21. 鉄道員(1956)
「ぽっぽや」は「ぽっぽや」と名乗ればいいのに、えーい、腹が立つ。そう言う私はそうよ、中年オバサン。「道」のようにエライ事に気づいちゃうと自分もガックシだから、これは見直すのをやめておこう。重苦しい家族間を癒してくれるかのような末っ子の男の子のかわいらしさが、忘れられません。冒頭シーン、よかったですね。 9点(2003-12-29 12:05:21)(笑:1票) |
22. 点子ちゃんとアントン
秀作「ビヨンドサイレンス」の女性監督の作品と知り、ビデオを借りました。「ビヨンド・・」同様、心がゆさぶられる作品です。「ノッキンオンヘフンズドア」など見たときも思いましたがもドイツ映画ってとても「オトナ」ですね。人間性の深さ、茶目っ気、映画ファンをくすぐるパロディーやほどほどのサスペンス、ハリウッド映画などではちょっとありえそうにない影絵のシーンなどどのシーンも楽しめました。<追記:あーあ、影絵シーンはもっと前のハリウッド映画でそっくりシーンを発見してしまった。ショック。いかにもヨーロッパ作品!と思ったのになあ・・2点下げます。登場人物の描き方、役者たちには全部満足したんですけどねえ・・。私にとり、ふつうに面白かった作品、になってしまいました。残念です。> 7点(2003-12-26 11:21:39) |
23. 天使の詩
《ネタバレ》 私が中1か中2のとき(記憶がよみがえってきました・・確か中1が終わった春休みだったような気が・・)にロードショーで見た本作を、クロエ☆さんのお母様は私と同じ年頃に、でもTVの深夜放送でご覧になったわけですね。きっと公開から何年かは経って以降のことですよね。^_^; お母様とさえ世代ギャップがあるとは・・ちとショック! までもそれはさておき。昔、なぜか私の周囲で流行った記憶のあるこの映画。その頃の十代向けの(特に女の子向け)雑誌でキャンペーンしたのではなかったかなあ、と。悲劇の主人公役の少年が繊細な美しさを持っていて、編集者たちがそこに目をつけたんじゃなかろうかと思います。昔の少女マンガの「お目々キラキラ少年」の系譜という感じ。しかし本作は実は子どもや若者向けではない、大人が見るべき映画ではないかと思います。母親をなくした悲しみに耐えながら、父親が病弱な弟ばかりを心配する様子にも耐え、それどころか自分も弟を一生懸命かばおうとする。でもそんな気丈さの裏でこの長男が激しい孤独につらい思いをしていることに気づかない父親。そのコミュニケーションギャップが、ちゃんとしたディテールをもって語られていた・・たった一度、40年近くも前に見た映画ですけど、場の空気、緊張感は、覚えています。でも、終盤の悲劇的展開は、本当にいたたまれない。最近はどの国の映画もある意味で似通ってきてしまっていて、ここまで救いのないストーリーは、作られなくなっていると思います。それがいいことなのかどうなのか。とにかく最近の「どこかには救いがある」ストーリーになれきってしまっている私たちにとり、衝撃の展開であることは確か。原作のタイトルも「誤解」らしいですね。イタリア版タイトルももしかしたらそうなのでは? 私はイタリア語の素養はまったくないけど、「Incompreso」というらしいですよ。公開当時の日本では「誤解」というタイトルじゃヒットしなかったかもしれないけれど、少年のガラス細工のような繊細さを描いた本作に、死を美化するようなこの邦題をつけるとは、よく考えると怒りさえ覚えます。 7点(2003-12-08 14:54:51) |
24. 天使の贈りもの
天使をはじめとして、配役全体にもっとキャラクターづけがはっきりしてたら面白かったでしょうに・・。庶民的な役を演じたホイットニーはあんがいイキイキしていて、「ボディーガード」よりイイ感じ。それに当然ながら歌のうまさはバツグン! ホイットニーだけに6点あげちゃいます! 6点(2003-12-07 21:18:37) |
25. 天使のくれた時間
「あなたに降る夢」路線ですね。あっちと同じくらいよかったデス。疲れたり冷えたりした心をジワ~と温めてくれる感じ。私も、ベルの存在は何だったの?と思いましたが、別にたいしたものではなく、これが夢かもしれないと思い出させるしかけとして、別に、松ぼっくりでも貝殻でもよかったっちゅう程度かも。いずれにしろ元の自分たちには戻れないのはわかっているけれど、ほんとの自分て・・と立ち止まったジャックに、共感した人は多いのではないでしょうか? 7点(2003-05-16 20:56:51) |