41. シルバラード
米国版時代劇という感じ。それ以上でも以下でもありませんが、それなりに楽しめます。しかし、正義チームの銃の腕前がプロすぎる反面、悪者チームはアマチュアレベル。巨人が東大野球部と戦っているようで、ちょっと興醒めでした。せめて阪神ぐらい強い相手じゃないと(強すぎないところがミソ)。色物風のK・コスナーが今となっては貴重かも。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2012-02-11 01:05:41) |
42. シンシナティ・キッド
ストーリーもさることながら、文化的な背景がおもしろい。一流のギャンブラーがセレブのように扱われ、高級ホテルで勝負する。勝負師は名士でもあるらしい。日本の高級ホテルでこれをやったら、たちまち“自称文化人”の誰かが朝日新聞に「けしからん」とか投書するんじゃないでしょうか。どちらの文化が豊かかは、自明の理です。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-09-10 20:25:42) |
43. 史上最大の作戦
とにかくスケール感がすごい、の一語に尽きます。視点も陸から、海から、空かからとバラエティ豊か。50年も前に、よくぞこれだけの人と場所と金を使って撮影したものだと感心しきりです。同じノルマンジーでも、「戦場の恐怖感」という意味では「プライベート・ライアン」の冒頭のほうが上だと思いますが、「超大規模な作戦だった」ということがわかるのはこちら。まさに「史上最大の映画」という感じで、それだけでも観る価値は十分にあります。ただし登場人物にはほとんど感情移入できないので、むしろ観る価値はそれだけか。 [CS・衛星(字幕)] 7点(2011-09-09 20:16:37) |
44. 十二人の怒れる男(1957)
ふつうにおもしろい作品でした。密室で、少人数で、激しい動きもほとんどなし。ほぼ会話だけで成り立たせるという手法は斬新でした。といっても古典映画ですが。いちばん最後に名前を言い合い、そのまま別れていくシーンが印象的です。ただ、本編とはまったく関係ないところで苦情を一つ。字幕が読みにくい! 暑い日の白昼の設定で、登場人物たちは続々と上着を脱ぎはじめます。モノクロ映画で白いワイシャツ姿が多いのですから、画面全体が白っぽくなります。それなのに、字幕の文字も白。ワイシャツと重なると、色覚検査状態でした。「お前、どけよ」と絶望的なツッコミを入れたくなったのは私だけしょうか。後半、夜になって多少は改善されたのですが…。 [映画館(字幕)] 7点(2006-10-17 00:09:47) |
45. ジョージ・マイケル 素顔の告白
1件もないのは寂しいので、足跡を残します。これは映画というより、ふつうのドキュメンタリー、あるいはインタビュー番組でした。でも、彼がいかに優れたヒットメーカーであるかを再確認できたし、E・ジョンやB・ジョージのような“お仲間”も登場したし、「あの人は今」に登場しそうなアンドリューの生存も確認できました。ほぼラストの告白(うろ覚えですが)「僕は子どもを持つという幸福には恵まれないけれど、“彼”とともに未来を歩むという幸福を得た」はちょっと感動的です。 [映画館(字幕)] 7点(2006-02-20 03:30:50)(良:1票) |
46. 真実の瞬間(1991)
地味な作品ですが、なかなかおもしろかった。狂気の世界というのは、日常生活と紙一重のところにあるんですね。 しかも、誰もがおかしいと思いつつ、誰もマトモに反論できない。自分がかわいいから。明日は我が身かもしれません。 [ビデオ(字幕)] 7点(2005-06-04 19:30:28) |
47. シモーヌ
なーんにも考えずに観る分には、なかなかいい映画。後半はグダグダ感が残りますが、アル・パチーノのコミカルな演技が見られただけでもトクした気分になれます。「次は政界を目指す」っていうセリフが効いてますね。 7点(2004-11-08 14:13:00) |
48. 守護教師
《ネタバレ》 さすが韓流映画、なにもかも極端で容赦なし。勧善懲悪の見本。「巨悪」とは言えない小粒な悪人たちですが、閉鎖的な町を舞台にたった1人で戦うプロセスは単純かつ痛快。真犯人が実は身近にいたというオチも、きっちりサスペンスの教科書を踏襲しています。やたら情緒的なのが少々鼻につきますが、ボケっと見るにはちょうどいい感じです。 [インターネット(字幕)] 6点(2023-06-28 02:28:58) |
49. シチズンフォー スノーデンの暴露
ホンモノのスノーデンとかジュリアン・アサンジとかが出てきて語る面白さはありますが、基本的にインタビューのみのドキュメンタリーですからねぇ。正直なところ、途中で飽きます。 たしかに当時はけっこう騒ぎになった覚えはありますが、かれこれ10年近くが経過した今、では何が変わったかといえば、よくも悪くもまったく変わってないんじゃないでしょうか。今もアメリカは全国民の通信だの会話だのを監視できるのかもしれませんが、それがどうした、という感じ。3億人もいる国民をいちいちチェックするとなると、途方もない労力が必要です。ご苦労さん、という感想しかありません。 だいたい今日に生きている時点で、私たちはGAFAMに個人情報をごっそり抜かれているわけで、今さらジタバタしても始まらないという気がします。むしろ個人情報を提供しているんだから、その分コンシェルジュサービスをよろしくという感じです。 そして国家の場合、逆に管理できていないことのほうが問題。かなり前には「消えた年金問題」、最近も給付金の給付でモタモタしたりということがありましたが、ああいう杜撰なことでは困るわけです。個人的には、ZOOMでもメールでも国家転覆やテロ等について協議したことは1度もないので、見たければどうぞと。ただし共産主義国なら話は別です。 [インターネット(字幕)] 6点(2021-11-30 01:32:48) |
50. 死霊館 エンフィールド事件
《ネタバレ》 本格的なホラー映画を見るのは超久しぶり。なのでけっこう楽しめました。同じく久しく行っていないお化け屋敷をおっかなびっくり探訪するような感覚です。 で、早々に思い出しました。あちらの幽霊やら悪魔やらは、やたら騒々しいんですよね。日本の怪談のように、静寂の中で聞こえるはずのない音がかすかに聞こえる、などという世界とはわけが違う。ゾクゾク怖がらせるというより、脊髄反射に訴えてワッと脅かすという感じです。同じ人間の幽霊のはずですが、出方には現世の文化の違いが反映されているようで。 もう1つ面白かったのが「悪魔」の描き方。あんなにわかりやすいコスプレしたり、タイミングよく配管のバルブを弄って主人公の目を攻撃したり。悪にかけては全能な存在だと思っていたのですが、やっていることはかなり姑息です。それに名前を呼ばれただけで退散するなんて、お前はSNSの匿名アカウントかよと。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2020-08-29 04:51:51)(笑:1票) |
51. 終電車
序盤は話の本筋がなかなか見えてきません。時代設定から、弾圧とか検閲とか抵抗とかがテーマかなとも思ったのですが、それにしては緊張感がない。地下のダンナが登場して、ようやく焦点が定まった感じです。 要するに、ちょっとひねくれた三角関係の話でした。ラストシーンのオチも含め、フランス版「蒲田行進曲」もしくは「寝取られ宗介」といったところでしょう。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2020-03-28 12:57:26) |
52. ジャンヌ・ダルク(1999)
《ネタバレ》 知ってるようで知らなかったジャンヌ・ダルクについて、少しだけわかったような気になれたことが収穫。 しかも、かならずしも神がかり的な存在としてではなく、「見たいものを見ているだけの少女」だったのかもしれないという冷静なツッコミもあって、およそ宗教とは無縁な私でも共感できました。 しかしその分、ストーリーとしてはやや一本調子でしたが。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2019-06-27 22:48:35) |
53. シャイニング(1980)
《ネタバレ》 今さらながら初見。前半はさすが後世に語り継がれる名作という感じ。だいたい雪に閉ざされた巨大なホテルに家族3人だけで滞在するという、そのシチュエーションだけで怖すぎます。いくら食べ放題・寝放題・光熱費使い放題でなおかつギャラまで出ると言われても、私なら断固拒否します。 とりわけ三輪車で走り回るシーンの怖いこと。角を曲がるたびにヒヤヒヤしました。この子はきっと将来、大物になるでしょう。もう恐れ入りましたという感じです。 しかし中盤以降は、恐怖より疑問が先行します。なぜジャック・ニコルソンは狂い出したのか。もともとアル中だったのか、思うように小説を書けないストレスからか、それともホテルの魔物に取り憑かれたのか。結局、それはジヤック・ニコルソンだから、という理由しか思いつきませんでした。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2019-02-28 00:01:08)(笑:1票) |
54. 蠢動ーしゅんどうー(2013)
藩が幕府に隠れて裏金を作るとか、雪中での激しいチャンバラとか、かつて見た「御用金」とよく似ています。余談や音楽などを削ぎ落とし、時代劇然とした質実剛健な雰囲気はいい感じ。 しかし、前半の説明調のセリフや、後半の予定調和的な展開は今ひとつ。もう少しヒネリを見たかった気がします。それにしても、なぜさとう珠緒? 安かったのかな。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2018-03-04 01:23:36) |
55. ジャッキー・ブラウン
鬼才と呼ばれる監督の作品なので身構えて見たのですが、意外にあっさり風味でした。つまらないわけではありませんが、インパクトには乏しい感じ。主人公の言動より、サミュエル・ジャクソンの〝編み込みヒゲ〟のほうが強く残っています。終盤、主要な登場人物たちをいとも簡単に殺してしまうあたりが、特徴的といえば特徴的でしょうか。 だいたい主人公の名がそのままタイトルになっていると、ひと昔前の朝の連ドラの影響か、散漫で冗長で中身のない作品を連想してしまいます。本作も当たらずとも遠からず、といったところかと。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-10-08 02:13:21) |
56. シェフ 三ツ星フードトラック始めました
良かれ悪しかれ一点の曇りもない映画。ストーリーはどうでもよくて、とにかく2人の美人女優さんと、美味そうなファストフードと、友情出演風の大スターを鑑賞できたからokという感じ。いかにも危なっかしそうな顔立ちのレグイザモが、至って普通の善人に徹しているあたり、この作品を象徴していますね。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2017-06-19 03:30:31)(良:1票) |
57. 人生の特等席
《ネタバレ》 誰もが当初から予想する通り、あるいはそれ以上に、強引と思えるほどのハッピーエンドを迎えます。銃も戦争も凶悪犯も陰謀も、殴られて病院送りになる女性も出てきません。片田舎のベースボールが生み出す空気感は平和そのもの。日常の箸休めとして見るにはちょうどいい感じです。 とはいえ、さすがイーストウッド、いくら老いてもその辺の凡人とはわけが違います。原題はそれを端的に表現しているのに、邦題はクサいJポップの歌詞のよう。ここだけ残念。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2016-04-28 01:32:05) |
58. 新幹線大爆破
《ネタバレ》 長さを感じさせない、比較的よくできたサスペンスだと思います。しかし、どうしても解せない謎が2つ。1つは、車内清掃員がいつ、どうやって新幹線車両の下に潜り込んで爆弾をセットしたのか。事実上不可能だと思うのですが。私は、新幹線には爆弾を仕掛けていないんじゃないかとずっと思っていました。夕張のSLを爆破して見せることで、恐喝の材料としては十分だろうと。それに主犯が高倉健である以上、無実の人を皆殺しの危険に晒すことはないだろと。 もう1つの謎は、まさに主犯が高倉健であること。いろいろ回想シーンを盛り込んでいますが、結局犯人グループに同情の余地はありません。「会社を潰してカネに困って奥さんに逃げられた腹いせに」というだけの話です。高倉健が演じる以上、「やむにやまれぬ事情があった」という筋立てを期待したのですが、すっかり裏切られた気分です。 それならそれで、もっと悪役向きの役者が演じたほうが良かった。例えば同じ“恐喝もの”として有名な「天国と地獄」の山崎努が犯人役なら、もっとハラハラドキドキのサスペンス映画に仕上がっていたのではないでしょうか。 [インターネット(字幕)] 6点(2014-11-28 21:34:31) |
59. ジャッカルの日
《ネタバレ》 「ド・ゴール」という実名が登場する時点で、結末は見えています。焦点は「いかに失敗するか」。けっこういい線行ってたんだけど、やはり多勢に無勢、官憲には叶わないということで。それでもミッションを貫こうとする主人公は立派。どんな業界でも、「プロフェッショナル」の世界は厳しいということですね。スガシカオのナンチャラとかいう曲がよく似合いそうです。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2014-11-21 12:49:11) |
60. 出所祝い
いかにも予定調和な時代劇ながら、仲代達矢の圧倒的な存在感がいい。登場するだけで、画面が引き締まる感じがします。これこそ映画スターというものでしょう。ただこの作品、タイトルで損している気がします。たしかに内容を表してはいますが、なかなか一般に馴染みがないし、興味もそそられません。凄惨な斬り合いの場面で流れるコメディタッチのBGMも妙ですが、こちらはいい感じ。 [インターネット(字幕)] 6点(2014-08-23 23:24:48) |