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アングロファイルさんの口コミ一覧[この方をお気に入り登録する

プロフィール
コメント数 1000
性別 男性
年齢 60歳
自己紹介 レビュー数が1000に達したということで、活動を停止します。(今のところ)仕事がひじょうに忙しいので、映画を楽しむゆとりがありません。落ち着いたら再開するかもしれませんが、とりあえず未定です。

皆さま、ありがとうございました。縁があったらまたお会いしましょう。

※変更要望は出すかもしれません。

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21.  新幹線大爆破 《ネタバレ》 
この頃の日本映画は外国映画の後追い企画が多く、これもパニック映画の映画の影響があると思っていました。しかし実際に見てみると、災害ではなく犯罪を扱っているため、どちらかというとサスペンスの要素が強い。製作当時ヒットしなかったのは、見る側の期待したものとは違っていたことが原因かもしれません。キネマ旬報ベスト10にも選ばれているし、決して評価が低かったわけではないようです。  とはいえ、サスペンスとして出来がいいかというと、そうとも言えません。「無理やり話を引き延ばす」ご都合主義で不自然な展開が多く、これでは見ていてサスペンスが持続しません。犯人側のドラマも、ない方がかえってスッキリしたでしょう。終盤での警察や国鉄をめぐるゴタゴタも含め、松本清張が喜びそうな「社会批判」を強く出したため、かえって白けました。新幹線のシステムの裏を突くというのはよかったですが。そんなこともあってか、これは映画よりもテレビ向きなんじゃないかと思います。内容的にも、わざわざ映画館まで足を運んで金を払ってみるほどではなく、テレビ画面での鑑賞で十分でしょう。今回もテレビで見ての評価なので、劇場で見たらこんなデタラメな話を高く評価できるものではありません。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2016-03-06 17:30:03)
22.  新・猿の惑星 《ネタバレ》 
前半はこれまでとうって変わって、ユーモラスな場面が多く見られました。特にジーラが「知能テスト」を受けるシーンは爆笑。人間の衣服に身を包んでポーズを取る2人(2頭?)もなかなか楽しい。しかし後半、ハスレインがなぜあれほど猿を排斥しようとするのか、そのあたりがどうも曖昧で話が強引に思えます。コーネリアスの話が本当なら(その保証はないわけですが)、彼らとその子供が死んでも、いずれ人間は猿に取って代わられるわけですから。この大元のところが納得できないため、不満が残ります。しかし前半がかなり面白かったので、点数は少しおまけしておきます。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-12-23 20:45:08)
23.  シェルブールの雨傘 《ネタバレ》 
最初に見たのは、民放の放送でしたねぇ。あまり予備知識がなかったので、全編歌いまくりで驚きました。踊りもないし、ミュージカルのようでミュージカルとも違う。セリフで語るべきところを歌うというのはオペラの手法ですが、オペラのアリアはもっと聞き応えがあります。これは一部を除いてレシタティーヴォばかりという印象。結局、他に類を見ない、なんとも名付けようのない、奇妙な映画です。  なぜこんな手法をとったのかわかりませんし、そもそも全部歌うことにどういう意義があるのかも不明。正直、その点には魅力を感じません。ストーリーがけっこう単純だからこんなことをしたのか……。実験的なところがあるように思われますが、誰も追随しないところをみると、はっきり言って失敗ですね。  ということで、歌は聞きものではない、話もそれほどでもないのですが、美術的にはなかなかよいと思います。衣装・家屋などの色づかいがよく、季節と衣装の色を合わせるなど、かなり工夫された様子がうかがえます。文字通り「見もの」な映画でしょう。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-11-04 20:55:58)
24.  シンバッド七回目の航海 《ネタバレ》 
序盤、何の説明もなくお話が始まって島に上陸し、いきなり一つ目巨人と遭遇。サービス抜群で物語のテンポも速く、上映時間が長くない割にはそれを感じませんでした。また、悪の魔術師と協力して事に当たるということで、終盤まで緊張感が感じられてよかったです。  ハリーハウゼンのダイナメーションは、生物の動きがそれらしくていいです。たとえば一つ目巨人が槍を打たれたあとの反応とか、細かいところまで考えられていると思います。合成は粗いのですが、この生物的な動きがクリーチャーを魅力的に見せていました。  残念なのはキャスティングで、シンドバッドとお姫様はどちらもいまいち魅力に欠けます。悪役ソクラの方がかっこよく見えてしまいました。ジンの男の子もなかなか面白いのですが、肝心の主役がどうもいまいち。それほど大きな傷ではないと思いますが。それと、バーナード・ハーマンの音楽がケテルビーのパチモンみたいで面白い。B級感アップに貢献していました。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-08-09 10:16:15)
25.  幸せへのキセキ 《ネタバレ》 
2時間程度の上映時間に、家族と動物園の再生をうまく織り込んだ作。動物園のスタッフはやや簡略化されていますが、全体としては過不足なくバランスよく描かれています。これだけならまあ普通なのですが、本作の真価はやはり最後のレストランの場面でしょう。亡き妻への思いを胸に秘めつつ、その死を乗り越えたということが伝わってきましたし、なんといっても全体を締めるあのセリフにやられました。おみごとな幕切れです。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2015-06-23 21:12:43)
26.  昭和残侠伝 死んで貰います
任侠映画というよりは、ホームドラマ。そこに堅気になりきれない男の哀愁がうまい具合にからんで、一編の物語を紡いでいます。最後の殴り込み場面へ導く、途中の流れが巧妙でした。後半登場する長門裕之もいい味だし、藤純子もお竜さんよりこちらの芸者役の方が合っているように思われます。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2015-05-03 10:11:54)
27.  幸せのレシピ
オリジナル版でのマーサは依怙地で頑固で魅力にとぼしかったのですが、本作でのケイトはそのあたりが薄められています。演じたキャサリン・ゼタ=ジョーンズの個性もあるのでしょうが、親しみが持てます。対するニックも陽気で明るく、奇矯なところは見られません。ゾーイ役のアビゲイル・ブレスリンは、あいかわらず眼力があってお芝居も達者。ということで、『マーサの幸せレシピ』よりもよっぽど楽しめました。適度にユーモアがちりばめられているのもいいです。見ている方が幸せな気分になれそうな好編です。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2014-11-17 19:21:06)
28.  潮騒(1964) 《ネタバレ》 
これはもう、神島でロケをしたのが技ありで、おそらくはあそこでしか撮れないであろう雰囲気・空気感が映像からにじみ出ています。浜や漁に出かけるシーンでは、ドキュメンタリーのようなリアル感を漂わせていました。おそらく屋外の場面は全部ロケでしょう。室内はセットかもしれませんが、違和感は感じませんでした。 ストーリー的にはやや不満な部分もありますが(千代子の扱いなど)、清川虹子や菅井一郎など脇役陣の活躍で見られるものとなっていました。森永健次郎の演出も、派手さを抑えたところが文芸作品らしく、よかったと思います。ギターを使った音楽は微妙。タイトルバックなどはよかったのですが、あれで全編押すのは無理があったようです。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-05-28 21:42:59)
29.  新吾十番勝負 《ネタバレ》 
このシリーズは4部作ですが、今回見たのは第一部と第二部の総集版。以前発売されたビデオもこの総集版のみのようで、昔のことですからオリジナルを切ってしまった可能性もあります。が、とりあえず、総集版で見た部分の感想を記しておきます。  第一部は新吾誕生をめぐる部分からじっくり描いており、原作者川口松太郎自身が脚本を書いているだけあって、テンポよく進みます。まあ、親の敵と結ばれてしまうのもどうかと思いますが……。こうしたやや強引な展開も見られますが、全般的になかなか面白い。主人公の新吾が若者らしくまっすぐな性格で、思い切りがいいところが魅力となっています。一方の悪役はいかにも悪役らしく、娯楽時代劇の定番らしい物語でした。 出演者はなかなか豪華で、特に山形勲と、対立する月形龍之介はともに存在感があります。それ以外でも、特に悪役が濃いあたりが印象に残っています。 全体としては、気楽に楽しめる娯楽時代劇というところです。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2014-04-21 20:52:42)
30.  幸福のスイッチ 《ネタバレ》 
どことなくNHKの朝ドラを彷彿とさせるような話でした。田舎を舞台にした、ゆる~いホームドラマ。田舎だからか電気店のお客さんはお年寄りかおじさん・おばさんばっかり。いかにも手がかかりそうなお客さんに、ちゃんと手をかけているお父さんは好感が持てます。基本的に、主人公の怜が仕事をする・働くということを身をもって知るという流れなので(そこはすごく成功している)、やはり浮気騒動がうまく収まっていない感じ。とはいえ、娘のことを思いやるガンコ親父を好演したジュリーに拍手。やたらと機嫌の悪い樹里にも拍手(笑)。もっと活躍を見たい女優さんなのですが、いろいろと難しいのか……? 全体的に小道具の使い方がうまい。いろいろと出てくるのですが、多すぎて嫌味になるところまでは行っていないのも、なかなかのもの。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-12-19 22:18:32)
31.  七変化狸御殿 《ネタバレ》 
狸御殿といえば本来大映のシリーズでして、それが松竹で製作されたいきさつは知りませんが、おそらく「美空ひばりが主役なら、名前を使われてもしかたがない」というのはあったと思います。このあと東宝で製作された『大当り狸御殿』も、美空ひばりが出ていますし。 七変化とはどういうことだろうと思ったら、美空ひばりのコスプレだったのですね。桃太郎とかちょっとしか出てこない衣装もありましたが、一応変化は楽しめました。しかし衣装といえば、むしろ森の精役の高田浩吉がすごい。日本の森だから和風かと思いきや、「あんたはアラーの使者かい!」と言いたくなるようなお姿。得物も大刀ではなくレイピア風で、フェンシングよろしく突いて戦っていました。相当場違いで、あれもやっぱりギャグなんでしょうか。 それ以外では堺駿二が面白い。ひばりとのコンビもいいですが、長崎での伴淳三郎とのやりとりは爆笑もの。これだけでも見たかいはありました。ほかにコウモリ団ボスの有島一郎(なぜか少々オネェ言葉)など、脇役が光っています。メインのお話は他愛ないのですが、例の長崎のエピソードとか、ジャズ狸のドラムとか、石松の幽霊と清水次郎長が出てきたりなど、脱線気味の脇筋がかなり楽しめます。正月映画として封切られたようで、サービス満点ぶりはそのためでもあるのでしょう。この点は大いに満喫できました。ただ、モノクロ作品だったのが残念でした。こういう映画は、やはりカラーで見たいです。 今回の放送で気になったのは、一部のセリフが消されていたこと。他の方のレビューから察するに、「放射能」という言葉のようです。原発事故に配慮したものでしょうか。たしかに放射能の雨でコロッと死んでしまうというのは、物騒な話です。しかも笑いのネタに使われていますから、不謹慎ということなのでしょう。消音は残念なことですが。
[地上波(邦画)] 7点(2013-09-10 22:15:09)
32.  ジャッカルの日 《ネタバレ》 
近頃マイページでのお勧め映画一位にランクされていますし、それ以前から見たいと思っていたのですが、幸いなことに劇場で鑑賞することができました。極力音楽を抑え、ドキュメンタリー・タッチで話を追っていったのが成功しています。おかげで緊迫感が持続しており、スクリーンから目が離せません。上映時間は長めですが、描写がていねいなのであまり長いとは感じませんでした。ややうまく行き過ぎかという展開もありますが、全体として見ごたえがありました。殺人犯として指名手配したことで、逆にジャッカルが潜伏する機会を与えたあたりは、うまいと思います。 本作はジャッカルという個人と警察という組織の対決という図式で捕らえられます(ルベル警視は、その代表者にすぎない)。そして組織力を駆使した警察が最終的に勝利すると。そういう点では、警察小説的な面白さも感じさせます(特にイギリスパート)。とはいえ、あわや暗殺が成功しそうになるところまで行ったわけで、必ずしも有能な個人プレーを否定するものではありません。むしろ、組織を相手にしたジャッカルの善戦ぶりが見どころのひとつでしょう。最終的にはジャッカル対ルベルという格好になりますが、それはあくまでも結果であると思います。 当初「計画が漏れたら中止する」と言っていたジャッカルが、あくまで遂行しようとしたのはなぜか。人物の心理が描かれていないので推測するしかないのですが、そこにも組織に対するプロの矜持のようなものが感じられます。逃走路の確保が重要とも言ってたジャッカルが、ろくに逃走路もなさそうな状況で暗殺を実行しようとしたことにも、それは現れていると思います。こうなると金は問題ではなく、自らの生還の確率も低いわけですが、それでも計画を成功させようとするプロの意地を感じさせます。そんなストイックなジャッカルを淡々と演じたエドワード・フォックスが、たいへんな好演でした。
[映画館(字幕)] 7点(2013-08-08 21:10:04)(良:1票)
33.  社長三代記 《ネタバレ》 
社長シリーズは初めて見たのですが、社長が森繁久彌だけにちょっとちゃらんぽらん。しかしそれもまた楽しめます。恐妻家のくせに彼女が2人もいるというのも、よりコメディ色を強めています。とはいえ本作は社長ひとりだけでなく、まわりの社員も含めたアンサンブルが一番の魅力でしょう。特に真面目型の加東大介が、いいアクセントになっています。女優陣も豪華でいろいろと魅せてくれます。社長交代劇は、ややあわただしい感じがしました。「三等重役」が人情喜劇だったのに比べると、こちらは人情の要素が薄れてドタバタになっていますが、おそらくその方が時代に合っていたのでしょう。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2013-06-07 20:57:33)
34.  シコふんじゃった。
スポーツものとしては……まあ普通でしょう。あまり熱血していないところが、個人的には好みでした。一応コメディのようで、笑いをとろうとしていることはわかりますが、ほとんど笑えない。でもそれなりに楽しめました。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2012-09-18 20:39:17)
35.  真実一路 《ネタバレ》 
なかなか深い作品と見ました。自分の真実を貫けば、他人に迷惑を及ぼすことは避けられません。普通の人は現実と折り合いをつけて生きていくわけですが、自分を偽るとやはり不幸になることもある。ならばどう生きるのか。深すぎて私などには底が見えない話ですが、人が生きていくことの核心を問うような内容です。しかしそれだけに、やや食い足りない感じもしました。素香おじさんがひょうひょうとしていて面白いと思ったら、多々良純さんでしたか。テレビでしか見たことがなかったので、イメージと違い驚きました。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2012-02-09 20:47:18)
36.  新・平家物語 《ネタバレ》 
冒頭の、市場の様子から平氏の凱旋、さらにそれを平伏させる僧兵という流れがよかった。エキストラもふんだんに使い、見ごたえがありました。お話としては割と現代的なところがあり、そのあたりが「新」なのかと思います。台詞回しも時代がかっておらず、平安時代を舞台にした現代劇という様相。このあたりが面白かった。出演者では、雷蔵より父親役の大矢市次郎に存在感があり、作品を締めていたと思います。思ったよりも楽しめました。シリーズの残り2作も見てみたいです。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2011-11-21 19:53:10)
37.  地獄門 《ネタバレ》 
極彩色の総天然色映画としては美しいのですが、お話は今ひとつ。菊池寛原作ということで文芸映画かと思いましたが、平安時代の物語であるためか、あまりそういう雰囲気もない。と思っていたら、最後に渡辺渡が「おまえは死ねばそれですむが、生き残った自分はどうなるのだ」という台詞で面目を保ったようです。それにしても、なぜこの題材を取り上げたかが不思議。そうした点も含め、時代をよく表した映画かもしれません。
[CS・衛星(邦画)] 7点(2011-10-22 15:32:35)
38.  終着駅 トルストイ最後の旅 《ネタバレ》 
ラスト、走り去る汽車を見ながら思った。ソフィアはきっと、夫には自分だけの人でいてほしかったのだろうと。しかしロシアの宝となり、トルストイ主義の「教祖」に祭り上げられた今となっては、それもかなわないこと。であっても、自分ひとりの夫でいてほしい。これはたいへんなワガママなのでしょうが、考えてみると一人の人だけを愛するというのはワガママなことなのかもしれません。してみると、トルストイは「すべての宗教に共通するのは愛だ」と言っていましたから、宗教というのはたいへんワガママなものということになります。宗教の間で争いが絶えないはずです。 それはともかく、いまわの際にトルストイが求めたのはほかならぬ妻であり、彼もこの時ばかりは公人の立場から逃れて一人の人間に立ち戻れたようです。であれば、これはハッピーエンドの映画ということになるのでしょう。 もともとトルストイにあまり関心はなく(それでも『戦争と平和』と『復活』は読んだ)、ヘレン・ミレンが出ているということで見たのですが、期待に違わぬ芝居を堪能できました。トルストイ役のクリストファー・プラマーも枯れた演技で、臨終の場面など妙にリアルでギョッとします。ジェームズ・マカヴォイは前半の妙にオドオドしたところがはまっていました。チェルトコフをあからさまな悪役に描いていたのは適切かどうかわかりませんが、映画としてはなかなかよかったと思います。
[映画館(字幕)] 7点(2010-09-19 17:20:11)
39.  ジュリア 《ネタバレ》 
映画のタイトルはジュリアですが、話の中心はあくまでリリアンでしょう。彼女にとってダシール・ハメット(ダッシュ)とジュリアがいかに重要な存在だったか、それがテーマのようです。だから前半の劇作家としてデビューするまでのいきさつも、リリーにとっては欠かせないものなのです。個人的には翻訳ミステリが好きなので、興味深く見ました。 後半のベルリン経由でモスクワへ行く話は相当面白いのですが、それまでと雰囲気がまったく変わってしまうので、はたしてよかったのかどうか。あまりにも面白すぎて前半とバランスがとれていないとも思えます。それにしても、本当に“小説にでも出てきそうな”展開で、ある意味使い古された陳腐な設定ですが、それをこれだけ引きつけてみせるというのは、たいしたものです。もっともこれは、主人公が実在の人物だというリアル感が、大きくプラスになっているとは思います。ジュリアが亡くなった後も、素人が地下組織の壁にはばまれるというリアルな展開で、安易なハッピーエンドよりも見ごたえがありました。レジスタンス組織の徹底した秘密主義を描くことで、戦争それ自体の恐ろしさを影のように浮かび上がらせています。 リリアン・ヘルマン自身が原作を書いているということで、リリーは多少欠点はあるものの、あまりひどい人物になっていないのが、ちょっと不満でしょうか。あと、やはり前半と後半でバランスが悪い。前半が時代と特にシンクロしていないのも、残念でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-06-22 21:24:27)
40.  シベールの日曜日 《ネタバレ》 
悪くないです。が、見ていてどうも居心地が悪い。あからさまではないにせよ「これは感動的な映画だ!」っていう雰囲気がただよってきて、天邪鬼な私にはその辺が面白くない。シベールよりマドレーヌの方が魅力的に思えて、肝心のピエールとシベールの関係を妙に客観的に見てしまったことも、原因かもしれません。まあ、映像は美しいし、最後の心からの“叫び”もいいとは思いますが……。あまりあとを引かない映画でした。
[CS・衛星(字幕)] 7点(2010-04-06 19:15:23)
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