。『このプレゼントをもらった日が、彼に会った最後です。』の台詞からもわかるように、おそらくこの世にはもういないのでしょうが、彼が死ぬシーンを映像化せず、安易なお涙頂戴でしめくくらない作成者側の姿勢には、感動すら覚えます。 なかなかの掘り出し物でした。 これでもうちょっとだけ映像がきれいだったら良かったんですけどね。それは、まあ仕方ないか。 [DVD(吹替)] 7点(2015-05-25 03:56:16) |
72. アバウト・ア・ボーイ
《ネタバレ》 ともすれば地味な作品なのに、不思議なほどに見入ってしまいます。感情の起伏がはっきり見てとれるので、見ていて飽きないのかもしれません。 ヒュー・グラント演じるウィルの人柄は最高。軽薄そうに見えて情が深く、無関心そうに見えて意外と優しく、嘘つきなんだけど、大事なところではいつも正直者。好きではないが嫌いになれない『ウィル』という人物を、最高のバランスで魅力的に演じきっていたと思います。こーゆー役をやらせたら、ヒュー・グラントは天才的にはまります。 正直ゆーと、ストーリーは個人的に物足りない部分はありました。マーカスの恋の行方や、友人関係、ウィルの人生設計の見直しなど、どれか一つでもいいんで、もう少しだけ踏み込んで、建設的なストーリー展開を見たかった気はします。ラストの『ウィルとマーカスには支えてくれる人たちができた。』っていうのがこの作品のクライマックスなんでしょう。ですが、その結果具体的に二人の生き方が、どう変わったのか見せてくれないと、ただ雰囲気が良いだけの映画になってしまいそうです。 その雰囲気の良さだけでも高得点あげられちゃうくらいには面白い。ですが、せめてウィルにはなんか自分のしたい仕事やなりたい自分を見つけて、空っぽの自分からの脱却をはかろうとするきっかけくらいは、最後に見せてほしかったかな。 マーカスは『ブレない母親思い』がかっこよかったですね。もうちょっと音楽か勉強か、何かを頑張る姿を見たかった気もしますが、友人達からバカにされいじめられても母親を大切に思う彼は本当にかっこいいです。個人的にはこの作品の一番のポイントだと思います。 どちらかと言えば、ストーリーうんぬんよりも、人物の魅力を味わう作品。 落としどころが気になって最後まで見てしまうタイプのずるい映画という気もします。 どちらにせよ、そのプロセスは十分に楽しめるヒューマンストーリーに仕上がっていますね。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2015-04-27 04:00:33)(良:1票) |
73. アライバル-侵略者-
《ネタバレ》 『ゼイリブ』に似ていますが、こちらのほうがサスペンス色が強く、ハラハラします。あちらはサングラスでの殴りあいばかりが印象に残っています(笑) 手堅く作ったストーリーながら、多岐にわたる暗殺とテンポの良い展開、ほど良いミステリーによって飽きることなく見ていられます。惜しむらくは、その手口が非常に人間臭くて、せっかくの『宇宙人モノ』という設定が存分に活かされていないことでしょうか。その辺りは手堅すぎましたね。 後半になると、地下基地や宇宙人の造形も明らかになるため、視覚効果でも楽しむことができます。が、やはりSF好きの人達がSFを見る意識で本作を鑑賞した場合、さすがにこれだけでは物足りなさを感じてしまうのもやむを得ないかもしれないですね。 ただ本作は非常にバランスの良い作品であり、誰が見ても楽しめるエンターテイメント作品として、まずまずの出来であることは疑いようがないと思います。それなりにサプライズも用意されていますしね。 ということで、あまり色眼鏡をかけずに観てもらえれば、思いの外楽しめるんじゃないでしょーか。個人的にはオススメの1本です。 [DVD(字幕)] 7点(2014-05-05 09:42:40) |
74. あなたが寝てる間に・・・
《ネタバレ》 嘘をつきつづけるってのが凄く苦手なんです。いつばれるのかってハラハラすると、そっちが気になっちゃって他のことが頭に入ってこないんですよね。だから、高評価につられて見てしまったわけですが、やや苦手なシチュエーションでありました。 サンドラブロックは好きな女優さんですが、個人的にイメージができすぎちゃっているところがありました。スピードやデンジャラスビューティ、最近ではゼログラビティ。だから、ラブコメ?って感じにはなりましたね。ところが、見ているうちにどんどん可愛く見えてくるから凄いです。彼女の演技の幅って広いんですねー。 正直、恋愛は一途ものが好きです。弟君が好きだと上司に告白しちゃったときはもうびっくり。あっさり乗り換えちゃうんですね。その辺りもふくめ、普通だったら共感できないはずなんですが、脚本の出来が良いのか、役者さん達が良いのか、なんか知らず知らず見入ってしまいました。 極めつけは結婚式での告白のシーン。ここはもう素直に感動しました。特に、「家族のみなさんを愛してしまったのです。一人ぼっちだった私が・・・」のくだりは涙ものです。そして、料金所で小銭の代わりに出される指輪。ラストのナレーションの有名すぎるフレーズでのしめ。ラブコメとしては普通の良作の域を出ていないかもしれませんが、ラスト10分でただのラブコメから感動できる味わい深い作品へと昇華されましたね。 [DVD(字幕)] 7点(2014-02-24 05:27:38)(良:2票) |
75. アイ・ラブ・トラブル
《ネタバレ》 良作。これは面白いです。コメディとしてはこれくらいのバランスが一番自然に笑えて心地よいと思います。 サブリナ・ピーターソン(ジュリア・ロバーツ)とピーター・ブラケット(ニック・ノルティ)の取材合戦もさることながら、二人が合流してからのやりとりも楽しいです。「力を合わせよう」「ネタを出し合おう」とか言いながら二人とも口ばっかりで笑わせてくれます。ここまで仕事最優先に競争心まるだしで、平気で相手を出し抜こうとすると、すがすがしくすらあります。いざピンチになったら息ぴったりに協力しあっちゃうところなんかも良いし。 サスペンスの要素も、だらだらしがちなコメディのクオリティを上げるのに一役買っていると思います。まさにほど良い緊張感を生んでくれているんです。 突出するような名シーンや派手な演出がなくとも、バランスが良ければ映画は面白くなるもんだとあらためて感じました。 [DVD(字幕)] 7点(2013-12-17 14:42:35) |
76. アフリカン・ダンク
《ネタバレ》 アフリカの景色がこの上なく美しい!この映像美を堪能していたはずなのに、気づいたらメインのストーリーにも釘付け。ジミー(ケビン・ベーコン)が終始誠意をもってウナビの人達に接していたのも好感が持てたし、ウナビの人達のジミーへの接し方も凄く良い。 ウナビの人達はジミーを無下に排除するようなこともなく、かといってめっちゃ親切にするわけでもなく、絶妙な距離感で接していたのがとても好印象です。 そんで、最初はいかにも「異国の人」って感じで浮いていたジミーが、いつの間にか村にめっちゃ溶け込んでいるんです。これが良いんですよね。で、ジミーとウナビの人達の絆を強くする原動力になったのが、皮肉にもニャガ一味。皮肉にもって言うかお約束ですね。 でもそのお約束を期待して観ていた側としてはもう大満足なわけで、そこからは期待通りのスポコンものへとスムーズにシフト。 いやー、王道って大好きです。ひとつだけ難を言うなら、映画に個性を持たせようと思ったのか、ジミーをウナビ族にするプロセスがちょっとしつこすぎたかもしれないですね。笑えたけど、しつこい。 それからサーレの兄ちゃん、すごい感動したし、ボルテージ最高潮まで上がったので、ついでにラストで兄ちゃんもついでにスカウトしちゃいましたー、みたいな終わり方だったら、更にプラス1点だったかな。 [DVD(字幕)] 7点(2013-07-15 03:10:11)(良:1票) |
77. アサシン(1993)
《ネタバレ》 この映画ってやっぱりニキータと比較してレビューしたほうが良いんでしょうか?(笑) 正直ひりつくような緊張感をまとっていたのはニキータのほうです。アサシンは、ほとんど同じストーリーにも関わらず、なんか娯楽色が出ちゃっているんですよね。これがすべてを同じ色に染めてしまうハリウッドパワーなんでしょうか。 個人的な好みで言えば、ニキータのほうが好きなんですよ。なぜかと言うと、アサシンでは、調教前と後がちょっと変わりすぎてしまっている気がするんです。ニキータでは、調教後もあの独特の悲壮感や孤独な雰囲気が消えていない、ここが良かった気がするのです。 だから、ニキータであったから効果的であったシーンも、アサシンで同じように使うと「いや、なんか違うなー」って気持ちが先に出ちゃうのが残念。 無意識にも比較されちゃうのはリメイクものの宿命ですね。 ただ、ニキータは3回くらい見ているのですが、最後に見たのが10年以上前だから、もし今見たらまた感想が変わるかもしれません。 昔の映画のほうが良く思えるのは、単に感受性豊かな年頃の時に見たせいかもしれないですしね。本当の意味での比較なんて、ほんとは誰にもできないのかもしれないです。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2013-07-10 03:34:55)(良:2票) |
78. ア・フュー・グッドメン
《ネタバレ》 法廷ものとしては、捜査が少なく、証拠もあまり出てこないため、「法廷ものならではの面白さ」というのは、期待したほどではありませんでした。 また、どう考えてもマシュー・マーキンソン中佐が自殺しちゃうのは強引です。そこまで思いつめる動機を本作中では見せてくれないので、ただ単にキャフィ達を困らせるための演出にしか見えないのが残念です。 ただ、粗を探せば結構出てくる作品にも関わらず、何故かすっごい面白いんです。だから、見ているうちに粗なんかどーでもよくなってきます。 ですので、素直に見て面白かったと言っちゃうタイプの映画でしょう。 終盤、自分のクローゼットを見て荷造りしていないことに気付いたり、ラストの答弁で相手の矛盾をきれいについた上で逆上させる演出はかなり良かったと思います。 [ブルーレイ(字幕)] 7点(2013-05-24 23:52:24) |
79. 赤ちゃんはトップレディがお好き
《ネタバレ》 ジャンルとしてはコメディなのでしょうが、メインストーリーがしっかりしているので、サクセスストーリー系のドラマとして完成されていました。 バリバリのキャリア・ウーマン、JC。JCと同じタイプの仕事人間スティーブン。JCの部下で切れ者のケン。このメンバーと対極にいる獣医のジェフ。 どの人物も非常にわかりやすく描かれていて、彼らとの関係を通してもJCのゆるやかな心の変化が手に取るように実感できます。 肝心の赤ちゃんが、MAHITOさんがおっしゃられているように、途中からただのマスコットキャラに落ち着いてしまったのが少々残念ではありましたが、やはりかわいい。そのかわいさは色褪せることなく、きっと最後まで見ている人の心を癒してくれるでしょう。 軽いタッチでとっつきやすい映画なのに、要所要所、特にラストで心に響く大事なメッセージを送ってくるあたり、「うわー。良い映画だなぁ・・」と思わずにはいられませんでした。 [DVD(字幕)] 7点(2013-01-19 12:39:26) |
80. 阿羅漢
《ネタバレ》 熱い。みんな熱いよ! なりゆきまかせ、でたとこ勝負の90分! ただもうアクションはすごいの一言☆ カンフー好き、アクション好きにはたまらないです。 ただこれだけは言わせてください。 「御仏」、「御仏」って、みんな口ばっかやん! 戦うの大好きですやん! [DVD(字幕)] 7点(2012-11-25 03:40:38) |