61. 紳士協定
《ネタバレ》 「反ユダヤ主義」なるものがどこから来ているのか、そのあたりがよくわからないので、見ていてもピンと来ません。一応、それにとどまらず差別一般に当てはまる内容にしてありますが。キャッシーの使い方などうまいと思いますが、ややロマンス過多という気がします。また、キャッシーに問題点を理解させるのが結局ユダヤ人であるというところが、この映画の限界を示しているように思いました。本当にユダヤ教徒になるつもりはないのだから、ある意味主人公の「負け」でしょう。最後に提示される問題点はいまだに生き続けているので、そこは評価すべきというか、結局人間はそういうものなのだというべきか。それと、アンの扱いはひどいなぁ。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-03-29 10:36:54) |
62. 幸せの1ページ
《ネタバレ》 私もジョディ・フォスターが島へ行くのがメインかと思っていました。見てみるとファミリー向け……というかお子様向けですね。これはこれなりに楽しめました。キャストはけっこういいし、お金もかけているようですが、そこはかとなくB級の香りが漂っています。とはいえ、それが嫌いではありません。問題は、アレクサンドラが島へ行くことと、ニムの冒険の結びつきが弱いこと。妙に大人向けの要素を入れて失敗したような気がします。ただ、アレクサンドラが出かけようとするところがいちばん笑えました。オープニングとエンディングのアニメがグッド。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-03-13 18:08:42) |
63. 紳士は金髪がお好き(1953)
《ネタバレ》 ミュージカル・コメディとしては、まあまあ面白かった。見終わって「あ~、面白かった」と言って、すぐに忘れてしまいそうな映画ですね。しかし、ローレライが実は単なるバカではなかった(?)と思わせる結末はよかったと思います。個人的には、モンローよりジェーン・ラッセルに魅力を感じます。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2011-05-03 20:10:53) |
64. 新・夫婦善哉
《ネタバレ》 こちらはオリジナルなのでしょうか? 一応「原作」がクレジットされていますが。それはともかく、お話の面では前作よりまとまりがあったと思います。その一方、柳吉の情けなさはパワーアップしてますな。このお人、その場の思いつきで行動するかと思えば、養蜂に関してはこだわり続けるなど、よくわからないところもあります。しかしいずれにしろ、あまり魅力を感じられません。ただ本作では、維康商店が解消した結果、その影のようなものに縛られず自由になった分、ハッピー・エンドで終わったという印象です。私としては、前作よりもこちらの方が好きです。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2011-01-02 11:52:39) |
65. 忍びの者
《ネタバレ》 題材としては面白いし、わりとリアルなアクション場面など見るところもありますが、物語の進行が早すぎ。なんでこうなるんだ? というところもあって、よく言えばテンポがいいのですが、もう少し経緯を説明してもらいたいところです。すぐ死ぬ猛毒のはずが、信長が助かっちゃうのもなんだかなぁ。最初は頭領になると張り切っていた五右衛門が抜け忍になるのは、結局女にうつつを抜かしたからで、あまり同情できない主人公です。そのあたりに現代的な視点をいれたのでしょうが。皆さんおっしゃるように、伊藤雄之助・加藤嘉・西村晃など脇役が非常によかった。 [CS・衛星(邦画)] 6点(2010-08-30 19:26:03) |
66. 情愛と友情
《ネタバレ》 原作は未読ですが、おそらく原作とこの映画とでは、狙いが微妙に異なるのではないでしょうか。個人的に感じたのは、精神的な要素を重要視するマーチメインの人たち(特に夫人)と、無宗教で物質的な面を重要視するチャールズを対比させ、それがそのまま上流階級と庶民、伝統ある家柄と成り上がり者の対比になっているということです。そしておそらくは、物質優先主義に対する批評めいたものがあるのだと思います。が、この映画ではそれとは別の面にスポットが当てられているようで、そのためか終盤は本筋とはややズレた展開であるかのような印象を受けます。実はこちらが本道ではないのかと思いますが。 このズレを助長しているのが、登場人物の描写不足。ジュリアと再会したチャールズが、彼女と結婚しようとその夫と話しあうとき、「ブライズヘッドが欲しいのだろう」と言われます。チャールズの物質主義を指摘したものですが、実はそれまでの展開では、チャールズがそれほどブライズヘッドを気に入ってこだわっているとはとても思えません。チャールズとセバスチャン、ジュリアとの関係に重点を置きすぎて、この辺がお留守になったようです。せっかくエマ・トンプソンまで担ぎ出したのに、締まりのない映画になってしまいました。映像は美しいのですが。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2010-02-24 20:27:20) |
67. ジーザス・クライスト・スーパースター
《ネタバレ》 序盤はなんの説明もなく場面がクルクル変わり、キリストの生涯に精通している人にはよくわかるのでしょうが、私としてはただロックのプロモーション・ビデオを続けて見せられているような気分になります。要は脈絡がないのです。磔に向けてなんとか統一した流れになってきましたが、それでも連続する場面の垂れ流しという印象はぬぐえません。現代的要素を取り入れるのも製作当時らしくて面白いのですが、効果があったかどうかは疑問。中途半端に現代風にしたというところも見受けられます。 一応イエス・キリストの物語なのですが、死んでからもしつこく出てくるユダが主人公で、イエスは狂言回しという感じでした。しかしそれにしては、ユダがなぜ裏切ったのかがまったくわからず、このあたりも中途半端だという印象です。 ロック・オペラ(ロック・ミュージカル?)というアイデアは面白いのですが、それに寄りかかりすぎて、中身がおろそかになってしまったようです。つまりはアイデア倒れ。正直、もったいないと思う。 [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-09-23 18:20:21) |
68. 女子ーズ
《ネタバレ》 コメディではなくコント。コメディというのは、笑わせながらも最後にはホロリとさせる(時には泣かせる)ものだと思うのですが、この映画ではホロリとできないし涙などまったく無縁。だからコントなのですが、それならそれで徹底しないと面白くない。赤木の仕事関係の話は、展開上必要だとしても、あれほど大きく扱う必要があるのか。ましてや恋愛話など。中途半端に「ドラマみたいなもの」を入れたおかげで、ただでさえ大して面白くないものが、完全につまらなくなってしまいました。時折クスクスできるところがあるのと、なんと言っても女子ーズメンバーがカワイイので、オマケでプラス+1点。 ちなみに、劇中でネタにされていた宍戸錠さんが先般亡くなられました。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。合掌。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2020-02-05 21:35:56)(良:1票) |
69. 仁義
宝石泥棒は面白いのですが、それ以外が伴わない。人間関係がちょっと煩雑に思える。最後のところはリマスターのせいか、夜の場面で誰が何をしているのかさっぱりわかりません。わからないといえば、『仁義』という邦題も意味不明。どこに仁義があるんだか……。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2019-05-01 10:15:26) |
70. 社長洋行記
《ネタバレ》 洋行というからヨーロッパにでも行くのかと思ったら、香港ですか。この時代ではこれが限界ですか。当時の香港の街並みを眺めるのにはいいでしょうが、香港に行くまでが長い。あいかわらず埒もないことを繰り返していて、笑えるところが少ない。興味深いのは、娘の中真千子の結婚相手が江原達怡だったこと。若大将シリーズも前年に始まったばかりで、この2人がカップルになるというのはこちらが先かも。というか、東宝が2人をカップルで売り出そうとしていたと想像できて、そこはちょと面白いです。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2016-04-29 10:06:19) |
71. 社長道中記
《ネタバレ》 このシリーズはコメディ(喜劇)だったと思うのですが、まったく笑えない。列車の場面はがちょっと面白いです。しかしそれもくすぐり程度で、それ以外は笑わせようとしてるみたいなのですが、ことごとくつまらない。本作は、浮気な社長と堅物社員との間の齟齬で笑わせようとしているようですが、そういう発想自体が古いのかもしれません。あと、サラリーマンものなのに仕事があまりにも適当で、浮気のおまけにしか感じられません。シリーズ終盤の『社長えんま帖』と『社長学ABC』の方が、まだ見られました。ちなみに、美人の按摩を頼んだら塩沢ときが来たのには驚きますが、実際に見るとたしかにお綺麗でした。美人の塩沢さんをもっと見たいかも。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2016-03-17 19:32:18) |
72. 社長学ABC
《ネタバレ》 今回は食品会社が舞台。社長が大社長に就任し、小林桂樹の専務が新社長になると思いきや、大社長はお預け。しかたがないので会長として社長室に間借りして……というお話。しかしあまり面白くない。なんとなく全体から覇気のようなものが感じられません。飲み屋での場面もダラダラ。香港ロケはまあよかったと思います。終盤池内淳子が会長といい仲になりそうなのですが、これもあまり笑えませんでした。今回は藤岡琢也が社員で、小沢昭一は中国人役なのですが、この方がしっくり来ていいと思います。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2016-02-11 20:34:24) |
73. シンドバッド虎の目大冒険
《ネタバレ》 さらに評価が下がる3作目。王子を元に戻すというのは1作目と、善と悪との競争というのは2作目と同じで、新鮮味が感じられません。クリーチャーも出番は控えめで、アクションもその分少なくなっています。それに代わってファンタジックな要素が増えていればまだいいのですが、そうでもないためか時間が長くて間延びした印象を受けます。 どうも本作では、等身大であるヒヒとミナトンを活躍させたかったようです。つまり、人間とダイナメーションとのからみの場面はむしろ増えているのかもしれませんが、それが技術優先でお話としての面白さにつながっていないのは残念です。また、ヒロインが2人いて水浴びのシーンがあるなど、観客に媚びたのではないかと思われるところもあり、方向性が違うんじゃないかという気もします。あと、ディオーネ役の女優さんが2番目にクレジットされているのは、有名な俳優の娘だからなんでしょうか。普通なら主人公の恋人であるファラー姫が2番手だと思うのですが。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2015-08-11 09:27:16) |
74. しゃべれども しゃべれども
結局何がやりたかったのかわからず。皆さんどこか成長したのでしょうか。子役の落語は早口で何を言っているのかわかりづらいし、いじめっ子を笑わせようと必死なのが痛々しい。伊東四朗の火焔太鼓はおもしろかった。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2013-07-17 21:43:36) |
75. シー・オブ・ラブ
犯罪捜査ものとしては、犯人登場が唐突すぎる。相棒の刑事とかいいんですが。ロマンスとしては、くっついてはケンカしてで、やはりよさが感じられない。どちらにしてもぬるくて中途半端。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2010-11-23 18:14:18) |
76. 処女の泉
《ネタバレ》 う~ん、内容はかなり濃いのですが、特に何とも感じません。何となく始まって、何となく続いて、何となく終わる……と思ったのですが、最後はさすがに「こう来たか!」と思いました。まあ、「なんで『処女の泉』なんだろう?」と考えていたので、まことにタイミングがよすぎる気もします。これも神様の戯れ? まあいずれにせよ、ずいぶん人が死ぬ陰惨な話にしては、なんともはや薄い印象しか残っていません。好き嫌い以前に、どうでもいいという感じ。 [CS・衛星(字幕)] 5点(2010-07-12 19:27:21) |
77. 純喫茶磯辺
どうも、あまり好きになれない人たちです。親父は世の中をナメたところがあるし、モッコはどこまで本当のことを言ってるんだか。常連客など面白いところがないわけではないけれど、全体としてはこれといってコメントすることがない映画。 [CS・衛星(邦画)] 5点(2010-05-30 21:53:32) |
78. 真剣勝負
《ネタバレ》 内田吐夢監督、宮本武蔵五部作の番外編ということなのですが、見てはいけないものを見てしまった感じ。前半はまあ悪いとは思いませんが、梅軒一味が武蔵を襲うあたりから、グチャグチャになってしまいます。武蔵は乳飲み子を盾にとるし、梅軒夫婦はわめき散らすし、製作側には意味がありそうなストップモーションなど、見苦しいとさえ思えてきます。東映のシリーズでは沢庵和尚役の三國連太郎が梅軒を演じているので、違和感も大きい。どことなくアングラを思わせる作りで、そういうのが好きな人には貴重かもしれません。 [CS・衛星(邦画)] 4点(2014-05-06 16:35:41) |
79. 七年目の浮気
経験則から言うと、舞台劇を映画化したものは外れが少ないようです。劇として評判をとったものだから、当然といえば当然でしょうか。が、これはど真ん中ストレートの大ハズレ。ここまで外せば、ある意味おみごと。コメディを狙っているようですがまったくおかしくないし、埒もない会話が延々と続くのみ。一応主題らしきものはわかりますし、50年前ならこれで受けたのでしょうが、時代は変わりますしね。わざわざ映画を作る必要があったのか疑問に思えるので、4点献上。 それはともかく、『大アマゾンの半漁人』を見てみたい。 [CS・衛星(字幕)] 4点(2010-01-22 20:18:45) |