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ユーカラさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

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21.  ゴーン・ガール 《ネタバレ》 
カメラに正対した第一ショットのロザムンド・パイクの妖しい瞳の表情から 一気に引き込まれるのだが、ラストで反復されるその黒い瞳の力は145分の ドラマを経て一層の凄味を増して迫る。 映画を牽引していく彼女のキャラクターが圧巻だ。  携帯カメラで撮られた表情によって印象操作される、 テレビショー出演の反響と印象度を即座にネットでチェックするなどといった、 メディア批評も随所で光る。 スクリーン内スクリーンの中で夫を演じるベン・アフレックの表情に交差する 虚と実が何ともスリリングだ。  そして本作でも、ズリ上げを始めとする音使いの妙が映画のテンポを上げている。 有り金を奪われたロザムンド・パイクが公衆電話で話す声をかき消す トラックの騒音、ドアのロック音・ノック音など、さりげない音を サスペンスにしてしまう演出に唸る。  妻の帰宅シーンにあえて安堵感に満ちたBGMを被せるシニカルな選曲なども堪らない。   
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2014-12-11 23:43:37)
22.  GODZILLA ゴジラ(2014)
人間ドラマ部分は、冒頭の家族のシーンをはじめとして顔面アップのくどい、 相変わらずの平坦な主流ハリウッド式画面が続く上に、怪獣映画の宿命的な理屈付け に費やされるのだが、ひとたび特撮シーンになると画面は俄然、密度と奥行きを増す。  退避区域に打ち捨てられた車両のドアミラーに、対岸の風景 つまりカメラの背後の画を映り込ませたショット。 または、バスの窓に映るゴジラの背鰭と、それをバスの中から見上げる子供たちと を重層化させたショット。etc. 反射物を利用して一つの画面空間に奥行きを生む工夫だ。  対峙する怪獣2体を、間に挟まれた人間が交互に振り返りながら仰ぎ見るショット。 津波に埋もれる街路から、次々と停電していくビルの窓を追いながら上昇し、 屋上から発射された照明弾を追っていくと、 左手に巨大生物の皮膚が黒光りしながら浮かび上がってくるショット。  これらはカットを割らずにカメラを持続的に移動させて空間を広げることで、 立体感と巨大感を生む工夫だ。 その持続的なカメラは、ゴジラの見得切りのタメと外連でもある。  ビル群や粉塵の演出は勿論のこと、海鳥をその周囲に飛ばせること、 チャイナタウンの瓦屋根や 赤い提灯を画面手前に配置しての構図取りなど3Dを意識した芸も細やかだ。  東宝特撮映画には必須の、火薬大爆破シーンも取り入れて抜かりない。  ドラマにかかわるわけでもない、退避地区の野犬や線虫。津波に追われる犬。 東海岸のコヨーテや海鳥など。役割がなくとも何気なく画面に現れる動物たちも 映画を単調にさせないアクセントとして気が利いている。
[映画館(字幕なし「原語」)] 7点(2014-08-02 14:09:43)
23.  コルドリエ博士の遺言<TVM>
ジョン・ロバートソン『狂へる悪魔』(1920)以降、幾度も映画化されている 『ジキル博士とハイド氏』。 三十年代のルノワールならトリック撮影の工夫で見せたかもしれない 変身シーンそのものに、彼はいっさい興味を示していないようだ。 当時のテレビの利点である、マルチカメラによる芝居の持続性こそが 最大の関心であったらしい。 映画の敵とも見做されたテレビを否定することなく積極的に受け入れていく大らかさ。 それが、映画冒頭に本人として登場するルノワール自身の姿に見ることが出来る。  何より目を引くのは一人二役を演じるジャン=ルイ・バローの変貌ぶりだろう。 ルノワールらしいロケーションの中、 彼が電子音楽と共に街に現れ、奇矯な仕草とともに通行人を襲う彼の暴力 が圧巻である。  マルチカメラを活用したセット撮影のシーンは手狭な印象が強いが、一方で ビル屋上からの俯瞰撮影や、街中の大階段などのロケ撮影も活かされており、 その中での暴力描写もテレビ作品だけにより際立っている。   
[DVD(字幕なし「原語」)] 7点(2013-11-25 01:29:35)
24.  この空の花 長岡花火物語
いわゆるナチュラルさを装った小芝居を潔しとせず、あえて棒読みさせてまでも俳優に 「日本語」を的確に発音させる事を重視してきた監督である。  ここではさらに徹底し、台詞は元より新聞記事から擬音語・字幕まで動員して 画面に活字を展開させ、言葉へのこだわりを見せつける。 映画と演劇とアニメーションが合成され、渾然となる炎のクライマックス。 フィクションとドキュメンタリー。言語と身体。過去と現在。花火と爆弾。 そして現実とファンタジー。 それらがパワフルに一体化し、エモーションを形成する。  花火もよく撮れているが、やはり一輪車に乗った少女の 中空で揺れるようなモーションとイメージがなかなか秀逸だ。 
[映画館(邦画)] 7点(2013-04-21 04:46:36)
25.  ゴモラ
映し出される登場人物と同等以上の存在感をもって、 独特な構造をもった居住空間や街の景観が、深いパースペクティブを活かした 画面の中に印象深く捉えられている。  被写体をひたすら粘り強く追っていくハンディカメラによって、 画面の中の都市空間はより立体性を増して迫ってくる。  その中で、突発的に起こる銃撃のバイオレンスが幾度か繰り返されることで、 何気ない日常のシーンがそれだけで張り詰めたものとなっていく。  罠に嵌って郊外へとおびき出される青年たちのバイクの迷走を 後方から見下ろすように追うカメラ。  それだけで、ただならない不穏と緊張が漲らせている。  さらに、凄惨なシーンに被さる軽快な音楽も対位的に効いており巧い。  防弾着で銃弾を受ける度胸試しの順番を待つ少年たちの、 演技には見えぬ迫真の表情などは忘れ難い。 
[DVD(字幕)] 7点(2012-12-22 23:52:43)
26.  婚前特急
「感情移入」なんてものを受け付けないスクリューボール(=常軌を逸した変人)的主人公を演じる浜野謙太の風貌とズレた台詞がいい。  一般性と特殊性が綯い交ぜとなったユニークなキャラクター造形だ。  拘置室の「壁」を挟んだ男女間の闘争は、スクリューボールコメディ(SC)第一号『或る夜の出来事』の「エリコの壁」の変奏とも云えよう。 それも最終的には恋愛の成就(女性の勝利)に帰着する点や、具体的恋愛表現をほとんど短いキスだけに留めている自主検閲的側面なども伝統的SCの王道を踏襲している。  四人が囲む会食シーンや、浜野のアパートでの取っ組み合いシーンを始めとする然るべき長廻しは、場の空気の変容を捉えるための然るべき個所で的確な構図とともに用いられており、巧みだ。  どこかアドリブ感も感じさせる吉高由里子の豊かな芝居も楽しい。 忍び込んだ浜野のアパートで大慌てする様などは最高だ。 
[DVD(邦画)] 7点(2012-02-11 18:02:37)
27.  交渉人 真下正義 《ネタバレ》 
美しい空撮の夜景や、繁華街のネオンが車窓へ映り込むアングルのシャープさ、コンサートホールや管制室のスケール感、背景を行き交う膨大なエキストラなど、シネスコを効果的に使った奥行きのある画面処理が見事。ギャラリーを排除し、消去法的に画面を作っていく「テレビ的」貧弱さに比べ、撮影困難な都内実景と群集シーンを背景に検問・現場検証・特殊急襲部隊を派手に展開させるといった映画ならではのスケールに対する志向がうかがわれて好ましい。(最新作『踊る大捜査線3』でも、この物量志向は一貫している。)都内に展開する軍隊の図などは、押井守作品の豪勢な実写化といえなくもない。交渉のかけひきやら問答内容などは所詮、非映画的要素だという割切りが良い。そして、管制室内の人物を捉えていくステディカムの動きや、寺島進が地下鉄駅ホームの奥から手前まで一気に疾走してくる縦のアクションや、改札を強行突破するショットの活劇感覚などは非常に充実している。
[映画館(邦画)] 7点(2006-10-15 17:29:40)
28.  恋と嘘 《ネタバレ》 
東京とか京都とか既存の地名を用いながら、ほどよく背景を加工し、あるいはユニークな美術を施して異世界を演出している。 アイドル三人のアップに偏ることなく、引きのショットもふんだんに採り入れて世界観の提示を崩さない姿勢がいい。 佐藤寛太が森川葵をバス停まで送るシーンでは、二人の間の距離を絶妙なバランスでフレームに収めつつ 横移動で緩やかにフォローしていく。その会話の要所要所でカッティングインアクションでアップに繋ぐ。 二人の距離の変化や動き、バスが上り坂からやってくるタイミングに合わせて滑らかに回り込んだり、寄ったり。 そうした人物の感情に寄り添った堅実なカッティングとカメラワークが素晴らしい。 結婚式の列席者そっちのけで、式場から空港へと駆ける。 良識的には☓でも、映画的には〇。ということで、古澤健は今回も安定している。
[映画館(邦画)] 6点(2017-10-18 22:12:50)
29.  ゴースト・イン・ザ・シェル 《ネタバレ》 
ガラス面や水面への反射、ダイブのアクションなどメタファーのイメージが充実している、といってもそれは押井版の功績だから こちらには加点出来ない。広角レンズの画角の歪みが特長的な押井流のレイアウトシステムがそもそも実写的感覚を強く志向していたわけで、 背景などは3DCGに近いとはいえリアリズムを意識しながら撮るとなると必然的に押井版のコピーに近い構図とイメージとなってしまうという事だろう。  象徴的イメージである高層階からのダイブや、乱立するホログラム、水飛沫、割れて飛び散るガラス破片などの3D効果も、やはり元の押井版のスタッフが 優れて立体的なレイアウトを達成していたということである。  射殺されるジュリエット・ビノシュを映し出す、割れるガラス。雨の中で刺客に止めの銃弾を撃ち込む北野武のハードボイルドスタイル。 押井版では夕刻だった潜水シーンの、ナイトシーンへの変更。 そうした本作独特の細部は『ブレードランナー』風味とも相まって、フィルム・ノワールの趣をより強く印象づける。  『アヴァロン』のヒロインも草薙素子のイメージに近いと言われたが、それよりも断然華があるスカーレット・ヨハンソンのヒロインの凛々しさもいい。
[映画館(字幕なし「原語」)] 6点(2017-04-13 23:02:35)
30.  GONIN サーガ 《ネタバレ》 
福島リラを土屋アンナが冷蔵庫のドアで滅多打ちする、桐谷健太や東出昌大の身体に銃弾が突き刺さる、その行為自体はバイオレントなのだが画面を通した痛覚はどうも希薄だ。映画のせいなのか、こちらが不感症なのか。  離れた場所にある拳銃を何とか手繰り寄せて反撃を、という状況も幾度か作っているが、これらも位置関係の提示が不徹底でサスペンスにならない。 監視カメラやなりすまし携帯メールを巡る駆け引きも、竹中直人の凄味で何とかスリリングに仕上がっている感じだ。  クライマックスも何やら物足りないと思っていたところで、抜かりなくスプリンクラーの雨が炸裂して一安心。『イコライザー』の後では分が悪いが。  エンディングの空撮夜景と濃紺の海が何より艶かしい、というのも少し寂しい。
[映画館(邦画)] 6点(2015-09-28 23:27:04)
31.  これでいいのだ!! 映画★赤塚不二夫
時代風俗描写は控えめで、髪型・コスチュームにそれを匂わす程度。 前半はセット中心だが、後半はロケーションの投入によって映画に自由で開放的な空気が入り込んでくる。 信頼の置ける山根貞男氏も褒める夜の疾走シーンなどは断然引き込まれる。 セーラー服の浅野忠信と学生服の掘北真希が夜のゴールデン街を走りぬける、その二人の屈託ない笑顔と、画面の躍動感が素晴らしい。  浅野は、演じる役柄の幅広さを存分に見せつけ、また掘北も酒乱を懸命に演じるほど、逆に彼女本人の素直で健気なキャラクターイメージがより強調される点も首尾がいい。  屋台のチャーシューメンをすする。洋酒を一気飲みする。そうしたちょっとした食事シーンの魅力がいかにヒロインに対する好感度を高めるかも、よく心得てられている。  赤塚不二夫作品の特長が、戦略的な無意味・無目的・出鱈目・脈絡の無さなら、この映画の、特に後半の空想劇のナンセンスな諧謔こそ、赤塚に対する敬意であると云える。  大騒ぎの後、静かな夕焼けの屋上で見合う二人。西新宿開発の槌音が小さく響いてくる。シンプルなセットが不思議とノスタルジックな風情と一抹の切なさを醸す。 
[映画館(邦画)] 6点(2011-07-02 15:44:57)
32.  GODZILLA 怪獣惑星 《ネタバレ》 
実写&特撮と差別化するために、未來世界を構築し、アクションとガジェットを充実させる。 かえってその為に多くの説明を要することにもなった。 見知った建造物が無いために、背景によってゴジラの巨大感を演出する術もなく そこも結局は数値を台詞で提示する形になってしまっているが、 作戦のプロセスを膨大な台詞のディティールで牽引していく戦略は『シン・ゴジラ』にも通じる。  その上でアニメーションならではのパース表現、レイアウト力を駆使してよくスケール感を出している。 後半はひたすらアクションに徹したのもいい。
[映画館(邦画)] 5点(2017-11-23 09:04:01)
33.  心が叫びたがってるんだ。(2017) 《ネタバレ》 
つながりの場所である旧秩父橋、親睦感と郷土感あふれる商店街、解放されていく心を象徴する武甲山の遠望。 それらロケーションの効果的な選択と、ミュージカルシーンの本格的な描写が実写版の強味だろう。  アニメ版ではライティングによって明部と暗部を対比させて人間関係の断絶を示唆したり 雨や雪に沈む心、冷え行く心情を仮託するような演出が採られていたが、 こちらはその点が弱いか。  思いをなかなか口に出来ないヒロインが利用する携帯電話の文字を画面に並べる手法も 結局はそれしかないのか、という感じだ。確かに難しいのは解るのだが。
[映画館(邦画)] 4点(2017-09-10 06:06:23)
34.  ゴーストバスターズ(2016) 《ネタバレ》 
清々しいくらいの「女尊男卑」映画で、学部長だか市長だかを始め、まとも(?)な男性はほとんど登場しない。  クライマックスで、あわや三人のメンバーが押しつぶされそうなところでクリステン・ウィグの登場によって勢ぞろいとなるのだが、 彼女は単なる遅刻でしかない訳だから、そこには再結束のケレンというものがない。 普通は事前にメンバー間の確執だとかを配置しておくのが定石なのだけれど。  メリッサ・マッカーシーとの過去のわだかまりもいま一つ判然としないので、ラストの救出もエモーショナルな起伏に欠けてしまう。  というわけで、ドラマの抑揚のつけ方がまるで拙いのである。  政治的に配慮されたキャスティングバランスと、先端のVFXでありながら陳腐なバカ騒ぎ。それだけでは戦略的に厳しいのは当然である。
[映画館(字幕なし「原語」)] 4点(2016-08-21 07:16:18)
35.  殺されたミンジュ 《ネタバレ》 
明快すぎる邦題からして、思想内容先行型で言語的である。初期作品の寡黙さが嘘のように、登場人物が饒舌だ。 そんな事まで、と思うくらいよく喋る。  メッセージの比重の高まりは幾度となく指摘されてきているけれど、これはやはりかなりの退行だろう。  拉致や窃視や尾行、盗撮といった要素がさして映画的に機能しないのも宜なるかな、である。
[DVD(字幕)] 4点(2016-07-08 11:47:19)
36.  恋妻家宮本 《ネタバレ》 
アップの表情とモノローグの氾濫と劇伴で一から十まで説明しつくすテレビドラマ仕様。 息子の転居であるとか、妻が語るボランティアの話とかロウソクの小道具であるとか、 震災後の福島が絡むエピソード(原作では宮城)なども取ってつけたように持ち出されるのだが、これも見事にただ台詞として語られるだけで 具体的な画面として提示されるわけでもドラマの大筋に係わってくるわけでもない。善良で優しいストーリーのダシに利用されている印象すら受ける。  主要な要素の一つである料理の映像も下手(そもそも調理を描写しない)だし、富司純子の扱いも酷い。  この程度のものをよく海外に出せると思う。『道程』とかのつまらない日本語エピソードなどの翻訳をどうするとかの意味ではなく、 単純に観客を舐めた言語偏重の全面介護方式という意味で。
[映画館(邦画)] 3点(2017-03-17 23:51:01)
37.  心が叫びたがってるんだ。(2015) 《ネタバレ》 
背景の中で動くものといえば、3DCGのバス、電車、まばらな車。そんなところだろう。 宮崎駿をスタンダードとして見てしまう身からすれば、そんなものはただの手抜きアニメだ。 交流会でのその他多勢の観客はただの静止画に過ぎず、街には雑踏がない、風も吹かず、雨もロクに降らず、雲もまともに動かない。 画面によってではなく「風が冷たくなってきた」とかいう台詞でかろうじて季節が示唆されるという情けなさ。 あのような情けない雪なら降らせる必要がない。足跡もまともに活用出来ないのだから。  ミュージカルとしても、仲間との練習の中で心を通わせ、歌唱の練度を上げていく描写はその要ではないのか。 そこを手抜きしてはドラマの起伏も無いだろうに。要はとことん面倒臭がりで横着なのである。 社会も世界もなく、カワイイ女の子を中心に、ただ描きたいものだけを動かすのだから、アニメーターも楽しいだろう。  その女の子が何やらチマチマと指先で携帯いじりをして、画面にその文字情報が大写しで並んでいく、、。 はっきり云って、アニメーションとして自堕落である。   一般的にはこういうアニメーションが主流なのだろうから、如何に宮崎駿が異端であったか、という事だ。 アニメゆえの台詞過剰をあの媚態混じりのアニメ声音でやられるのも苦痛でしかない。  そういう意味で、これなら実写のほうが余程マシである。  公演中に小津をやったりしてるのだが、どちらかといえば単に山下敦弘の『リンダリンダリンダ』をやりたかっただけかも知れない。
[映画館(邦画)] 2点(2015-09-24 23:53:10)
38.  COACH 40歳のフィギュアスケーター
シンプルなドラマなら誠実に正攻法で描けば良いものを、このやたら奇を衒った目まぐるしい編集は何なのだろう。シークエンスを細かく寸断しまくり、無闇やたらにフラッシュバックしまくりで観客に無駄な混乱を与える意義がまるでわからない。このような細切れ編集がスタイリッシュとでも勘違いしているのだろう。人物相関も不明瞭な上、主人公を美しく撮る意気が見えないので当然、キャラクターへの思い入れなども起きようがない。主人公と少女が再会する会場内の位置関係の不明に見られるように、空間把握も不満足。試合場面は、延々と解説者の解説音声を垂れ流すという極めて安易なテレビ的発想に寄りかかる貧困ぶり。悪趣味の極めつけは、彼女を応援する観客たちに、足を踏み鳴らして採点に抗議させるというクライマックスの信じ難い見苦しさだ。やる気のない仕事どころか、積極的な悪意を感じた。
[映画館(邦画)] 2点(2010-03-10 19:42:16)
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