61. グッバイ、サマー
《ネタバレ》 雰囲気は凄く好き。 ただ序盤がたまらなく退屈で、終盤はカタルシスのかけらもない展開が自分の好みと合わない。 テオは最終的に中学校をやめさせられて強制的に軍隊へ。それに対し何もできないダニエル。 2人の旅は最高で、『俺達はどこでも行けるし、何でもできる』という希望と可能性に満ち溢れていたのに、終盤でしょせん中学生だという無力な現実をつきつける。ちょっと、いや大分気に入らないです。 中学生という多感な時期。それは日本でも外国でも同じだというのがわかって親近感。でもやたら生々しい性生活のトークがこの映画に必要だったのかは疑問。 なんとなくくすぶり続けていた2人が、何らかの形で親や社会からちょっとだけ認めてもらえるようなプチサクセスを期待してしまっていただけに、何とも味気ない終わり方にただただ脱力。 独力で独創的な車を創りあげてしまったテオ。雑誌に掲載されるほど絵の才能があるダニエル。2人の才能をしっかり劇中で紹介しておきながら花開かせない、ちょっと私の肌にはあいませんでした。 [DVD(字幕)] 4点(2021-07-15 03:27:31) |
62. グリーン・デスティニー
《ネタバレ》 一人一人の行動規範がわかりにくい。はっきりしない。曖昧。特に、チャン・ツィイー演じるイェンはもう何がしたいのかわかりません。リー・ムーバイや、ユー・シューリンのように武侠として名を馳せたい、自由に生きたいという気持ちはわかります。問題なのは、そのためにリー・ムーバイを目の敵にしたり、リー・ムーバイの剣に固執したりする理由がないことです。むしろ、リー・ムーバイが好意的に接しているのだから、友好的な関係になるのが自然な流れです。ストーリーが全然前進もしなければ好転もしないので、イライラします。 それに、本作のもう一人の主人公であるはずのリー・ムーバイが死ぬというあらすじがそもそも最悪ですし、その死に方も最悪です。無駄死にもいいとこです。そのうえで、イェンも身投げするし。 とにかくストーリーが壊滅的に面白くないです。 いつ本題に入るのだろうと、長い長いプロローグを観ていたら、そのままエンディングを迎えてしまうような印象なんです。 そしてこーゆー作品には、主人公たちと同じくらい、魅力ある悪役、敵役が必要不可欠なのだということも再認識。 『毒狐』?あまりにもしょぼい。登場もしょぼければ、アクションもしょぼい。キャラクターもしょぼい。大義もなければ、美学も野望もない、脇役のようなしょぼさ。しかも死に際では、『8歳から育ててきた娘に裏切られる辛さがわかるかい』って同情誘おうとするし。最悪です。もっと唸るような悪役に徹してほしいです。 娯楽作品にするのであれば、もっと観ていて楽しく、興奮するような画にしてほしいです。 メッセージ性を持たせたいのであれば、もっとストーリーや脚本を真面目に練ってほしいです。 何を見せたいのか全くわからない作品です。 ただ、カンフーシーンだけは、全編通して良かったと思います。 シューリンVSイェンのシーンの2回ありますが、2回とも良い。とくに2回目が良いです。シューリンがいろんな武器を使うのが楽しい。イェンが大勢の剣客相手に酒場で大立ち回りをするのも面白い。 ただ竹やぶは最悪。もう催眠術にかけられているようでした。 [ブルーレイ(吹替)] 4点(2015-07-14 05:21:31)(良:1票) |
63. クライング・ゲーム
サスペンスとしてもラブストーリーとしても中途半端な印象です。前半の人間ドラマは見応えがありますが、それでも少し演出に物足りなさは感じます。良い映画かどうかはわかりませんが、10人が見て10人が面白いと思う映画ではないです。 [DVD(吹替)] 4点(2011-10-20 11:43:27) |
64. クローバーフィールド・パラドックス
《ネタバレ》 宇宙系の映画って、マニア気質、オタク気質のものがとても多いです。作り手側ばかりが盛り上がって、見ているほうは何がなにやらさっぱり。それにこの内容で『クローバーフィールド』を冠するってどうなの?1作目とも違えば、2作目とも違う。せめてどちらかの続編であってほしい。 『壁にめりこむ』『ミミズボンバー』などなど、映像技術の進歩により、視覚では楽しませてくれます。でも逆に言えば、それしかない。プロット的、ストーリー的面白さがまるでないのです。映画がつまらなすぎて間がもたないから、ショッキングな映像で無理矢理間をもたせているようです。 唯一の長所は、『続きが気になる』。ただそれだけ。 内容は明らかに詰め込みすぎ。『宇宙船パニック』『エイリアン襲来のパニック』『2つのパラレルワールド』『裏切りサスペンス』。盆と正月がいっぺんにきちゃったような内容。そもそも、2つのパラレルワールドが交差しちゃうほど次元がねじれちゃったせいで、船内は何でもアリの状態に。予想をはるかに超えることが次から次に起こっちゃう。だから『リーダーの自己犠牲』のシーンとか、『ジェンセンの最後の裏切り』とか、何のインパクトもない。 ハミルトンの子供たち、もう一つの世界では生きている。違う人生を歩んでいる。明らかに今の自分より幸せそう。その設定自体は面白い。ですが作り手側がそのシチュエーションに陶酔しちゃって、もう一人の自分にメッセージを残すシーンは明らかにくどい。 ハミルトンのだんなが地球で救う子供とか、いったい何のためのエピソードだったのか、必要性が感じられない。 ラストのオチは、まあ好き。『地球は今とんでもないことになっているよ』ってのは面白い。でも夢も希望もないですね。 [ブルーレイ(字幕)] 3点(2020-01-23 13:17:27) |
65. クライヴ・バーカー ヘルゾンビ
《ネタバレ》 変なホラー。変な設定。変な終わり方。 ゾンビ好きな人へ。『もしかしたら結構面白いんじゃね?』という淡い期待は見事打ち砕かれます。 序盤の子供たちの集団痙攣のシーン。意識が無いはずなのに、目線がちらちら動いている子供がいっぱい。 物語中盤。絶命した直後にのどが動いちゃう人。でもそーゆーのは全部些細な問題とばかりにスルー。 製作サイドの大雑把な性格が、作品のあちこちに出ちゃってます。 原題はそもそも『伝染病』とか、そんな意味。だから厳密に言えば『ゾンビ』じゃない。でもこの邦題と、実際の映画のテイストはゾンビホラーを意識しているのは間違いありません。だから『ゾンビだー』って先入観やら期待やらもって鑑賞すると落胆します。 ゾンビは人を喰らうという立派な目的があります。それに対しこれに出てくる子供たちはただ殺すだけ。 でも、殺すだけではない何か別の目的を劇中で匂わせます。その隠された秘密とはいったい?気になって最後まで見た結果、結局何が何やらわからないまま終わります。『ええ!?』って感じで終わります。 単純に『人を襲う子供たちから逃げ、街から脱出する』というエンターテイメントに徹してくれたら評価が変わったかもしれません。 しょぼいくせに、思わせぶりな謎を無理矢理盛り込むから、2流で済んだのに、3流の烙印を押されるのです。 人を襲うシーンはほとんどないし、あってもそのしょぼさ、歴代ゾンビ映画のワースト1になりそうなレベル。 学校の中がちょっと面白かったかな。あそこは割りとオーソドックスなパニックホラーっぽくて、まあまあ面白い。 1シーン、1シーンだけ見ると、緊張感の作り方なんかは上手なんですけどね。 [DVD(字幕)] 3点(2018-06-02 13:04:28) |
66. クロスロード(1986)
《ネタバレ》 終盤までは幻の名曲を求めて旅する雰囲気最高のロードムービーだったのに、ラストで突然オカルト&コメディ?調になっちゃって、映画のテイスト変わっとるやん! まるで一学期までまじめだった生徒が、夏休み明けいきなり金髪にしてきたような違和感ありまくりのラスト。台無しです。 [DVD(字幕)] 3点(2013-02-28 15:40:24)(良:1票) |
67. グミ・チョコレート・パイン
《ネタバレ》 目的がないわけではない。好きな音楽がある。バンドを組む。ギターを手に入れ、スタジオを借り、練習する。誌も書く。ライブチケットも売る。その一方で映画が好き。同じように映画好きなクラスメートが好き。 サクセス?スポ根?ラブストーリー?いったいどーゆースタンスななのかがわからない。あるいはこの作品にジャンルなんてないのか。 青春の1ページをかき集めて、切り貼りするだけの映画。良い、悪いではない。合うか、合わないか。 私は合いません。『青春もの』っていうジャンルを認めるとするならば、『共感』『既視感』『ノスタルジー』なんかを感じたい。でもこの作品にはその辺もまるでシンクロしません。 その一方で、気持ち悪いエピソードや、痛いエピソードが多い。 思春期特有の下ネタ。輪ゴムをかむシーンなんて見ていて気持ち悪くなります。現代のほうでは、ボケた父親や、落ちぶれた元マドンナ教師、更にはその教師に逆恨みでビンタをかます友人。何が悲しくてこんなもんばかり見せられなければいかんのか。 『グミ・チョコレート・パイン』の話は好き。こちらでは『グリコ・チヨコレート・パイナツプル』でしたけど。ヒロインが話す『チョキのチョコレートで踏み出してみた』。そしてラストで若かりし頃の自分が『チョコレート』でかけてゆく姿に、『頑張れ』と声をかける現在の自分。人生賛歌の一種なのかもしれません。それもふまえて、私はこんな『ななめからくる作風』は合わないのです。 [DVD(邦画)] 2点(2019-05-21 10:53:58) |
68. グロリア(1980)
《ネタバレ》 前半から中盤にかけて、自分勝手で恩知らずな子供にイライラしました。その子供をグロリアが見捨てられない理由、動機がわかりません。なにしろ、冒頭で必死な母親(グロリアの親友)に向かって、「あんたの子供は好きじゃない。」とはっきり言っています。それでも親友のために、その子供を命がけで守っているうちに、子供に対して母親に近い愛情が芽生えたと、とらえられなくもないですが、それほど人徳のある人物にも見えませんでした。単純な痛快アクションものとか謎解きベースのサスペンスならそれでも楽しめます。ですがこの映画の雰囲気とストーリーからすれば、主役の2人の行動原理に、いかに共感できるかでこの映画の面白さが変わってくると思います。だとすると、申し訳ないのですが、僕の共感点は0点。ただ、グロリアにやたら気をつかっているマフィア連中が面白かったので+2点。ほかの人に薦められる映画ではないかな。 [DVD(字幕)] 2点(2011-07-09 09:45:05) |
69. 靴をなくした天使
《ネタバレ》 これはダメだぁ~!これはダメです! 「良い映画」ほど映画の世界に入り込んでしまうものですが、今回ほど映画の世界に入り込んでしまったことを悔やんだ映画はないです。 そこは普通のサクセスストーリーにしときましょうよ! 「普通じゃん。」「駄作じゃん。」って言われたっていいじゃない! 奥さんも、雇い主も、誰もバーニーが遅れた話を聞こうともしない! バーニーはこそ泥だし、100%善人ではないですが、優しい人ですよ! その彼がせっかく人命を救ったのに、その行為を話す機会さえ与えられない・・・ 逆にその行為のせいで皆から非難される始末。 ですが、ようやく命を救われたゲイル率いるマスコミ陣が救世主捜索に動き出す。 そりゃ期待しますよ! ところが!ところが! 「バ~バ~!お、おまえってヤツは~!」 ってな感じでしょう?そしてバーニーは投獄ですか? いいんですか?それで? 投獄中のバーニーの食事と、ババのレストランでの食事をわざわざ交互に映して比較する必要あります?いじめですか! 本当に気分の悪い映画です。 何回途中で見るのをやめようと思ったかわからないです。 これはもう好みの問題ですね。 映画の良し悪しの問題ではありません。 僕はこのストーリーは嫌いです。 最後プチハッピーにされても嫌いです。 [DVD(字幕)] 1点(2012-07-06 15:25:24) |