21. クロワッサンで朝食を
地味で淡々としながらも目が離せなかった作品。フリーダとステファンの関係がいかにもフランス映画的。財を成し豊かな暮らしを送るフリーダが噛みしめる寂しさに、財の無い私はどうなるのだろう・・・・・・・・ ジャンヌ・モロー貫禄の着こなしに脱帽です。 [DVD(字幕)] 7点(2021-04-30 01:35:09) |
22. 草の上の月
《ネタバレ》 予備知識ゼロでの鑑賞。レニー・ゼルウィガーとヴィンセント・ドノフリオの恋愛模様は、二人が結ばれる事はないだろうと暗澹とした思いに。まさかの結末に驚き、更に、実在人物の実話だというのに仰天です。瑞々しい二人の好演が光る良作です。 [DVD(字幕)] 7点(2021-01-30 02:21:48) |
23. グッドライアー 偽りのゲーム
《ネタバレ》 ヘレン・ミレンなので、イアン・マッケランは騙したつもりがちょいと騙されたとなるだろうと見ていました。小粋な物語かと思いきや、爺さんは済ました顔で騙すだけでなく平気で人殺しもする極悪人であり、婆さんは半世紀前の私怨を晴らそうとしていたという想像も出来ない展開にビックリ。挙句の果ての取っ組み合い。スタントダブルではないというのが一番のビックリで即再見。80歳サー・イアン・マッケランが74歳デイム・ヘレン・ミレンをキャメルクラッチに捕らえているのは、老いて衰えぬ役者魂に敬意を表すると共に見てはいけないものを見てしまった感があります。復讐の動機や方法に無理筋を感じたところが惜しいですがなかなかの面白さでした。 [DVD(字幕)] 7点(2020-10-22 00:46:52)(良:1票) |
24. くたばれ!ハリウッド(2002)
昨年89歳で亡くなられた(合掌)ロバート・エヴァンスの自伝作品。多くの人々の共同作業で作り上げる映画でヒト、モノ、カネの決定権を握るプロデューサーの重要さを思わされます。自分視点の自分語りなので真実はわかりません。しかしながら、落ち目のパラマウント社を業界首位に引き上げたのは真実であり、ポランスキーを見出してくれた事に感謝したいです。激しかったであろう喜怒哀楽の生涯でも好きな仕事の世界に居られた幸福さが眩しく映りました。彼の主張「映画は脚本が命」に激しく同意するところです。 [DVD(字幕)] 7点(2020-09-28 12:22:32) |
25. グッドモーニング,ベトナム
戦闘シーンの無いベトナム戦争映画。唐突感・違和感あった爆破テロですが、米軍の情報操作(何時の時代、何処の国でも行われている事を実感)とベトナムに対する正義の押しつけ上から目線を浮かび上がらせる不可欠なシーンだったところに脚本の見事さを感じます。スタンダップコメディアン出身ロビン・ウィリアムズ本領発揮のマシンガントークとトラックの兵士を見送る「絶対生きて帰って来いよ」との思いが滲む眼差し、共に忘れ難い名演です。フォレスト・ウィテカーも安定の名脇役振り。良作です。 [DVD(字幕)] 7点(2020-07-14 16:43:07) |
26. グレイティスト
《ネタバレ》 ベネットがローズの申し出を聞かずに路肩に寄せなかった事を母親が最後まで知らない事にモヤモヤが募る。息子が今際の際に自分ではなくローズを想っていた事を知り憑き物が落ちた母親。目を見開いたスーザン・サランドンの貫禄過多で暑苦しい演技に辟易していたのが、このシーンでのマイケル・シャノンとの対峙に流石オスカー女優と感心しきり。お目当てピアース・ブロスナンは抑えめの演技ながら、耐えに耐えた思いを吐き出す姿はホロリとさせられる名場面。予定調和な結末ながら過程に見入った良作。 [DVD(字幕)] 7点(2020-05-30 21:39:26) |
27. クリスマス・イン・コネチカット
《ネタバレ》 バーバラ・スタンウィックがコネチカット在住で良妻賢母の料理レシピが絶大な人気を誇るコラムニストであるはずない! 案の定、ニューヨークで生活する料理下手独身女性と言う役どころ。英雄帰還兵(イケメン)を農場に迎え入れる羽目になる物語で展開が想像した通りとなりました。毒婦役で無いスタンウィックもなかなかの魅力。彼女をとりまく男性陣が素晴らしく(シェフ役S・Z・サカールが一押し)品のあるコメディ劇を楽しめた良作。クリスマスの実感が無かったところが-1点。 [DVD(字幕)] 7点(2019-09-27 13:48:48) |
28. クロスロード(2015)
青年海外協力隊50周年記念事業として製作され、シナリオを公募入賞作を基にしたという本作。地味ながらも手堅い作りに好感が持てます。見返りを求めない心の難しさを感じさせられた良作。 [DVD(邦画)] 7点(2019-09-19 01:57:45) |
29. グリーンブック
《ネタバレ》 3日前に鑑賞した「マンディンゴ」の滅茶苦茶な黒人奴隷牧場の記憶が残る中での本作。121年が経っても隔離は差別ではないという理屈で合法とされたジム・クロウ法によって黒人分離政策がとられている実態を描いている。ピアノ演奏に対して温かい拍手を送ってくれても、自分には黒人区別の扱いを受ける。一方、車の故障時に白人が修理し黒人が車中で待つ姿を眺める黒人農民の冷たい目線を受ける。心許せる者がいないドン・シャーリーを演ずるマハーシャラ・アリはオスカー受賞も納得の好演。役作りに10㎏以上増量したヴィゴ・モーテンセンとの会話に滲むユーモアが上がった血圧を下げてくれた。洒落たラストが心地良い。良作。 [映画館(字幕)] 7点(2019-03-07 03:35:16) |
30. 黒い牡牛
《ネタバレ》 ヒターノが烙印を捺される姿にアカ狩りで反米の烙印を捺されたダルトン・トランボが重なります。大人の事情など知らないひたむきな少年レオナルドが一見主役のようですが、主役はヒターノ。私的に人間がよってたかって牛をなぶり殺しにするイメージを持つ闘牛において、不屈の闘いぶりで生を勝ち取った姿に感動。牛にひれ伏す事となった秀作。 [DVD(字幕)] 7点(2019-01-26 23:51:06) |
31. 暗闇にベルが鳴る
《ネタバレ》 動機もへったくれもなく殺したいから殺すというホラーものは苦手。サスペンスものとして鑑賞した本作。犯人目線でのカメラワーク、不穏な音楽、惨殺体の一瞬のショットに怖さで奥歯噛み締め握り拳に。ピーターが怪しいと睨むものの動機が解らなくて、どんでん返しの犯人がいるのか展開に目が離せない。ジェスの寝顔から後エンドロールまで恐ろしさで身体はカチンコチンの硬直状態に。結末がホラーものであった起承転結における恐怖演出が凄い。屋根裏部屋を捜索しない事並びにジェスを独りにして引き上げる警察に-1点、クレアの父の絡みの無さに-1点、何じゃこりゃ?の逆探知シーンに-1点。絶品の邦題によるホラーものの秀作。 既に左奥歯があ痛たたた・・・・・・(自己責任) [DVD(字幕)] 7点(2018-09-15 23:40:44) |
32. クリスマス・キャロル(1984)
初見、原作未読。この歳で感じた物語の言わんとするところは、さもありなんといったところ。ジョージ・C・スコットはドンピシャのキャスティング。他作未見だけれど、彼以上に演じきれる者はいないのではないかと思われる絶品ぶりでした。 [DVD(字幕)] 7点(2018-09-08 22:47:08) |
33. クルーシブル
《ネタバレ》 後味の悪さが際立つ作品。とんずらする災厄の張本人アビゲイルと、ご都合主義の正義をふりかざす裁判長に腸が煮えくり返る。私の憎悪をかきたてる二人の熱演が印象的。人が人を正しく裁く事は所詮は不可能なのだと思わされる作品。 [インターネット(字幕)] 7点(2017-10-17 23:23:15) |
34. グラン・トリノ
《ネタバレ》 スーツを新調し、整髪し、愛犬を預ける姿に、刑務所に入る覚悟を見たのですが。隣家の為に命を投げ出し、分身のようなグラン・トリノをタオに譲る。50年かけて揃えた工具が示す様に仕事一筋で子や孫の事は亡妻に任せきりだったのだろうか、あまりにも希薄な息子一家との絆がうら悲しい。 [DVD(字幕)] 7点(2016-09-27 14:56:30) |
35. 暗くなるまで待って
《ネタバレ》 恋愛物だと思っていたのにサスペンス物であった事に驚き、鑑賞後「面白かった、観てよかった」と満足の出来た作品でした。限られた舞台設定での巧妙に伏線が張られた脚本と、スージーの抱いた疑念が確信に変わって圧倒的不利の状況から活路を開いてゆく、めりはりの効いた展開に知らぬ間に物語にぐいぐい引き込まれていきます。また、淡い感情を抱きながらスージーと対決する甘ちゃんな悪党マイクと、あとに続く、スージーと観る者に「お楽しみはこれからなんだよ」とばかりにサディスティックに迫る正真正銘の悪党ロートの二人は刺身と刺身のツマの様でうまいキャラクター設定です。このクライマックスは見応え十二分の一進一退の攻防でしたが、惜しむらくはロートが致命傷を負うシーンです。もう一捻り効かせて欲しかったです。 [DVD(字幕)] 7点(2006-06-17 01:36:48)(良:2票) |
36. クライング・ゲーム
アカデミー脚本賞受賞も納得の作品。12年ぶりに観て秘密の部分は分かっていても、ファーガス、ディル、ジョディの三人には惹きこまれてしまう。愛する人のためには理屈や損得がすっ飛んでしまう人間の性を見事に言い表している蠍と蛙の話は当時から忘れられない。 7点(2004-05-16 22:27:17) |
37. 軍用列車
レジ袋に目一杯詰め込まれた挙げ句穴が開いちゃって、「何してくれてますか・・・」クレームつけた出来事が浮かんだ、キャスト過多で?な場面が多く興に乗れません。 怪しげなブロンソンの立ち位置が分かってからちょっと盛り返したのですが。 列車屋根上でのドロップキックはなかなかのもので本人だったら+1点ですが如何に? [DVD(字幕)] 6点(2024-06-10 13:36:18) |
38. 暗闇でドッキリ
恒例のレンタル理由を忘れた知識無しでの鑑賞。クルーゾー警部ものでハーバート・ロム、ジョージ・サンダース(驚)共演に「当たりかな」盛り上がります。ピーター・セラーズ通常運転はまずまずといったところ。素敵に歳を重ねられたと感じたジョージ・サンダースの鉄仮面ぶりもさることながら、クールなイメージをかなぐり捨てて覚醒したかのようなハーバート・ロムにアッパレと言ってよいのか面食らいました。沢山人が殺された真相結末がクルーゾー警部そっちのけでワーワー語られますが、???でリプレイタイムとなりました。ヘンリー・マンシーニによる音楽はグッドであります。 [DVD(字幕)] 6点(2023-08-19 09:44:31) |
39. グッドナイト&グッドラック
多くの人々の人生を滅茶苦茶にした赤狩り。仲間や他人を売る事を強要する腐れ外道に尻込みして物言えぬマスコミの中で真っ向勝負を挑むマロー。こういう人がいたのを初めて知り、その勇敢さにひれ伏すばかりです。デヴィッド・ストラザーンに見惚れ聞き惚れました。 硬派に過ぎた作りに物足りなさも感じたところです。 [インターネット(字幕)] 6点(2023-03-28 02:32:54) |
40. 駆逐艦ベッドフォード作戦
《ネタバレ》 リチャード・ウィドマーク、シドニー・ポワチエ共演とくれば「復讐鬼」のような対決を大いに期待したのですが、共に灰汁に欠けて手に汗握れません。チープ感漂う映像でのメリハリない展開をボーッと観ていたせいかソ連船が核を搭載していたのが分からず(恥)、ラストショットで「あ~、そういう事か~」という体たらく。ミサイル発射ボタンを押しちゃったというのに、そんなアホな話があるかいな、いやしかし、ありえないとは言い切れない。思いがグルグル巡ったところに加点。 [DVD(字幕)] 6点(2022-03-18 19:53:50) |