Menu
 > レビュワー
 > 吉祥寺駅54号 さんの口コミ一覧
吉祥寺駅54号さんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 18
性別
自己紹介 吉祥寺駅54号と申します。

以前はYAHOO!映画上でレビューをしていたのですが、訳あってこちらにお引越しすることにしました。

主に2000年代日本映画のレビューを行います。

文面など以前私が書いたヤフー映画上のレビューをそのまま使わせて頂く場合がございます。ご了承下さい。


表示切替メニュー
レビュー関連 レビュー表示
レビュー表示(投票数)
その他レビュー表示
その他投稿関連 名セリフ・名シーン・小ネタ表示
キャスト・スタッフ名言表示
あらすじ・プロフィール表示
統計関連 製作国別レビュー統計
年代別レビュー統計
好みチェック 好みが近いレビュワー一覧
好みが近いレビュワーより抜粋したお勧め作品一覧
要望関連 作品新規登録 / 変更 要望表示
人物新規登録 / 変更 要望表示
(登録済)作品新規登録表示
(登録済)人物新規登録表示
予約データ 表示
評価順1
投稿日付順1
変更日付順1
>> カレンダー表示
>> 通常表示
1.  嫌われ松子の一生
中島監督の「下妻物語」本作「嫌われ松子の一生」は 映画にCM的な手法を取り入れるというそういった次元ではなく、 CM的な表現法の積み重ねで映画をつくろうとします。  そういった中島流演出法の極地が本作だと私は思います。   何故なら誰かの不幸を、これほどまでに楽しく描ききってみせたのだから。 それが出来る人は中島監督をおいて他にはいないでしょう。  それは不幸のどん底で半ば廃人になっている松子。  本作はこのどうしようもない主人公を2時間かけて売り込むという 正にCM、コマーシャルだと思うからです。  ここからは例え話 不謹慎ではありますが 本作の登場人物  中谷美紀演じる川尻松子を売り込みたい「商品」 瑛太演じる川尻笙を「客」  と仮定します。 まずこの松子という欠陥商品。 売り込む為にはどうしたら良いでしょうか?     ①商品(松子)の魅力に客観性を持たせる  世間では物を売りたいとき、時に体験者談が大きな意味を持つことがあります。 それは社内の人物ではない利害関係のない他人の発言だからこそ信頼できるものであります。  本作序盤から終盤まで決して松子は人生の殆どを客観的に観ると「不幸」な生活を送ります。 嘘、人殺し、廃人・・・ただそんな松子が魅力的に写るのは上の考えと同じ事がいえます。  物語上に登場する龍洋一、沢村めぐみが正に本作での客観視点での体験者で、 とにかくこの2人が松子の魅力を語りまくる事で、客(笙と観客)は最終的には松子の魅力に気付かさるのです。     ②セリフにキャッチコピーを持たせる+α   物を売るCMには必ずといっていい程気の利いたキャッチコピーが設けられます。 本作の会話劇、物語の展開を観てみた時に不思議なことに気付かされます。  本作の物語進行は大筋  ①松子の人生談の解説→②客観視点での体験者の気の利いた一言→③笙のドライな発言orギャグ  という流れでループしているようにも感じるのです。  つまりここでは松子のキャッチコピーを体験者が言い、 それに対して直ぐには信用しない観客の心情を 瑛太演じる笙が代弁しているのです。  なので本作を拝見していると変な登場人物ばかりの中、 笙だけが話が分かりそうな奴に思えてしまう事こそ本作の狙いなのでしょう。  笙が松子の魅力を感じる頃、 同時に観客も松子を好きにならずにはいられないのです。
[DVD(邦画)] 8点(2010-07-28 21:44:01)(良:1票)
2.  きょうのできごと a day on the planet 《ネタバレ》 
行定監督といえば印象的なのが   沢尻エリカの「別に」問題でも話題になった「クローズド・ノート」や 本腰を入れて製作したものの映画ファンから総スカンをくらった「遠くの空に消えた」等で  「世界の中心で、愛をさけぶ」の商業的な成功以降、 迷走している感が否めない監督のような気がします。  しかし行定監督にしか描けない世界観というのも 存在するとも考えています。  それが本作を含むモラトリアム3部作で、 恐らく行定監督作家性を語る上で最も重要な作品群でしょう。  鑑賞後、こんなにもかつてを思い起こさせてくれる映画を私は他に知りません。  社会に出る手前で怠惰な日常を過ごしている若者の 幸福感、絶望感、そしてその日々が刹那であるという事。    日本映画において良く用いられるキーワード   「何もない系」  その何もないという事を 行定監督はこんなにも魅力的に描いてみせるのです。     本作「きょうのできごと」では、 そんな若者達のモラトリアム、他愛もない日常を彩る要素として  二つの出来事が同時進行で繰り広げられます。  一つは「鯨が砂浜にうち上げられ座礁した」という出来事。 一つは「人がビルに挟まり抜け出せなくなった」という出来事です。  一見関係のないような出来事ですが、 実はこの二つの出来事は若者のモラトリアム期を描いたメタファーであると考えます。  例えば、本作の鯨の出来事。 社会をいうものを「海」だと例えた場合、  座礁した鯨は 社会から切り離されたモラトリアム期の若者そのもののように見えるからです。  座礁した鯨にある選択肢は、  海に戻るか このまま死ぬか  終盤、本作の鯨が辿った運命は正に 大学卒業期の私達そのもののように思えました。  またそこに主人公達が鯨になんとなく会いに行く。 しかしそこに鯨はいない。  という展開を加える事で、彼らの過ごすモラトリアム期もまた、永遠でない事を示唆しています。
[DVD(邦画)] 6点(2010-07-12 21:09:03)
000.00%
100.00%
200.00%
3316.67%
415.56%
5422.22%
6316.67%
7316.67%
8316.67%
900.00%
1015.56%

全部

■ ヘルプ
© 1997 JTNEWS